「思いやりのある集団生活」

①生活重点目標
No.3
②後期を迎えるにあたって
③コラム「思いやり」
目黒学院中学・高等学校 生徒指導部発行 9月1日(火)
④最後に…
みなさんお久しぶりです。新学期を迎え、さっそく生徒指導部だより第 3 弾です!
まずは今回の生活重点目標です。
☆生活重点目標
今回の生活重点目標は、
「思いやりのある集団生活」
~ Be not egoist but individualist ~
です。
今年度3つ目の生活重点目標「思いやりのある集団生活 ~Be not egoist, but individualist~」
。
みなさんはこの意味をどのようにとらえますか? egoist や individualist とは
どのような人のことを言うでしょうか。
日本語ではこの2つが混同されて使われていることが多いように感じます。それ
ぞれの日本語訳は、
「egoist : 利己主義者」、
「individualist : 個人主義者」が適当だ
と思います。利己主義とは「自分さえ良ければいい。」というような、いわゆる自
己中心的な価値観です。一方で、個人主義とは「社会を個々人の集まりとして考え
て、個々人が幸せになることを考える価値観です。
分かりやすくいうと「egoist は自分のことだけを考える人間」で「individualist
は相手のことも考えることのできる人間」と言い換えることができるでしょう。
もしも集団を構成している全員が egoist だったら、どのような状況になると思い
ますか?「自分さえよければいい」「他人のことなどどうでもいい」「自分の思い通
りになればいい」という人たちの集まる集団は、どんな感じになるのでしょう。
学校というのは、社会に出るために必要な力を身につける場です。つまり、君た
ちが社会に出て egoist にならないように、いろいろな事柄を学習する場です。今こ
の文章を読んで、隣の席に座っている友人の顔を思い出してみてください。さらに、
クラスにいる全員の顔を思い出してみてください。君たちは何かのきっかけで目黒
学院中学高等学校に入学し、6年間という長い時間を過ごすのです。
自分の周りにいる人たち(当然クラスメートだけでなく、親や先生なども含みま
す)に対し、
「思いやりのある人」になってくれることを望みます。egoist ではなく、
individualist になりましょう。
☆コラム:思いやり
思いやりとは純粋に親切な心から出る行動の一つで、その形や大きさは様々です。相手
の息災を気にしてひと声かけることや、なんの見返りも期待せずに自分が持っているもの
を分かち合うこと。こうした礼節の精神から思いやりは生まれます。
それでは、思いやりをもって行動するためには、どのようにすればいいのでしょうか。
私は以下のことを意識することが大切だと考えています。
・ 相手の気持ちになってみること
・ 笑顔で接すること
・ 相手の様子を気遣うこと
・ 自分のマナーに気を配ること
・ 自分のことを大切にしながら他人のことを優先すること
・ イライラしていても、その感情を表に出さないこと
人間は,集団社会の中で生きています。周囲の様々な人々とかかわりをもちながら生き
ている以上,他者の立場を考えて,他者と共に生きていることを自覚しながら,よりよい
生き方を追求していかなければなりません。
そこで考えてみましょう。皆さんは移動するときに交通機関を利用しますよね。今、皆
さんが電車かバスに乗って、座っているとします。その時、皆さんの近くに身体に障がい
を持つ人、妊娠している人、杖を使う高齢の人など、立っていることが難しそうな人達、
そして重たそうな荷物を持っている人がいることに気づきます。この時、皆さんの心の中
ではどんな思いが交差し、どのような行動を起こすのでしょうか。
もちろん、このようなシーンは公共の場に限ったことではありません。学校でも同じよ
うなシーンに直面することもあります。その時、あなたの心の中ではどのような思いが交
差するのでしょうか。ひとりひとり考えてみてください。
みなさんは今、学校という集団の中で生活しています。そして、これから社会という集
団の中で生きていくことになります。思いやりをもつということは、今みなさんが身を置
いている学校だけではなく、これから身を置く社会でも必要となるものです。
9 月 1 日から新学期が始まります。ぜひ皆さんには、一人ひとりが思いやりをもって気持
ちのいい学校生活を送って欲しいと思います。
生徒指導部
☆後期を迎えるにあたって
突然ですが,ここで問題。
目黒学院は4月から8月までが前期,9月から3月までが後期です。さて,前期の登
校日と後期の登校日はそれぞれ何日でしょう?
