ベンチャー企業活動に貢献する新提案【メンバー】井手正人、氏家一勝、上田裕之、廉林篤【指導教官】清野智史講師背景・目的ベンチャー企業「JGIN」とは・・・清野先生が発明したナノ粒子の製造技術（特許取得済）を活かして、バイオ分野での商品を製造販売するため、阪大の複数の先生と共に研究開発を行っている。目的は、清野先生が 2009年に立ち上げるベンチャー企業「JGIN」に対して、JGINの技術を用いた新たな展開を提案すること。コア技術貴金属ナノ粒子出発原料に放射線を放射するだけで、貴金属ナノ粒子や複合ナノ粒子を作製できる。通常の方法と違い、安価に大量生産が可能。出発原料を用意・粒径3～10nm ・Au,Ag,Pt,Pd, Ru,Rh作製可能放射線照射完成（銀ナノ粒子水溶液）方向性の決定、新技術の開発文献調査やヒアリングを通じて、貴金属ナノ粒子は以下の13分野で用いられていることが分かった。利用する貴金属、作製のしやすさ等の観点から分野を絞り込んだ。貴金属ナノ粒子の利用分野（13分野）貴金属ナノ粒子の利用分野（13分野） 1 2 貴金属ナノ粒子、複合ナノ粒子 8 抗菌防臭剤 9 石油精製触媒バイオ 3 燃料電池用触媒 10 顔料 4 太陽電池 11 化粧品 5 自動車用触媒 12 微細結合 6 石油化学製品製造用触媒 13 電子部品 7 どの分野に参入すべきか？抗菌防臭剤 Ag+ Agナノ粒子 Ag+ Ag+ 繊維ｺﾞﾑﾌﾟﾗｽﾁｯｸ練り込み後加工加工光触媒 Ag+ Ag+ 化粧品顔料水溶液ｺｰﾃｨﾝｸﾞ剤（ｽﾌﾟﾚｰ）抗菌防臭繊維の開発に成功！抗菌性の確認放射線 Agナノ粒子 Ag+ Ag+ 繊維出発原料に繊維を浸し、放射線を照射するだけ！特許出願知的財産本部走査型電子顕微鏡（SEM）を用いて繊維表面上に多くの銀ナノ粒子が付着していることが確認できた。研究抗菌防臭性はあるのか？現品洗濯10回後開発した繊維 4.7以上 4.6 既存の製品（Ag-Fresh） 4.7以上 3.2 委託先：日本繊維製品品質技術センター大阪大学独自発明届出職務発明承継 TLOに委託企業と共同非承継出願～権利化活用自由発明抗菌防臭性、洗濯耐久性の両方で繊維評価技術協議会が定める基準を上回る！洗濯耐久性は既存製品以上！左に示した流れで特許出願を完了。権利は大学に継承した。貴金属イオンまたは貴金属錯体を含有する水溶液に繊維を特許浸し、前記水溶液にγ線または電子線を照射することを特徴概要とする繊維の抗菌処理方法、抗菌性繊維の製造方法。ビジネスプランの検討開発した技術を用いると、どの程度のコストで抗菌防臭繊維が作製できるのかを試算したところ、作製自体にかかるコストは全体の約20％であった。特許特許取得取得製品製造製品製造繊維繊維製品製品抗菌繊維抗菌繊維素材加工素材加工加工サービス加工サービス特許(ライセンスアウト）特許(ライセンスアウト） 22％加齢臭防止シート商品商品抗菌加工機械抗菌加工機械の製造の製造技術のみを売る技術のみを売る共同開発・研究共同開発・研究商品化した場合加齢臭防止シート製品を売るサービスを売る技術を売る・銀ナノ粒子で強力防臭！・○○回洗濯しても効果持続！・綿100％で肌に優しく、通気性抜群！５枚入 20 千 18 万 16 円 14 12 10 8 6 4 2 0 -2 資本金が約1200 万円必要売上高合計当期利益第1期第2期第3期第4期第5期まとめ、今後の展開貴金属ナノ粒子を利用する分野として、抗菌防臭繊維に注目して調査を行った結果、新技術を開発し特許出願も行った。繊維ニュースに本技術が掲載されたことにより企業から問い合わせがあった。今後は共同研究等への発展が期待できる。