全自動1細胞解析単離装置および 新たな細胞育種技術の開発 良元 伸男

全自動1細胞解析単離装置および
新たな細胞育種技術の開発
良元
大阪大学
伸男
産業科学研究所
Development of an automated single-cell analysis and isolation system for
establishment of novel cell-breeding technology
Nobuo Yoshimoto
The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University
細胞を用いる基礎研究から応用研究では日常的に目的細胞の純化を行う。これまでは単一
クローンからなるコロニーは均質と見なされ直ちに使用されてきたが、コロニー内の細胞を
1細胞解析に供した時、個々の細胞に異種性が見出されてきている。この異種性を無視する
と、特に良好な形質の目的細胞の見落とし、あるいは非目的細胞の混入に繋がり、従来のコ
ロニー単位のスクリーニング法や細胞株樹立法を根本的に変える必要があった。そこで本研
究では、目的細胞を非侵襲的に精密かつ迅速に1細胞単離できる全自動1細胞解析単離装置
を開発し、1細胞からの均質な細胞株樹立法(1細胞育種技術)の確立、および新しい創薬
や生体分子スクリーニング法の確立等の応用展開を目指す 1)~4)。
References
1) N. Yoshimoto et al., Sci. Rep. 2014, 4, 4242.
2) N. Yoshimoto et al., J. Biosci. Bioeng. 2014, 117, 394‒400.
3) N. Yoshimoto et al., Sci. Rep. 2013, 3, 1191.
4) A. Kida et al., Anal. Chem. 2013, 85, 1753‒1759.