第65回全国英語教育研究大会 全英連大分大会 第2日目 平成27年11月21日( 土) 分科会 発表テ ーマ及び補足説明 ◆ 大分大会2日目は、会場を「大分県立爽風館高等学校」へと移します。 ◆ 第1部、第2部ともに14分科会、全28分科会を行う予定です。 ◆ 九州各県の優れた英語教育実践が集結します。 大会コンセプトである「21世紀を生き抜く英語コミュニケーターを育成する英語教育」を踏まえ、意欲的に教育実践に 取り組んでいる地域や学校、先生方が、全国へ向けて発信します。 ◆ 各分科会のテーマと補足説明は、以下をご覧ください。 分科会 第1 部 ( 9: 30~11: 00) 番号 11 12 13 14 発表者 テーマ 補足説明 江隈 美佐 (大分市立判田小学校) 【大分県】 外国語などを使って、コミュニケーションを 楽しもうとする児童の育成~必然性のある 外国語活動を行う際、教師が常に意識しなければならないことは何か?場の設定の仕 方、逆向き設計の単元構想、他教科との関連、小中連携を意識した活動など例を挙げて 場を意識した活動の工夫~ 紹介します。コミュニケーションを楽しもうとする児童が育つこと間違いありません。 【小学校授業実演】 倉富 秀文 (朝倉市立杷木小学校) 【福岡県】 中学校英語科につなげるために、外国語活動において、ダイアログを生かした活動づくり 中学校英語科につなぐ外国語活動の取り を中心に、文字を意識した活動の工夫、系統性を考えた年間指導計画の作成等に取り組 組み~ダイアログを生かした活動を通して み、「伝えてみたい、聞いてみたい」と思うような活動を仕組み、英語を使ってコミュニケー ~ ションの楽しさを味わう子どもの育成を目指した。 秋吉 美由紀 (日田市立東部中学校) 【大分県】 佐賀県が組織的に取り組んでいる「佐賀メソッド」の実践を基に、本地区での課題も「身に 「生き生きと発信し、伝え合う力を育てる研 つけさせたい力の4つの要素(①たずねる・応答する②コメントする③説明する④要約す 究」~small writing活動からwriting活動に る)」を身につけさせることとし、実践を進めてきました。授業実践では、small writing活動 至るステップを通して~ や帯学習やactivityを取り入れています。その指導法や有効なSharingの方法を研究し、生 徒の変容を追った取り組みを報告します。 一律の正解がない諸問題の解決を図る 「グローバル人材」の養成 国を越えてチームでよりよい考えを創り出す力は、日本人の強み 山内 誠 グローバル社会で活躍する生徒の育成- 協働的な言語活動で育みたい円滑にコミュニケーションを図る能力とは、 (鹿児島大学教育学部附属中学校) 協働的な視点を生かした言語活動(読解・ ① 臆せず積極的にコミュニケーションを図る態度 【鹿児島県】 聴解)の工夫- ② 相手の意図や考えを適切に理解する力 ③ 論理的な説明,反論,説得ができる力 吉田 喜美子 (吉野ヶ里町立三田川中学校) 【佐賀県】 佐賀県では、3年間で到達すべきゴールを明確化し、活動への意欲を高める手立てを取り 「佐賀メソッド」実践報告~「自ら発信する 入れながら、「Small Output活動」やOutput活動といった4技能を統合した言語活動に繰返 力・人と関わり合う力」を育てる指導を目指 し取り組ませることによってゴールの達成を目指す指導方法に取り組んでいます。県内英 して~ 語教員全員の実践を報告します。 16 野邊 紘一郎 (美郷町立南郷中学校) (美郷南学園) 【宮崎県】 「writingを中心とした授業実践と評価の工 夫について」~CAN-DOリストの効果的な 活用を通して~ 「美しい郷」である自然豊かな美郷町。4月に赴任して出会った素晴らしい生徒達との英語 の授業を紹介します。小学校の英語活動(英会話科)を生かし、3年間を見通した授業実 践とその評価の在り方を目指して授業を展開していきます。CAN-DOリスト形式で学習 到達目標を設定し、ライティングを通して4技能を高め、生徒の運用力を伸ばす指導はどう あればよいのか、試行錯誤の授業実践です。 17 福田 美和 (別府市立朝日中学校) 新谷なをみ (別府市立中部中学校) 【大分県】 読みを深め、多様な考えを引き出すリー ディングの指導 『なぜ生徒は読むことを諦めるのか』...普段は積極的に授業に参加する生徒も、長文を 前に、途端に意欲を失ってしまう。どうすれば生徒は繰り返し英文を読むようになるのか、 どんな到達目標を定めればよいのか、どんな学習活動の積み重ねが必要なのか。様々な 疑問から、生徒の理解を深めたいという思いで研究しました。 渡邊 幸美 (竹田市立竹田南部中学校) 佐藤 博美 (竹田市立久住中学校) 【大分県】 Enabling Students to Speak Out: Using Structured Lesson Plans 【使用言語は英語】 19 佐野 博紀 川野 敬吾 今池 康彦 (大分県立大分上野丘高等学校) 【大分県】 表現力育成を重視した英語授業のあり方 【高等学校授業実演】 20 山内 康司 (沖縄県立球陽高等学校) 【沖縄県】 正確で円滑な双方向の会話ができることをねらいとする。