分からなかった人は,4 月に配布された年間行事予定表を見てください。きちんと記されて
います。その日数を計算すると,後期の登校日は前期の登校日の約 1.8 倍もあります。
君たち中学生,高校生は,日々さまざまな事柄を吸収して成長しているはずです。つまり,
計算では,後期で吸収できるさまざまな事柄は,前期の量の約 1.8 倍となります。
しかし,ダラダラと日々を過ごしてしまうと,その量は少なくなってしまうでしょう。
ここで私が言いたいのは,
後期は今まで以上に『時間』を意識して日々を過ごして欲しい。
ということです。
ここで,時間についての明言・格言をいくつか紹介しましょう。
ゲーテ
うまく使えば,時間はいつも充分にある。
(ドイツの劇作家)
時間の使い方の最も下手なものが,まずその短さについて苦情を言
ラ・ブリュイエール
う。
(フランスの作家)
石の上にも三年という。しかし,三年を一年で習得する努力を怠って
松下幸之助
はならない。
(パナソニック創業者)
この地上で過ごせる時間には限りがあります。本当に大事なことを本
スティーブ・ジョブズ
当に一生懸命できる機会は,二つか三つくらいしかないのです。
(アップル創業者)
以前の生徒指導部だよりでも話しましたが,私は『時間は誰にでも平等に与えられたもので
ある』と思っています。その『時間』を有効に使えるかどうかで,その人の価値が決まってい
くと考えています。
分かりやすく言うと,
今の自分は過去の自分がつくったもの。未来の自分は今の自分がつくっていくもの。
だと思っています。
4 月から 7 月までの期間,有意義に過ごすことができましたか?それとも?
7 月 19 日から昨日までの夏休み,有意義に過ごすことができましたか?それとも?
9 月から 3 月までの後期,有意義に過ごすのですか?それとも…。
今日という日は二度と戻ってきません。
『時間』を有効に使って日々成長していってくれるこ
とを願います。
生徒指導部主任
☆最後に…
この夏休み、皆さんはどのように過ごしたでしょうか。
皆さんご存知のとおり、東京の江東区、神奈川県、群馬県などで中学生が自ら命を絶ったと
いう悲しいニュースを目にしました。
私たち教員は「勉強しなさい」とか、
「校則を守りなさい」とか日ごろ口うるさく言っていま
すが、何よりも君たちが毎日を楽しく元気で過ごしてくれることを一番に願っています。
しかし、多感な年ごろの君たちにとっては「毎日が楽しく悩みなんかないよ」と言える人は
まずいないでしょう。毎日が憂鬱で辛くて仕方がないというときもあると思います。その原因
は、人間関係であったり、自分自身であったりと実に様々であると思います。もしかすると、
多くの人たちにとっては「原因なんてわからないけれども『なんとなく憂鬱』
」なのかもしれま
せん。
とにかく一人で考え込まず、誰かと話してみましょう。
親、親戚、友人、知人、先生、カウンセラーなどなど…。君たちの周りには、たくさんの人
たちがいて、君たちのことを見守ってくれています(あまり意識したことはないでしょう)
。そ
れを決して忘れないでください。
また、よく知っている人には話せないこともあると思います。そんな時は、文部科学省が取
り組んでいる「24 時間子供 SOS ダイヤル 0570‐0‐78310(なやみいおう)
」を活用するのも
一つの手段です。夜間・休日を問わず 24 時間体制で電話相談を受け付けています。どんな些細
なことでも一人で抱え込まずに、誰かに話してみてください。
生徒指導部の教員に気軽に話しかけてみてください。決して「コワイ先生」の集団ではあり
ませんので…。
生徒指導部