2015年12月17日 報道関係各位 消費者被害の実態に関する調査 ~消費生活に関する知識普及の必要性が明らかに~ 消費者被害・トラブルにあった販売形態 1位は「ネット通販」で約3割 住んでいる自治体に消費生活センターがあるかどうかを「知らない」6割、 30代女性では8割以上に 消費者ホットライン「188」の認知率は12.8% 消費者被害・トラブルの情報提供が望ましい媒体 1位「テレビ・ラジオ」 2位「インターネット」 連合(日本労働組合総連合会)(所在地:東京都千代田区、会長:神津 里季生)は、消費者被害・トラブルがど のくらい発生し、また、どのような消費者被害・トラブルが発生しているのかを把握するため、2015年11月3日~11 月9日の7日間、「消費者被害の実態に関する調査」を、インターネットリサーチにより実施し、全国の20歳~69歳の 男女1,000名の有効サンプルを集計しました。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社) INDEX ◆消費者被害・トラブルの発生状況 (P.2) ・最近1年間に自分または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人は6.8%、最近10年間では16.9% ◆消費者被害・トラブルの内容 (P.3-P.5) ・消費者被害・トラブルにあった販売形態 1位は「ネット通販」で約3割 ・消費者被害・トラブルにあった商品 1位「食料品」、女性が被害のケースでは4人に1人の割合に 65歳以上が被害のケースでは「土地・建物・設備」が1割 ・消費者被害・トラブルの被害額 平均35.9万円 65歳以上の被害額の平均は63.2万円に ◆消費者被害・トラブルにあった際の相談先や気持ち (P.6) ・消費者被害・トラブルにあった際の相談先 最多は「家族」、一方、4人に1人が「相談しなかった」と回答 ・自身が消費者被害・トラブルにあった際の気持ち「悔しいと思った」6割強、悔しさを感じるのは男性より女性 自身が消費者被害・トラブルにあった際に「眠れなくなった」という被害者も ◆消費生活に関する知識の普及状況 (P.7-P.9) ・住んでいる自治体に消費生活センターがあるかどうかを「知らない」6割、30代女性では8割以上に ・消費者ホットライン「188」の認知率は12.8% ・これまでに消費者教育・啓発を受けたことがある 1割、受けた場所は「高校」が最多 ・消費者被害・トラブルについて知っておきたい情報 1位「対処法」 被害経験者の5割半が知りたいのは「被害が増加している消費者被害・トラブルの情報」 ・消費者被害・トラブルの情報提供が望ましい媒体 1位「テレビ・ラジオ」 2位「インターネット」 女性では「自治体の情報紙・広報紙」が4割強に 1 調査結果 ≪消費者被害・トラブルの発生状況≫ ◆最近 1 年間に自分または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人は 6.8%、最近 10 年間では 16.9% 全国の20歳~69歳の男女1,000名(全回答者)に、自分、または同居の家族の消費者被害・トラブルについて聞 きました。 まず、全回答者(1,000名)に、最近1年間、最近3年間、最近5年間、最近10年間と期間を変えて、自分、または同 居の家族で消費者被害・トラブルにあった人を聞き、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 の割合を算出したところ、【最近1年間】では6.8%でしたが、【最近3年間】では9.8%、【最近5年間】では12.8%と1割を超 え、【最近10年間】では16.9%と1割半以上になりました。 ◆自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人の割合 0% 最近1年間【n=1000】 25% 50% 6.8 最近3年間【n=1000】 90.2 12.8 最近10年間【n=1000】 100% 93.2 9.8 最近5年間【n=1000】 75% 87.2 16.9 83.1 自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった 誰も消費者被害・トラブルにあっていない それでは、家族の中では、誰が消費者被害・トラブルにあってしまったのでしょうか。