日常生活の場面を反映した動画 英語コミュニケーション能力を育成するタブ コンテンツ「Cozy Café」を活用した言語活動の指導手順やその効果を実践映像も交えて レットの活用-「方略的能力」を高める動画 紹介する。生徒はインタラクティブな演習問題に挑戦し、模範映像を鑑賞して実演すること コンテンツを通して- で「聞き返しの質問」や非言語である「身体表現」「相づち」等を学習する。 永末 温子 (福岡県立福岡高等学校) 【福岡県】 教科書ベースの一連のCan-Do尺度を用いた、深い内容理解を促進するやり取りを想定し た発問シナリオに基づく「英語を英語で」の授業実践について議論する。どのように生徒か らの発話を促したり引き出したりしているのかを実際の授業ビデオを利用して検証してい Teaching English through English with Q-A く。 Scenarios for deeper understanding of the This presentation aims at demonstrating how teaching English through English has been text conducted with Q&A scenarios, which are based on a series of Can-Do scales for the 【使用言語は英語】 textbook. The video clips of the practical lessons show how the teacher fosters the students’ deeper understanding of the passages by elicitation and facilitation of students’ answers and responses. 髙倉 圭一 (大分県立大分豊府高等学校) 【大分県】 学習者の自律性を育てる実践の効果とそ の検証 上村 卓也 (宮崎県立日南振徳高等学校) 【宮崎県】 いつか海外の高校と交流を行い、生徒に実際に英語を使わせ、英語でコミュニケーション SNSを活用したアメリカの高校との交流授 を取ることの楽しさを伝えたい、初任から13年目にしてその思いが現実のものとなった。英 業~グローバル・クラスメイトに参加して~ 語は使わないと意味がない。英語を実際に使う中でいかに英語の力を伸ばしていくことが できるのか。その取り組みの過程を見て頂きたい。 高橋 憲一 (大分県立竹田高等学校) 【大分県】 英語学習のゴールは、生徒に英語の知識を注入することではなく、生徒の英語運用能力 を高めること。1つの手立てとして、授業内に「英語を話す」ことを取り入れた。折しも対象 Speaking活動の導入で英語力は伸びる! 生徒は新教育課程1期生。2年半にわたる取り組みの成果と課題を検証する。スピーキン グ活動の導入で生徒の英語力がいかに伸びたか報告。 15 18 21 22 23 24 It is important to enable students to speak out. This means having the attitude to try to convey one’s thoughts and feelings, and the skill to be understood easily. So we made a CAN-DO List and set goals for each grade. To reach these goals, we did these things, for example, we structured lesson plans for the goals of each grade and linked speaking activities with the goal of the lesson , checked their ability in performance tests, and devised effective teaching ways to enhance speaking ability. これまで取り組んできた徹底的な音読活動を中心に据えた授業を発展させ、活き活きとし た英語による表現活動が行われる場にどうしたらつなげていけるか、を研究の主題として 取り組んできました。提案授業校での取り組みを、系統の異なる他の学校でも同様に実践 した研究内容の成果と課題について発表します。 生徒を自律的な学習者に育てるにはどうすればよいのか。その答えの1つとして、「評価 の共有」を挙げる。「学習カルテ」を作成し英語学力の現状を学習者と指導者が共有し、そ れを改善していく方法を考えることで、「自ら学ぶ姿勢」を育みたい。授業実践を紹介し、自 律的学習者の育成への効果を検証する。 分科会 第2 部 ( 11: 20~12: 50) 番号 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 発表者 テーマ 補足説明 東 純子 (大分市立松岡小学校) 【大分県】 進んで友達にかかわっていこうとする児童 自分のことを伝え、友達のことをもっと知りたくなるきっかけ作りが友だち発見につながり、 の育成~コミュニケーション活動で友達再 意欲的なコミュニケーション活動へと発展していく。