第6章 日常生活圏域別計画 (PDF/230.43キロバイト)

第6章
第6章
日常生活圏域別計画
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日常生活圏域別計画
第6章
日常生活圏域別計画
第6章 日常生活圏域別計画
1 日向市における日常生活圏域
高齢者福祉や介護保険における様々な施策を展開していくにあたっては、各市町村にお
いて「日常生活圏域」を定めて行うこととされています。その設定は、住民が日常生活を
営む地域として、地理的条件、人口、交通事情その他の社会的条件、介護給付等対象サー
ビスを提供するための施設の整備の状況その他の条件を総合的に勘案して定めることと
されています。本市においては、身近な生活圏域として市内を「中央」、
「日知屋」、
「大王
谷」、
「財光寺」、
「南部」、
「東郷」の6つの日常生活圏域に分け、サービスの拠点である「地
域包括支援センター」を各圏域に設置しています。
本章では、各圏域の現状や課題を共通認識し、議論を深め、適切な運用を進めながら、
市全体で調和のとれた地域包括ケアシステムを展開することを目的とします。
今後は、高齢者が住み慣れた地域でいきいきと自分らしく暮らすことができる環境を整
えるため、行政と地域住民・団体、介護サービス事業所などが連携を深め、支援を必要と
する人やその家族に対して適切な支援を行うことが非常に重要であると考えます。地域の
生活課題を発見・支援するためには、お互いに顔の見える環境づくりが必要です。地域の
住民活動は、見守り・訪問活動、サロン活動などを通して、それまで見えなかったニーズ
を見つけ出すことを可能にします。本市としては、こうした「圏域単位」の取り組みを通
して住民活動がさらに活発となり、行政と住民・事業所等とが情報を共有することで、住
民ニーズに応える政策の立案・実施につなげるため、圏域毎の施策を展開していきます。
■日向市の日常生活圏域
大王谷地域包括支援センター
中央地域包括支援センター
大王谷
地域
中央地域
日知屋地域
財光寺
地域
日知屋地域包括支援センター
財光寺地域包括支援センター
東郷地域包括支援センター
南部地域
東郷地域
南部地域包括支援センター
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第6章
日常生活圏域別計画
2 地域包括支援センター運営上の基本的考え方や理念
日常生活圏域に設置された地域包括支援センターを中心に、日向市地域包括支援センタ
ーにおける包括的支援事業実施方針に基づき、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り
組みを推進します。
1.公益性の視点
・
地域包括支援センターは、市の介護・福祉行政の一翼を担う公益的な機関として、
適切、公正かつ中立に事業運営を行います。
・
地域包括支援センターの運営費用は、市民の負担する介護保険料や、国・県・市の
公費によって賄われていることを十分理解し、適切な事業運営を行います。
2.地域性の視点
・
地域包括支援センターは、地域の介護・福祉サービスの提供体制を整える地域包括
ケアシステムの中核的な機関として、地域特性や実情を踏まえた適切かつ柔軟な事業
運営を行います。
・
地域ケア会議の場を通じて、地域住民や関係団体、サービス利用者や事業者の意見
を幅広くくみ上げ、日々の活動に反映させるとともに、地域が抱える課題を把握し解
決にむけて積極的に取り組みます。
3.協働性の視点
・
地域包括支援センターの保健師(看護師)、社会福祉士、主任介護支援専門員等の
専門職種が情報を共有し、理念・方針を理解した上で、連携・協働の事務体制を構築
し、業務全体を「チーム」として支えます。
・
地域の保健・福祉・医療の専門職やボランティア、民生委員等の関係者と連携を図
りながら活動します。
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第6章
日常生活圏域別計画
3 日向市地域包括支援センター運営方針
(1)高齢者が住み慣れた地域で安心して尊厳ある生活を続けられるように支援します。