最近10年間に、自分、また は同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人(169名)の回答をみると、「自分自身」は75.1%、「自分の配偶者」 は17.8%となりました。また、「自分の子ども(または子ども夫婦)」が10.1%、「自分の親(または配偶者の親)」が18.3% と、親や子どもが被害・トラブルにあってしまった人も見受けられました。 また、一番最近に消費者被害・トラブルにあった人をみると、「自分自身」が63.3%、「自分の親(または配偶者の 親)」が13.6%、「自分の配偶者」が9.5%でした。 ◆最近10年間に、消費者被害・トラブルにあった家族(自分含む) [複数回答形式] ◆一番最近に、消費者被害・トラブルにあった家族(自分含む) [単一回答形式] 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人【n=169】 100% 最近10年間に、消費者被害・トラブルにあった家族 75.1 75% 63.3 一番最近に、消費者被害・トラブルにあった家族 50% 17.8 25% 9.5 10.1 18.3 5.3 13.6 3.6 3.0 1.2 0.6 7.1 4.7 0% 自 分 自 身 自 分 の 配 偶 者 (自 子ま分 ど たの も は子 夫 ど 婦 も (自 配ま分 偶たの 者 は親 の 親 ) ) (自 祖配 ま 分 父偶 た の 母者 は祖 父 ) の 母 自 分 の 孫 (自 兄配 ま 分 弟偶 た の 姉者 は兄 妹の 弟 姉 ) 妹 2 ≪消費者被害・トラブルの内容≫ ◆消費者被害・トラブルにあった販売形態 1 位は「ネット通販」で約 3 割 ◆消費者被害・トラブルにあった商品 1位「食料品」、女性が被害のケースでは4人に1人の割合に 65歳以上が被害のケースでは「土地・建物・設備」が1割 ◆消費者被害・トラブルの被害額 平均35.9万円 65歳以上の被害額の平均は63.2万円に 自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあったことがある人は少なくありませんでしたが、どのような 被害・トラブルにあっているのでしょうか。最近 10 年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあっ た人(169 名)に、一番最近の消費者被害・トラブルについて聞きました。 まず、どのような販売形態での商品・サービスの購入で消費者被害・トラブルにあったか聞いたところ、最も多か ったのは「インターネット通販(ネットオークション除く)」で 29.6%と約 3 割、「訪問販売(アポイントメントセールス含 む)」12.4%や「店舗購入」11.8%、「ネットオークション」9.5%が 1 割前後で続き、インターネットを介した販売形態におけ る被害・トラブルの多さが目立ちました。 被害・トラブルにあった人の年齢別にみると、65 歳以上のケースでは、「訪問販売(アポイントメントセールス含 む)」26.7%や「カタログ・チラシに掲載されている通販」16.7%、「知人から購入」10.0%が 65 歳未満のケース(訪問販 売 9.4%、カタログ・チラシに掲載されている通販 1.4%、知人から購入 2.2%)に比べて高くなりました。一方、「インター ネット通販(ネットオークション除く)」は 6.7%にとどまり、また、「ネットオークション」との回答はみられず、インターネ ットを介した販売形態では 65 歳未満のケース(インターネット通販 34.5%、ネットオークション 11.5%)に比べて低くなり ました。 ◆一番最近の自分、または同居家族の消費者被害・トラブルで、被害・トラブルにあった商品・サービスの販売形態 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 [単一回答形式] 50% 全体【n=169】 29.6 25% 12.4 11.8 9.5 4.1 3.6 3.6 3.0 2.4 1.8 1.2 電 話 勧 誘 販 売 知 人 か ら 購 入 ( キ 街ャ 頭ッ でチ のセ 勧ー 誘ル 販ス 売 等 い わ ゆ る 送 り つ け 詐 欺 ( ・ テ T ラ レ V ジビ ・ オ シ ラ ショ ジョッ オッ ピ にピ ン よ ン グ る グ 通 販 掲新 載聞 さ ・ れ雑 て誌 いに る 通 販 7.7 9.5 そ の 他 不 明 0% ( イ ネ ン ッ タ ト ー オ ネ ーッ ク ト シ通 ョ販 ン 除 く (訪 セア問 ー ポ販 ルイ売 スン 含 ト む メ ) ン ト 店 舗 購 入 ネ ッ ト オ ー ク シ ョ ン 掲 載 さ れ て い る 通 販 カ タ ロ グ ・ チ ラ シ に ) ) ) ◆一番最近の自分、または同居家族の消費者被害・トラブルで、被害・トラブルにあった商品・サービスの販売形態 [単一回答形式] 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 ※選択肢を一部抜粋して表示 50% 65歳未満が被害のケース【n=139】 34.5 65歳以上が被害のケース【n=30】 26.7 25% 6.7 9.4 12.9 6.7 16.7 11.5 10.0 0.0 1.4 2.2 0% インターネット通販 (ネットオークション 除く) 訪問販売 (アポイントメント セールス含む) 店舗購入 ネットオークション カタログ・チラシに 掲載されている通販 知人から購入 3 次に、具体的にどのような商品・サービスで消費者被害・トラブルにあったか聞いたところ、「食料品(健康食品を 含む)」19.5%が最も多く、「被服品・衣料雑貨(衣類とその付属品、靴、鞄など)」13.6%、「住居品(家事、住居内で使 用するもの。例えば、冷蔵庫・電子レンジなど)」10.1%が続きました。 被害・トラブルにあった人の性別ごとにみると、女性のケースでは、「食料品」26.2%や「住居品」14.3%で被害にあ った人の割合が男性のケース(食料品12.9%、住居品5.9%)に比べて高くなりました。 また、被害・トラブルにあった人の年齢別にみると、65歳以上のケースでは、「住居品」16.7%や「土地・建物・設備 (宅地等の土地、住宅等の建物。空調・冷暖房などの住宅設備も含む)」10.0%で被害にあった人の割合が65歳未 満のケース(住居品8.6%、土地・建物・設備2.2%)に比べて高くなる傾向がみられました。 ◆一番最近の自分、または同居家族の消費者被害・トラブルで、被害・トラブルにあった商品・サービス 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 [単一回答形式] ※上位10項目を抜粋して表示 25% 20% 全体【n=169】 19.5 13.6 15% 10.1 10% 5.3 5.3 4.7 5% 3.6 3.6 (車 等 ベ自両 のビ動 ・ 運ー 車乗 搬カ、 り 用ー 自物 具 ・ 動 な リ車 ど ヤ用 ) カ品 ー、 (土 住建宅地 宅物地 ・ 設。 等建 備空 の物 も調土 ・ 含 ・ 地設 む 冷、 備 )暖住 房宅 な等 ど の の 3.0 2.4 0% サ ー ビ ス (教 の教養 目育娯 的、 楽 で趣サ ) 受味ー け、 ビ る娯ス 楽 ◆一番最近の自分、または同居家族の消費者被害・トラブルで、被害・トラブルにあった商品・サービス 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 (保 運 コ 化医健 通電輸 ン粧薬衛 信話通 タ 品品生 サ、信 ク な、品 ー 電 サ ト ど医 ビ 報ー レ。療 ス、 ビ ン メ 用 郵ス ズガ具 便 も ネ、 な 含 , ど む の ) 金 金損生融 融害命 ・ サ保保保 ー険険険 ビ な ・ サ スど ー の ビ ス ( (教 楽学文養 器習具娯 な教 ・ 楽 ど 材事品 )、務 玩用 具品 ・ 、 遊 具 、 ) (住 電 も家居 子 の事品 レ。、 ン例住 ジえ居 な ば内 ど、 で )冷使 蔵用 庫す ・ る ( ) ) 被 靴衣服 、類品 鞄と ・ なそ衣 ど の料 付雑 属貨 品 、 ( (食 健料 康品 食 品 を 含 む ) [単一回答形式] ※選択肢を一部抜粋して表示 50% 男性が被害のケース【n=85】 女性が被害のケース【n=84】 26.2 25% 14.3 12.9 5.9 0% 食料品 (健康食品を含む) 住居品 (家事、住居内で使用するもの。 