情報アーキテクチャ専攻 PBLプロジェクト説明書

 H27 年度 PBL プロジェクト説明書 産業技術大学院大学 産業技術研究科 情報アーキテクチャ専攻 2015年12月26日 目次 1.
情報システムの開発 小山 裕司 教授 2.
飲食業におけるプロジェクトマネジメントのケース事例研究 酒森 潔 教授 3.
行政機関対応の特定個人情報保護評価ガイドラインの開発および評価検証 瀬戸 洋一 教授 4.
Global and Agile Software Development in the Ruby Community 中鉢 欣秀 准教授 5.
情報戦略と業務改革(BPR)提案 戸沢 義夫 教授 6.
Human Computer Interaction に関する研究開発 飛田 博章 准教授 7.
ディバイスと融合したクラウド上のサービスの企画/戦略立案 成田 雅彦 教授 8.
サービス提供のための業務管理支援とその実現手法に基づいたシステムの構築と運用 松尾 徳朗 教授 9.
アジアに対する新たな中小企業投資イニシアティブの政策提言 前田充浩 教授 コンピテンシー評価についての注意事項 各 PBL で記載されているコンピテンシー評価の得点(5を最高値とした5段階)につ
いて、評価項目とレベルの設定の都合上、必ずしも均等に5段階として加点されないこ
とがあります。例えば、次の表のような変換がなされることがありますので、各々の PBL
の主担当の先生方にお尋ねください。 表 コンピテンシー評価の評点の変換例 記載の得点 5 4 3 2 1 実際の得点 5 4.5 4 3 2 PBL タイトル : 情報システム(ソフトウェア)開発
主担当教員: 小山 裕司 教授
この PBL の 目 標 (教 員 か らの メッセ ー ジ 、学 生 が 何 を修 得 で きるか )
当 PBL は,以下をプロジェクト活動の目標にあげている。
・ 高いレベルの開発技術の修得
・ 効率的・段階的開発メソッドの修得
・ 成功体験・実績の積み上げ
これらの結果として,情報システム開発を俯 瞰 し た 立 場 で も 活 躍 で き る 情 報 ア ー キ テ ク ト を
養成することも当 PBL の目標である。
プ ロジ ェクト課 題 (プ ロジ ェクトテ ー マ )
新規事業の立ち上げを想定し,情報システムの開発(提案・設計・実装・運用等)を一般公開
できるレベルで実行する。教育,スポーツ,娯楽等の多くの利用者を獲得することができる領
域で,IT を活用することによって既存の仕組みを改善できることを提案し,実際に情報システ
ムを開発し,効果を実証実験によって検証する。実装は,Web からスマートデバイス等のソフト
ウェア,またクラウド技術を駆使したシステムからクラウドインフラを実現するソフトウェア等も興
味深い。実際の課題は,当 PBL を希望する学生の知識・スキル・興味と相談して決定する。
プ ロジ ェクトの 特 徴 (特 長 )
当 PBL の特徴を以下に示す。
・ 情報システム開発のす べ て の 工 程 (企画・提案・戦略から設計・実装,運用まで)を実際
に経験する。各種の役目を実際に経験することで,各種の役目の理解とスキルの修得は
もちろん開発自体を俯瞰する体験をする。
・ 事業のスタートアップ等,最近のソフトウェア開発で使われることが多い OSS ( Open
Source Software ) 型 の 開 発 手 法 を修得する(仮説提案を行い,試作版は最低限の仕
様にし,段階的に機能改善を行うスパイラル型開発,インターネットを活用した分散型開
発等)。プロジェクト管理,コミュニケーションには各種 IT ツール(Wiki,Skype,Git 等)を積
極的に活用し,無駄を省き,効率を高めることを学ぶ。特に実装段階では,自動テスト・継
続的インテグレーション等を考慮し,品質の維持及び実装効率の改善を図る。
・ 最 新 の テ クノロジ 及 び OSS を調査し,プロジェクト活動の中で実践的に活用する。
・ 開発した情報システムの普及を図るため,戦略から普及活動を行う。ステークホルダ(SH)
連携・交渉も体験する。
・ 開発した情報システムを実際に運用し,シ ス テ ム 運 用 を経験する。また,システム運用で
は,各種の解析からのシ ス テ ム 改 善 ( フ ィ ー ド バ ッ ク ) はもちろん,次の情報システムの
要件定義に活かす。
・ 可能であれば,開発したソフトウェアを OSS として 公 開 し,コミュニティ構築,ソフトウェア
改善を体験する。
・ 外部の組織(IT 企業,技術者コミュニティ等)との連携によって,技術者間の交流及び研
鑽を行う。
・ 情報システム開発を複 数 回 繰 り 返 し 体験することによって,問題・課題・失敗の理解・改
善を経験したり,各種の開発環境・デバイス・プログラミング言語等を経験したりする。
過 去 の 実 績 (2012 年 度 PBL 等 )
2012 年度以降は,年間 3 件のプロジェクトを実行している。当 PBL のプロジェクトの抜粋を以
下に示す。
・ スポーツ大会運営支援サイト ScoreDoc(Web)
鹿島アントラーズ、東京都 スポーツ振興局(スポーツ祭東京 2013)等
・ 非接触デバイスを活用した AR・携帯型サイネージ(組み込み及び iOS)
東京都 建設局(葛西臨海水族園)等
・ 授業動画視聴支援システム(Web)
・ 開発等の作業状態共有システム(Web)
・ 病院内の患者等の施設内測位システム(iOS) 小倉記念病院等
プ ロジ ェクト実 施 に より身 に 付 け るべ き達 成 目 標 、到 達 目 標 (評 価 軸 として 利 用 )
以下の情報アーキテクトの役目の修得を到達目標とする。
・ 各種動向(テクノロジ,トレンド)の調査
・ 構想,仮説,提案(発表),戦略,交渉
・ 情報システムの設計,コストの算出・管理
・ プログラミング(実装),テスト手法,継続開発手法
・ 開発・コミュニケーション・プロジェクト管理等の各種ツールの活用
・ 効率に優れた開発手法
・ 情報システムの稼動,普及,改善(フィードバック)
・ 情報システムの解析・評価(性能,普及等)
・ プロジェクト活動(議論・意思決定・コラボレーション)
・ プロジェクト管理(仕様・スケジュールの管理)
・ 経験(ノウハウ・スキルの獲得)
履 修 条 件 (プ ロジ ェクトメン バ に な るた め の 前 提 条 件 )
当 PBL に参加するには,原則,以下の①〜⑤の条件を満たす必要がある。
① 何らかの言語でのプログラミングができること。
この条件は,「システムプログラミング特論」の成績が 3 以上以上であるかどうかで原則判
断するため,該当科目が未履修あるいは成績が 2 以下であるときは,事前に相談された
し。プロジェクト遂行にあたっては,プログラミングスキルは必須である。知識・スキルが不
足する場合はある程度余計に時間をとって補う必要がある。
② 情報システム開発に興味があり,関連する知識・スキル等を修得したいという意志がある
こと。
③ 構成メンバを尊重し,協業ができること。
④ PBL 活動のための時間を確保でき,当事者意識を持って積極的に活動できること。
週 3 回程度(原則,平日は 19:00 から 2 時間,土曜日は午後から 5 時間程度)の PBL 活
動(議論,報告,発表,作業等)に参加できること。原則,PBL 活動を優先し,講義履修は
余った時間で行うこと。
⑤ オンライン(コミュニケーションツール等経由)での連絡が可能であること。
⑥ ソフトウェア開発関連科目を履修していることが望ましい。
メンバ 決 定 ル ー ル (プ ロジ ェクト配 属 に お け る優 先 順 位 の 決 定 方 法 )
当 PBL の参加メンバの優先順位は以下の①に従い,同順位の場合は②に従い,これでも同
順位であれば抽選によって決定する。
① 「システムプログラミング特論」の成績順(平均値)にします。これらの科目を未履修であっ
たり,成績が不本意であったり,これらの科目以外の実績(論文,書籍,発表等)を加味し
て欲しかったりする場合は,PBL 配属登録までに面談での評価を受けて下さい。
② 2014 年度 3Q 終了時点の GPA の順
提 示 した テ ー マ を 実 施 す るた め の 最 少 メン バ 数
4 名(3 名以下の場合はテーマが変更される可能性がある)
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂⾏行行していく際のアクティビティ) 3 ⽉月 春季
休暇 a. 課題の理理解 1st Challenge & Learning(第 1 の課題) 4 ⽉月 5⽉月 1. 企画⽴立立案 1Q 3. 試作版の設計 c. ⽉月次報告 9 ⽉月 10 ⽉月 11 ⽉月 夏季
休暇 3 ⽉月 5. 戦略略 c. ⽉月次報告 休暇 11. 普及 2nd Challenge & Learning(第 2 の課題) 省省略略(1st の 1.〜~12.参照) ・ 1st の経験を⽣生かし,新規の企画で開発を繰り返す。 3rd Challenge & Learning(第 3 の課題) 省省略略(1st の 1.〜~12.参照) 4Q 春季
9. 継続開発 3Q d. 成果発表 2 ⽉月 6. 実装 10. 運⽤用 2Q 12 ⽉月 1 ⽉月 4. 特徴の設定 8. 評価 d. 成果発表 8 ⽉月 2. 各種調査 7. 実証実験 6⽉月 7 ⽉月 b. 事前準備 ・ 1st 及び 2nd の経験を⽣生かし,新規の企画で開発を繰り返す。 ・ ・メンバ数あるいは 1st 及び 2nd の内容等から 3rd の有無を判
断する。 各アクティビティの説明 番
アクティビティ
号 名 活動内容 • 課題の確認 a 課題の確認 成果物 • プロジェクト定義書 • メンバの役割の確認 修得できるコンピテンシー • ドキュメンテーション • リーダーシップ・マネジメン
• プロジェクト定義の作成 ト • ファシリテーション・調整 • 知識識・スキルの確認 b 事前準備 • プロジェクト環境 • ツール類の整備 • リーダーシップ・マネジメン
ト • ファシリテーション・調整 c ⽉月次報告 • ⽉月次の活動内容のまとめ • 各種ドキュメント • 報告資料料の作成と報告 • 報告資料料 • システム提案・ネゴシエーシ
ョン・説得 • ドキュメンテーション • ファシリテーション・調整 d 成果発表 • PBL のまとめと総括 • 最終報告資料料 • 最終報告書の作成 • 発表資料料 • 発表資料料の作成と発表 • システム提案・ネゴシエーシ
ョン・説得 • ドキュメンテーション • ファシリテーション・調整 1 企画⽴立立案 • 新規の試案の構想 • 仕様書 • 試案の実現可能性の検証 • 提案書 • 試案から仕様書(現実レベル)の
• システム提案・ネゴシエーシ
ョン・説得 • ドキュメンテーション 作成 • ⾰革新的概念念・発想 • 提案書の作成 • 提案及び選考 • 研究及びマーケットの動向調査
及び実現可能性の検証 2 各種調査 • 研究調査資料料 • マーケット調査資料料 • 関連技術の調査 • 関連技術調査資料料 • OSS・類似システムの事例例調査 • OSS・類似システム
• ニーズ・社会的・マーケット
的視点 • ドキュメンテーション 調査資料料 3 試作版の設計 • 最⼩小機能・UX の設計 • 設計書 • 設計書の作成 • 開発計画表(⼯工程表
• 開発計画の⽴立立案 • コ ス ト ・ 資 源 の 分 析 ・ ⾒見見 積 り
4 5 特徴の設定 戦略略 等) • コスト・資源の⾒見見積
り書 • リーダーシップ・マネジメン
ト • システム提案・ネゴシエーシ
ョン・説得 • ドキュメンテーション • 独⾃自機能の設定 • 設計書 • ⾰革新的概念念・発想 • 事業計画の作成 • 事業計画書 • システム提案・ネゴシエーシ
• 普及戦略略の作成 • 普及計画書 • ステークホルダとの交渉 ョン・説得 • ⾰革新的概念念・発想 • リーダーシップ・マネジメン
ト 6 実装 • 開発環境(試作版の実装)の整備 • 課題管理理表 • 問題解決 • 課題管理理実装(プログラミング・
• ソースコード • リーダーシップ・マネジメン
システム構築・UX 実装) • テスト仕様の作成 • テスト仕様書 ト • テスト結果報告書 • テスト 7 8 実証実験 評価 • 実証実験計画の作成 • 実証実験計画書 • リーダーシップ・マネジメン
• 実証実験 • 実証実験結果報告書 • 評価計画書の作成 • 評価計画書 • ドキュメンテーション • システムの解析・評価 • 評価結果報告書 • ニーズ・社会的・マーケット
ト 的視点 • 問題解決 9 継続開発 • 開発環境(継続開発)の整備 • 課題管理理表 • 問題解決 • 課題管理理 • 設計書 • リーダーシップ・マネジメン
• 設計の修正 • ソースコード • 実装 • テスト仕様書 • テスト仕様の修正 • テスト結果報告書 • テスト 10 運⽤用 ト • 稼動環境の構築 • 運⽤用計画書 • 問題解決 • 運⽤用計画の作成 • 運⽤用報告書 • リーダーシップ・マネジメン
• 公開及び運⽤用 ト • 運⽤用結果を分析し,報告書の作成 • 普及活動 11 普及 • 普及結果報告書 • 普及結果の分析 • システム提案・ネゴシエーシ
ョン・説得 • ニーズ・社会的・マーケット
的視点 成績評価⽅方法 当専攻の成績評価は,PBL活動への参加度及び成果物の量及び質の評価(100点満点)と
コアコンピテンシー獲得度の評価(100点満点)から構成されています。前者はPBL活動の状
況を評価するもので,後者は獲得したコンピテンシーの程度を評価します。
(1) PBL活動への参加度及び成果物の評価(100点満点)
以下の表の 4 項目から表中の%は目安に総合的に判断することで成績判定を行います。以下
の 4 項目の評価基準のうち,2 項目以上が 100 点満点の 60 点未満の評価であれば総合評価
は評価 1 以下を付けます。
質的評価項目
量的評価項目
(25%)
(25%)
• 自分の役割(PM 等)を理解し,積極
•
的にプロジェクトに貢献できたか。
上,うち 9 時間以上は大学での活
• 定例会議及び作業を円滑に行う事
活動
ができたか。
動)。
•
• プロジェクト・タスク等の管理ができ
大学での PBL 活動への参加回数(最
低 70%以上)。遅刻 2 回で欠席 1 回扱
たか。
• PBL 活動によって,知識・スキル等
PBL 規定の活動時間(週 18 時間以
い。
•
週報,SA 等の提出(締切までに)
が修得できたか。
• 週報,SA 等の内容
(25%)
•
(専門職大学院レベルの)PBL 活動
(25%)
•
の課題に相当するだけの仕様及び
品質のシステム開発ができたか。
成果
•
開発システムのうち,一定量以上の作
業を行ったか。
•
プロジェクトで定義したドキュメント(成
プロジェクトで定義したドキュメント
果発表会に関する成果物込み)のう
(成果発表会に関する成果物込み)
ち,一定量以上を作成したか。
の内容及び構成が,基準を満たし
•
課題等の提出(締切までに)
ているか。
•
課題等の内容及び構成が基準を満
たしているか。
(2) コアコンピテンシー獲得度の評価
7 つのコアコンピテンシーごとに,あらかじめ設定された 5 段階の評価基準にしたがって。評価
は,コアコンピテンシーごとに 0 点(評価できず)から 5 点を与え,重み%を乗じて算出します。こ
の評価では,PBL 活動自体の評価では無く,PBL 活動で獲得できた情報アーキテクトとしての
コンピテンシーを評価します。
メタ コア コンピテンシー コンピテンシー 評価基準 重み 5: 多数の利用者を獲得する等,活動成果を広
く示すことができる。
システム提案・
ネゴシエーション・
説得
4: ソーシャルメディア等を活用し,普及活動を
積極的に行うことができる。
3: 外部組織に対して,効果的に提案できる。
15 2: 自分の意見を適切に表現できる。
1: Skype 等を適切に活用し,効率的に意思疎
通・連絡ができる。
コミュニケーション
5: 活動成果を効果的に表現できる。また,文
書の管理等にも配慮できる。
4: 文書の論理構造を意識し,また文書のスタ
イル等にも配慮できる。
ドキュメンテーション
3: 効率的に文書を作成できる。
10 2: Wiki 等を適切に活用できる。また誤字等にも
適切に配慮できる。
1: 上司・メンバの指導下で,業務文書を作成
できる。
5: 新規事業の立ち上げを想定した革新的企
画を継続的に構想できる。
4: 企画の事業計画・普及戦略を作成できる。
革新的概念・発想
3: 企画の最小機能・独自機能を設計できる。
15 2: 複数の企画から適切に選考できる。
1: 上司・メンバの指導下で,新しい企画を構想
できる。
続的学習と研究
の能力
5: 利用者の要望を的確に発見することができ
る。
ニーズ・社会的・マー
ケット的視点
4: 利用者の動向を調査したり,普及計画を適
切に分析したりできる。
3: 評価計画を適切に作成できる。
2: 先行する取り組みの長所・短所を調査し,
自らの提案に適切に反映できる。
10 1: 上司・メンバの指導下で,各種調査・情報収
集ができる。
5: 問題解決のための実装・テスト等を高度に
実行するための手法が修得できた。
4: 実証実験・評価等から問題解決の検証がで
きる。
問題解決
3: 問題を的確に理解し,問題解決を効果的・
効率的に実行できる。
20 2: 問題解決のため,開発環境の整備・設計・
実装・テスト・運用を行うことができる。
1: 上司・メンバの指導下で,問題解決にあたる
ことができる。
5: 事業活動を効果的に牽引できる。
4: 当事者意識を持ち,積極的に活動できる。
各タスクの品質管理にも配慮できる。
リーダーシップ・
マネジメント
3: 事業計画を作成でき,また活動のすべての
タスクを把握できる。
15 2: メンバを尊重し,協業できる。自らのタスクを
把握できる。Backlog 等を活用できる。
1: 事業活動に参加できる。
チーム活動
5: 事業活動を円滑に遂行するための支援的
役割を果たすことができる。
4: 事業活動を成功に導いたり,学修効果の増
ファシリテーション・
調整
進を実現したりするための工夫ができる。
3: メンバ間の意見調整等の役目を果たすこと
が出来る。
2: 議事録・司会進行・施設予約等が適切にで
きる。
1: 週報・SA が適切に提出できる。
15 PBL タ イ ト ル : 大規模プロジェクトマネジメント模擬実践と研究
主担当教員: 酒森潔
こ の PBL の 目 標 ( 教 員 か ら の メ ッ セ ー ジ 、 学 生 が 何 を 修 得 で き る か 、)
• このPBLの目標は、大規模プロジェクトのプロジェクトマネジメントを正しく実施
する基本を身に着けることです。
• プロジェクト実行中には予想もしないような様々な課題が生じるので、プロジェクト
マネジャーはいろいろな外部要因に対して対応出来る能力が必要であり、それは多く
の経験によって持たされるものであると言われています。
• しかし、多くの経験を積むためには膨大な時間を必要としますし、経験の種類も限ら
れたものに集中することもあります。また、課題ごとに自ら考えさせることは、個々
のPMの創造能力を育てるには効果があるかもしれませんが、必ずしも正しい判断で
は無い可能性もあるし、結果として自己流のプロジェクトマネジメント力を身に着け
させることになってしまいます。
• まず正しいプロジェクトマネジメントの基本を実施し正しいプロセスを理解すること
が重要です。このPBLの目標はまさにここにあり、短期間で正しいプロジェクトマ
ネジメントプロセスを、プロジェクトの模擬ケースを通じて実施します。自動車学校
のコースで基本を学ぶように、あるいは航空機のパイロットがシミュレータで十分訓
練をして実機を操縦するように、プロジェクトマネジメントの基本を実践し習得しま
す。
• 後半は、実践で得たプロジェクトマネジメントのコンピテンシーを基に、学生自ら選
んだ研究テーマを実施しますので、より深いプロジェクトマネジメント実務能力や想
像力を身に着けることができます。
プロジェクト課題(プロジェクトテーマ)
• 前半のプロジェクト課題は、ある企業のポータルサイト構築プロジェクトの実施で、
後半はその実践を通じて得られたプロジェクトマネジメントの要素を研究します。
• プロジェクトは架空のユーザ企業がシステムを発注するところから始まります。まず、
ユーザ企業における提案書の作成、およびベンダーへの発注作業を経験します。続い
てそれを受けたベンダー企業における提案活動から計画作成、実践、終了、納品とい
った一連のプロジェクトを実践します。最後に発注者側が成果物を検収しシステムが
本稼働するところでプロジェクトが終結します。発注者側も受注者側も、実務に使わ
れる数多くのドキュメントを作成したり、顧客と交渉したり、上司レビューを受ける
といった典型的なプロジェクトマネジメント活動を体験します。
• 後半は、模擬プロジェクトの実践で学んだことを活かして、さらに深いレベルのプロ
ジェクトマネジメントに関する研究を行います。たとえば、見積もり手法、リスク管
理、問題管理、課題管理、WBS、EVM などの要素技術について、テーマの選定から
最終成果物の完成までチームで考え、実施します。
プロジェクトの特徴(特長)
• 今回の PBL のベースとなるプロジェクトケースは2010年度後期の、酒森 PBL において開
発したものです。内容的には日本の大企業の実プロジェクトと同じレベルのプロジェクトマネ
ジメントが体験できます。すぐに実務で使える様々なドキュメントを使用し、活動の中では数
十回の上司レビュー、顧客レビュー、チーム会議を体験します。
• このパッケージに2014年度の PBL で大規模アジャイル開発の実践のケースを付加しまし
た。旧来のウォータフォール型のプロジェクトマネジメントを体験したのち、最話題になって
いる、アジャイル開発を請負型のプロジェクトに提供する体験を得られます。
• 学習者は、ユーザ企業発注者側に立って作業を体験することも、逆に受注企業のプロジェクト
マネジャーの立場でプロジェクトを体験することができます。
過 去 の 実 績 ( 2014 年 度 PBL 等 )
• 毎年、前期活動は同じ模擬プロジェクトの実践です。定期的にプロジェクトの内容を
理解しているOBや外部レビュアーによる適切な助言を受けることができます。本年
度はアジャイル開発のプロジェクトマネジメントの体験も取り入れています。後期の
活動はこれまで、PMOの研究、IT以外のPMへのノウハウのインタビュー、PM
コンピテンシーの研究、プロジェクトの実例資料作成、PBL や e-ラーニング教材の適
用の研究など、各チームが先端的なテーマを考えています。
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ り 身 に 付 け る べ き 達 成 目 標 、到 達 目 標( 評 価 軸 と し て 利 用 )
• 中規模(100人月程度)のプロジェクトマネジメントの実践力を身に着ける
• PMBOK などのグローバル標準プロセスを実務に適用できる網羅的なPM能力
• プロジェクト実践に必要な人間力
履修条件(プロジェクトメンバになるための前提条件)
• プロジェクトマネジメントの基本的な知識を持っていること
• PMBOK に記述されていることを理解できること
メンバ決定ルール(プロジェクト配属における優先順位の決定方法)
• プロジェクト管理特論 2、プロジェクト管理特論 3 の成績順とします
• 上記の2科目を受講していない学生、受講したが成績が不本意だった学生は、事前に
酒森と面談をして成績を評価します。希望者は PBL 配属希望の締め切りまでにメール
で酒森と面談時間を調整してください。
• 上記の優先順位で同位の場合は本年度 3Q 終了時点の GPA の順位で決定します。
提示したテーマを実施するための最少メンバ数
•1 名
2
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂行していく際のアクティビティ)
前期
発注者
受注者
1 :プロジェクト の立ち上げ
2業界分析
1Q
3:プロジェクト立案
4 :要員計画とコスト見積り
5:リスク計画 と提案書作成
6:提案活動と契約締結
7 :お客様との契約後の対応
8:プロジェクトの実行管理
9 :レビュー計画と変更管理
10: テスト計画と品質計画
2Q
11: プロジェクト管理顧客折衝
12: 仕様 凍結と変更管理
13: 移行計画
14: 結合 テスト・受入テスト
15: プロジェクト終了完了評価
前期活動を踏まえた研究テーマの実施
3,4Q
3
各アクティビティの説明
番号
アクティビテ
主な成果物
プロジェク
経営企画案の経営会議で