高齢化が進展し、認知症高齢者や一人暮らし高齢者が増加するなか、介護を必要とする高齢
者ができる限り住み慣れた地域での生活を継続できるように、支援の充実を図ることが必要で
す。
地域包括支援センターは、地域に暮らす高齢者の総合相談窓口として、高齢者自身または家
族の意志を尊重し、関係機関との連携により高齢者の生活全般を支援します。
(2)地域におけるネットワークを活用し、地域で暮らす高齢者の生活を支えます。
支援を必要とする高齢者を見い出し、地域で暮らす高齢者の生活を支えるために、行政、医
療、サービス事業者、民生委員の調整役として高齢者ひとり一人にあったサービスや地域での
活動のためネットワークを構築します。
(3)チームアプローチを実践します。
保健師(看護師)
、社会福祉士、主任介護専門員がそれぞれの職種の専門性を発揮するとと
もに情報を共有化し、多様な視点から協働して問題解決を図り、包括的に高齢者を支えるため
高齢者に関する様々な相談に応じます。
①
総合相談支援
地域包括支援センターは、支援を必要とする高齢者を発見し、保健・福祉・医療サービスを
はじめとする適切な支援へつなぎ、継続的に見守りを行い、さらなる問題の発生を予防するた
め地域における様々な関係者とのネットワークの構築を図ります。
構築したネットワークを活用するほか、高齢者世帯への訪問、近隣住民からの情報収集によ
り、高齢者や家族の状況について実態把握を行い、高齢者や家族への支援につなげることがで
きるよう留意します。
日頃から、関係機関と信頼のおける関係をつくり、情報・相談が寄せられやすい身近な総合
相談の拠点になることを目標とします。
②
権利擁護
地域の住民、民生委員、介護支援専門員などの支援だけでは十分に問題が解決できない、適
切なサービス等につながる方法が見つからない等の困難な状況にある高齢者が、地域において
尊厳ある生活を維持し、安心して生活することができるよう、専門的・継続的な視点から必要
な支援を行ないます。
このため、日常生活自立支援事業、成年後見制度などの権利擁護を目的とするサービスや制
度を活用するなど、ニーズに即した適切なサービスや機関につなぎ、適切な支援を提供します。
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第6章
③
日常生活圏域別計画
包括的・継続的ケアマネジメント支援
高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、介護支援専門員、主治医、地域
の関係機関等の連携など、多職種相互の協働により、個々の高齢者の状況に応じて、包括的か
つ継続的に支援していきます。
④
介護予防ケアマネジメント
介護予防事業の対象者となる二次予防事業対象者へ介護予防の必要性の説明を行った上で、
対象者の心身の状況、置かれている環境、その他の状況に応じて、介護予防事業その他の適切
な支援が包括的かつ効率的に行われるよう必要な援助を行います。
また、地域包括支援センターが居宅介護支援事業所へ委託実施する要支援1・2の方のケア
マネジメント業務が適正に行われるよう、専門的な見地からの総合調整を行います。
(4)市の指定事業
地域の高齢者の状況の把握と支援のため、次の事業を行います。
①二次予防事業対象者の把握と介護予防普及啓発事業
地域包括支援センターは、基本チェックリストの実施により、高齢者が自らの状態を知って、
必要な介護予防事業へ参加できるよう支援するとともに、心身の状況により生活支援等のサー
ビスを必要とすると思われる者の日常生活の状況、生活機能の低下の原因や背景等の把握に努
めます。
また、高齢者を対象とした生活機能の維持又は向上に向けた取り組みを支援するため、介護
予防の基本的な知識を啓発・普及するための介護予防教室を開催します。
②家族介護教室の開催
地域包括支援センターは、介護者を対象に適切な介護知識・技術を習得するための家族介護
教室を開催し、高齢者とその家族を支援します。
(5)市と連携により、効率的に業務を運営します。
地域包括支援センターは、業務を遂行する過程において、市(福祉課・国民健康保険課・い
