高松市立古高松小学校 平成 27 年 7 月号 私がサングラスをかけている

高松市立古高松小学校
平成 27 年 7 月号
私がサングラスをかけているわけ
教頭
伊瀬
朋哉
私は外に出るときには必ずサングラスをかけています。それにはわけがあります。
学生だった頃から少しずつ、目が見えにくくなり、教員になってから角膜移植をしました。いく
つもの病院で診断を受けましたが、どの病院でも視力を回復させるには角膜移植しかないという診
断は変わりませんでした。
だれかの命がうばわれないと治すことができないこと、いつ現れるかわからないドナーの方、
徐々に落ちていく視力、仕事を続けながら、重い物を引きずった日々でした。
「もう、このままでは今までの生活はできないかもしれないな。」と思いはじめたとき、ドナー
が現れ、角膜移植をすることができました。
今までよく見えていなかった分、周りの景色が明るく輝いて見えました。ドナーの方に心から感
謝し、その方の分までいろいろなものを見て、その方の分まで一生懸命に生きていかなくてはなら
ないと思いました。ただ、見えるようになった代わりに、日常の明るさでも、涙が出てしまうくら
いにまぶしいのです。だから、私は外に出るときにはいつもサングラスをかけています。かけない
と目が開けていられないのです。
私は、理科を担当する6年生の子どもたちに、4月に赴任した最初の授業の始めに、この話をし
ました。どのクラスの子どもたちも真剣な表情で話を聞いてくれました。
これまで、古高松小学校で育まれた思いやりの心や人権感覚が、しっかりと根付いていることを
感じ、まるで、私が子どもたちに包まれているように思えた6年生との出会いでした。
花いっぱい
古高松小学校
梅雨明けも間近になりました。校庭には、子どもたちがお世話している
マリーゴールドやペチュニアなどの花が美しく咲いています。今年の春、
古高松小学校は、学校花壇コンクールで最優秀賞をいただきました。栽培
委員会が中心に行っている栽培活動、栽培活動を全校生へと発信するフラ
ワーコアラ隊の活動など、子どもたちが進んで栽培活動する姿には、いつ
も感心させられます。この子どもたちの姿が、賞につながったのだと思います。栽培活動を通し、
自然とふれあう喜びや楽しさを体得したり、自然を大切にする心が育ったりすることを願っていま
す。
古高松小学校は、子どもたちが心を込めて育てた花で囲まれています。来校された際には、ぜひ
立ち止まって、ご覧になっていただけたら嬉しいです。
(文責
三谷友里)