一部メディアで報道されたことについて

2015 年 12 月 11 日
一部メディアで報道されたことについて
学校法人 北星学園
現在、学園で検討を進めております「余市高校の今後の取扱い」に関する内容が、
12 月 10 日に一部メディアで報道されました。このことについては、今後学園内等で
様々な手続きが必要であり、報道された内容は学園としての最終決定ではありません。
北星学園余市高等学校(以下「余市高校」)は、1965 年に余市町の要請により開校
した学校です。しかし、すぐに過疎化等による生徒減が進行したため、近隣の後志地
区から札幌市まで通学範囲を広げるなどの学生募集に取り組みましたが、定員を満た
すことが難しくなり、1987 年には余市高校を閉校することを理事会で検討しました。
しかし、当時は高校中退者が 12 万人いることから、全国で初となる中退した学年か
ら受け入れる
転編入制度
を 1988 年4月から導入し、全国から生徒募集を展開す
ることにより、閉校することなく学校の再生を図りました。制度導入から 27 年間に
わたって、生徒の人格を尊重し、中退や不登校を経験した彼らを丸ごと受け入れ、人
と人との係わりを重んじて人間として生きるための社会性を育むことを、常に集団的
に追求する教育活動をしてまいりました。また、この教育活動の実践にあたっては、
学校外での生活環境面も重要であり、その生活面については、余市町はじめ寮・下宿
の方々には多大なるご協力とご尽力をいただきながら、学校運営を続けております。
この間、数多くのマスコミに取り上げられ、全国的に注目されたこともあり、定員
を充足する時期もありましたが、昨今の少子化や年々経済的に苦しくなってきている
家計状況、また通信制や単位制の高校やフリースクールの開設などにより、生徒数確
保が一段と厳しくなってきております。
余市高校はここ数年来、入学者数が入学定員を大きく下回る状況が続いており、
2010 年の段階で「1年次入学者数が90名を下回る状況が向後3年間続き、2012 年度
の時点で収容定員ベースでも割り込むことになった場合は、存続の可能性の再検討を
直ちに行う」とする学園総合企画委員会からの答申が出され、その後も毎年のように
存続の可能性について検討してまいりましたが、2013 年の1年次入学生は 58 名、2014
年は 57 名、2015 年は 41 名という状況となりました(各5月1日現在)。
このことから、「2016 年4月の1年次入学者数(4月末現在)が教育展開・学校運
営上必要な 90 名に達しない場合、
『2018 年度の1年次入学生からの生徒募集を停止す
る』旨を 2016 年5月末の理事会において審議する」ことといたしました。
以上のように、学園としても苦渋の決断を迫られている状況にありますこと、何卒
ご理解いただくよう、よろしくお願いいたします。
以
上