きいき健康課・市民課・地域コミュニティ課・建築住宅課・消防本部など)と密接に連携を図
りながら、公正・中立な立場で業務を実施します。
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第6章
日常生活圏域別計画
4 日常生活圏域別課題と方向性
(1)中央圏域
① 圏域内の情報
圏域名・地区
(人口及び認定者数:平成 26 年 9 月 1 日現在)
中央圏域
圏域面積
40.86Km2
圏域内人口
13,512 人
圏域内人口密度
330.69 人/Km2
圏域内高齢者人口
3,982 人
圏域内高齢化率
29.47%
地域包括支援センター
中央地域包括支援センター
日向市原町 3 丁目 2-11
℡:53-8518
要介護要支援認定者数
578 人 歯科医院数
11 か所
要介護認定率
14.5% 通所施設数
10 か所
2か所 入所施設数
4か所
病院数
診療所数
14 か所 地域密着型サービス施設数
4か所
当圏域は、市中央部に位置し、中心市街地であるJR日向
圏域の地理的な状況
市駅周辺の商業地とその周囲の住宅地からなる地域です。主
な行政機能や公共公益施設が、数多く立地しています。
全体的に高齢化率、ひとり暮らし高齢者率ともに増加傾向
圏域の高齢化の状況
にあります。団地や集合住宅も多く、地域との関係が希薄な
ことが問題にあげられます。
② 圏域の現状と課題
高齢者人口の増加に伴い、介護予防対象者へより積極的に訪問し、実態把握に努めると
ともに一人暮らし世帯等で地域との関わりを拒否する方への対応を講じる必要がありま
す。
他機関との連携については、地域ケア会議や研修会などを通じて、医療機関と介護保険
事業所、民生委員などとの連携づくりが進められており、地域課題を共有する取り組みが
行われていますが、まだまだ不十分です。
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第6章
日常生活圏域別計画
③ 今後の方向性
○ 二次予防対象者への対応は、地域包括支援センターの3職種(保健師、主任介護支
援専門員、社会福祉士)で対応し、月の訪問目標に基づいて実態把握に努めます。
○ 地域包括支援センターの認知度を高め、地域住民との顔の見える関係づくりの構築
を図り、地域住民にとって、何でも相談できる場所であるように努めます。
○ 連携が希薄な地域の関係づくりについての支援を行い、ネットワークづくりの底上
げを図ります。
④ 地域包括支援センターの主な業務の課題と今後の取り組み
○ 総合相談・支援事業
圏域内の社会資源の把握が不充分であるので充実が必要です。また、地域によって、
個別訪問回数に偏りがあります。
今後は、相談内容の情報を共有し、必要時には、話し合いを持ち、マップやリストの
作成を徹底します。また、計画的な訪問を推進します。
○ 権利擁護業務
虐待の早期発見のための啓発活動やネットワークづくりが必要となっています。
今後は、新聞配達員や水道、電気の担当者と連携し、見守り強化をすることで虐待の
早期発見を図ります。また、成年後見制度や虐待に関する研修等に参加するとともに周
知に努めます。
○ 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務
介護支援専門員への十分な支援が不足しており、また介護支援専門員同士のネットワ
ーク構築に向けた取り組みが必要となっています。
今後は、介護支援専門員が相談しやすい環境を整え、速やかな対応ができる環境を整
えていく事で居宅支援事業所との連携に関する偏りの改善を図ります。
○ 介護予防関連業務
認知症予防への取り組みの啓発や地域での介護予防ボランティアの育成が必要となっ
ています。今後は、地域づくりと連動し、推進を図ります。
○ 地域・関係機関との連携・ネットワークづくり
地域連携に関しては、密接な地域とそうでない地域との差があり、ネットワークの構
築に至っていません。積極的に出向いて、その地域との関係づくりをする必要がありま
す。
今後は、地域関係機関の会合等に可能な限り出席するようにし、顔の見える関係を作
ることで信頼関係の構築を図ります。