トの立上げ
の稟議、RFP についての
想
基本的な知識の習得を目
ニーズ・社会
標とする
的・マーケット
ィ名
1
修得できるスキ
ル、コンピテンシー
活動内容
RFP 資料
革新的概念・発
的視点
2
業界分析
提案に際して、業界分析

業界分析資料
をできるようになる
ニーズ・社会
的・マーケット
的視点
3
プロジェク
ヒアリング計画と実施、

プロジェクト計画書
システム提案・
トの立案
計画立案に必要な人材の

プロジェクトマネジ
ネゴシエーショ
メント計画書
ン・説得 ヒアリング計画書
兼結果記録表
リーダーシッ
プロジェクト・スコー
プ・マネジメン
プ記述書
ト 
人的資源計画書

WBS
問題解決 
マスタースケジュー
選定、および WBS とマ
スタースケジュールの作

成ができるようになる

ル
4
要員計画と
人的資源計画書の作成、

人的資源計画書
リーダーシッ
コスト見積
ファンクションポイント

プロジェクトコスト
プ・マネジメン
見積り
ト
見積りの根拠
ファシリテーシ
法で工数見積したプロジ
ェクトコスト見積の作成

ができるようになる
5
ョン・調整
リスク計画
リスクマネジメント計画
リスクマネジメント
リーダーシッ
と提案書の
書の作成、中日程表計画、
計画書
プ・マネジメン
作成
営業利益を加味したコス

リスク管理表
ト ト見積、コンテンジェン

中日程表
シープランをまとめた提

提案書
問題解決
案書の作成ができるよう
になる
4

6
提案活動と
再提案書、計画フェーズ
契約締結
で発生した修正を統合

プロジェクト計画書
システム提案・
(完成版)
ネゴシエーショ
し、それを反映した契約

提案書(完成版)
ン・説得
書を作成できるようにな

契約書
ドキュメンテー
る。
7
ション
お客様との
新たに明らかになった事
契約後の対
実を元に計画を見直し、
応
詳細化できるようにな


プロジェクト計画書
ファシリテーシ
(完成版の修正版)
ョン・調整
契約書
ドキュメンテー
る。取引先との契約書を
ション
作成できるようになる。
8
プロジェク
プロジェクト体制図の作

人的資源計画書
リーダーシッ
トの実行開
成、キックオフの実施、

プロジェクト計画書
プ・マネジメン
始
要件定義の開始から終了

外部設計開始基準
ト までの知識の習得を目標

品質管理表(予定
要件数/実績要件
ファシリテーシ
数)
ョン・調整 
レビュー報告書

レビュー記録票
問題解決

デザインレビュー計
リーダーシッ
画書(誰から誰に)
プ・マネジメン
レビュー報告書(誰
ト の変更管理の実施に対応
から誰に)、レビュ
できるようになる。
ー記録票(誰から
ファシリテーシ
誰に)
ョン・調整
とする。
9
レビューの
レビューを計画し、実施
計画と実行、 した結果の報告の作成を
変更管理
行なう。外部設計完了後


プロジェクト計画書

議事録

デザインレビュー計
画書(受託者側の
み)

レビュー報告書(受
託者側のみ)、レビ
ュー記録票(受託
者側のみ)
5
問題解決
10
テ ス ト 計
プロジェクトのプロセス
画・品質計画
および成果物の品質標準
を定め、遵守方法の文書


化ができるようになる。

品質尺度(テスト密
リーダーシッ
度、バグ密度)
プ・マネジメン
テスト計画書(一部
ト を穴埋め作業)
品質管理表(一部
問題解決
を穴埋め作業)
11
プロジェク
プロジェクト管理計画・
ト管理・顧客
ルール・ドキュメントを
折衝の実施
用いて進捗管理を実施
し、プロジェクト管理・
工程別チェック一
リーダーシッ
覧
プ・マネジメン

EVM
ト 
週次進捗状況報告
システム提案・
書
ネゴシエーショ

顧客折衝ができるように
なる。
12
ン・説得
仕様凍結後
顧客/自社からの変更要
の変更要求
求の対応手順や管理方法
対応
についての基本的な知識
仕様変更依頼書、
リーダーシッ
仕様変更管理台帳
プ・マネジメン
議事録、ステークホ
ト
ルダーへの報告書
ファシリテーシ