それを、様々な活動の工夫から検証し 発見~ てみます。また、実践した活動をぜひ一緒に体験してみませんか? 丸田 仁 (大分市立滝尾中学校) 佐藤 貴子 (大分市立城東中学校) 【大分県】 発信する力を伸ばし、生き生きと考えや思 いを伝え合える生徒の育成~4技能統合 型の授業を目指して~ 【中学校授業実演】 山口 晋 (名護市立大宮中学校) 【沖縄県】 このソフトウェアは、Adobe社のFlashを用いて、基本的な文法事項と語順を学習し、「書くこ 正しい語順で書くことの習得を図る英文法 と」の基本を身につけるために開発しました。基本問題から発展的な問題へステップアップ 指導の工夫~自作コンピュータソフトウェア しながら学習することができます。また、全ての問題はランダムに出題され、飽きずに繰り を活用した授業実践を通して~ 返し学習できるように配慮しています。 豊田 文枝 (日出町立日出中学校) 【大分県】 アクティブ・リスニングの視点を取り入れた言語活動を通して、英語で気持ちを伝え合おう 「相手の立場に立って思いを伝え合う生徒 とする積極的な態度を育てたい。具体的な取り組みとしては、あいづち表現カードを使用し の育成」~アクティブ・リスニングの視点を ながらのsmall talkや、readのsummaryをペアで行う際にword counterを使って相手の話を 取り入れた指導の工夫~ 積極的に聴く活動を継続して行っている。 梶原 倫代 (大分市立坂ノ市中学校) 【大分県】 地域の学校間で協力して共通のCAN-DOリストを作成し、生徒と学習到達目標を共有し 中学校における「CAN-DOリスト」の形での た。特に、評価基準の設定が難しかった、まとまりのある文を書く指導に的を絞り、指導と 学習到達目標の設定~「書くこと」における 評価の改善を進めてきた。あわせて、自律的学習者の育成、同僚性の高まりなどの相乗 指導と評価の改善について~ 効果についても報告したい。 八郷 正一 (熊本市立城南中学校) 【熊本県】 「基礎・基本の定着を図り、コミュニケーショ ン能力の育成を目指した授業の創造」~ input活動・intakeのための活動・output活 動の工夫を通して~ 林田 麻子 (長崎市立橘中学校) 【長崎県】 「できるようになったこと」を定期的にチェックすることによって、自分の変容がわかる 学習意欲を喚起し、基礎学力の定着を図 『「CAN-DOリスト」の形での学習到達目標』の活用と、生徒の自信につなげる学習指導と る指導~CAN-DOリストの活用へ向けて~ の関わりをみなさんと共に考えてみたいと思います。 木村 辰郎 (大分県立玖珠美山高等学校) 【大分県】 さまざまな面で上質である教科書の英文をインテイクし、時間をおいて再度それを用いた 既習内容のインテイクを『書く』力の強化に 活動で再現することにより、書く力を育成する方法を研究しました。この実践が書く力を高 つなげる指導法について めるのに、より効率的なインテイク法や評価法、さらにライティング(英語表現)の指導全般 について意見交換するきっかけになればと思います。 三浦 宏昭 (大分県立杵築高等学校) 【大分県】 Most teachers of English agree that students need more exposure to the sound of English. However, in our local academic high school, listening activities seem to impose a burden on our students. How can we, the teachers, reduce their anxiety and encourage An attempt to foster autonomous language them to spend more time listening outside the classroom? Several attempts have been learning through listening activities made to change students’ learning habits. Our challenges are two-fold. One is to use 【使用言語は英語】 authentic materials for shadowing practice to motivate them. Another is to encourage them to keep writing reflections on their own recorded performances. We believe that our responses to these challenges will allow teachers to understand the students’ learning process and help the students to be autonomous learners. 