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第6章
日常生活圏域別計画
(2)日知屋圏域
① 圏域内の情報
圏域名・地区
(人口及び認定者数:平成 26 年 9 月 1 日現在)
日知屋圏域
圏域面積
12.73Km2
圏域内人口
13,942 人
圏域内人口密度
1,095.21 人/Km2
圏域内高齢者人口
3,416 人
圏域内高齢化率
24.50%
地域包括支援センター
日知屋地域包括支援センター
日向市江良町 4 丁目 89-1
℡:50-3505
要介護要支援認定者数
591 人 歯科医院数
4か所
要介護認定率
17.3% 通所施設数
6 か所
病院数
1か所 入所施設数
3か所
診療所数
4か所 地域密着型サービス施設数
0 か所
当圏域は、市東部に位置し、日豊海岸国定公園に囲まれ
ているほか、大規模商業施設を中心に商業的なにぎわいも
圏域の地理的な状況
あるなど、住環境の良い住宅地域です。また、細島地区は
古くから港町として栄えた歴史ある町であり、海の玄関口
としての重要港湾細島港、細島商業港は今後とも発展の可
能性を十分に有しています。
高齢化率は、24%後半を推移し、一人暮らしや高齢者世
圏域の高齢化の状況
帯も少しずつ増加傾向にあります。
② 圏域の現状と課題
圏域内の要支援・要介護認定率は、他の地域と比べ若干高い傾向にあります。そのため、
介護予防への取り組みが十分ではないと感じています。一人暮らしの高齢者や高齢者世帯
も増えてきており、社会的孤立に陥るケースや消費者被害・認知症の相談も増えている現
状があります。そのため、地域での見守り体制や関係機関との連携作りを強化する必要が
あると考えています。定期的な広報紙での周知や、各種会合への参加、医療機関や介護保
険事業所、自治会、民生委員などとの連携づくりを進めていき、地域課題を共有する取り
組みや、定期的に地域ケア会議を開催し、連携強化を図る必要があります。
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第6章
日常生活圏域別計画
③ 今後の方向性
○ 高齢者の実態把握を実施し、問題の早期発見・早期対応に努めます。
○ 介護予防の取り組みとして介護予防教室を継続し、住民自ら介護予防に必要な知
識・技術が習得できるよう支援します。
○ 啓発活動の場として地域で実施される集まりなどの様々な機会を捉え、権利擁護や
認知症への理解や周知を図るとともに、関係機関との連携作りや個々に応じた見守
り支援策が講じられるような体制づくりを図ります。
④ 地域包括支援センターの主な業務の課題と今後の取り組み
○ 総合相談・支援事業
個々の相談対応は、今後も早期対応を心がけ取り組みます。実態把握による現状の把
握と継続的な支援が不十分となっている高齢者宅への定期訪問を実施していきます。
○ 権利擁護業務
虐待や成年後見制度について啓発活動を行います。特に成年後見制度は制度活用に至
るケースが少ない現状があります。消費者被害についても、実際の事例を伝えていく事
で被害を未然に防げるようにし、取り組みを図ります。
○ 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務
介護支援専門員同士のネットワーク構築に向けた取り組みが必要となっています。
今後は、3か月に1回圏域内の介護支援専門員との意見交換会を開催し、事例検討会
を通してマネジメントに対する振り返りを実施し、質の向上を図ることや圏域外の介護
支援専門員とのネットワーク構築を図ります。
さらに、介護支援専門員への個別支援として、日頃からコミュニケーションを図りな
がら相談しやすい関係、相談しやすい体制づくりに努めます。
○ 介護予防関連業務
介護予防教室(毎週火曜日)を継続していきます。その中で、認知症予防や介護予防に
必要な知識・技術の啓発に努めます。また、高齢者の新たな集いの場となり、交流の機
会を促進できるような雰囲気づくりを心がけていきたいです。
○ 地域・関係機関との連携・ネットワークづくり
今度は、地域ケア会議の開催を年4回企画し、より多くの専門職からの視点や介護支