プロジェクト計画書
ョン・調整

テスト計画書、週次
問題解決


の習得を目標とする。
進捗報告書
13
移行計画
移行計画に基づいて、移

移行手順書
リーダーシッ
行手順・スケジュールが

移行作業タイムチ
プ・マネジメン
ャート
ト
作成できるようになる。
14
結 合 テ ス
結合テスト結果から進捗

バグ記録票
リーダーシッ
ト・受入れテ
状況や品質分析し、対応

議事録(P 社から S
プ・マネジメン
スト
策を検討できるようにな
社へ説明)
ト
る。受入れテスト結果か

ら受入れ判断する。
テスト管理(バグ曲
線)結果分析結果

問題解決 S 社受入テスト結
果報告書
15
プロジェク
プロジェクトの実績を元

移行完了報告書
システム提案・
ト終了・完了
に、プロジェクト計画の

納品書、検収書
ネゴシエーショ
評価
達成度を評価できるよう

教訓
ン・説得
になる。完了報告会を実
ドキュメンテー
施する。
ション
6
7つのコアコンピテンシーと修得できるスキルやコンピテンシーとの関係(まとめ)
コアコンピテン
修 得 で き る ス キ ル 、 コ ン ピ テ ン シ ー シ ー 革新的概念・発想
プロジェクト企画能力 PM支援ツール活用能力 プロジェクトQCDを加味したスコープ定義能力 プロジェクト管理標準作成能力 ニーズ・社会的・マ
顧客とのコミュニケーション能力 ーケット的視点
提案書作成能力 問題解決
顧客要件・ヒアリング分析力 問題管理能力 問題分析・報告能力 リスク管理能力 システム提案・ネゴ
プロジェクト計画書作成能力 シエーション・説得
提案書作成能力 進ちょく報告能力 プレゼンテーションパッケージ作成能力 ドキュメンテーシ
プロジェクトマネジメント実務標準作成能力 ョン
プレゼンテーションパッケージ作成能力 提案書作成能力 リーダーシップ・マ
プロジェクトマネジメント能力 ネジメント
PM活動推進能力 概略WBS作成能力 大日程表作成能力 テスト計画作成能力 品質管理計画作成能力 進ちょく報告能力 プロジェクト評価能力 プロジェクト結果報告能力 ファシリテーショ
チーム間でのネゴシエーション能力 ン・調整
プレゼンテーション力 7
成績評価方法
PBL活動への参加度や成果物の量や質による評価(100点満点)とコアコンピテン
シー獲得度の評価(100点満点)を評価し両者を平均化します。前者はあくまでもP
BL活動の状況を評価するもので、後者は獲得したコンピテンシーという汎用的な能力
の評価を行うものです。
1 PBLへの参加度や成果物の評価(100点満点)
主に下の表に記した各項目について,表中の%を目安に総合的に成績を評価します.
具体的には,活動ごとに,それにかけた時間と,かけた時間に見合った成果物が作成さ
れているかどうかを評価します.また,以下の 4 項目の評価基準のうち,担当教員が 2
項目以上を満たさないと判断した場合は不合格とします.
質的評価項目
量的評価項目
(25%)
(25%)
 個人に割り当てられた業務においてプ  プロジェクト活動時間(週 18 時間以下
ロジェクト活動に貢献したか。
の場合は不合格)
 週報の内容はPMレベルを満たしてい  少なくとも週 1 回のコアミーティングへ
るか。
の出席回数(60%以下は不合格)
 セルフアセスメントの内容は適切か。  週報を提出状況(毎週必須)
活動  プロジェクトの円滑な運営を支援する  セルフアセスメントの提出状況(必須)
 個人に割り当てられた作業(PM、ファ
ための工夫を自ら実施したか。
 チーム会議において、自らの主張を説
シリテータ、議事録、そのほかの役割)
 与えられたPBL活動以外の活動(学会
得力ある方法で表現できるか。
 他人の主張と異なる状況があった場合
(コンフリクト)状況に応じた適切な
発表、論文執筆、合宿など)に可能な限
り参加したか。
対応ができるか。
(25%)
(25%)
 プロジェクト活動で作成したドキュメ  プロジェクト活動に必要なドキュメン
ントの内容が適切であり、文章として
 模擬プロジェクトで指示された成果物
読み易いか。
成果
トを十分な量作成したか。
 模擬プロジェクトで要求された成果物
をすべて完成したか。
 発表会に関する成果物に対し、一定量以
が、実務レベルに達しているか。
 プロジェクト活動に必要な成果物につ
いて、自ら工夫し作成しているか。
 プロジェクト計画書で定義したプロジ
ェクト完了基準を満たしたか。
8
上を担当したか。
2 獲得したコアコンピテンシーの評価 7つのコアコンピテンシーごとに、5段階の評価基準をあらかじめ設定し評価します。
評価は7つのコアコンピテンシーごとに評価基準に照らして0(評価できず)~5点を与
え、それに重み%を乗じて合計したものとします(100点満点) この評価はPBL活動そのものの評価ではなく、活動を通じて得られた情報アーキテク
チャとしてのコンピテンシーを評価するものです。 コアコンピテンシーの評価 メタ コア 評価基準 コンピテンシー コンピテンシー 重み % システム提案・
5:海外や国内の様々な組織に自らの提案を説明しネ
ネゴシエーショ
ゴシエーション・説得が出来る。 ン・説得 4:外部組織に対して、自らの提案を説明しネゴシエ
ーション・説得ができる 3:同じ組織内の他のチームに対して、自らの提案を
10 説明し・説得ができる 2:所属するチーム内で自分の意見を持ち、他のメン
バとコミュニケーションを図ることができる 1:所属するチーム内で最低限必要なコミュニケーシ
ョンができる コミュニケーシ
ドキュメンテー
5:グローバルレベルの文書を自ら作成できる ョン ション 4:企業を代表する文章の書き方について部下を指導
できる 3:上司やリーダの指導を受けずに業務に必要な文章
を作成できる 10 2:上司やリーダに指導を受けながら必要な文章をお
おむね作成することができる 1:限られた文書について、上司やリーダに指導を受
けながら作成することができる。 革新的概念・発
5:特許や商標登録できるレベルの革新的なアイデア
想 を継続的に発想できる。 4:企業内で革新的なアイデアや発想ができ、チーム
メンバーの指導ができる。 10 継続的学習と研
3:チーム活動において革新的なアイデア出しや発想
究の能力 ができる。 2:上司やメンバの指導を受けながら革新的なアイデ
9
ア出しや発想ができる 1:限られた範囲の業務において新しい発想ができる ニーズ・社会
5:国政的な規模で、ニーズや社会的・マーケット的
的・マーケット
視点で物事の判断ができる 的視点 4:ニーズの分析や、社会的・マーケット的視野につ
10 いて部下を指導することができる 3:自ら、ニーズの分析や、社会的・マーケット的視
野で業務を行うことが出来る 2:上司やメンバの指導を受けながら、社会的・マー
ケット的視点で業務を行える 1:限られた範囲の業務においてニーズの分析や、社
会的・マーケット的視点で業務を行える 問題解決 5:国際的なレベルの問題解決をすることができる 4:プロジェクトチームにおいて大規模なレベルの問
題解決を行うことができる。 3:自らチーム内の問題解決が可能なような活動をし
ている 10 2:上司やメンバの支援を受けながらチーム内の問題
解決をすることができる 1:簡易なレベルの問題解決を行う事ができる リーダーシッ
5:グローバルや、100人以上のステークホルダー
プ・マネジメン
が存在するチームでリーダーシップを発揮すること
ト ができる 4:リーダーシップやマネジメントについて他のメン
チーム活動 バの指導ができる 3:小規模チーム活動を牽引するリーダーシップやマ
30 ネジメント力がある 2:上司やメンバの支援をうけながらチーム活動に参
加できる。 1:最低限のチーム活動に参加出来る ファシリテーシ
5:グローバルや、100人以上のメンバが存在する
ョン・調整 活動においてファシリテーション・調整を行う事がで
きる 4:ある程度の規模の業務でファシリテーションや調
整ができ、かつ部下を指導できる。 3:小規模のチーム活動ファシリテーションや調整が
10
できる 20 2:リーダや他のメンバの支援を受けながらファシリ
テーションを行う事ができる 1:2,3名のグループ内で活動をファシリテーショ
ン・調整をすることが実行できる 11
PBL タ イ ト ル : 行政機関対応のプライバシー保護技法の開発および評価 主担当教員: 瀬戸洋一 教授
こ の PBL の 目 標 ( 教 員 か ら の メ ッ セ ー ジ 、 学 生 が 何 を 修 得 で き る か )
・ 本プロジェクトは実践的研究開発型のプロジェクトである.プライバシーに関する国際
標準のフレームワークなどを理解した上で,実社会で活用するためのプライバシー保護
のアセスメント技法の研究開発を行う. ・ 机上での理論検討だけでなく,有効性評価のために,実社会の顧客システムに対しアセ
スメントを行うコンサルティング的な要素も含む. ・ 実践的研究型プロジェクトを推進する能力(社会および技術の動向調査,研究課題の設
定,問題解決方法の提案•解決,実施)の修得を行う. ・ 主体的に取り組み,問題が発生しても最後まで考え抜き,チームメンバーが相互に支え, 学び合うことを本プロジェクトの教育上の理念とする.
プロジェクト課題(プロジェクトテーマ)
・ 個人情報を扱うシステムを構築する際に実施するリスクアセスメント手法である個人
情報(プライバシー)影響評価手法 PIA(Personal information Impact Assessment)
に関し研究開発する. ・ 2015 年度は,公的組織対応の PIA を実施する.実施するにあたり, ①PIA を普及させ
るため個人情報保護(特定個人情報保護評価)に関する教材の開発を行う.②分野向
けプライバシー影響評価実施ガイドラインを開発する.評価対象組織は自治体とする.
具体的な対象サイトは現在調整中(番号法あるいは東京オリンピック対応). プロジェクトの特徴(特長)
・ 個人情報保護に関する法律,対策技法を学ぶ.国際標準 ISO(ISO22307)など世界で
注目されるアセスメント手法であるプライバシー影響評価 PIA の本質を学び,実対象
を用いた取り組みを行う. ・ PIA の研究は本学が国内外で研究開発,評価実績としてもリードしている.日本にお
ける実施環境の整備は,本学の PBL チームが開発している.国民 ID(マイナンバー)
などの個人情報保護に関し政府機関に協力している. ・ PIA は,国際標準,法律,技術の知識が必要であり,これら知識・技量(スキル)を
修得し,具体的な対象を用いて評価を行う.また,アセスメントオーディット(事前
評価・監査)においてネゴシエーション,プレゼンテーションなどコンサルテーショ
ン能力を修得する. ・ 本学の情報セキュリティ一関連の講義で得たスキルを活用する総括的なプロジェクト
学習である.政府,自治体への提言,学会発表および成果を書籍として出版すること
も計画に入れる. 過 去 の 実 績 ( 2013 年 度 PBL 等 )
2013~2014 年 度 の 成 果 は 以 下 の と お り .
・ 国立病院機構 埼玉病院と共同研究を実施,電子カルテシステムで PIA を実施
・ 医療向けガイドラインを開発
・ 学会発表 5 件(韓国情報処理学会,暗号とセキュリティ研究会),論文6件(情報処理学会、
電気学会、日本セキュリティマネジメント学会)
・ 専門書 2 冊執筆(1冊学生と共著)
・ 学外との連携を推進した
−日本自動認識システム協会,ソフトリサーチセンター,および東京都職員に研修実施.
−(一社)日本情報経済社会推進協会に委員会を設置し制度化を推進
−日本セキュリティ監査協会と連携し,資格認定などに着手
−大田区において特定個人情報保護評価マニュアルなどを開発
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ り 身 に 付 け る べ き 達 成 目 標 、到 達 目 標( 評 価 軸 と し て 利 用 )
PIA プロジェクト実施により,以下の 3 点を重点的に修得することを目標とする. ①技術,社会動向を調査する能力 ②研究課題を設定する能力 ③課題を解決するためのアプローチ能力 履修条件(プロジェクトメンバになるための前提条件)
•本プロジェクトに参画することにより社会の安全安心に貢献する意欲のある学生. •情報セキュリティ概論,情報セキュリティ特別講義 1~3,情報ビジネス特別講義 1 を受講
していること.あるいは同等の技量を有していること. •リスクマネジメントに興味をもち,プライバシー影響評価手法の研究開発および実施を行
う意欲があること.また,所属組織においてプライバシー保護などの業務に関係してい
れば,なお好ましい. •研究開発型のプロジェクトの特徴(対応するうえで未知の領域を自ら切り開く,論理的に
課題と対策を構築など)を理解し,積極的にプロジェクト活動を行う意欲があること. •本プロジェクトは,議論を通じ,チームメンバーとの共同作業により推進する.自己学習 と共同学習の能力を特に重視する.
メンバ決定ルール(プロジェクト配属における優先順位の決定方法)
•成績順(2014 年度 3Q 終了時点の GPA を利用)
•ただし、職場で対応するなどの必要性のある学生は別途相談
提示したテーマを実施するための最少メンバ数
•2 名
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂行していく際のアクティビティ)
2
1Q
2Q
2.#PIA
2.#
(a)
#
(b)
#
#
#
•
#
•Reading#Assignment#
#
•
#
•
•
#
#
#
#
Q
3Q
4.PIA
3.PIA
(c)
(d)
(e)PIA
#
#
#
(f)
#
•
•
#
•PIA
•
•
#
#
上記は予定。詳細は学生主体で決める。
3
#
#
#
#
#
各アクティビティの説明
アクティビティ名 活動内容 1. (a)個人情報影響
個人情報影響評価 PIA に
•プロジェクト計画書 •ニーズ・社会的・マ 評価技法の修得 関する RA(Reading •RA の要約資料 ーケット的視点 Assignment)の実施 •海外調査報告書 •ドキュメンテーシ -­‐個人情報保護法 ョン 主な成果物 修得できるスキル 番号 -­‐PIA ガイドライン等学習 -­‐海外文献の調査 2. (b)特定個人情報
自治体対応の特定個人
•特定個人情報保護評価 •ニーズ・社会的・マ 保護評価教材開
情報保護評価の実施のた
教材 ーケット的視点 発 めの教材開発 (可能ならば,情報セキュ
•ドキュメンテーシ リティ内部監査人および個
ョン 人情報保護士資格を取得) 3. (特定)個人情報
(c)予備 PIA 評価の実施 •対象システム要約資料 •ネゴシエーショ 保護評価の実施 •評価シートの作成 ・PIA 実施計画書 ン・説得 (d)PIA 評価の準備 •予備 PIA 報告書 •問題解決 -業務フロー分析 •システム分析書 •リーダーシップ・マ -システム分析 •業務フロー分析書 ネジメント 対象業務と構築予定シ
•ファシリテーショ ステムに関し打ち合わせ
ン・調整
