自動車用超高強度鋼車体プレス部品の成形法と接合法の開発 1.研究

(様式1)
平成27年度
課
募
集
分
高専連携教育研究プロジェクト候補課題
系・センター等名
1系
役 職・氏 名
准教授・安部洋平
題
自動車用超高強度鋼車体プレス部品の成形法と接合法の開発
野
1.研究推進プロジェクト
自動車の軽量化と衝突安全性を向上させるために超高強度鋼車体
部品の開発が重要である.超高張力鋼製部品はプレス加工により成
形され,抵抗スポット溶接によって接合される.鋼板の強度が高く
プロジェクトの
概
要
なると成形性が低下するために,成形性を向上させるプレス成形法
の開発が必要となる.また,引張強さが 1.2GPa 級以上の超高張力鋼
板においては水素脆化による遅れ破壊が問題となり,溶接された部
分においては,静的剥離強度,疲労強度が増加しない問題もある.
昨年度では長野高専の長坂研究室においてホットプレスされた鋼板
の溶接性を評価でき,溶接条件の明確化,ナゲット直径と強度の関
係を得た.本学においては成形性を向上させるために曲げ加工での
曲げ部を圧縮して破断を防止する成形方法を開発し,1.2GPa 級鋼板
までの鋼板がヘミングによって接合でき,メカニカルクリンチング
により 1.2GPa 級鋼板を含む組合せを接合できた.また,中空部品を
成形してヘミング加工で接合して圧潰強度を求めた.
本年度は,ホットプレスされた鋼板を含む板の組み合わせに対し
て塑性変形を利用した接合法の開発を行い,強度を測定し,溶接と
比較する.接合法は,角部の変形を分散させたヘミング加工,多段
クリンチングとし,破断の抑制を試みる.成形後に中空部品を成形
して圧潰特性を評価する.
高専教員に希望
する研究テーマ
内
容
等
1)鋼板の変形特性,置割れ性,疲労特性の評価と向上させる鋼板の
開発.
2)スポット溶接性,接合部強度特性,衝撃特性の評価,向上法の開
発
3)破断を防止するプレス成形法の開発