援専門員からの情報収集を取り入れながら地域課題を把握し、ネットワーク構築を推進
します。つながり研修会では、住民と顔の見える関係作りを強化し、地域課題に共に取
り組むことで、連携強化を図っていきます。
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第6章
日常生活圏域別計画
(3)大王谷圏域
① 圏域内の情報
圏域名・地区
(人口及び認定者数:平成 26 年 9 月 1 日現在)
大王谷圏域
圏域面積
11.14Km2
圏域内人口
10,642 人
圏域内人口密度
955.30 人/Km2
圏域内高齢者人口
2,196 人
圏域内高齢化率
20.64%
地域包括支援センター
大王谷地域包括支援センター
日向市向江町 1 丁目 185
℡:50-1010
要介護要支援認定者数
351 人 歯科医院数
2か所
要介護認定率
16.0% 通所施設数
4か所
病院数
1 か所 入所施設数
2か所
診療所数
4か所 地域密着型サービス施設数
0か所
当圏域は市北部に位置し、大王谷運動公園の南部に住宅
地が集中するほか、主要幹線道路である国道 10 号や重要
圏域の地理的な状況
港湾細島港の一部が含まれています。また、外周部に森林
地帯や田園地域があり、東部は日豊海岸が広がるなど、自
然と住環境の調和のとれた住宅地となっています。
高齢者の増加、高齢者夫婦世帯、ひとり暮らし世帯等の
増加が見込まれます。高台の地域も多く、海岸部や入郷地
圏域の高齢化の状況
区から移り住む高齢者も多く見られている状況です。有料
老人ホームや宅老所も増加しており、今後、要介護要支援
認定者の増加も想定されます。
② 圏域の現状と課題
介護予防についての住民理解や取り組みが十分でない状況があります。また、認知症に
ついてもその理解や見守り体制を強化する必要があります。
これらの対応として、地域で地域包括支援センターを根付かせていく取り組みが必要と
なっています。
他機関との連携については、定期的な広報紙での周知や、各種会合への参加や研修会な
どを通じて、医療機関と介護保険事業所、自治会、民生委員などとの連携づくりが進めら
れており、地域課題を共有する取り組みが行われています。さらに、定期的に地域ケア会
議を開催し、連携強化を図る必要があります。
88
第6章
日常生活圏域別計画
③ 今後の方向性
○ 各種会合の参加に努め、地域包括支援センターの認知度向上に努めます。また、機
会を捉え介護予防、認知症の周知の周知を図ります。
○ 予防事業終了者の事後フォローを強化し、また、地域の担い手づくりのための支援
を行います。
④ 地域包括支援センターの主な業務の課題と今後の取り組み
○ 総合相談・支援事業
効率的な支援体制とするために、チーム強化を図る必要性があります。
総合相談や支援業務対応の支援の多様化に対応していくよう、情報の共有・チームで
の関わりを多くし、対象者の支援のためチームワークの強化を図ります。
○ 権利擁護業務
成年後見制度の利用が必要と思われる方がいるが、周知が不足しており活用が少ない
状況です。
今後は、成年後見制度の啓発を行い、利用の支援を行うことで対応を図ります。
○ 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務
包括支援センター単独での合同研修会や介護支援専門員のネットワーク構築の不足が
見受けられます。
今後は、介護支援専門員の研修の開催やネットワーク構築の支援を行い、資質向上に
向けた目標・方向性を明確に定める取り組みを図ります。
○ 介護予防関連業務
二次予防教室終了後の介護予防の継続的な支援や地域での介護予防ボランティアの育
成が必要となっています。
今後は、二次予防事業対象者の把握について努めます。また、元気高齢者を認知症サ
ポーターに養成する取り組みを図ります。
○ 地域・関係機関との連携・ネットワークづくり
圏域における地域ケア会議等の実施が不足しています。
今後は、地域に対するニーズを明確にし関係機関が連携を図れる取り組みを推進しま
す。
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第6章
