商業科教育法 鈴木 敏夫

文 京キャンパス にて開講
商業科教育法
SUZUKI Toshio
鈴木
Methodology of Teaching Business Education
敏夫
■授業の目的
本講座は商業高校の商業科免許状を取得するための必修科目である。履修年次は三年次とするが、商業教育の概要をし
っかりと把握し、次年度の商業高校での教育実習のための知識・技術を学ぶことを目的とする。
■授業の到達目標
明治17年(1884年)の商業学校通則から商業教育は、社会の発展に大きな役割を果たしてきた。学習指導要領の
改訂により、科目内容及び科目数が変更されている。各科目の内容、指導方法を学習することを目標とする。
■授業計画
〔前期〕
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商業教育の意義
高等学校教育の基本理念と商業教育について、教育基
本法、学校教育法、高等学校学習指導要領、産業教育振
興法を学習する。
高等学校商業教育について
高等学校商業教育の基本理念。商業教育の内容、高等
学校における商業教育の必要性について学習する。
我が国の商業教育の歩み
戦前の商業教育から、現在の商業教育の変遷について
学習する。戦後の学習指導要領の改訂による商業教育の
内容の変化について学習する。
学習指導要領について
平成21年告示の学習指導要領での商業科目内容を
学習する。特に17科目から20科目になり、内容、目
標等について学習する。
改訂の趣旨と教育課程
新学習指導要領の改訂の趣旨等を学び、商業科の目
標、教科の目標、教科組織について学習する。
ビジネス基礎について
必修科目の「ビジネス基礎」について、指導内容につ
いて学習し、各自どのように指導するかについて検討す
る。また各自学習指導案を作成する。
模擬授業
学習指導案により、ビジネス基礎の模擬授業を実施し
てもらう。概ね各人20分を予定している。反省会、批
評会を行う。
ビジネス経済分野について
ビジネス経済分野の科目構成、各科目のねらいについ
て学習し理解を深める。
ビジネス経済分野の指導案の作成
ビジネス経済分野の指定した科目について、学習指導
案を作成する。ビジネス基礎と流通関係
ビジネス経済分野の模擬授業1
学習指導案により、ビジネス経済分野(ビジネス基
礎)の模擬授業を実施してもらう。概ね各人30分を予
定している。
ビジネス経済分野の模擬授業2
学習指導案により、ビジネス経済分野(流通関係)の
模擬授業を実施してもらう。概ね各人30分を予定して
いる。反省会、批評会を行う。
マーケティング分野について
マーケティング分野の科目構成、各科目のねらい等の
理解を深める。
マーケティング分野の学習指導案の作成
マーケティング分野の指定した科目、項目について学
習指導案を作成する。
マーケティング経済分野の模擬授業1
学習指導案により、マーケティング分野の模擬授業を
実施してもらう。概ね各人30分を予定している。
マーケティング経済分野の模擬授業2
学習指導案により、マーケティング分野の模擬授業を
実施してもらう。概ね各人30分を予定している。反省
会、批評会を行う。
〔後期〕
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簿記会計分野について
簿記会計分野は商業科目の重要な分野である。簿記会
計分野の科目構成、ねらい等について理解を深める。
簿記会計分野について学習指導案の作成
簿記会計について指定した科目、項目について学習指
導案を作成する。
簿記会計分野の模擬授業1
学習指導案により、簿記会計分野の模擬授業を実施し
てもらう。概ね各人50分を予定している。反省会、批
評会を行う。
簿記会計分野の模擬授業2
学習指導案により、簿記会計分野の模擬授業を実施し
てもらう。概ね各人50分を予定している。反省会、批
評会を行う。
ビジネス情報分野について
ビジネス情報分野の科目構成、ねらい等について理解
を深める。
ビジネス情報分野の学習指導案の作成
ビジネス情報分野の指定した科目、項目について学習
指導案を作成する。
ビジネス情報分野の模擬授業1
学習指導案により、ビジネス情報分野の模擬授業を実
施してもらう。概ね各人50分を予定している。反省
会、批評会を行う。
ビジネス情報分野の模擬授業2
学習指導案により、ビジネス情報分野の模擬授業を実
施してもらう。概ね各人50分を予定している。反省
会、批評会を行う。
総合科目である課題研究、総合実践について
必履修科目である課題研究、総合科目の総合実践につ
いて理解を深める。
商業高校の教育課程の編成について1
商業高校の教育計画である教育課程の編成について
学習する。普通教科との関係を各商業高校の例を学習す
る。
商業高校の教育課程の編成について
商業高校の商業科目の学年配置と総合高校の商業科
目の学習状態を学ぶと同時に、商業高校の商業科目の特
色について学習する。
教員採用試験に向けて
教員採用試験について傾向と対策について学習する。
一般常識、教職教養等について学習する。
面接指導1
教員採用試験における個人面接の受け方、注意点を理
解する。模擬面接を実施する。
面接指導2
教員採用試験における集団面接(討論)について、注
意点を理解する
教育実習について
商業科教員免許に必要な教育実習についての心構え、
注意点について学習する。
■授業の方法
講義を中心に展開しますが、学習指導案の作成、模擬授業、教育論文の作成等、自主的に学習し、理解することが必要
です。教員免許取得のための教育実習対策および教員採用試験に向けた学習が中心となります。意欲を持って履修するこ
とを求めます。
■予習・復習
模擬授業のための教材研究、プリント等の準備が必要です。模擬授業の評価は学生同士が行いますので、評価のための
準備がひつようです。学習指導案の修正やプリントの修正等により、再模擬授業の準備を行います。
■成績評価の方法
前期・後期と定期試験を実施します。授業の内容、模擬授業での課題を出題します。
成績は模擬授業の取り組み、討論会、定期試験、課題提出、出欠状況等を総合的に判断し、判定します。
■教科書・参考書
教科書:
「教職必修 最新商業科教育法」
(実教出版)
参考書:文部科学省 学習指導要領 商業科教科書 プリント配布
■関連する科目
教育実習(事前・事後指導)
、教職論、職業指導