A4 - 子羊の群れキリスト教会

2015年5月3日
2015年5月3日
キリストのからだの礼拝
あめつちこぞりて
中田 章子
田中 剛
そこで、まず第一に勧める。すべての人のために、王たちと上に立っているすべての人々のため
に、願と、祈と、とりなしと、感謝とをささげなさい。
(Ⅰテモテ 2:1)
今回、ハワイ伝道の中でビショップ・ミュージアムという、ハワイ王朝の遺品の数々が展示さ
れているところに行き、私は衝撃を受けました。滅ぼされたハワイ王朝とハワイの歴史を、王様
や王女達一人ひとりの肖像画の前で聞いた時、彼らから、滅ぼされたハワイ民族の痛みと悲し
みに十字架の贖いを届けてほしいと願う王族たちの思いが迫ってきました。
カメハメハ大王によって統一されたハワイ王朝の歴史は、たった100年にも満たない短いも
のでした。冒険家キャプテン・クックによってハワイ諸島が発見されてから、欧米諸国の人々が
ハワイに入ってくると、キリスト教主義に合わないと言って、ハワイ伝統の文化、ハワイ固有の慣
習をすべて禁止してしまいました。ハワイ語も禁止され使えなくなってしまったそうです。そして
さらに深刻だったのは、ハワイに無かった病原菌が持ち込まれたために、免疫を持たなかった
ハワイの人たちは次々と病気にかかって命を奪われたそうです。カメハメハ大王の時代には80
万だったハワイ人口が、ハワイ王朝最後の時にはたった3万人になってしまいました。
最後の女王はもし闘うなら、3万人のハワイ民族が一人も残らず絶滅してしまうと危惧し、闘
わないでアメリカに降伏する道を選びました。そしてハワイ王朝は滅び、ハワイ民族はアメリカ
に統合されハワイ国は無くなりました。キリスト教主義というドグマが、ハワイ民族から言語も伝
統文化も奪ってしまったと聞いたことはショックでした。
だから今、ハワイをいやすためにハワイ語のさんびが与えられている。今回、本当にそのこと
が迫りました。日本もハワイと同じ島国。島国だから隣国の攻撃から守られた日本。一方、島国
ゆえに外からの病原菌に命を奪われ、キリスト教主義というドグマに伝統文化を奪われたハワイ。
私達子羊の群れは、天のさんびによる宇宙礼拝によって、同じ島国であるハワイの歴史と民
族の痛みに、根こそぎの贖いを注ぐことを託された。常夏の島、ハワイに今も残るハワイ民族の
痛みと悲しみは、十字架の贖いのさんびによってしかいやされない。そして、必ずいやされ贖
われる。
ビショップ・ミュージアムの庭でさんびしたハワイ語の「あめつちこぞりて」の響きは、美しく響
いてひろがりました。天に帰られた王様や王女達、先に天に帰ったハワイの人達も来られてい
たと信じます。この方達と一緒にハワイの歴史とハワイ民族の贖いのために、共に祈り、共に働
く時が来たと信じます。このことを信仰で受け取るために、私達は今回遣わされたと思わされま
した。
神は、すべての人が救われて、真理を悟るに至ることを望んでおられる。神は唯一であり、神と
人との間の仲保者もただひとりであって、それは人なるキリスト・イエスである。
(Ⅰテモテ 2:4-5)
「平和の祈りとさんび」、2回の合同礼拝とミニコンサートを終え、カフマナに移動する日、ハ
ワイ伝道チームはビショップ・ミュージアムを訪れました。ここはハワイ州最大の美術館です。ビ
ショップ氏の所有していた数々の品、またハワイの歴史や文化が展示されています。
その中の一つに歴代の王様の部屋があり、初代カメハメハ大王から最後のリリウオカラニ女
王までの肖像画と所持品が飾られていました。その部屋は特別な空気に包まれていて、私はと
ても厳粛な気持ちになりました。
日本語ツアーガイド(子羊の群れで洗礼を受け、合同礼拝にも来られた、あやさん。「あめつちこぞり
て」のハワイ語の訳をつける時に深く関わって下さった方)が丁寧に紹介している時、私は涙が込み
上げてきて仕方がありませんでした。これは何だろう‥‥と思っていると、“Welcome to our
kingdom! We are waiting for you.” (ようこそ私たちの王国へ。あなたがたをずっと待っていました)と
語られているかのようでした。彼らの霊が私たちの訪問を歓迎、しかも大歓迎しているようです。
数々の肖像画からも、気のせいか喜びが伝わってきます。
私はそれらの声に心の中で応えました。“Thank you so much for inviting us to your kingdom.
We are very happy to come here.” (ハワイ王国に招いてくださり感謝します。この場に来れて、本当に
嬉しいです)
すると、カメハメハ大王の肖像画の方から、“We have been waiting for you for a long time. You
are our descendant. You are our prince and princess . . . .” (あなたがたをずっと待っていましたよ。あ
なたがたこそ私たちの子孫であり、王子、王女です‥‥。)
心の中で英語でのやりとりが続きました。ツアーガイドのあやさんが説明する言葉と折り重な
るように、たくさんのことが私たちに語りかけられているように思いました。ハワイ語で創造主を
賛美する者を、王たちは喜んでおられるように想像しました。
今、この時を思い出して書いていても、ファンタジーのようです。そう思いながら不思議なこと
に、涙があふれてきて止まらなくなりました。何だろう、これは‥‥? 「本当のことだよ。彼らの
願いは創造主の願いでもあるのだよ‥‥」と、内なる聖霊から語られたように思いました。ハワ
イ語で賛美する私たちに、きっとハワイが託されたのですね。
ハワイ語のハトさんびの世界が去年、子羊の群れに開かれました。創造主を賛美する私た
ち、創造主が造られた自然とその中のすべてのものを愛し、かつ賛美によって地を治めると信
じる私たちは、彼らの本当の子孫なのかもしれません。
主よ、私たちは応えます。今、開かれているハワイ語のハト賛美をもって、天と地を造られた
主をほめたたえます。
イ
キリスト教主義というドグマに傷ついた民族、そしてキリストの十字架の真理を悟らずドグマを
押し付けた国。双方が共に、霊とまこととをもって唯一まことの神を礼拝する、キリストのからだ
の礼拝の時が来たことを感謝します。すべての痛み、悲しみ、叫び、苦しみ、病がさんびに覆
われ、さんびにされる、その時が来ていることを信じ感謝です。
すべての造られたものが神の愛の中に帰ってきて、主を礼拝しますように。
(2015/4/23 本部スタッフ)
ケ
ク
ム
オ
カ
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ホ ォ マ ラ マ ラ マ
I ke kumu o ka lipo Ho’omalamalama.
ケ ラ
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ケイア
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Kela mea keia mea ’Oli i ke Akua.
イ
カ
カ
ホ ヌ ア
(創造の初めの混沌に 光あれ)
アクア
(すべてのものよ 主をほめよ)
ホ ォ リ オ リ
I ka lani me ka honua Ho’oli’oli.
(天地よ よろこびの声をあげよ)
(「あめつちこぞりて」ハワイ語)
(2015/4/23 本部スタッフ)