柴田 邦博 (佐賀県立武雄高等学校) 【佐賀県】 4技能+thinkingを統合的に活用したコミュ ニケーション力育成に関する指導実践~電 子黒板、タブレットPCの利活用と言語活動 中心の授業を通して~ 有嶋 宏一 (鹿児島県立甲南高等学校) 【鹿児島県】 Story Retelling is a popular communicative task in high schools. It is considered to be one of the better output tasks because it can be easily integrated into the lesson Story Retelling: a Useful and Easy-to-Use structure PCPP (Presentation-Comprehension-Practice-Production), as part of the Technique for Assessment and Skillproduction stage. Retelling tasks are not only effective at improving students’ ability to Training in Reading Lessons use language, but also facilitate students’ reading comprehension, since they cannot 【使用言語は英語】 retell a story effectively without being able to judge the importance of each piece of information in the passage. The presenter will explain what kind of retelling tasks have been used in his lessons and how they are or can be used in oral tests. 松下 勝之 (真和高等学校) 【熊本県】 海外進学とプレゼンテーション力~4領域 統合メソッドの可能性 丸山 公久 糸永 伸哉 合澤 恭子 三ヶ尻 桐子 (大分県立別府鶴見丘高等学校) 宇都宮 正朗 (大分県立別府青山・別府翔青高等 学校) 佐久間恵梨奈 (大分県立大分南高等学校) 三浦 大輝 (大分県立別府羽室台高等学校) 高橋 美津子 (大分県立大分舞鶴高等学校) 【大分県】 一ノ瀬 憲二 坂本 理恵 (長崎県立長崎東高等学校) 【長崎県】 「コミュニケーション力をつけるためのリー ディング授業をいかに進めるか」-Prereading, In-reading, Post-readingの役割に ついて考える- 「プレゼン」でインスパイア! バックワードデザインによる指導過程を基本にして、工夫された多様な音読活動や再生・ 再話などの活動によりインテイクした英文を協同学習の形でアウトプットする、技能統合型 の授業を行うことで、自分の考えや思いを生き生きと伝える力や態度が生徒に育つ授業 づくりをしています。 教科書の内容を基にしたスキット活動や、帯活動として行うスピーチ活動を通して生徒とと もに多くのことを学ぶことができました。ペア・班の作り方や辞書指導、発表指導における 工夫について述べるとともに、熊本市版スピーチテストや熊本市中学校英語教育研究会 の取り組みについて紹介します。 ある講演会をきっかけに平成22年の秋より「授業は英語で」の実践に取り組んできました。 平成23、24年度の教育課程研究指定校事業、平成26年度からの生徒1人1台タブレット PC導入等の流れの中で、ごく普通の英語教師である私が仲間の先生方と共に何を考え、 何に悩み、何を実践したかをお話ししたいと思っています。 本校は熊本県の委託を受け海外進学指導に取り組んでいるが、中心となるTOEFL iBTが ハイエンド化するため、受験者のすそ野を広げる意味も含め、①授業にも取り入れられる ②領域統合型の ③プレゼンテーションを目指した教材を、テレビ会議システムを活用して 研究作成している。 Input活動からOutput活動へと展開していく過程で発生するいくつかの問題点について、 本グループの研究は、Pre-reading, In-reading, Post-readingの各段階における役割に焦 点を当て、その改善策を探る。具体的には、「語彙(発音)の効果的指導方法」、「自主的 な音読・多読活動へのアプローチ方法」について、4つの高校が共同研究の形で実践報 告を行う。 予・復習プリントをはじめ、多様な音読活動や楽しめるアクティビティを取り入れ、プレゼン へと系統的な指導を展開している。発話能力の向上だけでなく、批判的な読みの力やリス ニング力も高まり、アクティブラーニングにもつながるものと考えている。楽しみながらプレ ゼンに取り組む生徒たちの様子を紹介する。
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