などを通じ学習する. (d)PIA 本評価 •評価シート分析書 ・実サイトで評価を実施 •資産管理台帳 ‐評価シート開発 •リスク分析書 ‐体制構築 •PIA 報告書 ‐評価実施,レビュー 4. まとめ (e)PIA 報告書の作成 •PIA 報告書 ‐報告書まとめ (f)ガイドラインの開発 •ドキュメンテーシ ョン •ガイドライン •革新的概念・発想 •学会関係論文 •マーケット的視点 •リーダーシップ・マ ネジメント •ファシリテーショ ン・調整
4
修得できるスキル、コンピテンシーと7つの基本コンピテンシーとの関係(まとめ)
基本コンピテンシ
修得できるスキル、コンピテンシー
ー
革新的概念・発想
ビジョン設定力
課題設定力
課題解決力
課題まとめ力
要求実現力
研究成果総括力
社会的・マーケット
情報収集力
的視点
市場動向調査力
ニーズ把握・分析
情報収集力
研究動向調査力
関連研究調査力
関連技術調査力
ドキュメンテーシ
仕様書作成力
ョン
方式記述力
設計書作成力
開発計画書作成力
報告書作成力
システム提案・ネゴ
要求モデル作成力
シエーション・説得
実現性検証力
システム設計力
詳細仕様作成力
開発環境構築力
システム実装力
テスト計画作成力
評価モデル作成力
評価計画作成力
評価実験実行力
実験結果分析力
リーダーシップ・マ
プロジェクト定義力
ネジメント
プロジェクト管理力
ファシリテーショ
共通認識構築力
ン・調整
プレゼンテーション力
5
成績評価方法
PBL 活動への参加度や成果物の量や質による評価(100 点満点)とコアコンピテン
シー獲得度の評価(100 点満点)を評価し両者を平均化します。前者はあくまでも PBL
活動の状況を評価するもので、後者は獲得したコンピテンシーという汎用的な能力の評
価を行うものです。
1. PBL への参加度や成果物の評価(100 点満点)
主に下の表に記した各項目について,表中の%を目安に総合的に成績を評価します.
具体的には,活動ごとに,それにかけた時間と,かけた時間に見合った成果物が作成さ
れているかどうかを評価します.また,以下の 4 項目の評価基準のうち,担当教員が 2
項目以上を満たさないと判断した場合は不合格とします.
質的評価項目
量的評価項目
(20%)
(10%)
 適切なプロジェクト管理を実施した  プロジェクト活動時間(週 18 時間以下
か?(PM として/メンバとして)
の場合は不合格)
活動  プロジェクトにおける自分の役割を理  週 1 回のコアミーティングへの出席回数
解し,チームに貢献できたか?
(70%以下は不合格)
 プロジェクトの円滑な運営を支援する  週 1 回以上のプロジェクト定例会への出
ための活動を実施したか?
席回数(70%以下は不合格)
(50%)
(20%)
 プロジェクトで定義した全てのドキュ
メントの内容が,合格基準を満たして
いるか? 新規性,有用性,信頼性の
観点から,教員レビューにより合否を
 プロジェクトで定義した全てのドキュ
判定する.
 ドキュメントに関し,技術報告書とし
成果
て内容が適切であるか?
メントに対し,一定量以上を作成した
か?
 リスクアセスメントを実施する適切な  発表会に関する成果物に対し,一定量以
レベルの手法が開発あるいは分析され
上を担当したか?
たか?
 PIA の実施結果は顧客の評価は合格ラ
インに達したか?
注)評価の具体的基準に関しては実施にあ
たって詳細に説明する.
注)評価の具体的基準に関しては実施にあ
たって詳細に説明する.
6
2. 獲得したコアコンピテンシーの評価 7つのコアコンピテンシーごとに、5段階の評価基準をあらかじめ設定し評価します。
評価は7つのコアコンピテンシーごとに評価基準に照らして0(評価できず)~5点を与
え、それに重み%を乗じて合計したものとします(100点満点) この評価はPNL活動そのものの評価ではなく、活動を通じて得られた情報アーキテク
チャとしてのコンピテンシーを評価する者です。 コアコンピテンシーの評価 メタコンピテンシー コアコンピテンシー 評価基準 重み 5:海外や国内の様々な組織に自らの 提案を説明しネゴシエーション・説 得が出来る 4:外部組織に対して、自らの提案を 説明しネゴシエーション・説得がで システム提案・ネゴシ
きる 10 エーション・説得 3:同じ組織内の他のチームに対して、 自らの提案を説明し・説得ができる 2:所属するチーム内で自分の意見を コミュニケーション 持ち、他のメンバとコミュニケーシ ョンを図ることができる 1:所属するチーム内で最低限必要な コミュニケーションができる 5:グローバルレベルの文書を自ら作 成できる 4:企業を代表する文章の書き方につ いて部下を指導できる 3:上司やリーダの指導を受けずに業 ドキュメンテー 務に必要な文章を作成できる 20 ション 2:上司やリーダに指導を受けながら 必要な文章をおおむね作成すること ができる 1:限られた文書について、上司やリ ーダに指導を受けながら作成するこ とができる。 7
5:特許や商標登録できるレベルの革 新的なアイデアを継続的に発想できる 4:企業内で革新的なアイデアや発想が でき、チームメンバーの指導ができる 革新的概念・発想 3:チーム活動において革新的なアイデ 20 ア出しや発想ができる 2:上司やメンバの指導を受けながら革 新的なアイデア出しや発想ができる 1:限られた範囲の業務において新しい 発想ができる 5:国政的な規模で、ニーズや社会的・ マーケット的視点で物事の判断ができ る 4:ニーズの分析や、社会的・マーケッ 継続的学習と研究の ト的視野について部下を指導すること 能力 ニーズ・社会的・マー
ができる ケット的視点 3:自ら、ニーズの分析や、社会的・マ 10 ーケット的視野で業務を行うことが出 来る 2:上司やメンバの指導を受けながら、 社会的・マーケット的視点で業務を行 える 1:限られた範囲の業務においてニーズ の分析や、社会的・マーケット的視点 で業務を行える 5:国際的なレベルの問題解決をするこ とができる 4:プロジェクトチームにおいて大規模 なレベルの問題解決を行うことができ る。 問題解決 3:自らチーム内の問題解決が可能なよ 20 うな活動をしている 2:上司やメンバの支援を受けながらチ ーム内の問題解決をすることができる 1:簡易なレベルの問題解決を行う事が できる 8
5:グローバルや、100人以上のステ ークホルダーが存在するチームでリー ダーシップを発揮することができる リーダーシップ・マネ
4:リーダーシップやマネジメントにつ ジメント いて他のメンバの指導ができる 3:小規模チーム活動を牽引するリーダ 10 ーシップやマネジメント力がある 2:上司やメンバの支援をうけながらチ ーム活動に参加できる。 チーム活動 1:最低限のチーム活動に参加出来る 5:グローバルや、100人以上のメン バが存在する活動においてファシリテ ーション・調整を行う事ができる 4:ある程度の規模の業務でファシリテ ーションや調整ができ、かつ部下を指 導できる ファシリテーショ
3:小規模のチーム活動ファシリテーシ 10 ン・調整 ョンや調整ができる 2:リーダや他のメンバの支援を受けな がらファシリテーションを行う事がで きる 1:2,3名のグループ内で活動をファ シリテーション・調整をすることが実 行できる 9
PBL タ イ ト ル : Global and Agile Software Development in the Ruby Community
主担当教員:中鉢欣秀 准教授
こ の PBL の 目 標 ( 教 員 か ら の メ ッ セ ー ジ 、 学 生 が 何 を 修 得 で き る か )
• Ruby は日本で生まれ,世界が育てたプログラミング言語です.この Ruby のコミュ
ニティに参加し,グローバルに活躍できるソフトウエア開発者としてのコンピテンシ
ーを向上させることが本プロジェクトの目標です.
• 各種のドキュメントやユーザインタフェースには主として英語を用い,世界中のユー
ザやマーケットに受け入れられるプロダクトを実際に開発します.
• グローバルな Ruby コミュニティに積極的に参加し,コミッタとして OSS ソサイエテ
ィに貢献できるようになることも本プロジェクトのスコープに入ります.
• Ruby のエコシステムを使いこなし,個人およびチームでアジャイル型ソフトウエア
開発を実施できるようになることを狙います.
プロジェクト課題(プロジェクトテーマ)
• チームによるアジャイル開発を成功させるためには,その基盤としてメンバ各々が優
れた開発者である必要があります.
• そこで,プロジェクトの前半(1,2Q)では,メンバ個人の興味やスキルを考慮しつつ
個別のテーマを設定し,教員がプロダクトオーナとなって「一人アジャイル開発プロ
ジェクト」を実施します.これにより Ruby によるプログラミング能力の完熟,各種
ツールの習得を行います.PBL では毎週,個人が開発したソフトウエアを全員でレビ
ューし,技術的課題の解決や,プロダクトの品質向上に取り組みます.成果物は CUI
で利用できるツールとライブラリを Gem としてパッケージングし,RubyGems で公
開します.
• プロジェクトの後半(3,4Q)では,外部のプロダクトオーナないしはマーケットを実
際に設定し,チームによるアジャイル開発を実践します.プロジェクトの開始段階か
らプロダクトをインターネットで公開し,実際にユーザの評価を得て,より良いソフ
トウエアになるよう改善サイクルを回します.
プロジェクトの特徴(特長)
• このプロジェクトでは,エンジニアが切磋琢磨し合い,互いのスキル向上を実践する
場を構築します.教員の役割はこのような学びの環境としての「場」を整えることで
あり,なおかつ,意図的に外乱を発生させることで創造的な活動につながるように配
慮します.
過 去 の 実 績 ( 2014 年 度 PBL 等 )
• mruby を用いたソフトウエア開発
• ベトナム国家大学との国際 PBL
• 他大学の PBL との連携
• アジャイル開発の実践 など
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ り 身 に 付 け る べ き 達 成 目 標 、到 達 目 標( 評 価 軸 と し て 利 用 )
• Ruby を用いたアジャイルソフトウェア開発のための総合力を身につける.
•英 語 に よ り , 技 術 文 書 を 抵 抗 な く 読 み こ な し , ソ フ ト ウ エ ア の マ ニ ュ ア ル や
README,コミットメッセージ,技術的なディスカッション(文書による)等がで
きるようになる(なお,プロジェクト内でのコミュニケーションは日本語で行います).
履修条件(プロジェクトメンバになるための前提条件)
• 世界に通用するエンジニアになりたいという強い意志をもっていること.
• 原則として,コミュニケーション技術特論,フレームワーク開発特論,基幹システム
開発特論のいずれかで 4 以上の成績をとっていること(これらの授業を履修していな
い場合は事前に教員と相談すること.この場合は,他の関連授業の成績評価を参考に
する).
メンバ決定ルール(プロジェクト配属における優先順位の決定方法)
• 履修条件を満たしている上で人数が多い場合は成績(GPA)順
提示したテーマを実施するための最少メンバ数
•3 名
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂行していく際のアクティビティ)
2
各アクティビティの説明
番号 アクティビティ名
1
準備
活動内容
主な成果物
修得できるコンピテンシ
ー
•プ ロ ジ ェ ク ト 課 題
• プロジェクト計画
• 革新的概念・発想
を設定する
書
•プ ロ ジ ェ ク ト 計 画
• ドキュメンテーショ
ン
を作成する
2
個人開発
•開 発 環 境 を 構 築 す
る
• インセプションデ
ッキ
•ア ジ ャ イ ル 型 開 発
プロセス(個人)
• プロダクトバック
ログ
• スプリントバック
• ニーズ・社会的・マ
ーケット的視点
• ドキュメンテーショ
ン
• 問題解決
ログ
• ソフトウェアプロ
ダクト
3
協働開発
•ア ジ ャ イ ル 型 開 発
プロセス(チーム)
• インセプションデ
ッキ
• プロダクトバック
ログ
• スプリントバック
ログ
• ソフトウェアプロ
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
•フ ァ シ リ テ ー シ ョ
ン・調整
• リーダーシップ・マ
ネジメント
• 問題解決
ダクト
4
最終発表
• 資料を作成し,最終
プレゼンを行う
• プレゼンテーショ
ン資料
• 各種ドキュメント
• 革新的概念・発想
•フ ァ シ リ テ ー シ ョ
ン・調整
• ドキュメンテーショ
ン
3
成績評価方法
PBL活動への参加度や成果物の量や質による評価(100点満点)とコアコンピテン
シー獲得度の評価(100点満点)を評価し両者を平均化します。前者はあくまでもP
BL活動の状況を評価するもので、後者は獲得したコンピテンシーという汎用的な能力
の評価を行うものです。
1 PBLへの参加度や成果物の評価(100点満点)
主に下の表に記した各項目について,表中の%を目安に総合的に成績を評価します.
具体的には,活動ごとに,それにかけた時間と,かけた時間に見合った成果物が作成さ
れているかどうかを評価します.また,以下の 4 項目の評価基準のうち,担当教員が 2
項目以上を満たさないと判断した場合は不合格とします.
質的評価項目
量的評価項目
(30%)
(20%)
 アジャイル開発のアクティビティを理  プロジェクト活動時間(週 18 時間以下
解し,実施できたか?
活動
の場合は不合格)
 主体的にプロジェクトにおける自分の  週 1 回のコアミーティングへの出席回数
役割を設定し,チームに貢献できた
(70%以下は不合格)
 月例報告会への参加回数(70%以下は不
か?
 プロジェクトの円滑な運営を支援でき
合格)
たか?
(30%)
 ソフトウエアそのもの
(20%)
 ソフトウエア開発のための各種コミッ
 ソフトウエアのコード,関連文書
トメントの総量
成果  他のメンバや外部のステークホルダー  開発やコミュニケーションのために作
に向けたドキュメント(内容を相手に
製した各種文書の総量
端的に伝え,合意形成に寄与するクオ  発表会に関する成果物への関与度
リティであるか?)
4
2 獲得したコアコンピテンシーの評価 7つのコアコンピテンシーごとに、5段階の評価基準をあらかじめ設定し評価します。
評価は7つのコアコンピテンシーごとに評価基準に照らして0(評価できず)~5点を与
え、それに重み%を乗じて合計したものとします(100点満点) この評価はPBL活動そのものの評価ではなく、活動を通じて得られた情報アーキテク
チャとしてのコンピテンシーを評価するものです。 コアコンピテンシーの評価 メタコンピテンシー コアコンピテンシー 評価基準 重み システム提案・ネゴシエ
5:海外や国内の様々な組織に
ーション・説得 自らの提案を説明しネゴシエ
コミュニケーション ーション・説得が出来る。 10 4:外部組織に対して、自らの
提案を説明しネゴシエーショ
ン・説得ができる 3:同じ組織内の他のチームに
対して、自らの提案を説明し・
説得ができる 2:所属するチーム内で自分の
意見を持ち、他のメンバとコミ
ュニケーションを図ることが
できる 1:所属するチーム内で最低限
必要なコミュニケーションが
できる ドキュメンテーション 5:グローバルレベルの文書を
