リアルタイム細胞アナライザー

米国 ACEA Biosciences 社
Capture Biology As It Happens
リアルタイム細胞アナライザー
RTCA
&
エクセリジェンス
アイセリジェンス
RTCA Cardio
RTCA iCELLigence
RTCA HT
RTCA DP
RTCA SP
RTCA MP
目的や用途に合わせた製品ラインナップ
リアルタイム&ラベルフリーで細胞の挙動をあるがままに記録します
Real-Time Cell Analyzer (RTCA) xCELLigence および iCELLigence システムは、専用の細胞培養・解析プレートを利用し、
インピーダンス ( 電気抵抗 ) の変化を測定することにより、細胞イベントの動的なモニタリングを実現します。
測定は、各種標識物 ( 蛍光色素等 ) を必要とせずに、細胞数の増減・生存活性・形態変化・遊走などの挙動を
定量的に描出します。本システムは、研究室レベルで既存のエンドポイント解析の精度を向上させるアッセイから、
ハイスループットを要求されるスクリーニングまで、広範な in vitro 実験に用いることができます。
高感度モニタリングを可能にするインピーダンス技術
プレート各ウェルの底面には、微小金電極のアレイが配置されています。電極上に細胞が存在すると、
電極・培地境界面の局所的なイオン環境に変化が生じ、
インピーダンスを上昇させます。
より多くの細胞が電極に
接着すると、
インピーダンスはさらに増加します。
また、
インピーダンスは電極に対する細胞の相互作用の質にも
依存します。本システムでは、
このインピーダンスを Cell Index (CI) と呼ばれるパラメーターに変換し、細胞集団の
生存活性・数・形態あるいは接着強度をモニターする指標としています。
96 ウェルプレート
ウェル底面の微小金電極アレイ
Z0
電極上に細胞が存在していない場合、
CI はゼロ ( ベース値 ) です。
Zcell 1
同じ生理的条件下で細胞が電極に接着すると、CI 値は
増加します。
Zcell 2
多くの細胞が電極に接着すると、CI 値はさらに増大します。
CI はウェル中に存在する細胞数を定量的に反映することに
なります。
Zcell 3
それに加え、細胞の形態・接着強度・生存活性のような、
数量以外の挙動や変化も、CI に反映されます。
アプリケーション
微小金電極アレイによる多彩なアッセイ
本システムは、
ラベルフリーで、様々な細胞プロセスのリアルタイムモニタリングを可能にします。
各種の培養細胞アッセイの中から、次のアプリケーションが挙げられます。
● 細胞の生存と増殖
● 細胞媒介性細胞傷害 (ADCC)
● 接着と伸展
● 化合物・薬剤による細胞障害性
● 受容体機能解析 (GPCRs、RTKs 等 )
● ウィルスによる細胞障害性 (CPE)
● 細胞の移動・浸潤
● 心筋細胞の収縮特性
● 共培養
データ・解析例
細胞増殖カーブ
実験例 1: 異なる細胞株・細胞数を n = 3 でプレートの
各ウェルに播種し、
インピーダンス (CI)の変化により細胞
増殖を 68 時間モニタリングしました。
薬剤による細胞毒性
実験例 2: 2,000 cells/well の密度で播種した HeLa 細胞株を
20 時間培養した後に、細胞毒性メカニズムの異なる薬剤を
添加し、CI をさらに 55 時間測定しました。
5-FU 濃度依存細胞毒性効果
用量反応曲線・IC50 値算出
実験例 3: 2,000 cells/well の密度で播種した HeLa 細胞株を 20 時間培養した後に、DNA 損傷を引き起こす 5-FU(フルオロウラシル)
を異なる濃度で
添加し、CI をさらに 55 時間測定しました。RTCA ソフトウェアを用いたデータ解析により、用量反応曲線の作成と IC50 値(50% 抑制濃度)の算出を
行いました。
RTCA と WST-1 アッセイの比較
実験例 4: 300 ∼ 30,000 cells/well の密度で播種した HeLa 細胞株の
CI データを約 21 時間モニタリングした後に、WST-1 試薬を添加して
さらに 1 時間インキュベーションし、溶液の吸光度を測定しました。
RTCA システムおよび WST-1 アッセイで得られたデータをプロット・
比較しました。両測定法は、同等の線形ダイナミックレンジと感度を
示し、
インピーダンス技術のデータと WST-1 によるシングルポイント
アッセイのデータを直接的に比較できることを示唆しました。
RTCA SP システム
アナライザー
single-plate
ステーション
xCELLigence RTCA SP システムは、96 ウェルプレート (E-Plate 96、E-Plate VIEW 96) を使用して、
インピーダンスの測定により
細胞イベント ( 細胞増殖や形態変化 ) をリアルタイムで観察するためのシステムです。本システムは、細胞反応の短期(30 分)、
長期(2 ∼ 3 日 ) 観察のいずれにも対応しています。各種レセプターアッセイにも応用可能で、GPCR や受容体型チロシンキナーゼの
研究にも実績があります。E-Plate Insert を利用した共培養実験にも対応しています。
RTCA MP システム
アナライザー
multiple-plate
ステーション
xCELLigence RTCA MP システムは、
