野田川柳会 会報・ひばり

Vol. 78
東葛川柳会後援野田川柳会会報
平成 28 年 3 月 2 日
発行 野田川柳会
月例句会(2016.2.3)
(出席者:20 名 欠席投句:2 名)
会場:「欅のホール」4階 研修室
課題
「石」
講評
胆石を手術記念に首飾り
初日の出ダイヤが光る富士の山
:
山本由宇呆
石井
石井
スーパーに石焼芋の匂い満ち
ビル街に隠れ焼芋熟女おり
誤変換「医者」を「石屋」で葬儀社へ
薬石効なし医者と石屋で擦(なす)り合い
入社して一年もたぬ石の上
岩石落とし怒った妻の得意技
忠行
忠行
梶山美枝子
梶山美枝子
大塚すきま風
大塚すきま風
遊 人
遊 人
謎解きの石また取りにはやぶさ2
五輪向け玉になる石探さなきゃ
誕生石よりもダイヤに憧れる
限界だ石の上にも三日間
あきらめが肝心と言う石地蔵
まっすぐな線しか引けぬ石頭
山口千ひろ
山口千ひろ
大塚 来夢
大塚 来夢
松本八重子
松本八重子
雨に濡れ光り輝く石畳
誰を待つロマン溢れるモアイ像
さんざめく夜更けの墓の石の群れ
石蹴って石は動かず身がよろけ
ゲンコツに涙をためて石になる
わが妻がアンモナイトになるテレビ
ダイヤより欲しい心が決まらない
高崎
高崎
平井
平井
河井
河井
松本
憲一
憲一
花
花
和寿
和寿
康男
墓石の話題も混じる通夜の席
松本
康男
1
老いの坂言われて久し石頭
石もちて追われる程の郷も無く
銀世界玉石すべて隠してる
ストーンヘンジ野原の重石かもしれぬ
黒木 英子
黒木 英子
上原土志夫
上原土志夫
角取れて優しいだけの石になり
来世なぞ触れず添い遂げ石の下
出不精なダイヤが暇を持て余し
温石の猫抱いて寝る寒さかな
偽物に見えぬダイヤの白い指
ほどほどを知る石ころで幸せに
長島
康
長島
康
大石なづな
大石なづな
松田 絹子
松田 絹子
温泉で豆とふやかす石頭
カードがあるよ宝石がそそのかす
捨て石を活かして囲碁の宇宙観
打つ石に三年の変化進歩出ない趣味
転職し派遣三年石何処
肝心の石が邪魔する木の根元
縁起いいと山寺の石撫でて行く
沢木
沢木
志田
志田
金子
金子
富田
京
京
則保
則保
四郎
四郎
明美
雪解けてやけに石ころ転がって
石一つ握りしめてる熊注意
こっそりとダイヤの指輪買っちゃった
富田
成島
成島
明美
静枝
静枝
合評句会
自由吟
8点(内特選6点)神様にかじりついてる絵馬の数
8点(内特選5点)鴨居越す孫を仰いでお年玉
6点(内特選2点)激安に不安も乗せるバスツアー
5点(内特選3点)離婚劇残り火見つけ仲直り
4点(内特選1点)班長の責任感が雪をかき
2点(内特選1点)毀れたる路地にサボテン白い足
2点(内特選0点)政治家へ伸ばしてほしい記憶力
メカ音痴らくらくフォンにあきれられ
1点(内特選1点)ポイ捨てを気にも止めない人増えた
日溜りに丸くなりたや猫派党
真ん中にあるはずなのにああお臍
1点(内特選0点)かしましいテレビに悪態ついている
中国のクシャミに効かぬ風邪薬
2
松本八重子
平井
花
松本 康男
大塚すきま風
金子 四郎
梶山美枝子
松田 絹子
成島 静枝
高崎 憲一
黒木 英子
沢木
京
大石なづな
志田 則保
由宇呆講師選
○神様にかじりついてる絵馬の数
○鴨居越す孫を仰いでお年玉
松本八重子
平井