日常生活圏域別計画
(4)財光寺圏域
① 圏域内の情報
(人口及び認定者数:平成 26 年 9 月 1 日現在)
圏域名・地区
財光寺圏域
8.81Km2
圏域面積
圏域内人口
14,676 人
1,665.83 人/Km2
圏域内人口密度
圏域内高齢者人口
3,560 人
圏域内高齢化率
24.26%
地域包括支援センター
財光寺地域包括支援センター
日向市財光寺 1131-24
℡:66-1066
要介護要支援認定者数
505 人 歯科医院数
4か所
要介護認定率
14.2% 通所施設数
8か所
1か所 入所施設数
1か所
病院数
診療所数
圏域の地理的な状況
圏域の高齢化の状況
4か所 地域密着型サービス施設数
3か所
当圏域は、国道 10 号を中心に広がる商業地とJR財光
寺駅を中心とする住宅地域であり、現在財光寺南土地区画
整理事業が実施されており、本市の新たな住宅地の形成が
図られています。また、お倉ヶ浜総合公園が海岸部にあり
市民のスポーツ・レクリエーションの拠点となっています。
自治区 10 地区で構成され、高齢化率全体としては 25%
程度で、日向市全体の高齢化率に近い数字となっています。
② 圏域の現状と課題
地域での支え手が不足していることから、地域活動への住民参加を拡充するとともに身
近に身寄りのない高齢者への支援策を講じる必要があります。
他機関との連携については、地域ケア会議や研修会などを通じて、医療機関と介護保険
事業所、民生委員、自治会などとの連携づくりが進められており、地域課題を共有する取
り組みが行われています。さらに細分化した地域ごとの連携強化を目指しています。
③ 今後の方向性
○ 区ごとの小会議(座談会)の実施継続により、地域問題や地域活動に対する主体性
の高揚を図るとともに、小地域での地域包括ケアシステムに対する意識の向上を図
ります。
○ 圏域内での在宅医療連携構築会議を継続し、地域包括ケアシステムを意識した医療
の連携強化を進めます。
90
第6章
日常生活圏域別計画
○ 区長、民生児童委員等を対象とした地域福祉に関する座談会(研修)を実施し、地
域全体での見守り体制の構築及び担い手の育成を図ります。
④ 地域包括支援センターの主な業務の課題と今後の取り組み
○ 総合相談・支援事業
寄せられる相談や介護予防支援業務で担当している利用者の把握訪問、担当利用者の
サービス調整に時間を割くことも多く、担当圏域を実態把握する余裕がない状況があり
ます。
今後は、個別訪問も基本としながら、集団での把握(介護予防教室やサロン等)活動
は継続実施していきます。
○ 権利擁護業務
消費者被害の防止が必要となっています。
今後は、テレビや新聞等で取り上げられている被害情報を高齢者やその家族に伝達し、
被害の未然防止を図ります。また権利擁護についても、今後地域の中で話し合うことも
重要になってきます。
○ 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務
サービス担当者会議での主治医の参加や介護保険施設の介護支援専門員への必要な情
報提供や助言指導が必要となっています。
今後は必要に応じて、主治医の担当者会議への参加呼びかけや介護支援専門員との連
携強化を図ります。
○ 介護予防関連業務
予防教室開催の拡充や訪問拒否の方への対応が必要となっています。
今後は二次予防の受け皿として考えられる介護予防教室の企画を開催し、一次予防・
二次予防と連動した介護予防活動を行ってまいります。また二次予防への把握訪問も実
態把握として行っていきます。
○ 地域・関係機関との連携・ネットワークづくり
よりきめ細かい対応をするために小地域ごとの座談会の継続(地域ケア会議)を実施
していきます。
また、小地域ごとの座談会継続のため、日向市社会福祉協議会等の事業所と連携しな
がら計画を推進します。さらに、地域ケア会議開催や在宅医療連携構築会議を継続し、
更なるネットワークづくりを行っていきます。
91
第6章
日常生活圏域別計画
(5)南部圏域
① 圏域内の情報
圏域名・地区
(人口及び認定者数:平成 26 年 9 月 1 日現在)
南部圏域
73.02Km2
圏域面積
圏域内人口
