生理活性反応測定装置 (Micro Bioactivity Analyzer) AMIS-101 データ集 株式会社 バイオエックス 2008 年 10 月 生理活性反応測定装置(Micro Bioactivity Analyzer) AMIS-101 は複雑な発光・発色反応を 伴うことなく、酵素反応などの生理活性反応をシンプルに、リアルタイムでの定量測定が 可能です。 数マイクロリットルの微量での測定が可能であり、収量の少ないタンパクの代謝機能の解 析に威力を発揮します。 当データ集は本測定装置の基本性能を示すために測定例としてまとめたものですが、下記 の一覧表に示す通り、幅広い範囲での応用が可能であることがわかります。 基質 酵素 グルコース Glucose Oxidase グルコース Glucose Dehydrogenase Glycerol Kinase + グリセロール Glycerophosphate Oxidase エタノール Alcohol Dehydrogenase ホルムアルデヒド Formaldehyde Dehydrogenase アセトアルデヒド Aldehydel Dehydrogenase ATP Alkaline Phosphatase 尿素 Urease クレアチニン Creatinine Deiminase オリーブ油 Lipoprotein Lipase リノール酸コレステロール Cholesterol Esterase DL-BAPNA Tripsin 酵素検出感度 補酵素 基質検出感度 (20µl中の絶対 検出対象 ページ (µM) 量) 10µg/ml 0.5µg/ml 過酸化水素+グルコン酸 2 (55µM) (1ng) 20µg/ml NAD プロトン 3 (111µM) 1. 5 µg/ml ATP 過酸化水素 4 (16µM) 10µg/ml NAD プロトン 5 (217µM) 0.3µg/ml NAD プロトン+蟻酸 6 (10µM) 5ng/ml NAD プロトン+酢酸 7 (0.1µM) 5µg/ml 0.1unit/ml リン酸 8 (10µM) (0.002unit) 2µg/ml アンモニア 9 (33µM) 1µg/ml 1μg/ml アンモニア 10 (8.8µM) (2ng) 100µg/ml オレイン酸 11 200µg/ml リノール酸 12 (300µM) 60µg/ml アルギニンカルボン酸 13 なお、当データ集に示すプロトコルはすべて精製された試薬ベースのものであり、実際の サンプルでの測定に際しては精製など各サンプルの状態に応じた前処理と試薬の設計が必 要となります。具体的なプロトコルの構築に関しましてはご相談下さい。 1 1. グルコース(その1) 酵素:Glucoseoxidase 基質:Glucose Buffer:1mM Tris-HCl pH6.8 反応機構 m 50 M NaCl Glucoseoxidase β-D-Glucose + O2 + H2O δ D-Glucono- -lactone + H2O2 方法:①酵素 Glucoseoxidase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した。 ②基質 Glucose を Buffer にて所定の濃度に溶解した。 ③センサーA、B に①の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した ④AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に②の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑤(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output Analytical Curve (Linear) 100mg/dl 0 50mg/dl 50 100 25mg/dl 150 200 10mg/dl 250 0 300 0 0 -0.02 -10 -0.04 V 20 40 60 -20 -0.06 -0.08 -30 -0.1 -40 -0.12 -50 -0.14 mg/dl Sec. 2 80 100 120 2. グルコース(その2) 酵素:Glucosedehydrogenase 補酵素:NAD 基質:Glucose Buffer:1mM PBS-KOH pH7.0 反応機構 β-D-Glucose + NAD m 100 M NaCl Glucose Dehydrogenase + D-Glucose- δ-lactone + NADH + H + 方法:①酵素 Glucosedehydrogenase を Buffer にて 1.4mg/ml に溶解した ②補酵素 NAD を Buffer にて 3.5mg/ml に溶解した ③基質 Glucose を Buffer にて所定の濃度に溶解した ④センサーA、B に①の酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した ⑤センサーA、B に②の補酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した ⑥AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に③の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑦(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output Analytical Curve (End Point) 200 0 100 50 40 100 20 150 200 10 250 0 300 0.0 -0.2 -0.4 V -0.6 -0.8 -1.0 0 0 -100 -200 -300 Vm-400 -500 -600 -700 -800 -900 50 100 150 y = -4.0385x + 11.039 2 R = 0.9975 mg/dl Sec. 3 200 250 3 .グリセロール 酵素:Glycerol Kinase, Glycerol Phosphate Oxidase 基質:Glycerol Buffer:1mM ATP-NaOH pH7.0 反応機構 Glycerol Kinase Glycerol + ATP Glycerophosphate Oxidase Glycerol-3-phosphate +O2 Dihydroxyacetonephosphate + H2O2 方法:①酵素 Glycerol Kinase (酵素1)を Buffer にて 0.2mg/ml g/ml に溶解した ②酵素 Glycerophosphate Oxidase(酵素2)を Buffer にて 0.2mg/ml に溶解 した。 ③基質 Glycerol を Buffer にて所定の濃度に溶解した ④センサーA、B に①の酵素1溶液を 9 マイクロリットル投入した ⑤センサーA、B に②の酵素2溶液を 9 マイクロリットル投入した ⑥AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に③の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑦(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output Analytical Curve (End Point) 1.6mg 0 100 200 3.2mg 300 6.5mg 400 500 600 0.00 0 -0.02 0 0.2 0.4 -20 -0.04 -40 V-0.06 Vm -60 -80 -0.08 -0.10 -100 -0.12 -120 SEC -140 mg/dl 4 0.6 0.8 4 .