自ら作成できる 4:企業を代表する文章の書き
10 方について部下を指導できる 3:上司やリーダの指導を受け
ずに業務に必要な文章を作成
できる 2:上司やリーダに指導を受け
ながら必要な文章をおおむね
作成することができる 1:限られた文書について、上
5
司やリーダに指導を受けなが
ら作成することができる。 革新的概念・発想 5:特許や商標登録できるレベ
ルの革新的なアイデアを継続
的に発想できる。 10 4:企業内で革新的なアイデア
継続的学習と研究の能
や発想ができ、チームメンバー
力 の指導ができる。 3:チーム活動において革新的
なアイデア出しや発想ができ
る。 2:上司やメンバの指導を受け
ながら革新的なアイデア出し
や発想ができる 1:限られた範囲の業務におい
て新しい発想ができる ニーズ・社会的・マーケ
5:国政的な規模で、ニーズや
ット的視点 社会的・マーケット的視点で物
事の判断ができる 10 4:ニーズの分析や、社会的・
マーケット的視野について部
下を指導することができる 3:自ら、ニーズの分析や、社
会的・マーケット的視野で業務
を行うことが出来る 2:上司やメンバの指導を受け
ながら、社会的・マーケット的
視点で業務を行える 1:限られた範囲の業務におい
てニーズの分析や、社会的・マ
ーケット的視点で業務を行え
る 問題解決 5:国際的なレベルの問題解決
をすることができる 4:プロジェクトチームにおい
10 て大規模なレベルの問題解決
6
を行うことができる。 3:自らチーム内の問題解決が
可能なような活動をしている 2:上司やメンバの支援を受け
ながらチーム内の問題解決を
することができる 1:簡易なレベルの問題解決を
行う事ができる リーダーシップ・マネジ
5:グローバルや、100人以
メント 上のステークホルダーが存在
するチームでリーダーシップ
10 チーム活動 を発揮することができる 4:リーダーシップやマネジメ
ントについて他のメンバの指
導ができる 3:小規模チーム活動を牽引す
るリーダーシップやマネジメ
ント力がある 2:上司やメンバの支援をうけ
ながらチーム活動に参加でき
る。 1:最低限のチーム活動に参加
出来る ファシリテーション・調
5:グローバルや、100人以
整 上のメンバが存在する活動に
おいてファシリテーション・調
整を行う事ができる 4:ある程度の規模の業務でフ
ァシリテーションや調整がで
き、かつ部下を指導できる。 3:小規模のチーム活動ファシ
リテーションや調整ができる 2:リーダや他のメンバの支援
を受けながらファシリテーシ
ョンを行う事ができる 1:2,3名のグループ内で活
7
動をファシリテーション・調整
をすることが実行できる 8
PBL タ イ ト ル : 情報戦略と業務改革(BPR)提案
主担当教員:戸沢義夫 教授
こ の PBL の 目 標 ( 教 員 か ら の メ ッ セ ー ジ 、 学 生 が 何 を 修 得 で き る か )
• IT をビジネスに役立てるために,ビジネス価値を生み出す業務改革(新しい仕事のし
かた)とそれを支える情報戦略(IT の活用方法)を策定する
• CIO に求められる基本コンピテンシー,情報戦略コンサルタント,ビジネスアナリス
トとして仕事をするための基本コンピテンシーを修得する
• 仮説・検証型の思考方法による課題の本質を見極める能力
• 情報収集実践力(手段、方法)
• 経営者を説得する論理構成力、プレゼンテーションスキル
• 情報戦略、業務改革の方法論
プロジェクト課題(プロジェクトテーマ)
• PBL に協力してくれる企業・組織は未定
(学生が自分の関係している企業を紹介してくれるケースを歓迎する)
• 本学 PBL の意義を理解し,協力してくれる企業・組織に対する業務改革,情報戦略を
提言する
• 協力企業のビジネス・モデル,業務全体を正しく理解する
• 協力企業が抱えている課題を取り除くため、どのようなビジネスプロセスが必要かを
検討し,あるべきビジネスプロセスを設計する
• 協力企業が必要とする情報を見極め、その情報の現状の管理方法とあるべき姿などを
検討する
• 前期と後期にそれぞれ1テーマを実施(テーマによっては通年になることもある)
PBL 全体のアクティビティを前期と後期でそれぞれ実施する
• 協力企業が見つからない場合は,方法論を中心とした学習を行う
プロジェクトの特徴(特長)
• トップマネジメント(社長など)との直接のやりとりを実践し,マネジメントの考え
方,関心事を理解する場がある
• 新しいアイデアを提案した場合の相手の反応から,提案内容の良し悪し,次に行うべ
き活動などを判断するなど,状況に応じたダイナミック性が要求される
• チームでアイデアを出すことが主眼であり,分担作業をこなす以上のチーム貢献が求
められる
過 去 の 実 績 ( 2014, 2013 年 度 PBL)
• (2014 年度通年)化粧品 EC サイトの顧客分析およびプロモーション戦略
• (2013 年度後期)自動車ディーラーへへの新しい IT サービスとビジネスモデル
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ り 身 に 付 け る べ き 達 成 目 標 、到 達 目 標( 評 価 軸 と し て 利 用 )
• 現状を調査するためのスキル(情報源の見つけ方、インタビューを含む)
• 本質的課題を特定するための仮説生成能力
• あるべき姿、ビジョンを設定する能力
• あるべき姿を実現するアーキテクチャ,ビジネスシナリオの設計能力
• ビジネスプロセスの設計能力
• 説得力のあるロジック構成、プレゼンテーション能力
• チームでアイデアを出し,まとめていく能力
履修条件(プロジェクトメンバになるための前提条件)
• 過去に,何らかの業務経験があること
• トップマネジメントからのヒヤリングやトップマネジメントへの提言で失礼のないだ
けの会話力,日本語能力があること
• 自分に不足していて学ぶべきテーマを自分で発見し、自分で学習できるひと
• プロジェクトの他メンバーが学ぶべきものを持っていること
• チームディスカッションで,他メンバーの意見・考え方を理解でき,チームとしての
アイデアをだしたり,アイデアをまとめたりできるひと
• チームディスカッションが活動の大半を占めるので,業務都合等を理由にミーティン
グに遅刻・欠席しないこと(プロジェクト全体に迷惑がかかる)
• 特に,お客様(協力企業)とのミーティングに4回以上遅刻すると不合格になる
• 上記履修条件に合わない場合,履修しても“不可”になる場合があるので要注意
(過去に実績あり)
メンバ決定ルール(プロジェクト配属における優先順位の決定方法)
• 優先対象者:CIO 特論,情報システム特論 2,情報システム特論 1,2014 年度情報ア
ーキテクチャ特論 2 の単位取得者
(対象者の中では,これらの科目の平均点の高い順)
• 上記非該当者:2014 年度3Q までの GPA の高い順
提示したテーマを実施するための最少メンバ数
•3 名
2
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂行していく際のアクティビティ)
ステップ 1
経営戦略略と
業界動向
の確認
ステップ 3
ステップ 0
ステップ 4
想定される
ビジネスシナリオ
(あるべき姿)
プロジェクト
の発⾜足
変⾰革への
基本⽅方針と
改⾰革ポイント
の明確化
最
終
報
告
ステップ 2
現状の業務課題
システム課題
の明確化
各アクティビティの説明
番号 アクティビティ名
0
プロジェクトの
発足
活動内容
主な成果物
修得できるコンピテンシ
ー
•プロジェクトの課
• プロジェクト活動
• ドキュメンテーショ
題の確認
計画書
•プロジェクトゴー
ン
•フ ァ シ リ テ ー シ ョ
ルの確認
ン・調整
•プロジェクトチー
ム、メンバー、プロ
ジェクトが必要と
する役割の確認
•プロジェクト活動
方針の作成
1
経営戦略と業界動
向の確認
•ビジネス環境変化
• ビジネス環境変化
の理解
のまとめ
• 業界動向の理解
• 経営戦略・施策の
• 経営戦略、経営施策
まとめ
の理解
•企 業 業 績 分 析 と
Findings
•ビジネスモデルの
• SWOT 分析など
把握
• 企業業績,企業の強
み・弱みの理解
3
• 革新的概念・発想
• ニーズ・社会的・マ
ーケット的視点
• ドキュメンテーショ
ン
2
現状の業務課題、
•現状の主要なプロ
• ビジネスプロセス
システム課題の
セスを洗い出し
図
明確化
そこで発生してい
• 業務課題一覧
る業務課題を
• システム全体図
明確化する
• システム課題一覧
• 情報、またはシステ
• 革新的概念・発想
• ニーズ・社会的・マ
ーケット的視点
• 問題解決
• 課題分析
ム的な面での
• 課題構造化
課題を明確化する
• 課題を、兆候として
現れているものと
本質的なものに分
類し、それらの因果
関係を明確にする
3
想定されるビジネ
• 企業(部門)の将来
スシナリオ
のビジネス環境を
(あるべき姿)
想定し、あるべき姿
• あるべき姿(将来
像)
• ビジネスシナリオ
を描く
プランニンング
• リーダーシップ・マ
ネジメント
• 革新的概念・発想
• 問題解決
•ビジネス環境変化
の不確実性がある
場合の、それが企業
へどのようなイン
パクトがあるかを
分析する
4
変革への基本方針
•現状からあるべき
と改革ポイントの
姿に移行(変革)
明確化
するための基本方
• 変革基本方針
• 改革ポイント説明
資料
針の作成
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
• 革新的概念・発想
• ニーズ・社会的・マ
•現状とあるべき姿
ーケット的視点
との違いで、改革
• 問題解決
しなければならな
•フ ァ シ リ テ ー シ ョ
い重点ポイントの
ン・調整
明確化
改革ポイントの必
要性、メリットの
明確化
4
最終報告
•協力企業のトップ
• 最終報告書
マネジメントに新
• リーダーシップ・マ
ネジメント
しい仕事のしかた
• システム提案・ネゴ
を提言する
シエーション・説得
• ドキュメンテーショ
ン
5
成績評価方法
PBL活動への参加度や成果物の量や質による評価(100点満点)とコアコンピテン
シー獲得度の評価(100点満点)を評価し両者を平均化します。前者はあくまでもP
BL活動の状況を評価するもので、後者は獲得したコンピテンシーという汎用的な能力
の評価を行うものです。
1 PBLへの参加度や成果物の評価(100点満点)
主に下の表に記した各項目について,表中の%を目安に総合的に成績を評価します.
具体的には,活動ごとに,それにかけた時間と,かけた時間に見合った成果物が作成さ
れているかどうかを評価します.また,以下の 4 項目の評価基準のうち,担当教員が 2
項目以上を満たさないと判断した場合は不合格とします.
質的評価項目
量的評価項目
(20%)
(20%)
 プロジェクトにおける自分の役割を理  協力企業とのミーティングに遅刻しな
解し,チームに貢献できたか?
い
活動  プロジェクトの円滑な運営を支援する  チームディスカッションに遅刻・欠席し
ための活動を実施したか?
ない
 チームディスカッションで新しいアイ  宿題,割り当てられた作業に時間を割い
デアに貢献できたか?
て活動しているか?
(40%)
(20%)
 協力企業にとって価値あるアイデアを  プロジェクトが必要とするドキュメン
出せたか?
テーションを作成できたか?
 協力企業の現状,トップマネジメント  宿題をきちんとやってきて,それをチー
成果
の考え方を正しく把握できたか?
ムメンバーが理解できるように説明で
 本質的な課題に到達できたか?
きたか?
 あるべき仕事のしかた,ビジネスシナ  自分のアイデアを,ドキュメントとして
リオを考え出せたか?
まとめたか?
 改革ポイントを特定できたか?
6
2 獲得したコアコンピテンシーの評価 7つのコアコンピテンシーごとに、5段階の評価基準をあらかじめ設定し評価します。
評価は7つのコアコンピテンシーごとに評価基準に照らして0(評価できず)~5点を与
え、それに重み%を乗じて合計したものとします(100点満点) この評価はPBL活動そのものの評価ではなく、活動を通じて得られた情報アーキテク
チャとしてのコンピテンシーを評価する者です。 コアコンピテンシーの評価 メタコンピテンシー コアコンピテンシー 評価基準 重み 5:協力企業のトップマネジ
メントに対して、自らの提案
を説明し説得ができる 4:チーム外の人々に対して, 自らの提案を説明し説得がで
システム提案・ネゴシエ
きる 10 ーション・説得 3:協力企業のチームメンバ
ーに対して、自らの提案を説
明し説得ができる 2:プロジェクトチーム内の
他のメンバーに対して、自ら
の提案を説明し説得ができる 5:協力企業のトップマネジ
メントにとって価値のあるわ
コミュニケーション かりやすい文書を自力で作成
できる 4:誰が見ても現状を把握で
きるレベルの文書を自力で作
ドキュメンテーション 成できる 20 3:他メンバーからの指摘を
受けて改善することにより必
要なレベルになる基礎文書を
作成できる 2:上司やリーダに指導を受
けながら必要な文章をおおむ
ね作成することができる 7
5:協力企業のトップマネジ
メントにとって新しいと感じ
られるアイデアを出せる 4:協力企業のトップマネジ
メントが話を聞いた際に,時
革新的概念・発想 間が無駄だと感じない程度の
20 発想ができる. 3:チーム活動において他メ
ンバーからでてこないアイデ
アや発想が出せる 2:本や Web に書かれている
ことを紹介できる 5:協力企業のビジネスモデ
ルが理解でき,ビジネス上の
本質的課題を指摘できる 継続的学習と研究の
4:協力企業のビジネスモデ
能力 ニーズ・社会的・マーケ
ルが理解でき,業務課題をい
ット的視点 くつか指摘できる 10 3:顧客の把握・理解が十分
ではないが,業務課題をいく
つか指摘できる 2:現状の業務を正しく理解
できる 5:ビジネス上の本質的課題
を指摘し,解決できる 4:ビジネスのあるべき姿,
新しいビジネスシナリオを描
問題解決 くことができる 10 3:改革ポイントをいくつか
指摘できる 2:業務課題を示された場合
にその解決策を提示できる 8
5:プロジェクトチームから
新しいアイデアを引き出すこ
とができ,それが協力企業の
トップマネジメントにとって
価値あるものであるようにリ
ーダーシップを発揮できる リーダーシップ・マネジ
4:チームメンバーが何を考
20 メント えるべきかをリードし,チー
ムとしての新しいアイデアを
まとめることができる 3:プロジェクトマネジメン
トができる 2:チームメンバーとしてプ
チーム活動 ロジェクトに貢献できる 5:プロジェクトの他メンバ
ーの生産性を向上させ,チー
ム成果に結びつけると共に,
活動の障害になる要素を取り
除くことができる ファシリテーション・調
4:チーム生産性の低下につ
整 ながる原因を特定し,それを
10 取り除く活動ができる 3:チーム全体の生産性を向
上させるための活動ができる 2:チームの他メンバーの活
動が活性化するような行動を
とることができる 9
PBL タ イ ト ル : ヒューマンコンピュータインタラクション
主担当教員:飛田博章 准教授