圏域内人口密度
7,015 人
96.07 人/Km2
圏域内高齢者人口
2,525 人
圏域内高齢化率
35.99%
地域包括支援センター
南部地域包括支援センター
日向市美々津町 4074
℡:58-1106
要介護要支援認定者数
443 人 歯科医院数
1か所
要介護認定率
17.5% 通所施設数
3か所
病院数
2か所 入所施設数
1か所
診療所数
0 か所 地域密着型サービス施設数
3か所
当圏域は、市南部に位置しており、都市地域と農村地域
が混在する地域です。また、日豊海岸国定公園に包含され
圏域の地理的な状況
る風光明媚な海岸線が広がっています。また、美々津地域
は、古くから港町として栄えた歴史ある町で、伝統的建造
物群保存地区を中心に江戸、明治時代の町並みが残るなど
遺産を大切にした町づくりが行われています。
高齢化率が進み、地域によっては高齢化率が 40%を超
圏域の高齢化の状況
えるところもあります。また、一人暮らしや高齢者夫婦世
帯も増加しており、この傾向は今後も加速していくと考え
られます。
② 圏域の現状と課題
サロンや高齢者クラブの減少・担い手不足により、圏域内で高齢者が集う場や機会が減
少しています。また、公共交通機関の利便性の悪さから、日常生活が成り立たず、危険性
があっても車を運転せざるを得ない高齢者が多数存在します。
『医療機関との合同会議』により、医療機関との連携は深められつつありますが、地域
ケア会議への取り組みが充実しておらず、住民組織・介護保険事業所との連携は未だ十分
ではありません。
③ 今後の方向性
○ サロンの拡充の検討や遠隔地での出張相談等に努め、高齢者が集う場や機会の不足
の解消を図るとともに、住民の主体性の高揚を図り、担い手づくりに努めます。
○ 地域ケア会議や研修会を通じて、医療機関だけでなく、介護保険事業所・住民組織
などとの連携づくりに努めます。
92
第6章
日常生活圏域別計画
④ 地域包括支援センターの主な業務の課題と今後の取り組み
○ 総合相談・支援事業
住民や関係機関への周知活動が十分でない状況です。
今後は、個別訪問による実態把握を行いながら、区長会等への積極的参加や予防教室、
広報誌配布等をとおしての周知及び地域の相談窓口としての機能強化を図ります。
○ 権利擁護業務
権利擁護に関して地域住民や関係機関の周知や理解が不足し、制度の活用が進んでい
ない状況であり、啓発・普及活動やネットワーク構築が必要となっています。
今後は、圏域内での研修会の開催の推進を図り、権利擁護に関する理解や知識を深め、
高齢者の権利を守る体制づくりをすすめていきます。
○ 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務
ニーズの多様化により、介護支援専門員の抱えるケースも困難になってきており、ケ
アマネジメントの質の向上を目的とした情報提供や研修会の開催が必要となっています。
今後は、介護支援専門員との連携や資質向上を目指すとともに、各介護支援専門員が
抱える課題に対して適切な支援や連携がとれる体制の構築に努めます。
○ 介護予防関連業務
高齢化・担い手不足により、住民による主体的な介護予防教室の開催が困難な状況で
す。また、住民の介護予防に関する意識も十分ではありません。
今後は、介護予防の普及・啓発に努め、介護予防サポーターやボランティアの育成に
より、住民が主体的に介護予防教室に取り組めるような支援を図ります。
○ 地域・関係機関との連携・ネットワークづくり
医療機関との合同会議や個別の事例検討会はできていますが、定期的な地域ケア会議
の開催は少なく、住民組織や介護保険事業所との連携は未だ十分ではありません。
圏域内でのネットワーク構築が図れるよう委員会を立ち上げ、さらなる連携強化に努
めていきます。
○ 認知症関連業務
認知症に対する住民の関心は深まりつつありますが、正しく理解していないため発見
が遅れ重症化するケースや、認知症の人とその家族が地域で孤立することもあります。
コミュニティーカフェや個別訪問を充実させ、認知症相談窓口機能の強化を図ります。
認知症サポーター養成講座の積極的な開催により、引き続き地域住民の認知症に対する