花
○激安に不安も乗せるバスツアー
○悩ましや原発電気競りに出る
○真ん中にあるはずなのにああお臍
○班長の責任感が雪をかき
△もうけ主義優しさ消えてバスの事故
△中国のクシャミに効かぬ風邪薬
松本
長島
沢木
金子
河井
志田
康男
康
京
四郎
和寿
則保
△琴バウアーで日本力士の初舞台
富田
明美
関宿勉強会(2016.2.⒒)
(出席者 4 名、野田より応援 6 名、欠席者 2 名、会場:関宿公民館
1.川柳の仕組み (1)嘱目吟・印象吟
2.嘱目吟(実習)
3.各種川柳の紹介 シルバー川柳
視聴覚室)
(2)吟行での嘱目吟
5月に関宿で吟行会を計画中であることをお話し、
「嘱目吟」を勉強しました。 実
例として前回の「利根運河」嘱目吟を紹介、関宿城博物館の写真、資料などを参
考に模擬吟行会、嘱目吟の実習をやりました。
嘱目吟
権現さまより久世の殿様ありがたや
関宿城行って始めて知る歴史
天守閣あの江戸城が模範とは
洪水の苦労忘れた城景色
千葉はずれ今は関宿城でもつ
関宿城富士をバックにこぶし咲く
魚でも関宿の町知っている
凛と立つお城に心引き締まり
関宿の歴史にうとい野田市民
則保
康男
こう介
四郎
八重子
則子
しん平
すずらん
静枝
次回開催日 3月10日 13時~ 視聴覚室
3
会員の活躍
とも(02 月号)(川柳欄)さあ出番十八才の選挙権
品切れでサービス券を持ち帰り
爆買いのついで日本のマスク買う
(俳句欄) どぎまぎとスマホにデビューお正月
(短歌欄)通院の夫見送る朝の景ややO脚に杖が寄り添う
松本八重子
石井 忠行
松本
鳴子
鳴子
康男
百合
百合
野田ジャーナル(2/6)川柳欄 賀状にも「お会いしたい」と書いてみる
松本
康男
俳句欄 大根の育ち過ぎたる陽気かな
鳴子 百合
(2/13) 川柳欄 音読で脳活性の独り言
松本 康男
豆まいて鬼も一緒に豆を食べ
松本八重子
(2/20) 川柳欄 こうのとりテレビで見てる猿の顔 石井 忠行
温暖化ひふうみいと島が消え
梶山美枝子
(2/27) 川柳欄 老いの道忘れ上手を武器にして
松本八重子
会員の一言(◆は外野の一言)
「朝寒く昼はポカポカ夜寒し」 ジグザグ天気で身体がついていくのがやっとの
日々。今年は日本水仙がこの陽気に騙され、二つ三つ短く花を咲かせています。
成島さんはきっと忙しく娘のごとく走り続けている事でしょうね。羨ましい限り
です。(美枝子)◆本人は無理、ムリ、ムリ若作りも限界だと言っていますよ~。
☆ 編集後記☆
●<いきいきと三月生る雲の奥>、飯田龍太の句。雲の奥には春がいきいきと生ま
れているが、中々地上には降りてこない。朝晩の寒さが、こうも多く続くと、いつ
になったら春が、と思ってしまう。でも、清水公園の梅は満開だ。わが家の紫木蓮
の蕾もだいぶ太ってきた。春は確実に来ている。
(遊人)
次回予定 4/6 10:00 「欅のホール」研修室
宿題「疎い」2句と自由吟1句 投句締切 3/25
次々回
5/⒒ 関宿吟行会 詳細はチラシで
訂正 前号の「まつ」のお題の志田則保選の「末っ子と言うまでもない名は末子」の作者は中沢広子さんで
した。お詫びして訂正します。
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