こ の PBL の 目 標 ( 教 員 か ら の メ ッ セ ー ジ 、 学 生 が 何 を 修 得 で き る か )
この PBL は、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)に特化したプロジェ
クトで、
『人とコンピュータ』の新しい関係をデザインし実現することを目標とします。
他の組織(他大学、業界団体等)に劣らないユニークなプロジェクトを実現するために、
個人として授業で得た知識をフルに生かすことに加え、メンバとの協力が重要になりま
す。PBL では、HCI の研究動向や市場の技術動向を調査し、新しいシステムのデザイ
ン及び、実装を行います。従って、デザインを通じて問題を分析し解決方法を考える能
力を、実装を通じて技術や評価手法の習得を目指します。また、表現力を磨くために各
種コンペや学会での発表を予定しています。
プロジェクト課題(プロジェクトテーマ)
HCI 全般を対象とし、特にユーザの能力や環境を拡張するシステム(Augmented Human
や Augmetned Reality)に興味を持っています。例えば、ウェアラブル・デバイスを用
いたユーザ視点の拡張や、飛行体による対話システムなどテーマは多岐にわたります
が、基本的には学生が主体となってプロジェクト課題を決定することを希望します。
HCI 自体が広い分野をカバーしていることに加え、担当教員も HCI 分野で長い研究経
験があるので自由に考えてください。
プロジェクトの特徴(特長)
• 情報アーキテクチャ専攻の PBL ですが、創造技術専攻のものづくりの要素も含まれて
います。アイデアの実現には、ソフトとハード、デジタルとフィジカル(仮想と現実)、
情報アーキテクチャと創造技術など、既存の垣根を超えて様々な要素技術を融合させ
る「ハイブリッドものづくり」ができるのが特徴です。
• 2015 年から担当のため、過去の成果や実績にとらわれることなく、新しいテーマで
取り組むことができます。
• 情報共有や、自分の考えを伝えるためのプレゼンテーションを定期的に行い、表現力
を磨きます。
過 去 の 実 績 ( 2012 年 度 PBL 等 )
• 2014 年度新任のため、過去の実績はないです。
• 個人の実績に関しては web 等を参照してください。
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ り 身 に 付 け る べ き 達 成 目 標 、到 達 目 標( 評 価 軸 と し て 利 用 )
• 新しい技術動向を調査する能力
• 問題を分析し課題を見つける能力
• 課題を解決する能力
• 自分の考えを伝える能力
履修条件(プロジェクトメンバになるための前提条件)
• プロジェクトメンバと協力し、積極的に取り組む姿勢がある人
• 人と違ったことや、新しいことを考えるのが好きな人
メンバ決定ルール(プロジェクト配属における優先順位の決定方法)
•
定員に達した場合は以下の 2 点により優先順位を決定
1. ネットワークシステム特別講義 1、ネットワークシステム特別講義 2、ネットワー
ク特論 2 のいずれかを履修
2. 授業で提出されたレポートに基づく評価
提示したテーマを実施するための最少メンバ数
•3 名
2
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂行していく際のアクティビティ)
各クォーターのアクティビティ 3
各アクティビティの説明
番号 ア ク テ ィ ビ テ ィ
活動内容
主な成果物
名
1
既存技術の調査
修得できるコンピテン
シー
• HCI の研究技術を調
• 技術調査報告書
査する
• 社会的・マーケット
的視点
• HCI の関連技術を調
• ドキュメンテーショ
査する
ン
• 市場を調査する
2
既存技術の分析
• HCI の研究技術を分
• 技術分析報告書
析する
• ニーズ把握・分析
• ドキュメンテーショ
• HCI の関連技術を分
ン
析する
• 市場を分析する
3
PBL 課題の設定
•プ ロ ジ ェ ク ト 企 画
• 企画書
書を作成する
• 革新的概念・発想
• ドキュメンテーショ
• 調査分析を踏まえ,
ン
テーマを提案し決
定する
•各 メ ン バ の 役 割 分
担の決定する
4
システム計画
•シ ス テ ム 計 画 書 を
• 計画書(暫定版)
作成する
• 革新的概念・発想
• ドキュメンテーショ
•プ ロ ジ ェ ク ト の 全
ン
体計画を立案し,暫
定版の計画を作成
する
5
システム設計
•シ ス テ ム 設 計 書 を
作成する
• 設計書(暫定版)
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
•シ ス テ ム に 必 要 な
要素技術を検討し、
暫定版の設計書を
作成する
4
• ドキュメンテーショ
ン
6
システム構築 1
•要 求 仕 様 を 実 現 す
•シ ス テ ム 仕 様 書
るためのシステム
(暫定版)
基本実装を行う
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
• ドキュメンテーショ
ン
7
ドキュメンテーシ
ョン作成1
•各 種 ド キ ュ メ ン ト
を整理する
• 研究成果報告書
• 発表資料
• ドキュメンテーショ
ン
• まとめ資料、発表資
料を作成する
8
システム計画(見直
• 計画を作成する
• 計画書
し)
• 2Q の発表を踏まえ、
シエーション・説得
課題を見直し,計画
• ドキュメンテーショ
書を再検討する
9
ン
システム設計(見直
• 設計を作成する
• 設計書
し)
•見 直 さ れ た シ ス テ
シエーション・説得
ム計画書に合わせ、
• ドキュメンテーショ
設計を再検討する
10
• システム提案・ネゴ
システム構築 2
• システム提案・ネゴ
ン
•要 求 仕 様 を 実 現 す
るためのシステム
• システム仕様書
基本設計を行う
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
• ドキュメンテーショ
ン
11
システム評価
•評 価 実 験 計 画 を 策
• 評価報告書
定する
シエーション・説得
• 実験結果を分析し、
• ドキュメンテーショ
報告書を作成する
12
ドキュメンテーシ
ョン作成 2
• システム提案・ネゴ
ン
•プ ロ ジ ェ ク ト を 総
括し、各種ドキュメ
ントを整理する
• まとめ資料、発表資
料を作成する
5
• 研究成果報告書
• 発表資料
• ドキュメンテーショ
ン
成績評価方法
PBL活動への参加度や成果物の量や質による評価(100点満点)とコアコンピテン
シー獲得度の評価(100点満点)を評価し両者を平均化します。前者はあくまでもP
BL活動の状況を評価するもので、後者は獲得したコンピテンシーという汎用的な能力
の評価を行うものです。
1 PBLへの参加度や成果物の評価(100点満点)
主に下の表に記した各項目について,表中の%を目安に総合的に成績を評価します.
具体的には,活動ごとに,それにかけた時間と,かけた時間に見合った成果物が作成さ
れているかどうかを評価します.また,以下の 4 項目の評価基準のうち,担当教員が 2
項目以上を満たさないと判断した場合は不合格とします.
質的評価項目
活動
量的評価項目
(20%)
(20%)
• プロジェクトでの自分の役割を理解
• プロジェクト活動時間(週 18 時間以下
し、チームに貢献できたか?
の場合は不合格)
• メンバとのコミュニケーションによ
り、お互いに情報共有できているか?
• 週 1 回以上のプロジェクト定例会への出
席回数(70%以下は不合格)
成果
(30%)
(30%)
• プロジェクトで定義した全てのドキュ
• プロジェクトで定義した全てのドキュ
メントの内容が、合格基準を満たして
メントに対し、一定量以上を作成した
いるか?
か?
• ドキュメントの構成が適切であり、文
章として読み易いものになっている
か?
作成したか?
• 発表会に関する成果物に対し、一定量以
• 評価を行うのに十分な機能を持ったシ
ステムを開発できたか?
• 開発するシステムのうち、一定量以上を
6
上を担当したか?
2 獲得したコアコンピテンシーの評価 7つのコアコンピテンシーごとに、5段階の評価基準をあらかじめ設定し評価します。
評価は7つのコアコンピテンシーごとに評価基準に照らして0(評価できず)~5点を与
え、それに重み%を乗じて合計したものとします(100点満点) この評価はPNL活動そのものの評価ではなく、活動を通じて得られた情報アーキテク
チャとしてのコンピテンシーを評価するものです。 コアコンピテンシーの評価 メタコンピテンシー コアコンピテンシー 評価基準 重み システム提案・ネゴシ
5:海外や国内の様々な組織に自
エーション・説得 らの提案を説明しネゴシエーシ
コミュニケーション ョン・説得が出来る。 10
4:外部組織に対して、自らの提
案を説明しネゴシエーション・説
得ができる 3:同じ組織内の他のチームに対
して、自らの提案を説明し・説得
ができる 2:所属するチーム内で自分の意
見を持ち、他のメンバとコミュニ
ケーションを図ることができる 1:所属するチーム内で最低限必
要なコミュニケーションができ
る ドキュメンテーション 5:グローバルレベルの文書を自
ら作成できる 4:企業を代表する文章の書き方
について部下を指導できる 3:上司やリーダの指導を受けず
に業務に必要な文章を作成でき
る 2:上司やリーダに指導を受けな
がら必要な文章をおおむね作成
することができる 1:限られた文書について、上司
やリーダに指導を受けながら作
7
10
成することができる。 革新的概念・発想 5:特許や商標登録できるレベル
の革新的なアイデアを継続的に
発想できる。 4:企業内で革新的なアイデアや
継続的学習と研究の能
発想ができ、チームメンバーの指
力 導ができる。 20
3:チーム活動において革新的な
アイデア出しや発想ができる。 2:上司やメンバの指導を受けな
がら革新的なアイデア出しや発
想ができる 1:限られた範囲の業務において
新しい発想ができる ニーズ・社会的・マー
5:国政的な規模で、ニーズや社
ケット的視点 会的・マーケット的視点で物事の
判断ができる 20
4:ニーズの分析や、社会的・マ
ーケット的視野について部下を
指導することができる 3:自ら、ニーズの分析や、社会
的・マーケット的視野で業務を行
うことが出来る 2:上司やメンバの指導を受けな
がら、社会的・マーケット的視点
で業務を行える 1:限られた範囲の業務において
ニーズの分析や、社会的・マーケ
ット的視点で業務を行える 問題解決 5:国際的なレベルの問題解決を
することができる 4:プロジェクトチームにおいて
大規模なレベルの問題解決を行
うことができる。 3:自らチーム内の問題解決が可
能なような活動をしている 8
20
2:上司やメンバの支援を受けな
がらチーム内の問題解決をする
ことができる 1:簡易なレベルの問題解決を行
う事ができる リーダーシップ・マネ
5:グローバルや、100人以上
ジメント のステークホルダーが存在する
チーム活動 10
チームでリーダーシップを発揮
することができる 4:リーダーシップやマネジメン
トについて他のメンバの指導が
できる 3:小規模チーム活動を牽引する
リーダーシップやマネジメント
力がある 2:上司やメンバの支援をうけな
がらチーム活動に参加できる。 1:最低限のチーム活動に参加出
来る ファシリテーション・
5:グローバルや、100人以上
調整 のメンバが存在する活動におい
てファシリテーション・調整を行
う事ができる 4:ある程度の規模の業務でファ
シリテーションや調整ができ、か
つ部下を指導できる。 3:小規模のチーム活動ファシリ
テーションや調整ができる 2:リーダや他のメンバの支援を
受けながらファシリテーション
を行う事ができる 1:2,3名のグループ内で活動
をファシリテーション・調整をす
ることが実行できる 9
10
PBL タ イ ト ル : ディバイスと融合したクラウド上のサービスの企画/戦略立案 主担当教員:成田 雅彦 教授
こ の PBL の 目 標 ( 教 員 か ら の メ ッ セ ー ジ 、 学 生 が 何 を 修 得 で き る か )
・ 企画/戦略立案は価値を生むプロセスとしてビジネスに於いて重要な位置を占めてい
ます。本 PBL を通し、背景となるビジネスの仕組みを理解し、企画に必要な能力を
獲得することを目指します。具体的には、先端技術動向を把握し、 活用した実課題
を扱い、実践レベルに近い企画を策定し、利用者のために役立つものを企画したい
と考えています。
プロジェクト課題(プロジェクトテーマ)
・ IOT、 HTML5 等、ディバイスとインターネットを融合する技術、サービスに注目
が集まっています。本 PBL では、 ディバイスとクラウド上のサービスを連携した
有望なサービス、あるいはソフトウエアプラットフォームについて企画し、普及の
戦略立案を行い、試作・評価を行います。
・ 具体なテーマは、PBL メンバや教員の技術を生かしつつ、市場調査・検討を通じて
発見し選択します。
・ 例えば、クラウドとディバイス連携のためのサービスやソフトウエアプラットフォ
ーム、10 年先を見据えたプロジェクト等が考えられます。
プロジェクトの特徴(特長)
・ 先端技術動向を把握し、 活用した実課題を扱い、実践レベルに近い企画を策定し、
利用者のために役立つものを提供することを目指しています。
・ 学会発表を行うことができます。テーマによりコンテスト参加も可能です。
・ 成果は、プロジェクト修了後も学内の研究で使用することもあります。
・ 本プロジェクトは、テーマによっては、本学 OPI ネットワークサービスプラットフ
ォーム研究所、企業団体や関連大学と連携して実施したいと考えています。
・ 主担当教員は国内で著名な基幹ミドルウエア製品や、多くの国際標準を企画・戦略
立案した経験や実績があり、これを指導に生かしたいと願っています。
過去の実績
・ 2 009 年 度:テーマ「個人にかかわる情報の活用と運用」。 特許取得済 2 件、学会
発表 2 件。記載を追加し電子通信学会論文誌 D に査読付き論文として掲載(2012 年)。
・ 2 010 年 度:テーマ「よくねるサービス」。特許出願 1 件、開発したアプリを AppStore
に公開した。
・ 2011 年 度 :テーマ「AR(拡張現実)プラットフォーム」。ステレオビジョンモジ
ュールと Kinect を用いた。計測学会主催「システムインテグレーション部門 講演会
RT ミドルウェアコンテスト」でロボットイニシアティブ(RSi)賞を受賞。
・ 2012 年 度 :テーマ「モーションキャプチャ技術を利用したインターネットサービ
スの提案」。学会発表 3 件。「RT ミドルウェアコンテスト」で RSi 賞を受賞。
・ 2013 年 度 :テーマ「音声通信ロボットの実現とサービスロボットビジネスへのア
プローチ」。学会発表 1 件。ロボット学会会誌に査読付き論文として掲載予定(2015
年)。ロボット学会主催「RSNP コンテスト 2013」で優秀賞受賞。
・ 2014 年 度:テーマ「ロボットサービスのためのシミュレーション環境とその応用」。
学会発表 1 件。「RSNP コンテスト 2014」で優秀賞受賞。