例えば、冷蔵庫・電子レンジなど) ◆一番最近の自分、または同居家族の消費者被害・トラブルで、被害・トラブルにあった商品・サービス 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 [単一回答形式] ※選択肢を一部抜粋して表示 30% 65歳未満が被害のケース【n=139】 16.7 20% 10% 65歳以上が被害のケース【n=30】 10.0 8.6 2.2 0% 住居品 (家事、住居内で使用するもの。 例えば、冷蔵庫・電子レンジなど) 土地・建物・設備 (宅地等の土地、住宅等の建物。 空調・冷暖房などの住宅設備も含む) 4 そして、消費者被害・トラブルの被害額を聞いたところ、「10万円~100万円未満」との回答が最も多く22.5%、平均 額を算出(不明を除いて算出)すると、35.9万円になりました。 被害・トラブルにあった人の年齢別にみると、65歳以上が被害のケースでは、「10万円~100万円未満」36.7%(65 歳未満19.4%)や「100万~500万円未満」13.3%(65歳未満2.9%)が65歳未満より高くなり、平均額も65歳以上が被害 のケースでは63.2万円と65歳未満が被害のケース(29.5万円)より高くなりました。 ◆一番最近の自分、または同居家族の消費者被害・トラブルの被害額 [単一回答形式] 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 50% 全体【n=169】 【被害額の平均】※不明を除いて算出 全体:35.9万円 65歳未満が被害のケース:29.5万円 65歳以上が被害のケース:63.2万円 65歳未満が被害のケース【n=139】 65歳以上が被害のケース【n=30】 25% 0% 千円未満 千円 ~5千円 未満 5千円 ~1万円 未満 1万円 ~5万円 未満 5万円 ~10万円 未満 10万円 ~100万円 未満 100万 ~500万円 未満 500万円 以上 不明 また、「決済代行業者」を経由したクレジットカード決済による被害は、関係事業者が海外に存在する場合が多く、 解決が困難であるといわれますが、一番最近の消費者被害・トラブルの際に、クレジットカード決済をしたかどうか 聞いたところ、「クレジットカード決済をした(一括支払)」が21.3%、「クレジットカード決済をした(分割支払い)」が6.5% で、合計した27.8%がクレジットカード決済をしており、「クレジットカード決済はしなかった(現金支払等)」は56.2%、 「分からない」が16.0%となりました。 ◆一番最近の自分、または同居家族の消費者被害・トラブルの際、クレジットカード決済をしたかどうか 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 0% 全体【n=169】 25% 21.3 6.5 [単一回答形式] 50% 75% 56.2 100% 16.0 クレジットカード決済をした(一括支払) クレジットカード決済をした(分割支払い) クレジットカード決済はしなかった(現金支払等) 分からない 5 ≪消費者被害・トラブルにあった際の相談先や気持ち≫ ◆消費者被害・トラブルにあった際の相談先 最多は「家族」、一方、4 人に 1 人が「相談しなかった」と回答 ◆自身が消費者被害・トラブルにあった際の気持ち 「悔しいと思った」6割強、悔しさを感じるのは男性より女性 自身が消費者被害・トラブルにあった際に「眠れなくなった」という被害者も 最近 10 年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人(169 名)に、被害・トラブルが発生 した際の相談先や気持ちを聞きました。 まず、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった際に、どこか(誰か)に相談をしたか聞いたとこ ろ、「家族」が最も多く 38.5%、次いで、「自治体(市区町村)の消費生活センター等の相談窓口」が 13.6%、「国民生活 センター」と「商品やサービスの提供元であるメーカー等の事業者」が 13.0%、「友人」が 12.4%で続きました。