中期ビジョンと 2015 年度経営方針

公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)中期ビジョンと 2015 年度経営方針
2015 年 7 月 31 日
1.ミッション
本協会は、適合性評価制度が我が国の安全・安心、健康、環境保全、公正な経済活動を支える社会
基盤としての重要な構成要素であることを認識し、国際的に整合した適合性評価制度の信頼性を維
持、向上させる活動の中核としての役割を全うする。
3.課題
日本再興戦略に基づく諸施策、円高からの脱却などから、国内経済の回復が進みつつある中、
食品、医療などの社会ニーズや産業ニーズに対応して適合性評価制度の利用を拡大する動きが
行政、産業界など色々な方面で見られ、本制度の普及を図る上で、よい環境が醸成されつつあ
る。こうした中で本制度の根本である信頼性の一層の強化と、制度の利用価値に関する理解促
進や制度利用者の開拓などの普及活動が益々重要になっている。
(1) 制度の信頼性強化
2015年、最も認証普及が進んでいるISO 9001及びISO 14001の大幅な規格改訂が予定されてお
り、3年間の移行期間の中で、信頼性を維持しつつ円滑に移行するための効果的な取組みが必
要である。加えて、ISO/IEC 17021の改訂や多くのIAF基準文書の発行が進められているととも
に、近い将来、ISO/IEC 17011、ISO/17025も改訂される予定であり、それらに対応して、認定
審査及びプロセスの改善や認定機関要員の力量向上にも取組む必要がある。
一方、本制度の利用拡大には、認定・認証の結果が利用者に信頼感を持って受け入れられるこ
とが重要であり、認定・認証審査の質の向上、そのために必要な情報の発信に継続的に取組ん
でいく必要がある。
(2)制度の一層の普及
試験所、製品、要員、検査の認定分野をはじめ、我が国での制度の普及は諸外国に比べ、まだ
十分とはいえない。2014年4月に新設した事業企画部を中心に、行政や産業界など利害関係者
との十分な対話や連携を基に、安全・安心社会の実現や我が国産業経済の発展に向けた価値あ
る認定サービスの開発、提供や、制度に関する適切な情報の提供及び理解を得るための広報活
動を一層推進していくことが重要である。
(3) 安定した財政基盤の確立
認定・認証が多くの分野で利用されるに伴い、産業の特性や認証数の小規模化などから認定・
認証に係る費用低減ニーズが増加している。これに応えつつ、本協会が上記のような課題に適
切に対応していくためには、その活動を支える本協会の財政基盤は安定したものでなければな
らない。中期事業計画をローリングさせつつ経営資源の効果的かつ効率的な活用体制を確立す
る必要がある。
2.中期ビジョン
第三者適合性評価制度の信頼性向上と普及を推進し、世界をリードする認定機関となる。
上記を達成するために
(1) 国内認定機関及び適合性評価機関との連携を強化する。
(2) 本制度運用に関する情報公開を推進し、本制度の利用者との対話及び協働を促進する。
(3) ILAC及びIAFの国際相互承認メンバーである認定機関として、国際的な認定機関とのネット
ワークを積極的に活用する。
(4) 安定した経営基盤を維持継続するために、業務効率改善並びにリスク管理の徹底を推進す
る。
4.2015 年度経営方針及び目標
方針:認定の価値を追求し、第三者適合性評価制度の利用を拡大する
目標1:
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JAB 認定の質の一層の向上
規格改訂等に対応した認定審査の均質化
要員の力量評価と教育訓練の徹底
多様なニーズに対応する認定プロセスの改善
戦略的国際活動の推進(課題提起・提案と国際合意の情報発信)
目標2:
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認定事業の充実及びその普及推進
制度利用拡大に向けた企画・提案
広報・普及活動の強化(含む認定取得促進)
新規認定プログラムの開発
目標3:
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事務局業務の効率化
業務改革の推進とそのシステム化
要員のマルチタレント化
効果的で遵守しやすい業務手順の再構築