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ り 身 に 付 け る べ き 達 成 目 標 、到 達 目 標( 評 価 軸 と し て 利 用 )
・ ビジネスを含めた企画・戦略立案能力
・ 市場動向・先端技術動向の調査能力
・ 企画をプロジェクトベースのソフトウエア開発により実現する能力(設計遂行能力)
・ 専門分野のスキルとコミュニケーション・プレゼンテーションのスキル
履修条件(プロジェクトメンバになるための前提条件)
• インターネットプラットフォーム特論、ユビキタスプラットフォーム特論、標準化と
知財戦略を受講しているか、同等の知識があることが望ましい。協調的で積極的にチ
ーム活動ができること。
• 試作ではプログラミングを行います。未習得の人は、習得して頂くことがあります。
メンバ決定ルール(プロジェクト配属における優先順位の決定方法)
• 成績順(2014 年度 3Q 終了時点の GPA を利用します)
提示したテーマを実施するための最少メンバ数
•1 名
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂行していく際のアクティビティ)
2
3
各アクティビティの説明
(全体を通して、PBL 全体を通してノウハウ・スキルの獲得の仕方を習得。プロジェクト管理のスキル・ノウ
ハウを獲得)
番号
アクティビティ
活動内容
主な成果物
名
0
プロジェクト全
体計画
1
修得できるスキル、コン
ピテンシー
•プ ロ ジ ェ ク ト の 目
• 目標
標・工程を設定
市場動向調査・検
• 市場動向調査
討
• 何が起こっているの
• 全体工程
• 市場調査資料
•コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ
ン・仲間作り
• 社会的・マーケット
的視点
• ニーズ把握・分析
か、何のために、何
をすべきかを検討
2
技術調査・検討
• 技術動向調査
• 技術調査資料
• ニーズ把握・分析
• 提案書(ドラフト)
• 社会的・マーケット
• 利用する主要技術に
ついて概観する
3
提案作成
• 何を使って、どのよ
的視点
うに作る。どうやっ
• 革新的概念・発想
て・どのくらい売る
かを検討し、複数の
提案を作成。
4
テーマ選択
• 3 で作成された提案
• 評価資料
的視点
の中から適切なもの
• ニーズ把握・分析
を選択する。
5
基本設計1
• 社会的・マーケット
• 提案をもとに基本設
• 基本設計書
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
計を行う。
•ドキュメンテーシ
ョン
6
試作1
• 試作/を作成し、基本
• 試作物
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
設計にフィードバッ
ク
7
環境整備
• 試作に必要な開発環
• 開発環境
シエーション・説得
境・設備を整備する
8
基本設計2
• システム提案・ネゴ
• 基本設計のブラシュ
• 基本設計書
• 社会的・マーケット
的視点
アップを行う
• 革新的概念・発想
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
4
9
機能設計(一部) • 機能設計を行う(主
要部分のみ)
10
試作 2
• 試作/評価を行う。機
• 機能設計書
• システム提案・ネゴ
• API仕様
シエーション・説得
• 試作物
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
能設計にフィードバ
ック
11
対外活動・公開
• プロモーション活動
プロモーション資料、 • 社会的・マーケット
• 試作の運用準備・実
発表等
運 用 (サ ー ビ ス や プ
操作マニュアル
的視点
• ニーズ把握・分析
•ドキュメンテーシ
ログラムの公開を含
む。 2Q に行うこと
ョン
もあり得る)
12
評価 出来上がった試作物
• 実証実験計画書
を評価する。提案にフ
• 実証実験報告書
まとめ 的視点
• ニーズ把握・分析
ィードバック
13
• 社会的・マーケット
プロジェクトを総括
• 報告書・発表資料作
し、対外発表を行う
成
• 発表
• リーダーシップ・マ
ネジメント
•ドキュメンテーシ
ョン
•フ ァ シ リ テ ー シ ョ
ン・調整
5
成績評価方法
PBL活動への参加度や成果物の量や質による評価(100点満点)とコアコンピテン
シー獲得度の評価(100点満点)を評価し両者を平均化します。前者はあくまでもP
BL活動の状況を評価するもので、後者は獲得したコンピテンシーという汎用的な能力
の評価を行うものです。
1 PBLへの参加度や成果物の評価(100点満点)
主に下の表に記した各項目について、表中の%を目安に総合的に成績を評価します。
具体的には、活動ごとに、それにかけた時間と、かけた時間に見合った成果物が作成さ
れているかどうかを評価します。また、以下の 4 項目の評価基準のうち、担当教員が 2
項目以上を満たさないと判断した場合は不合格とします。
質的評価項目
量的評価項目
( 10%)
(20%)
・ プロジェクト内で積極的に役割を担
(週 18 時間以下の場合は不合格)
うこと
活動
・ プロジェクト活動時間
・ 分担した役割を滞りなく果たすこと
週 1 回のコアミーティングへの出
・ プロジェクトメンバと友好的にプロ
席回数(70%必須)
・ 週 1 回以上のプロジェクト定例会
ジェクトを進める
への出席回数(70%以下は不合格)
( 30%)
(40%)
・ プ ロジェクトで定義した成果物につ
いて、合格基準を満たしているか。 成果
教員レビューにより合否を判定す
る。
・ プロジェクトで定義した成果物に
対し、一定量以上を作成したか。
・ 発表会に関する成果物に対し、一
定量以上を担当したか。
・ 身に付けるべき目標を達成すること
・ 合格基準はメンバ数に依存するた
め、プロジェクト開始後に通知す
る。
6
2 獲得したコアコンピテンシーの評価 7つのコアコンピテンシーごとに、5段階の評価基準をあらかじめ設定し評価します。
評価は7つのコアコンピテンシーごとに評価基準に照らして0(評価できず)~5点を与
え、それに重み%を乗じて合計したものとします(100点満点) この評価はPNL活動そのものの評価ではなく、活動を通じて得られた情報アーキテク
チャとしてのコンピテンシーを評価する者です。 コアコンピテンシーの評価 メタコンピテンシー コアコンピテンシー 評価基準 重
み コミュニケーション システム提案・ネゴシ
5:外部組織に自らの提案を説明し、 エーション・説得 高い評価を得ることができる 4:外部組織に自らの提案を説明でき
15 る 3:同じ組織内の他のチームに対し
て、自らの提案を説明し、高い評価を
得ることができる 2:自分の意見を持ち、所属するチー
ム内で他のメンバとコミュニケーシ
ョンを図ることができる 1:所属するチーム内で最低限必要な
コミュニケーションができる ドキュメンテーショ
5:外部組織への文章の書き方につい
ン てチームメンバを指導できる 4:外部組織への文書を指導を受けず
15 に作成できる 3:リーダや教員の指導を受けずに業
務に必要な文章を作成できる 2:リーダや教員に指導を受けながら
必要な文章を作成することができる 1:限られた文書について、リーダや
教員に指導を受けながら作成するこ
とができる。 7
継続的学習と研究の能
革新的概念・発想 5:ビジネス的に有効あるいは、特許
力 や商標登録できるレベルの革新的な
アイデアを継続的に発想できる。 15 4:評価の高いアイデアや発想ができ
る。 3:リーダや教員の指導を受けずにア
イデア出しができる 2:リーダや教員の指導を受けながら
アイデア出しができる 1:アイデア出しのための議論に参加
できる ニーズ・社会的・マー
5:グローバルな規模でニーズや社会
ケット的視点 的・マーケット的視点で判断ができる 4:国内レベルのでニーズの分析を行
20 い、社会的・マーケット的視野で判断
できる 3:限られた範囲のニーズの分析や、
社会的・マーケット的視野で判断でき
る 2:リーダや教員の指導を受けなが
ら、限られた範囲でニーズの分析や、
社会的・マーケット的視点で判断でき
る 1:リーダや教員の指導を受けなが
ら、限られた範囲で社会的・マーケッ
ト的視点を持つことができる。 問題解決 5:大規模な問題を自ら解決できる。 4:大規模な問題をメンバや教員の支
援を受けながら解決できる。 10 3:小規模な問題を自ら解決できる。 2:メンバや教員の支援を受けながら
小規模な問題を解決できる。 1:問題を指摘できる 8
チーム活動 リーダーシップ・マネ
5:外部のステークホルダーが存在す
ジメント る中でリーダーシップを発揮できる 4:チーム活動を牽引するリーダーシ
15 ップやマネジメント力がある 3:メンバや教員の援助を受けてリー
ダーシップを発揮できる。 2: 外部のステークホルダーが存在す
る場面で、積極的に活動できる 1:積極的に活動に参加できる ファシリテーショ
5:外部のメンバが存在する場面でフ
ン・調整 ァシリテーション・調整を行う事がで
きる 4:メンバや教員の援助を受けて、外
部のメンバが存在する場面でファシ
10 リテーション・調整を行う事ができる 3:ファシリテーションや調整ができ
る 2:リーダや他のメンバの支援を受け
ながらファシリテーションを行う事
ができる 1:ファシリテーションや調整に協力
できる 9
PBL タ イ ト ル:サービス提供のための業務管理支援とその実現手法に基づいたシステ
ムの構築と運用
主担当教員:松尾 徳朗 教授
こ の PBL の 目 標 ( 教 員 か ら の メ ッ セ ー ジ 、 学 生 が 何 を 修 得 で き る か )
• 国内外の国際会議主催組織において、業務の煩雑さにより、その組織が持つ特性に応
じた業務管理システムは存在しておりません。ステークホルダーの種類は限られてい
るものの、それぞれのステークホルダーが求めているサービスが異なるため、汎用の
システムの流用は不可能です。そこで、その特殊な業務群を処理するに耐えうるシス
テムの設計と開発のために、関連の団体やキーパーソンへのインタビューおよび調査
を実施し、業務改善手法を提案します。また、具体的に国際学会と国内学会ならびに
複数の支援組織と協力し、効果的なシステム像を明らにし、運用を通して評価します。
プロジェクト課題(プロジェクトテーマ)
• 国際会議の参加者へのサービス品質を向上するために、国際会議主催者、コンベンシ
ョンビューロー、日本政府観光局の各々の立場に基づいて、複数回のインタビューを
実施し、サービス提供の実現手法をまとめます。また、それに基づいて主催者業務の
改善を試みます。
• 一昨年度のプロジェクト成果に基づいたサービスとシステムの拡張を行います。国際
会議主催者のための標準的業務マニュアル「ConfVisor eXpress」および国際会議主催
者業務管理支援システム「ConfVisor」に必要な機能の要求を分析・定義し、実現しま
す。具体的には、スケジュール管理機能、経済波及効果算出機能、業務モニタリング
機能、ステークホルダー間コミュニケーション機能などが含まれます。
• 20を超えるコンベンションビューローならびに国際会議主催団体へのインタビュ
ー、交渉、広報などを実施し、「ConfVisor」ののべ利用社数100以上を目指します。
• PBL の成果は、国際ミーティングエキスポなどの展示会への出展、および学会での発
表等を目指します。また、特許出願・取得も視野に入れます。
プロジェクトの特徴(特長)
• 本プロジェクトのプロダクトは、日本政府観光局との共同開発です。
• サービス観点で、業務フローの理解や整理とシステム開発を実施します。サービスマ
ネジメント、サービスマーケティングなどの実践的知識を習得し、実践に活かします。
• 各種スケジューリングのアルゴリズムを理解し、システムが対象とする業務に特化し
たアルゴリズムを開発し、実装できる能力を高めます。
• ユーザ視点でシステム設計と開発を実現するために、国際会議主催者ならびに各地コ
ンベンションビューローへの説明、営業活動を通して、ユーザである主催者にとって、
高いサービスを確保できるシステム像を明らかにします。
• システムのマニュアルや、報告用の論文を作成することで、本プロジェクトの意義を
社会に周知できるようにします。
• 以上の目的と狙いを遂行する際に、各 PBL チームメンバーが、自分の得意分野だけで
はなく、弱みを強みにかえることができるようにします。
• PBL の成果は,実社会において利用されます。また、展示会や学会での発表等を予定
しています。
• 2013 年〜2014 年度の協力団体は、日本政府観光局、新潟観光コンベンション協会、
長崎県観光連盟、沖縄観光コンベンションビューロー、ちば国際コンベンションビュ
ーロー、横浜観光コンベンションビューロー、北九州コンベンション協会、名古屋観
光コンベンションビューロー、広島観光コンベンションビューローなど20団体以上。
• 「ConfVisor eXpress」の主な利用者は、iPS 細胞関連国際会議、シーガイアフェニッ
クスリゾート、パシフィコ横浜など15社(団体)以上です。
過去の実績
【2013年度】
• 国際会議の標準的業務改善を実施し、ドキュメントとして提案
• 2013年度のプロダクトは、国際会議業務支援システム「ConfVisor eXpress」を構
築し、運用。2014年12月時点の利用組織数40社(団体)以上
• 日本政府観光局主催者セミナー(東京国際フォーラム)において、
「ConfVisor eXpress」
のリリース発表(学外来場者60名)を実施
【2014年度】
• 2014年度のプロダクトは、国際会議会計システム「Finance Master」を構築。
• 国際ミーティングエキスポにおいて、日本政府観光局ブースにおいて展示を実施
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ り 身 に 付 け る べ き 達 成 目 標 、到 達 目 標( 評 価 軸 と し て 利 用 )
• 従来の方法論の問題を発見する能力
• 研究動向を調査する能力
• 業務における課題を発見する能力
• 課題を解決するためのアーキテクチャ設計能力
• 提案手法を情報システムとして実装する能力
• 提案手法の有効性を評価する能力
履修条件(プロジェクトメンバになるための前提条件)
• 学外の組織との関わりが多いため、主体的に活動できること
• 交渉・広報活動が含まれるため、留学生については高い日本語能力を有すること
• 本プロジェクトの特徴を理解し、積極的にプロジェクト活動を行う意欲があること
メンバ決定ルール(プロジェクト配属における優先順位の決定方法)
• 成績順(2014 年度 3Q 終了時点の GPA を利用します)
提示したテーマを実施するための最少メンバ数
• 5〜6名
2
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂行していく際のアクティビティ)
国際会議主催者業
務支援手法
ConfVisor eXpress
ConfVisor