インピーダンステクノロジーを用いたリアルタイム細胞解析のマルチプレート、マルチユーザー
対応機種です。本システムは、E-Plate 96 または E-Plate VIEW 96 を 6 枚まで同時にセットでき、最大 576 サンプルの同時分析が
可能です。RTCA SP システムと同じく、各種細胞アッセイが可能で、E-Plate Insert を利用した共培養実験にも対応しています。
RTCA DP システム
dual-plate
アナライザー
xCELLigence RTCA DP システムは、16 ウェルプレートを 3 枚セットできます。DP とは 2 種類のプレートを意味しており、
細胞解析用 E-Plate16、E-Plate VIEW 16 と細胞浸潤・移動アッセイ用 CIM-Plate 16 の両プレートタイプに対応しています。
本システムは、
リアルタイム細胞解析において短期、
または長期観察が必要な複数の研究者が同時に実験が行えるといった、
高いフレキシビリティを提供しています。E-Plate Insert を利用した共培養実験にも対応しています。
RTCA HT システム
high-throughput
アナライザー
ステーション
xCELLigence RTCA HT システムは、384 ウェルのプレート (E-Plate 384) を使用してリアルタイム、
ラベルフリー細胞ベース
アッセイスクリーニングをハイスループットで行うことができます。本システムは、異なるメーカーの自動分注プラットホームや
プレート搬送機と組み合わせることが可能です。最大 4 台の RTCA HT ステーションを 1 台の RTCA HT アナライザーに接続し、
1536 ウェルの同時分析ができます。
RTCA Cardio システム
アナライザー
cardiomyocytes
ステーション
xCELLigence RTCA Cardio システムは、
インピーダンス測定によりリアルタイムで、iPS、ES 細胞由来の心筋細胞の収縮特性
( 拍動 ) を測定することができます。96-well プレートフォーマットでのハイスループット測定が可能です。超短期間 (msec) と
長期間 ( 日もしくは週 ) の両方で細胞応答をモニタリングできます。
RTCA Cardio アプリケーション例
心筋細胞の生存活性と収縮特性を同時に評価
コントロール
400 nM E4031
実験例 : 細胞アタッチメント後、約 100 時間観察しました。
その間、
メディウム
交換と薬剤添加を行いました。薬剤添加後、数時間で心筋細胞の収縮特性の
変化を捉えました。
hERG チャンネルを調節する候補化合物の
スクリーニング例。
コントロールの DMSO に比べて、
E4031 および Astemizole が心筋細胞の収縮特性に
影響を及ぶすことが明らかになりました。
RTCA iCELLigence システム
RTCA iCELLigence システムは、無線通信を使用してラベルフリーかつリアルタイムで細胞応答の動的な評価を可能にする
汎用性の高いシステムです。本システムは、2 枚の 8 ウェル型プレート (E-Plate L8) をセットすることができます。
ウェル底面の
中央に顕微鏡観察用のスリットがあります。細胞応答のモニタリングは、化合物の効果と作用機序を決定する上で重要な解析です。
E-Plate Insert を利用した共培養実験にも対応しています。
iCELLigence アプリケーション例
細胞外マトリックス濃度依存細胞接着&増殖
実験例 : コラーゲン IV(0 ∼ 20 μg/ml)
でコーティングされたプレートに A549 細胞株を播種し、2.5 時間培養・CI モニタリングしました。
コラーゲン IV の濃度が高くなるにつれ、CI が上昇しました(左グラフ)。実験後、明視野イメージングにて細胞の増殖度合を確認しました(右図)。
各種プレート
CIM-Plate
E-Plate Insert
E-Plate VIEW
a
b
c
ボイデンチャンバーに
類似した構造をしている
CIM-Plate は、細胞の
3 次元的な移動・浸潤の
モニタリングを
可能にします。
上部チャンバー (a) の底面には、ポアサイズ 8 μm の
微細孔を有するメンブレン (b) が接着されており、下部
チャンバー (c) に接する側のメンブレンに金電極アレイが
配されています。下部チャンバーは成長因子や培地など、
上部チャンバー内の細胞を誘引するための物質
( ケモアトラクタント ) を充填します。
E-Plate Insert は、共培養実験での
細胞間相互作用のリアルタイム
モニタリングを可能にします。
Insert にはアクセスポートが
付いており、実験開始後も下層
ウェルにアクセスできます。
E-Plate VIEW は、幅約 0.5 mm の観察用
スリットを備え、正立型顕微鏡や
自動細胞イメージングシステムによる透過光
あるいは落射蛍光検鏡が可能となります。
ウェル底面積の微小電極カバー率は
約 70% で、
スタンダード E-Plate とほぼ同じ
インピーダンス測定ができます。
製品仕様
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www.aceabio.com
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ACA150403A