エタノール 酵素:Alcohol Dehydrogenase 補酵素:NAD 基質:Ethanol Buffer:1mM K-PBS pH7.0 NaCl 50mM 反応機構 Alcohol Dehydrogenase Ethanol + NAD + Acetoaldehyde + NADH + H+ 方法:①酵素 Alcohol Dehydrogenase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した ②補酵素 NAD を Buffer にて 1.8mg/ml に溶解した。 ③基質 Ethanol を Buffer にて所定の濃度に溶解した ④センサーA、B に①の酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した ⑤センサーA、B に②の補酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した ⑥AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に③の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑦(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output 200 150 0 V Analytical Curve (End Point) 100 100 50 200 25 0 300 0 0 -0.1 -100 50 100 150 -200 -0.2 Vm -300 -0.3 -0.4 -400 -0.5 -500 g/l Sec. 5 200 250 5.ホルムアルデヒド 酵素:Formaldehyde Dehydrogenase 補酵素:NAD 基質:Formaldehyde Buffer:1mM Tris-HCl pH8.5 反応機構 Formaldehyde Dehydrogenase + Formaldehyde + NAD Formic Acid + NADH + H + 方法:①酵素 Formaldehide Dehydrogenase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した ②補酵素 NAD を Buffer にて 1.8mg/ml に溶解した。 ③基質 Formaldehyde を Buffer にて所定の濃度に溶解した ④センサーA、B に①の酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した ⑤センサーA、B に②の補酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した ⑥AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に③の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑦(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output 0.5mM 0 -10 -20 -30 Vm-40 -50 -60 -70 -80 Analytical Curve (Linear) 0.2mM 0 2 0.1mM 4 6 0.05mM 8 10 0.01mM 12 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0 -2 -4 -6 -8 -10 -12 -14 Formaldehyde mM min 6 0.5 0.6 6 .アセトアルデヒド 酵素:Aldehyde Dehydrogenase 補酵素:NAD 基質:Acetaldehyde Buffer:1mM K-PBS pH7.0 反応機構 Aldehyde Dehydrogenase Acetaldehyde + NAD + Acetic Acid + NADH + H + 方法:①酵素 Aldehide Dehydrogenase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した ②補酵素 NAD を Buffer にて 1.8mg/ml に溶解した。 ③基質 Acetaldehyde を Buffer にて所定の濃度に溶解した ④センサーA、B に①の酵素溶液を 7.5 マイクロリットル投入した ⑤センサーA、B に②の補酵素溶液を 7.5 マイクロリットル投入した ⑥AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に③の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 5μリットル加えて測定した。 ⑦(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output 3 0 Analytical Curve (End Point) 2 100 1 200 0.5 0.3 300 400 0 0.1 0 -50 -100 -150 Vm-200 -250 -300 -350 -400 -450 0.0 -0.1 V -0.2 -0.3 -0.4 Sec. 1 2 y = -101.89x + 1.9694 R2 = 0.9952 g/l 7 3 4 7 .ATP(アデノシン三燐酸) 酵素:Alkaline Phosphatase 基質:ATP(Li) Buffer:10mM Mops-Tris pH7.4 反応機構 2mM MgCl2 Alkaline Phosphatase ATP ADP, AMP + Pi MgCl2 方法:①酵素 Alkaline Phosphatase を Buffer にて 60u/ml に溶解した ②基質 ATP Li 塩を Buffer にて所定の濃度に溶解した ③センサーA、B に①の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した ④AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に②の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑤(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output 5.2mM Analytical Curve (Linear) 3mM 5 2mM 10 1mM 1mM(2) 0.5mM 15 20 25 0.2mM 0 30 1 2 3 0.0 0 -5 -10 -15 -20 Vm-25 -30 -35 -40 -45 -50 -0.5 -1.0 -1.5 -2.0 -2.5 -3.0 min 8 ATP (mM) 4 5 6 8.尿素 酵素:Urease 基質:Urea Buffer:1mM Tris-HCl pH8.0 反応機構 50mM KCl Urease (NH2)2CO + H2O + 2H + + 2NH4 + CO2 方法:①酵素 Urease を Buffer にて 0.075mg/ml に溶解した ②基質 Urea を Buffer にて所定の濃度に溶解した ③センサーA、B に①の酵素溶液を 15 マイクロリットル投入した ④AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に②の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 5μリットル加えて測定した。 ⑤(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output 10mg/dl Analytical Curve (End Point) 8mg/dl 5mg/dl 3mg/dl 2mg/dl 500 450 400 350 300 Vm250 200 150 100 50 0 0.5 0.4 0.3 V 0.2 0.1 0 -0.1 0 50 100 150 y = 42.613x + 7.5385 R2 = 0.9981 0 Sec. 9 2 4 6 mg/dl 8 10 12 9.クレアチニン 酵素:Creatinine Deiminase 基質:Creatinine Buffer:1mM Tris-HCl pH7.5 反応機構 50mM NaCl Creatinine Deiminase + + Creatinine + H2O + H N-Methylhydrantoin + NH4 方法:①酵素 Creatinine Deiminase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した ②基質 Creatinine を Buffer にて所定の濃度に溶解した ③センサーA、B に①の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した ⑤AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に②の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑤(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output 0.12 Analytical Curve (End Point) 10mg/dl 7mg/dl 5mg/dl 3mg/dl 1mg/dl 50 0.10 40 0.08 30 V 0.06 20 0.04 y = 4.2517x - 0.0238 R2 = 0.9977 10 0.02 0 0.00 0 100 200 300 Sec. 10 0 2 4 6 mg/dl 8 10 12 10 .オリーブ油 酵素:Lipoprotein Lipase 基質:Olive Oil Buffer:5mM K-PBS pH7.0 反応機構 Lipoprotein Lipase によるオリーブ油の加水分解の結果生じるオレイン酸を検出 方法:①酵素 Lipprotein Lipase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した ②基質オリーブ油を Buffer にて所定の濃度に溶解し、超音波処理を行った。 ③センサーA、B に①の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した ④AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に②の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑤(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output Analytical Curve (Linear) 10mg/ml 0.5mg/ml 0 5mg/ml 0.1mg/ml 100 1mg/ml 200 0 0 20 40 60 0 -0.005 -2 -0.01 -0.02 50 -4 -E X -6 -0.025 -8 V -0.015 -0.03 -10 sec. 11 mg/ml 80 100 120 11 .リノール酸コレステロール 酵素:Cholesterol Esterase 基質:Cholestryl Linoreate Buffer:1mM Tris-HCl pH7.5 反応機構 Cholesterol Esterase による Cholestryl Linoreate 分解反応の結果生じるリノール 酸を検出 方法:①酵素 Cholesterol Esterase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した ②基質 Cholestryl Linoreate を IPA に溶解し Buffer にて所定の濃度に希釈し、 過熱して IPA を蒸発させた後超音波処理を行った。 ③センサーA、B に①の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した ④AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に②の基質を、 センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑤(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 Output 300mg/dl 0.00 -0.01 -0.02 -0.03 -0.04 V -0.05 -0.06 -0.07 -0.08 -0.09 0 Analytical Curve (Linear) 200mg/dl 50 100mg/dl 100 150 50mg/dl 200 10mg/dl 250 300 0 100 200 0.00 -10.00 -20.00 -30.00 y = -0.0914x - 0.1788 2 R = 0.9765 -40.00 Sec. mg/dl 12 300 400 12 .DL-BAPNA(合成基質) 酵素:Tripsin 基質:Nα-Benzoyl, L-arginine 4-nitroanilide hydrochloride Buffer:2.5mM Tris-HCl pH8.3 反応機構 酵素 Tripsin ( DL-BAPNA) による 基質 Nα-Benzoyl, L-arginine 4-nitroanilide hydrochloride をアルギニンカルボン酸を検出 方法:①酵素 Tripsin を Buffer にて 1mg/ml に溶解した。 ②基質 DL-BAPNA を Buffer にて所定の濃度に溶解した。 ③センサーA、B に②の DL-BAPNA 溶液を 18 マイクロリットル投入した ④AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に①の酵素溶 液を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。 ⑤(センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。 (DL-BAPNA)の分解反応の結果生じる Output Analytical Curve (End Point) 0.5 0 50 0.25 100 0.125 150 200 0.0625 250 300 0 0 350 0 0.00 -0.1 -0.10 -0.2 -0.20 V-0.3 V-0.30 -0.4 -0.40 -0.5 -0.50 0.1 0.2 0.3 -0.60 -0.6 mg/ml SEC 13 0.4 0.5 0.6 14 株式会社バイオエックス 〒610-0121 京都府城陽市寺田今堀 121-17 TEL 0774-27-2422 / FAX 0774-54-3561 Email [email protected] Web http://www.bio-x.co.jp/ 15
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