1Q

1. 従来の問題点
の発見
3. 技術調査・市場
調査
4. 国際会議主催
者・支援者調査

1Q

1. 従来の問題点
の発見

1Q

2. 研究動向調査

2Q

5. 実現方法およ
びサービス提供方
式の提案
13. ドキュメント
作成・整備
4. 国際会議主催
者・支援者調査

2Q

7. システムの継
続的運用と評価
8. コンテンツ作
成・整備

3Q

13. ドキュメント
作成・整備

4Q

4. 国際会議主催
者・支援者調査
15. 継続ステップ
の課題発見、解決
方法の整理

3Q

7. システムの継
続的運用と評価
8. コンテンツ作
成・整備

2Q

3. 技術調査・市場
調査
5. 部分機能実現
方法およびサービ
ス提供方式の提案
6. 基本設計
10. 部分機能詳細
設計
11. 部分機能シス
テム構築
12. 部分機能評価
9. ドキュメント
整備

3Q

5. 部分機能実現
方法およびサービ
ス提供方式の提案
10. 部分機能詳細
設計
11. 部分機能シス
テム構築
12. 部分機能評価
13. 総合評価

4Q

7. システムの継
続的運用と評価
14. 継続的な改
良、評価、ドキュ
メント整備
15. 継続ステップ
の課題発見、解決
方法の整理

4Q

14. 継続的な改
良、評価、ドキュ
メント整備
15. 継続ステップ
の課題発見、解決
方法の整理
3
各アクティビティの説明
番号 アクティビティ名
1
従来の問題点の発
見
活動内容
主な成果物
修得できるコンピテンシ
ー
•サ ー ベ イ や デ ィ ス
• プレ調査/インタ
• ドキュメンテーショ
カッションを通し
て従来の方法論や
システムの課題を
洗い出す
ビュー報告書
• プロジェクト計画
書
• 全体工程表
• 対象企業・自治体の
要求について、イン
ン
• 革新的概念・発想
• ニーズ・社会的・マ
ーケット的視点
• コスト,リソース
分析
タビュー等を通し
て分析し、課題を明
確にする
•大 ま か な 解 決 へ の
道筋を確認する
•プ ロ ジ ェ ク ト チ ー
ム,メンバ,プロジ
ェクトが必要とす
る役割を確認する
•プ ロ ジ ェ ク ト 計 画
を作成する
2
研究動向調査
•対 象 と な る 業 務 や
システムに関する
研究成果や技術を
調査
• 研究動向調査報告
書
• 関連研究調査報告
書
• 関連研究の調査
3
技術調査・市場調査
• ドキュメンテーショ
ン
• 革新的概念・発想
• ニーズ・社会的・マ
ーケット的視点
• 関連技術の調査
• 技術調査報告書
•技 術 的 な 実 現 可 能
• 市場調査報告書
性を検証する
• ドキュメンテーショ
ン
• 革新的概念・発想
•プ ロ ジ ェ ク ト 課 題
• ニーズ・社会的・マ
に関する市場動向
ーケット的視点
の調査
•市 場 的 な 実 現 可 能
性を検証する
4
国際会議主催者・支
援者調査
•実 際 の ユ ー ザ へ の
インタビュー調査
• ユーザ調査報告書
• ドキュメンテーショ
ン
4
• 支援団体(コンベン
• ニーズ・社会的・マ
ションビューロー)
ーケット的視点
へのインタビュー
•フ ァ シ リ テ ー シ ョ
調査
5
ン・調整
実現方法およびサ
• 課題を明確化し,問
ービス提供方式の
題解決手法を提案
提案、部分機能実現
する
方法およびサービ
ス提供方式の提案
• 開発計画書
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
• ドキュメンテーショ
•問 題 解 決 が 可 能 と
ン
なる各種アルゴリ
• 革新的概念・発想
ズムの開発
• 問題解決
•課 題 解 決 方 式 を ス
テークホルダーに
説明する
6
基本設計
• 要求仕様(コア)を
• 基本設計書
実現するためのシ
• ドキュメンテーショ
ン
ステム基本設計を
• システム提案・ネゴ
行う
シエーション・説得
• 設計書を作成する
• リーダーシップ・マ
ネジメント
7
システムの継続的
運用と評価
•シ ス テ ム 運 用 実 績
• 運用報告書
• システム提案・ネゴ
を調査し、評価する
シエーション・説得
•改 良 点 お よ び 課 題
• ドキュメンテーショ
点をまとめる
ン
• リーダーシップ・マ
ネジメント
•フ ァ シ リ テ ー シ ョ
ン・調整
8
コンテンツ作成・整
備
•必 要 な コ ン テ ン ツ
を作成する
• 作成コンテンツ作
成計画
•コ ン テ ン ツ が 要 求
を満たしているか
評価する
•ユ ー ザ と の デ ィ ス
カッションを通し
た改善点の発見を
行う
5
• 評価結果報告書
• ドキュメンテーショ
ン
• 評価結果を分析し,
報告書を作成する
9
ドキュメント整備
•各 種 ド キ ュ メ ン ト
を整理する
• プロトタイプシス
• まとめ資料,発表資
料を作成する
10
部分機能詳細設計
• 研究成果報告書
• ドキュメンテーショ
ン
テム設計書
• 発表資料
• 基本設計に基づき,
詳細設計を行う
• 詳細設計書
• ユーザマニュアル
• 設計書を作成する
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
• ドキュメンテーショ
ン
11
システム構築、部分
機能システム構築
•実 用 に 耐 え う る シ
ステムとして実装
• ソースコード
• テスト結果報告書
する
• システム提案・ネゴ
シエーション・説得
• リーダーシップ・マ
•シ ス テ ム を 逐 次 テ
ネジメント
ストする
12
部分機能評価
•評 価 計 画 を 策 定 す
る
• 評価計画書
• 評価結果報告書
• 評価を実行する
• ドキュメンテーショ
ン
• ニーズ・社会的・マ
•機 能 が 要 求 を 満 た
ーケット的視点
しているか評価す
• リーダーシップ・マ
る
ネジメント
•ユ ー ザ と の デ ィ ス
カッションを通し
た改善点の発見を
行う
• 評価結果を分析し,
報告書を作成する
13
総合評価
•実 用 に 耐 え う る シ
ステムとして実装
する
• ソースコード
• テスト結果報告書
評価計画書
•シ ス テ ム を 逐 次 テ
ストする
• 評価結果報告書
• ドキュメンテーショ
ン
• リーダーシップ・マ
ネジメント
•フ ァ シ リ テ ー シ ョ
•評 価 計 画 を 策 定 す
る
•実 際 の 運 用 を 通 し
て,システムを評価
6
ン・調整
する
• 評価結果を分析し,
報告書を作成する
14
継続的な改良、評
•継 続 的 に 目 標 の 再
価、ドキュメント整
設定とロードマッ
• 改善報告書
備
プの策定を行う
• アップデートリリ
•ダ イ ナ ミ ッ ク に 変
• ユーザマニュアル
ース
化する要求に基づ
• ドキュメンテーショ
ン
• ニーズ・社会的・マ
ーケット的視点
• リーダーシップ・マ
くアップデートを
ネジメント
行う
15
継続ステップの課
•継 続 的 ス テ ッ プ で
題発見、解決方法の
必要となる課題発
整理
見をまとめ、引き継
ぎに活用する
• 継続ステップ課題
整理書
• 革新的概念・発想
• ニーズ・社会的・マ
ーケット的視点
• 問題解決
•解 決 方 法 の 案 を 提
出する
7
修得できるスキル、コンピテンシーと7つの基本コンピテンシーとの関係(まとめ)
基本コンピテンシ
修得できるスキル、コンピテンシー
ー
革新的概念・発想
課題解決力
新技術開発力
要求実現力
研究/開発成果総括力
社会的・マーケット
情報収集力
的視点
市場動向調査力
ニーズ発見力
ニーズ把握・分析
情報収集力
調査分析力
研究動向調査力
関連研究調査力、関連技術調査力
改善計画力
改良分析力
ドキュメンテーシ
仕様書作成力
ョン
方式記述力
設計書作成力
開発計画書作成力
エンドユーザ向けマニュアル作成力
報告書作成力
アップデートドキュメント作成力
システム提案・ネゴ
実現性検証力
シエーション・説得
システム設計力、詳細仕様作成力
システム実装力
テスト計画作成力
評価計画作成力
評価実験実行力、総合評価実行力
実験結果分析力
リーダーシップ・マ
プロジェクト計画力
ネジメント
プロジェクト管理力
研究成果総括力
ファシリテーショ
共通認識構築力
ン・調整
プレゼンテーション力
8
成績評価方法
PBL活動への参加度や成果物の量や質による評価(100点満点)とコアコンピテン
シー獲得度の評価(100点満点)を評価し両者を平均化します。前者はあくまでもP
BL活動の状況を評価するもので、後者は獲得したコンピテンシーという汎用的な能力
の評価を行うものです。
1 PBLへの参加度や成果物の評価(100点満点)
主に下の表に記した各項目について,表中の%を目安に総合的に成績を評価します.
具体的には,活動ごとに,それにかけた時間と,かけた時間に見合った成果物が作成さ
れているかどうかを評価します.また,以下の 4 項目の評価基準のうち,担当教員が 2
項目以上を満たさないと判断した場合は不合格とします.
質的評価項目
量的評価項目
(20%)
(30%)
 適切なプロジェクト管理を実施した  プロジェクト活動時間(週 18 時間以下
か?(PM として/メンバとして)
の場合は不合格)
活動  プロジェクトにおける自分の役割を理  週 1 回のコアミーティングへの出席回数
解し,チームに貢献できたか?
(70%以下は不合格)
 プロジェクトの円滑な運営を支援する  週 1 回以上のプロジェクト定例会への出
ための活動を実施したか?
席回数(70%以下は不合格)
(30%)
(20%)
 プロジェクトで定義した全てのドキュ  プロジェクトで定義した全てのドキュ
メントの内容が,合格基準を満たして
メントに対し,一定量以上を作成した
いるか? 新規性,有用性,信頼性の
か?
観点から,教員レビューにより合否を  開発するソフトウェアのうち,一定量以
判定する.
上を作成したか?
成果  ドキュメントの構成が適切であり,文  発表会に関する成果物に対し,一定量以
章として読み易いものになっている
 合格基準はメンバ数に依存するため,プ
か?
 評価実験を行うのに十分な機能を持っ
たソフトウェアを開発できたか?
 評価実験を行うのに十分な品質のソフ
トウェアを開発できたか?
上を担当したか?
9
ロジェクト開始後に通知する.
2 獲得したコアコンピテンシーの評価 7つのコアコンピテンシーごとに、5段階の評価基準をあらかじめ設定し評価します。
評価は7つのコアコンピテンシーごとに評価基準に照らして0(評価できず)~5点を与
え、それに重み%を乗じて合計したものとします(100点満点) この評価はPNL活動そのものの評価ではなく、活動を通じて得られた情報アーキテク
チャとしてのコンピテンシーを評価する者です。 コアコンピテンシーの評価 メタコンピテンシー コアコンピテンシー 評価基準 重み システム提案・ネゴシエ
5:学外の行政・企業・国際会
ーション・説得 議主催者などの組織に自らの
コミュニケーション 提案を説明しネゴシエーショ
20 ン・説得が出来る。 4:外部組織に対して、自らの
提案を説明しネゴシエーショ
ン・説得ができる 3:同じ組織内の他のチームに
対して、自らの提案を説明し・
説得ができる 2:所属するチーム内で自分の
意見を持ち、他のメンバとコミ
ュニケーションを図ることが
できる 1:所属するチーム内で最低限
必要なコミュニケーションが
できる ドキュメンテーション 5:国際会議にふさわしいグロ
ーバルレベルの文書を自ら作
成できる 20 4:外部機関に提出可能なレベ
ルの国際会議に関連する文章
が作成できる 3:リーダの指導を受けずに業
務に必要な文章を作成できる 2:リーダに指導を受けながら
必要な文章をおおむね作成す
10
ることができる 1:限られた文書について、リ
ーダに指導を受けながら作成
することができる。 革新的概念・発想 5:特許や商標登録できるレベ
ルの革新的なアイデアを継続
的に発想できる。 10 4:外部組織に提案可能なレベ
継続的学習と研究の能
ルの革新的なアイデアや発想
力 ができ、チームメンバーの指導
ができる。 3:チーム活動において革新的
なアイデア出しや発想ができ
る。 2:メンバの指導を受けながら
革新的なアイデア出しや発想
ができる 1:限られた範囲の業務におい
て新しい発想ができる ニーズ・社会的・マーケ
5:各ステークホルダーに関わ
ット的視点 るニーズや社会的・マーケット
的視点で物事の判断ができる 10 4:一部のステークホルダーに
関わるニーズの分析や、社会
的・マーケット的視点で活動す
ることができる 3:自ら、ニーズの分析や、社
会的・マーケット的視野で活動
を行うことが出来る 2:メンバの指導を受けなが
ら、社会的・マーケット的視点
で活動を行える 1:限られた範囲の業務におい
てニーズの分析や、社会的・マ
ーケット的視点で活動を行え
る 11
問題解決 5:複雑な問題を解決しうる卓
越したレベルの問題解決をす
ることができる 10 4:大規模なレベルの問題解決
を行うことができる。 3:自らチーム内の問題解決が
可能なような活動をしている 2:メンバの支援を受けながら
チーム内の問題解決をするこ
とができる 1:簡易なレベルの問題解決を
行う事ができる リーダーシップ・マネジ
5:ステークホルダーとの各種
メント 調整や調査活動において、活動
のリーダーシップを的確に発
10 チーム活動 揮することができる 4:ステークホルダーとの各種
調整や調査活動において、活動
のリーダーシップを発揮する
ことができる 3:チーム内活動のリーダーシ
ップを的確に発揮することが
できる 2:チーム内活動のリーダーシ
ップを的確に発揮することが
できる 1:最低限のチーム活動に参加
出来る ファシリテーション・調
5:複数種類のステークホルダ
整 ーが多数存在する活動におい
20 てファシリテーション・調整を
行う事ができる 4:ステークホルダーとの活動
においてファシリテーショ
ン・調整を行う事ができる 3:小規模のチーム活動ファシ
12
リテーションや調整ができる 2:リーダや他のメンバの支援
を受けながらファシリテーシ
ョンを行う事ができる 1:2,3名のグループ内で活
動をファシリテーション・調整
をすることが実行できる 13
PBL タイトル
アジアに対する新たな中⼩小企業投資イニシアティブの政策提⾔言
専攻名
創造技術専攻
PBL の概要
今⽇日のアジアでは、物凄い経済成⻑⾧長が進んでいる。成⻑⾧長の速度度が速いだけ
(課題・特徴)
ではなく、セカンド・アンバンドリング、GIN(Global Industrial Network)
主担当教員
前⽥田充浩
等と呼ばれるように、内容も⽂文明史上空前のものである。この物凄いアジア
の経済成⻑⾧長の懐奥深く⾶飛び込んで、政府⾼高官に対して独⾃自の政策提⾔言を⾏行行お
う、というのが本 PT である。
途⽅方もない、と思うだろうか。実はチャンスは⼤大きく開けており、実際に
先輩達は、ASEAN 諸国、国際機関等の⾼高官(閣僚僚級)に対して、それをや
ってきたのである。それが可能である理理由は、今⽇日のアジアの経済成⻑⾧長が、
⽂文明史上類例例を⾒見見ない、極めてユニークなものであることである。それゆえ、
従来の格式ばった固定概念念では対応できず、真にツボを突いた、新しいこと
を考える勇者の⾔言葉葉には、閣僚僚級も⽿耳を傾けるのである。
政策提⾔言の内容は、産業コミュニティ構築措置(ICBM)と呼ばれる政策
分野の中で、本年年は、特に中⼩小企業コネクティビティに焦点を当てたい。⽇日
本の中⼩小企業は途轍もない⼒力力を持っている。その⼒力力がアジアの地で適切切に発
揮されるならば、真にアジアの発展に対する貢献が可能となる。そのための
仕組みを考え、政策提⾔言するのが本 PT である。
全く新しい提⾔言となる。⼤大変な苦労と Creativity が必要となる。単なる「お
勉強」ではないのである。「Project」Based Learning の真⾻骨頂である。
今⽇日のアジアは、世界の叡智を求めている。学⽣生であっても臆する必要は
なく、先輩達に続き、果敢に挑戦していただきたい。何せホンモノの外交レ
ベルである。⼀一敗地にまみれるのも良良い。それもまた、Asian Way である。
⽬目的・狙い
国際組織 APEN(Asia Professional Education Network)と連携するこ
とにより、学⽣生に、実際の外交レベルでの政策提⾔言を⾏行行う機会を提供する。
アジアの経済成⻑⾧長を、産業コミュニティ構築、特にという新しい視点で捉え、
それを外交レベルの政策提⾔言にとりまとめることで、学⽣生は、外交上実務的
な能⼒力力を獲得することになるとともに、選択した分野におけるアジア第⼀一級
の実務者に成⻑⾧長する機会を得る。
プロジェクトメ
ンバーになるた
産業コミュニティ構築を通じて「アジアの⼤大義」に殉じる覚悟を有するこ
と(アウトプットは外交レベルのものを求められるので、道は険しい)。
めの前提条件
プロジェクト実
1.アジア(ASEAN)の発展メカニズム、特に産業コミュニティ構築の意義
施 に よ り ⾝身 に 付
について適切切に分析する能⼒力力を獲得する。
け る べ き 達 成 ⽬目
2.独⾃自の産業コミュニティ構築措置についての政策の企画⽴立立案を⾏行行う創造
標、到達⽬目標
性を獲得する。
(評価軸として
3.外交レベルの政策提⾔言を取りまとめる実務能⼒力力を獲得する。
使われる)
4.とりまとめた政策提⾔言を本当に外交レベルで発信する度度胸を獲得する。
PBL 全体のアクティビティ(プロジェクトを遂⾏行行していく際のアクティビティ)
[1Q]
1.「アジアの⼤大義」の習得
:⽂文明史における「21 世紀アジア」の世紀の意義を理理解し、アジア⼈人としての⾃自らに課
せられた責務を理理解する。(4 ⽉月)
2.産業コミュニティ構築措置の選択(課題の設定)
:本年年度度 PT で採り上げ、政策提⾔言を⾏行行う産業コミュニティ構築措置を選択する(中⼩小
企業コネクティビティ、中⼩小企業ファイナンス等、幅広い選択肢の中から選択)。
(4 ⽉月)
3.チーム・コンピタンシー・システムの把握
:メンバー各位の特性を理解し、チーム competency system を把握する。(4 月) 4.現状調査研究
:アジア(ASEAN)における、選択された産業コミュニティ構築措置に関連する現状を
調査する。(5 ⽉月)
5.対象国の選定と分析
:政策提⾔言を⾏行行う対象国を選定し、当該国の産業化の状況を分析する。(5 ⽉月)
[2Q]
6.制度度基礎調査
:当該産業コミュニティ構築措置に関連する⽇日本国内の制度度の枠組みについて調査す
る。(6 ⽉月)
7.産業コミュニティ構築モデルの作成
:構想する政策提⾔言による産業コミュニティ構築のメカニズムに関するモデルを作成す
る。(7 ⽉月)
[3Q]
8.第 1 次政策提⾔言案の作成
:第 1 次政策提⾔言案を作成する。(8 ⽉月)
9.第 1 次政策提⾔言案の国内外関係者との調整(フィードバック)
:第 1 次政策提⾔言案を国内外の関係者に発信し、コメントを得て、調整する。
(9 ⽉月、10
⽉月)
*2012 年年度度においては、10 ⽉月初めに国際機関 ERIA(Economic Research Institute for
ASEAN and East Asia:ジャカルタ)に対して、2013 年年度度においては 9 ⽉月初めにベト
ナムにおいてベトナム計画投資省省に対して、2014 年年度度においては 12 ⽉月初めにラオスに
おいてラオス計画投資省省及びラオス中央銀⾏行行に対して、第 1 次政策提⾔言案を発表した。
[4Q]
10.産業コミュニティ構築モデルの⾼高度度化
:国内外研究者との議論論を通じて、第 1 次政策提⾔言案で⽤用いた産業コミュニティ構築モ
デルを理理論論的に練り直す。(11 ⽉月)
11.第 2 次政策提⾔言案の作成
:第 2 次政策提⾔言案を作成する。(12 ⽉月)
12.第2次政策提⾔言案の国内外関係者との調整(フィードバック)
:第2次政策提⾔言案を国内外の関係者に発信し、コメントを得て、調整する。(12⽉月)
13.最終提⾔言案の作成
:最終提⾔言案を作成する。(1 ⽉月)
14.最終提⾔言案の発表
:外国政府/国際機関等に最終提⾔言案を発表する。(1、2 ⽉月)
*2013 年年度度においては 2014 年年 2 ⽉月に ERIA で最終発表を⾏行行った。
各アクティビティの説明
番号
アクティビティ名
1
「アジアの⼤大義」の
活動内容
• ⽂文明史の研究
習得
2
課題の設定
主な成果物
• 習得した「アジアの
⼤大義」の表明
• 本年年度度 PT で取り組
• PT 企画書
修得できるスキル、コ
ンピテンシー
(⽂文明史に関する)
理理解⼒力力
企画書作成能⼒力力
む産業コミュニテ
ィ構築措置の選択
3
4
チーム・コンピタン
• チーム・メンバー
• 爾後 1 年年間の⾃自らの
シー・システムの把
の特性とチームと
⾏行行動の⽅方針の表明
握
しての特性を把握
現状調査研究
• アジアの産業化状
• 調査研究報告書
況に関する調査研
チーム・コンピタン
シー把握能⼒力力
調査分析能⼒力力
情報収集能⼒力力
究
5
対象国の選定と分
析
• 対象国を選定し、
• 調査研究報告書
当該国の産業化状
調査分析能⼒力力
情報収集能⼒力力
況等に関する分析
6
制度度基礎調査
• 当該産業コミュニ
• 調査研究報告書
ティ構築措置の制
調査分析能⼒力力
情報収集能⼒力力
度度に関する分析
7
産業コミュニティ
構築モデルの作成
• 産業コミュニティ
構築モデルの作成
•モ デ ル に 関 す る 調
査報告書
調査分析能⼒力力
情報収集能⼒力力
モデル企画能⼒力力
8
第 1 次政策提⾔言案
の作成
9
第 1 次政策提⾔言案
のフィードバック
• 第 1 次政策提⾔言案
• 第 1 次政策提⾔言案
の作成
• 第 1 次政策提⾔言案
の国内外関係者と
政策企画能⼒力力
提⾔言案作成能⼒力力
•フ ィ ー ド バ ッ ク 報
告書
プレゼン能⼒力力
調整能⼒力力
の調整
10
調査分析能⼒力力
産業コミュニティ
• 産業コミュニティ
• ⾼高 度度 化 さ れ た 産 業
調査分析能⼒力力
構 築 モ デ ル の ⾼高 度度
構築モデルの理理論論
コミュニティ構築
情報収集能⼒力力
化
的⾼高度度化
モデルに関する報
告書
11
第 2 次政策提⾔言案
の作成
12
第 2 次政策提⾔言案
のフィードバック
• 第 2 次政策提⾔言案
• 第 2 次政策提⾔言案
の作成
• 第 2 次政策提⾔言案
の国内外関係者と
提⾔言案作成能⼒力力
•フ ィ ー ド バ ッ ク 報
告書
の調整
13
最終提⾔言案の作成
• 最終提⾔言案の作成
政策企画能⼒力力
プレゼン能⼒力力
調整能⼒力力
調査分析能⼒力力
• 最終提⾔言案
政策企画能⼒力力
提⾔言案作成能⼒力力
14
最終提⾔言案の発表
• 最終提⾔言案の発表
• 発表
プレゼン能⼒力力