出雲商業高校の IT人材育成事業

1.出商版IT人材育成事業成立の経緯
出雲商業高校の
IT人材育成事業
~ IT企業と連携したIT人材育成 ~
島根県立出雲商業高等学校
教 諭
郷 原
勝
2.出商版IT人材育成事業の契約関係
平成25年12月
島根県商工労働部及び県教育委員会より、
『IT技術者が不足、企業と学校がタッグを組んで
IT人材を育成できないか』 と提案あり。
企業ニーズに応じたIT人材育成を模索中の
出雲商業高校の思いと合致。
3.出商版IT人材育成事業 学習内容
出雲商業高校版「IT人材育成事業」
出雲市内3社と契約
■プロビズモ
■島根情報処理センター
■日本ハイソフト
※対象生徒:平成26年度情報処理科入学生(40名)から意欲・成績等により選抜
4.出商版IT人材育成事業 教員・SEによるTT授業
平成26年度 授業支援 5単位
27年度
〃
6単位
28年度
〃
12単位(予定)
5.出商版IT人材育成事業 教員・SEによるTT授業
「授業開始式」・「授業風景」
授業開始式
●平成27年1月より授業支援開始
・対象生徒:18名に決定
進路希望、成績、担任面談等を参考にIT人材育成グループを編成
「エンジニアグループ」
・授業開始式
コンソーシアム企業3社、県関係者に参加頂き、盛大に開始。
第1回目の授業として企業代表による講話を実施
●情報に関する授業は教師とIT技術者によ
るティームティーチングを実施
●情報処理の教科書は1年で内容が古くなる
→最新の技術や情報を協議して教材化し配
布する
5.出商版IT人材育成事業 教員・SEによるTT授業
●平成27年3月
・授業効果の測定(生徒の自己評価:10点満点)
《エンジニア(IT人材育成)グループ》 18名
プロ:理解度 プロ:積極性 情報:理解度 情報:積極性
2
12
3
0
5.82
8~10点
5~7点
2~4点
0~1点
平均点
5
10
2
0
6.65
10
7
0
0
7.24
7
8
2
0
6.82
《アドミニストレータ(通常授業)グループ》 22名
プロ:理解度 プロ:積極性 情報:理解度 情報:積極性
8~10点
5~7点
2~4点
0~1点
平均点
1
18
2
0
5.90
6
11
4
0
6.14
9
12
0
0
7.24
5
14
2
0
6.67
●エンジニアグループ
の授業内容は、アドミ
ニストレータグループ
と比べてかなり難易
度が高いが、理解度
(授業の質)の評価は
変わらず、積極性(生
徒の学びの姿勢)は
高い数値を示した。
→産学連携の一定の
成果が感じられる
→今後も定期試験毎
に効果測定を実施
5.出商版IT人材育成事業 教員・SEによるTT授業
●タブレット型パソコンを1人1台持たせることで、
「ヒト 対 PC」
と、黙々とパソコンに向かうだけの学習から
「ヒト 対 ヒト with PC」
と、生徒同士の議論が活発になった。
→発展的な学習が可能に
6.最後に
今後の出商版IT人材育成戦略について
5.出商版IT人材育成事業 教員・SEによるTT授業
●平成27年4月(現在)
・対話的で生徒の活動が見える授業
学校設置の最新デスクトップパソコンとタブレット
端末を上手に使いこなす生徒たち
※Webサービス、校内LANサーバ等の活用
→全県立学校に無線LANネットワークが整備されており、
利用できるものも多くある(ただし、許可が必要な場合あり)
・高度な知識を持つ企業の方のサポートにより生徒
たちが理解できる授業
※100~1000行という長いプログラムの中から問題個所を素早く
見つけさせるテクニックを、生徒に身につけさせる
(論理的思考能力の育成と、仕事への憧れ)
5.出商版IT人材育成事業 教員・SEによるTT授業
●オンラインストレージを活用し、授業で使用した教材などを教師・生徒で共有する事
で、コンピュータを活用した学習がどこでもできる状態に。
→ スマートフォンも学習のツールになる
※ただし、情報モラル(個人情報の取り扱い等)の教育徹底が必須
→本校は1年次に実施
●課題はメールで提出 →大学等では当たり前の課題提出方法
●電子メールの送信方法(データ圧縮、本文記載内容等)を学ばせることで、就職後
の即戦力となることを目指す
6.最後に
島根県立商業高校 IT人材育成事業の広がり
●雇用の創出
・現在の取り組みが高卒求人へとつながる内容か、授業実践を定期的に
振り返り、学校側・企業側の意識を一体化させる
●次年度入学生へのノウハウ活用
・授業の振り返りにより、授業の形態や教材を変化させる
・平成26年度入学生の取り組みをフィードバックし、平成27年度入学生
へとつなげることで、継続的な雇用が生まれるように
●ICT活用に関する生徒中心の自治組織づくり
・タブレットを持って学校生活する時、必要なルールを考えさせる
・情報機器が、「おしゃべり」と「ゲーム」をするだけのものではなく、
生徒たちの手元から「好奇心」と「知的財産」を生み出すツールに!
●IT教育への意識改革
・首都圏との場所的隔たり、所得格差、資本力等の差を感じることのない「IT産業」。
努力がステップアップに直結する「IT産業」。成長産業かつ人材不足の「IT産業」。
この業界に一定数以上の人材を供給する使命があることへの共通理解が必要。
県内IT企業を支える地元
生え抜き人材の育成を目
指します!