また、 「相談しなかった」は 26.6%となり、自分や同居の家族が消費者被害・トラブルにあっても誰にも相談しなかった人は 4 人に 1 人の割合となりました。 ◆自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった際の相談先 [複数回答形式] 対象:最近10年間に、自分、または同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人 50% 全体【n=169】 38.5 26.6 25% 13.6 13.0 13.0 12.4 8.3 8.3 7.7 4.7 4.1 4.1 3.0 1.8 1.8 親 戚 消 費 者 庁 消 費 者 団 体 職 場 の 同 僚 職 場 の 上 司 そ の 他 0% 家 族 相消自 談費治 窓生体 口活( セ市 ン区 タ町 ー村 等) のの 国 民 生 活 セ ン タ ー メ 提商 ー供品 カ元や ー でサ 等 あー のる ビ 事 ス 業 の 者 友 人 警 察 販勧商 専弁 売誘品 門護 店 や ・ 家士 、販サ 、 代売ー 司 理を ビ 法 店行 ス 書 等う の 士 等 の 相 談 し な か っ た 次に、自分自身が消費者被害・トラブルにあった人(107 名)に、消費者被害・トラブルにあった際の気持ちや状 況を聞いたところ、「悔しいと思った」が最も多く 61.7%、「解決したいと思った」36.4%、「諦めようと思った」27.1%が続き ました。また、「誰に相談したらよいかわからなかった」は 16.8%、「眠れなくなった」は 11.2%となりました。誰にも相談 できずに、夜も眠れなかったという人もいるのではないでしょうか。 男女別にみると、「悔しいと思った」は男性の 57.6%に対し、女性では 66.7%と女性のほうが 9.1 ポイント高くなりま した。悔しさを感じているのは男性より女性のようです。 ◆自分自身が消費者被害・トラブルにあった際の気持ちや状況 [複数回答形式] 対象:最近10年間に、自分自身が消費者被害・トラブルにあった人 100% 75% 61.7 57.6 50% 全体【n=107】 66.7 36.4 35.6 37.5 男性【n=59】 女性【n=48】 27.1 27.1 27.1 25% 16.8 16.9 16.7 11.2 10.2 12.5 5.6 3.4 8.3 かよ誰 っ いに た か相 わ談 かし ら た なら 眠 れ な く な っ た そ の 他 0% 思悔 っ し たい と 思解 っ決 たし た い と 思諦 っ め たよ う と 6 ≪消費生活に関する知識の普及状況≫ ◆住んでいる自治体に消費生活センターがあるかどうかを「知らない」6 割、30 代女性では 8 割以上に ◆消費者ホットライン「188」の認知率は12.8% ◆これまでに消費者教育・啓発を受けたことがある 1 割、受けた場所は「高校」が最多 ◆消費者被害・トラブルについて知っておきたい情報 1 位「対処法」 被害経験者の 5 割半が知りたいのは「被害が増加している消費者被害・トラブルの情報」 ◆消費者被害・トラブルの情報提供が望ましい媒体 1 位「テレビ・ラジオ」 2 位「インターネット」 女性では「自治体の情報紙・広報紙」が 4 割強に 全回答者(1,000 名)に、消費生活に関する知識がどのくらい普及しているのかを確認する質問を行いました。 まず、住んでいる自治体に消費生活センターがあるか聞いたところ、「はい」34.6%、「いいえ」4.6%、「知らない」 60.8%と、自分が住んでいる自治体に消費生活センターがあるかどうかを知らない人が 6 割以上であることがわかり ました。 性年代別にみると、「知らない」と回答した人の割合は 30 代女性で特に高く 83.7%と 8 割を超えました。また、20 代の男女(20 代男性 67.5%、20 代女性 68.8%)も 7 割近くと比較的高くなりました。 ◆住んでいる自治体に消費生活センターがあるか [単一回答形式] 0% 25% 全体【n=1000】 34.6 20代男性【n=80】 31.7 年 60代男性【n=110】 代 20代女性【n=77】 別 30代女性【n=98】 40代女性【n=113】 50代女性【n=97】 67.5 5.0 63.4 43.9 2.6 33.7 61.1 47.3 15.3 53.5 5.3 22.1 4.5 48.2 9.1 68.8 1.0 83.7 33.6 4.4 38.1 60代女性【n=115】 100% 60.8 3.8 40代男性【n=114】 50代男性【n=95】 75% 4.6 28.8 30代男性【n=101】 性 50% 61.9 6.2 43.5 55.7 5.2 はい 51.3 いいえ 知らない 次に、2015 年 7 月 1 日からスタートした消費者ホットライン「188」を知っているか聞いたところ、「はい」12.8%、「い いえ」87.2%となり、認知率は 1 割強という結果になりました。このホットラインは、音声ガイダンスにしたがって、自宅 の郵便番号などを入力すれば最寄りの消費生活センターなどの窓口につながる仕組みになっています。自分が消 費者被害・トラブルにあった人の 6 人に 1 人が「誰に相談したらよいかわからなかった」と回答していましたが、この ホットラインの認知が拡がれば、そういった人も減っていくのではないでしょうか。消費者庁が発表していた「188」の 語呂合わせ「嫌や!(イヤヤ!)」で覚えると良いかもしれません。 ◆2015年7月1日からスタートした消費者ホットライン「188」を知っているか 0% 全体【n=1000】 25% [単一回答形式] 50% 12.8 75% 100% 87.2 はい いいえ 7 さらに、これまでに、消費者教育や消費者啓発を受けたことがあるか聞いたところ、「はい」10.0%、「いいえ」90.0% となりました。 年代別にみると、受けたことがある人の割合は、20 代 24.2%、30 代 9.0%、40 代 7.9%、50 代 8.3%、60 代 4.4%となり、 20 代の高さが目立ちました。 ◆これまでに、消費者教育(※)、啓発を受けたことがあるか [単一回答形式] ※消費者の自立を支援するために行われる消費生活に関する教育。 例えば、「契約」「悪質商法」「クーリングオフ」などについてロールプレイングや講義で学ぶ教育のこと。 0% 全体【n=1000】 25% 10.0 20代【n=157】 年 代 別 50% 75% 90.0 24.2 75.8 30代【n=199】 9.0 91.0 40代【n=227】 7.9 92.1 50代【n=192】 8.3 91.7 60代【n=225】 100% 4.4 95.6 はい いいえ そして、これまでに、消費者教育や消費者啓発を受けたことがある人(100 名)に、どこで消費者教育や消費者啓 発を受けたか聞いたところ、「高校」が最も多く 34.0%、次いで、「職場」29.0%、「中学校」26.0%が続きました。学校や 職場で学んでいる人が多いようです。他方、「自治体の消費生活センター」16.0%や「消費生活団体など」11.0%は、1 割台にとどまりました。 ◆消費者教育や消費者啓発を受けた場所 [複数回答形式] 対象:これまでに、消費者教育や消費者啓発を受けたことがある人 50% 全体【n=100】 34.0 29.0 26.0 25% 16.0 16.0 13.0 11.0 10.0 7.0 0.0 0% 小 学 校 中 学 校 高 校 大 学 な ど 消自 費治 生体 活の セ ン タ ー 消 費 生 活 団 体 な ど 職 場 家 庭 地 域 そ の 他 また、住まいの地域、または職場では、高齢者の「みまもり活動」など消費者被害・トラブル防止のために取り組 みをしているかきいたところ、「はい」23.2%、「いいえ」76.8%となりました。 ◆住まいの地域または職場では、高齢者の「みまもり活動(※)」など消費者被害・トラブル防止のために取り組みをしているか [単一回答形式] ※一人暮らしの高齢者などに対する訪問による安否確認や、地域の住民同士、事業者などが高齢者を見守る活動のこと。 0% 全体【n=1000】 25% 50% 23.2 75% 100% 76.8 8 はい いいえ 最後に、全回答者(1,000 名)に、消費者被害・トラブルについて知っておきたい情報とより多くの人が知るために 情報提供することが望ましいと思う媒体を聞きました。 