理解を深める取り組みを推進していきます。
93
第6章
日常生活圏域別計画
(6)東郷圏域
① 圏域内の情報
圏域名・地区
圏域面積
圏域内人口
圏域内人口密度
(人口及び認定者数:平成 26 年 9 月 1 日現在)
東郷圏域
189.73Km2
3,542 人
18.67 人/Km2
圏域内高齢者人口
1,513 人
圏域内高齢化率
42.72%
地域包括支援センター
東郷地域包括支援センター
日向市東郷町山陰丙 1412-1
℡:69-3367
要介護要支援認定者数
310 人 歯科医院数
1か所
要介護認定率
20.5% 通所施設数
4か所
病院数
1か所 入所施設数
1か所
診療所数
1か所 地域密着型サービス施設数
3か所
当圏域は、市西部に位置し、面積の約 9 割を豊かな森林
が占め、九州山脈を源とする耳川の両岸に農地や集落が点
圏域の地理的な状況
在する美しい自然を持った農林業の地域です。また、歌人
若山牧水の生誕地でもあり、高い文化的土壌が潜在し、
「牧
水の郷」として町内外の人々から親しまれています。
高齢化率が40%を超え、6つの日常生活圏域で最も高
齢化が進んでいます。家族は、圏域外などに移り住み、一
圏域の高齢化の状況
人暮らし世帯も多くなっています。家々が離れている地域
もあり、孤立につながりやすい状況があります。さらに、
高齢になっても他者からの支援を受けず、自力で努力し生
活していこうと考える高齢者が多いことが特徴的です。
② 圏域の現状と課題
認知症高齢者が増加傾向にあり、地域で協力し支え合う体制の構築や地域との交流が途
絶えている高齢者への対応を講じる必要があります。
地域ケア会議や研修会などを通じて、医療機関と介護保険事業所、民生委員、自治会、
駐在所などとの連携づくりを進めており、地域課題を共有する取り組みが必要となってい
ます。また、広域な圏域をカバーするために、高齢者に関する関係機関との連携拡充・強
化を図り、地域での見守り体制の構築も目指します。
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第6章
日常生活圏域別計画
③ 今後の方向性
○ 定期的な介護予防教室や家族介護者教室等を行ない、介護予防の必要性や、認知症
についての正しい理解や啓発を図る。
○ ネットワーク事業を展開するために、他の社会資源の把握・連携を行ない、地域全
体で支え合える体制の構築を図ります。
④ 地域包括支援センターの主な業務の課題と今後の取り組み
○ 総合相談・支援事業
地域包括支援センターの役割や業務内容について住民の方への周知ができていません。
今後は、二次予防該当者宅への個別訪問やグランドゴルフやサロンに出向くなど、業務
の周知徹底や状況把握等を重点的に行なっていきます。
○ 権利擁護業務
成年後見制度の利用が必要とされる方が見受けられるが、制度利用につながっていな
い状況です。今後は、住民の方への啓発を行うために高齢者クラブ等に出向くなどの活
動を行なっていきます。
○ 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務
介護支援専門員が抱える支援に苦慮する事例に対する支援が必要になっています。今
後は、地域ケア会議や研修などを実施し、介護支援専門員が相談しやすい環境づくりを
行い、ネットワーク強化を図ります。
○ 介護予防関連業務
二次予防該当者や住民の方に対して、介護予防(認知症予防も含む)についての必要性
を周知していくことが必要となっています。今後は、地域に出向き(グランドゴルフや高
齢者クラブ等)、介護予防の啓発活動・地域ケア会議・介護予防ボランティアの育成等を
行い、地域全体で支える関係の構築をおこなっていきます。
○ 地域・関係機関との連携・ネットワークづくり
区長会や民生委員会、福祉推進員の集まり等へ積極的に参加し、地域ネットワーク作
りを行います。また、日向市社会福祉協議会東郷支所、東郷病院、まちづくり協議会、
圏域内の福祉事業所等との連携を図り、研修会や事例検討を行なっていきます。
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