平成27年10月 厚生年金基金解散方針決定に伴う後継制度(新企業年金)について ① 1 後継制度(新企業年金)にかかる検討経過 平成26年9月26日 第98回代議員会にて厚生年金基金制度改正(平成26年4月1日施行)に伴う基金解散の方向性(後継制度の検討も含む)議決 平成26年10月3日 上記の内容を事業所へ通知 (受給者・受給待期者(受給権保有者)へは、厚生年金基金解散準備開始に伴う選択一時金・遺族一時金の休止について通知) 平成26年11月5日~13日 上記にかかる事業所説明会を開催 平成27年2月20日 第99回代議員会において当基金解散後の受皿として後継制度(新企業年金)を検討を進めることを決定 平成27年5月15日 ききんニュ―ス(No58)にて後継制度(新企業年金)の検討内容(素案)をお知らせ 平成27年5月19日 第214回理事会において加入事業所が利用しやすい後継制度(新企業年金)について再検討のうえ決定 平成27年7月10日 後継制度(新企業年金)にかかるアンケートの実施 2 後継制度(新企業年金)の特徴 厚生年金基金の独自給付に代わり新たに支給することを目的として創設する国の年金は代行しない仕組みの企業年金(国を代行している部分の年 金(報酬比例の老齢厚生年金)は国から支給される予定ですが、基金解散後は厚生年金基金の独自給付は支給されなくなるため) 3 後継制度(新企業年金)創設の意義及び参加について 事業主の皆様におかれましては、1年半程度先に予定されている基金解散後につきましても公的年金を補完するしくみとして重要であり引き続き社員の 皆様の福利厚生に寄与する新企業年金制度への加入についてご検討いただきますようお願いいたします。 4 解散認可(申請)までの基金への掛金納付と給付との関係 (1)基金からの給付 厚生労働省による解散認可までは基金として存続しますので、代行部分の給付及び加算年金を含めた基金独自給付は従来どおり解散認可(申請) までは支給。解散後、代行部分(老齢厚生年金)は国に引継がれ国から支給(国の支給要件に基づく支給) (2)基金への掛金納付 掛金納付は解散時の代行不足金の拡大抑制のためにも解散認可まで従来どおりの取扱いとなります。(変更ありません) なお、基金の解散には法令で定められた手続きが必要とされているため解散認可時期は平成29年3月を予定しています。 ■後継制度のイメージ図 〈現状:厚生年金基金〉 上乗せ部分 の掛金 (基金独自給付分) 掛金全額事業主負担 (18.4万円/人) 〈基金解散後の状況〉 解散終了 A〈基金解散後〉 基金上乗せ部分の給付は廃止 掛金負担も不要 ■上乗せ給付(30年加入モデル) 一時金ベース:103万円 年金ベース年約8万円 〈後継制度案の内容〉 後継制度立ち上げ (検討)基金解散後の 受皿制度として B〈後継制度〉 基金上乗せ部分相当の給付が可能(確定 給付企業年金+確定拠出年金) *現在負担の範囲内で後継制度創設可能 *一定数以上の事業所の賛同必要 代行部分 の掛金 (国の年金代行給付分) 掛金事業主・加入員折半 (14.4万円/人) 国へ移転 国へ納付 〈基金解散後〉 代行部分は国が実施 ・保険料納付先:基金→国へ ・給付義務:基金→国へ (代行部分の掛金) 現在負担の掛金のうち 代行部分の掛金:年14.4万円(推定)は国へ 基金上乗せ部分:年18.4万円(推定)の範囲 ●約18.4万円の一部を後継制度の掛金へ (2014年3月末ベース:平均給与30万円前提) (注)解散認可(申請)までは基金が 従来どおり代行部分を含め実施 (解散認可後は代行部分の給付義 務は国へ移転) C〈後継制度の概要〉 ■掛金(月額8千円→年額約10万円) 将来分4千円(DB2千円・DC2千円) 過去分4千円(DB4千円:当初10年限定) ■給付金(30年加入モデル) 一時金ベース:214万円 年金ベース:年24万円(10年有期) *過去分は現行レベルを保証 最低責任準備金相当額を国へ返還 (国に引き継がれる代行部分の給付 に必要な原資のため) *過去分:償却期間10年 *DB:確定給付企業年金、DC:確定拠出年金 〈参考〉財政状況の推移 24年度決算(納付額特例前) 25年度決算(納付額特例前) 年金資産 265億円 基金の利回り 17.55% 不足金 76億円 最低責任準 備金(期ずれ 最低責任準 備金(期ずれ あり) 年金資産 289億円 341億円 国の利回り 0.34% (参考:期ずれな し9.57%) 基金の利回り 16.50% 不足金43億 26年度決算推定(納付額特例後) 25年度決算(納付額特例後) 差 7.9億円 あり) 332億円 国の利回り 4.01% (参考:期ずれ なし8.22%) 国の利 回り 減少 減少 ▲33億円 ▲29億円 年金資産 289億円 基金の利回り 16.50% 不足金14億円 減額 最低責任準 備金(期ずれ 年金資産 310.2億円 基金の利回り 13.7% なし) 減額 最低責任準 備金(期ずれ なし) 303億円 302.3億円 国の利回り 期ずれなし 8.22% 減少 国の利回り 期ずれなし 11.61% ▲22億円 代行不足金解消 *代行不足金は年々減少傾向にあります。 (納付額特例制度を活用した場合の代行不足金は解消されました)(注) 年金資産と最低責任準備金との差が代行部分の不足金(代行不足金)となります。 ・年金資産は掛金収入総額等+基金の運用収益-給付金総額等 ・最低責任準備金は代行部分にかかる掛金収入等+国の運用収益-代行部分にかかる給付金等から構成 (注) 1年半程度先の解散認可時点を基準として確定し た責任準備金相当額を国に返還することとされてい ます。 *現時点では未確定。あくまでも特例減額を活用し た平成26年度決算(推定)現時点での状況 平成27年10月 厚生年金基金解散方針決定に伴う後継制度(新企業年金)について ② ■後継制度(案) 現行制度モデル(厚生年金基金/加算年金) 後継制度モデル案(DB+DC) ①一時金増額(約2倍) 約103万円/人 一 時 金 年金 約214万円/人(DB+DC)(注) 一 時 金 ②制度の安定化(10年有期) 終身年金 有期年金 年金 ③年金増額(約3倍/10年あたり) 月6,500円/人(年7.8万円) 月2万円/人(年24万円)(DB+DC)(注) ④運用の安定化(▲2%) 予定利率・給付利率 予定利率・給付利率 4.5% ⑤負担軽減(約半分) 月8,000円/人(年96,000円) (当初10年間・過去分含む)(注) 掛金(事業主負担) 月15,300円/人 (年18.4万円) 掛金(事業主負担) 2.5% (2014年3月末ベース:30年加入・平均給与30万円前提) (注)過去期間分については給付額従前レベル(過去30年加入で一時金約107万円)保証。過去分償却年数(10年)経過後は負担軽減(月4,000円/人)になる予定 ■給付額イメージ(将来分) (金額) 214万円 DC(将来分) 107万円 DB(将来分) (新規加入)0年 10年 DB(将来分) 2,000 DC(将来分) 2,000 ●掛金(月額:円/1人あたり) 年金の種類 掛金額 20年 30年 (年数) 合計 4,000 ●給付(一時金ベース支給額:円/1人あたり) 移行後年数(将来分) DB(将来分) 新規 DC(将来分) 新規 給付合計 (新規加入)0年 0 0 0 10年 270,000 270,000 540,000 20年 620,000 620,000 1,240,000 30年 1,070,000 1,070,000 モデル年金 2,140,000 214万円 掛金総額 0 480,000 960,000 1,440,000 差(給付-掛金) 0 60,000 280,000 700,000 *DBは掛金2,000円を2.5%で元利合計した金額。DCは掛金2,000円を各加入者が運用した実績を受取る(2.5%で運用したモデルを記載) ■給付額イメージ(将来分+過去分) (金額) 214万円 DC(将来分) 107万円 DB(過去分) DB(将来分) 0年 10年 20年 ●掛金(月額:円/1人あたり・過去分償却年数10年) 年金の種類 DB(将来分) 掛金額 2,000 DC(将来分) 2,000 DB(過去分) 4,000 10年 20年 30年 450,000 620,000 620,000 1,690,000 20年 10年 30年 800,000 270,000 270,000 1,340,000 30年 (年数) 合計 8,000 ●給付(一時金ベース支給額:円/1人あたり) 移行前年数(過去分) 移行後年数(将来分) 合計 DB(過去期間相当分) DB(将来分) DC(将来分) 給付合計 0年 (新規加入)30年 30年 0 1,070,000 1,070,000 2,140,000 30年 0年 30年 1,070,000 0 0 1,070,000 過去期間分は 従前額レベル 保証 (過去30年加 入で107万円) 0 480,000 480,000 480,000 掛金総額:将来分 1,440,000 960,000 480,000 0 掛金総額:合計 1,440,000 1,440,000 960,000 480,000 差(給付-掛金) 700,000 250,000 380,000 590,000 *過去分はその原資として全事業所共通の過去分掛金を設定する予定(過去分掛金仮設定4,000円。この掛金は参加事業所確定後に確定) *DB過去分の掛金は、モデル給付に基づき予定利率2.5%・償却期間10年で算定した粗い概算値であり実際の計算結果とは乖離あり 掛金総額:過去期間共通負担分 ■移行イメージ(移行時年数10年の例) DC(将来分) DB(将来分) 基金(加入年数) 加入 *過去分償却年数10年 20年 将 来 分 過 去 (過去20年厚年基金加入の例:この期間も反映した年金を支給) 分 DB(過去分) 退職 新制度移行 10年 5 0 : 5 0 10年 20年 30年
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