消費者被害・トラブルについて知っておきたい情報を聞いたところ、「消費者被害・トラブルの対処方法」が最も多 く 65.3%、次いで、「相談先」58.1%、「被害が増加している消費者被害・トラブルの情報」46.6%が続きました。 自分や同居の家族が消費者被害・トラブルにあった人とあっていない人に分けてみると、消費者被害・トラブル にあった人では、「消費者被害・トラブルの対処方法」72.2%(あっていない人 63.9%)や「被害が増加している消費者 被害・トラブルの情報」55.6%(あっていない人 44.8%)で、消費者被害・トラブルにあっていない人より 10 ポイント前後 高くなりました。 ◆消費者被害・トラブルについて知っておきたい情報 [複数回答形式] 100% 75% 全体【n=1000】 自分または同居の家族が消費者被害・トラブルがあった【n=169】 自分または同居の家族は消費者被害・トラブルにあっていない【n=831】 72.2 65.3 63.9 58.1 59.2 57.9 55.6 46.6 50% 44.8 25% 2.7 1.8 2.9 0% 消費者被害・トラブルの 対処方法 相談先 被害が増加している 消費者被害・トラブルの情報 その他 そして、消費者被害・トラブルについてより多くの人が知るために情報提供することが望ましいと思う媒体を聞い たところ、「テレビ・ラジオ」78.9%が最も多く、「インターネット」48.6%、「新聞・雑誌・情報誌」40.3%が続き、マスメディア による情報提供が望まれている様子が窺えました。 男女別にみると、「テレビ・ラジオ」は男性 74.2%、女性 83.6%と女性のほうが高くなりました。また、「自治体の情報 紙・広報紙」でも男性 31.8%、女性 41.4%と女性のほうが高くなり、女性では「新聞・雑誌・情報誌」(40.8%)を僅かに上 回りました。他方、「インターネット」は男性 51.0%、女性 46.2%となり、男性のほうがやや高くなりました。 ◆消費者被害・トラブルについてより多くの人が知るために情報提供することが望ましいと思う媒体 [複数回答形式] 100% 全体【n=1000】 男性【n=500】 女性【n=500】 75% 50% 25% 0% テ レ ビ ・ ラ ジ オ イ ン タ ー ネ ッ ト ・ 新 情聞 報 ・ 誌雑 誌 情自 報治 紙体 ・ の 広 報 紙 等国消 か民費 ら生者 の活庁 情セや 報ン タ ー 広車電 告内車 、 ・ 駅バ なス ど の の メ自 ル治 マ体 ガ か ら の そ の 他 9 ■■調査概要■■ ◆調査タイトル:消費者被害の実態に関する調査 ◆調査対象 :ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする 20歳~69歳の男女 ◆調査期間 :2015年11月3日~11月9日 ◆調査方法 :インターネット調査 ◆調査地域 :全国 ◆有効回答数 :1,000サンプル (エリア・性年代の構成比は日本の人口構成比に合わせて割付) ◆実施機関 :ネットエイジア株式会社(担当:吉田) ■■報道関係の皆様へ■■ 本ニュースレターの内容の転載にあたりましては、「連合調べ」と 付記のうえご使用くださいますよう、お願い申し上げます。 ■■本調査に関するお問合せ窓口■■ 連合(日本労働組合総連合会) 総合政策局 社会政策局 担当:森原 TEL :03-5295-0522 E メール :[email protected] 総合企画局 企画局 担当:山根 TEL :03-5295-0510 E メール :[email protected] 受付時間 :10 時 00 分~17 時 30 分(月~金) ■■連合(日本労働組合総連合会) 概要■■ 組織名 代表者名 発足 所在地 業務内容 :連合(日本労働組合総連合会) :会長 神津 里季生 :1989 年 11 月 :東京都千代田区神田駿河台 3-2-11 連合会館 :すべての働く人たちのために、希望と安心の社会をつくる 10
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