トップメッセージ

トップメッセージ
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東京海上日動の現状 2015
平素より、皆様には東京海上日動をお引き立て賜り、
誠にありがとうございます。
て∼私が変わる、私が変える∼」
がスタートいたしました。
中長期的な事業環境を俯瞰すると、
「少子高齢化や
当社は、お客様の信頼をあらゆる事業活動の原点にお
人口の都市集中」
「自動車や人工知能等をはじめとする
き、
「安心と安全」
の提供を通じて、豊かで快適な社会生活
技術革新」
「大規模自然災害の多発」
等、これまでの延長
と経済の発展に貢献することを経営理念として、その実現
線上にない大きな変化が見込まれます。こうした中、新中
に向け取り組んでおります。
期経営計画においては、変化を所与として先取りする形
わが国経済は、昨年4月の消費税率引き上げの影響を
で強固な経営基盤を構築すべく、変革に取り組んでまい
受けたものの、アベノミクス効果による株高・円安傾向
ります。具体的には、生損保一体ビジネスモデルや損害
の進展、企業による設備投資活性化の動きが見られるな
サービスの競争力化、あるいは、R&D機能強化といった
ど、景気は緩やかに回復しています。海外に目を向けれ
「選ばれ方の変革」
、そして社員の生産性の飛躍的向上を
ば、欧州経済の停滞、新興国の成長鈍化、テロをはじめと
目指す
「働き方の変革」
、さらにはこれらすべての基盤とな
する地政学的リスク増大等の懸念要因が依然として残っ
る人材のレベルを一層高めるべく、
「日本で一番『人』が
ているものの、米国経済は好調を維持し、均衡が保たれ
育つ会社」
の実現に向け取り組んでまいります。そして、
ています。
こうした取り組みを通じて、ステークホルダーの皆様に
こうした中、当社の前中期経営計画
「変革と実行2014」
はその最終年度を終えました。超保険・ちょいのり保険と
“Good Company”
を
とってなくてはならない良い会社
創ってまいる所存です。
いった独自性のある商品・サービスをタブレット端末の
わが国に未曽有の被害をもたらした東日本大震災から
活用等を通じてお客様にお届けした結果、正味収入保険
4年4カ月が経過しましたが、被災地では未だ復興に向け
料は自動車保険を中心にすべての保険種目で増収いたし
て道半ばの状況が続いています。被害を受けられました
ました。加えて、課題であった自動車保険の収支改善にも
皆様にあらためて心からお見舞い申し上げるとともに、
一定の目途をつけることができました。
引き続き、さまざまな形で復興に向けた支援を続けてま
また、本年3月には、公益財団法人東京オリンピック・
パラリンピック競技大会組織委員会と
「東京2020ゴール
ドパートナー(損害保険カテゴリー)
」の契約を締結し、
いります。
皆様におかれましては、ご理解と変わらぬご支援を賜り
ますようよろしくお願い申し上げます。
公表いたしました。わが国ならではの安心・安全な大会
2015年7月
の実現に向けて貢献するとともに、アスリートや社会の
挑戦を応援してまいります。
本年4月からは、新中期経営計画
「
“良い会社”
を目指し
取締役社長
東京海上日動の現状 2015
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グループメッセージ
「いざ」
というとき、お役に立ちたい。
万が一のときも、新たな一歩を踏み出すときも。
お客様と社会のあらゆる
「いざ」
を支える、強くやさしい存在でありたい。
この思いを日々の行動として積み重ね、
すべての人や社会から信頼される良い会社“Good Company”
を目指し、
挑戦を続けてゆきます。
東京海上グループ
グループグラフィック
東京海上グループのシンボルマークをモチーフとし、
“Good Company”
を目指し
挑戦し続ける姿勢を象徴したデザインです。ブルー系・オレンジ系・グリーン系・パー
プル系の4つのカラーバリエーションが、チャレンジングで躍動感あふれるグループ
の姿を表現しています。
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東京海上日動の現状 2015
トピックス
「ちょいのり保険
(1日自動車保険)
」
利用申込件数160万件突破
当社は、2012年1月に1日単位で加入できる自動車保険
「ちょいのり保険」
の販売を開始しましたが、2015年5月末
時点で、累計の利用申込件数が160万件を突破しました。
タブレット端末を使ったご契約手続き等が
情報化促進貢献企業
「経済産業大臣賞」
および
「UCDAアワード2014」
を受賞
「攻めのIT経営銘柄」
に選定
当社は、代理店とお客様間の業務プロセスを革新する
「次
本商品は、親や友人の自動車を運転する際に、1日当たり
世代モデル」
プロジェクトにおいて、タブレット端末を使った
500円の保険料で、必要な日数分だけ、いつでもどこからで
契約手続きである
「らくらく手続き」
等を開発し、お客様への
も携帯電話で加入できる、業界初の新しい自動車保険です。
わかりやすい商品説明や、お客様と代理店のコミュニケー
引き続き、本商品の販売を通
ション時間を創出するといった効果を生み出しました。
じて、無保険運転による事故の
この取り組みが評価され、当社は経済・社会の情報化の
縮減に貢献していくとともに、今
促進に貢献したと認められる個人・企業を表彰する
「情報化
後も保険商品・サービスを通じ
促進貢献個人等表彰」
で
「経済産業大臣賞」
を受賞しました。
て人々の暮らしや企業活動に役
また、優れたコミュニケーションデザインを表彰するユニバー
立つ
「安心と安全」
の提供を実現
サルコミュニケーションデザイン協会主催の
「UCDAアワード
していきます。
2014」
においても、
「らくらく手続き」
が
「UCDAアワード2014
(情報の伝わりやすさ賞)
」
を受賞しました。
さらに、これまでのIT経営に対する取り組みが評価され、
東京海上ホールディングスが平成26年度の
「攻めのIT経営
厚生労働省
「均等・両立推進企業表彰」
ファミリー・フレンドリー企業部門
「厚生労働大臣優良賞」
受賞について
当社は、2014年9月に、厚生労働省が実施する平成26
年度
「均等・両立推進企業表彰」
ファミリー・フレンドリー企
業部門で、
「厚生労働大臣優良賞」
を受賞しました。
銘柄」
に選定されました。
「攻めのIT経営銘柄」
とは、経済産業
省が日本企業の戦略的IT利活用の促進に向けた取り組みの
一環として東京証券取引所と共同で進めるもので、収益拡
大や事業革新を指向する
「攻めのIT経営」
に取り組む企業を、
長期視点で企業価値向上を重視する投資家に魅力ある企業
として紹介することを目的としているものです。
この賞は、仕事と育児・介護が両立できるさまざまな制度
を持ち、多様でかつ柔軟な働き方を労働者が選択できるよう
な取り組みを推進している企業に授与されます。
当社は、2006年度より
「育児フルサポート8つのパッケー
ジ」
を導入し、産育休の前後にわたり最大限就業継続を支援
するとともに、各種制度を充実させてきました。
今後も、社員一人ひとりが自律的にキャリアを構築し、より
広いフィールドで活躍できるよう、支援に努めていきます。
東京海上日動の現状 2015
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新商品
「サイバーリスク保険」
の発売について
2015年2月、当社は企業向け新商品
「サイバーリスク保
険」
の発売を開始しました。
事業活動を取り巻くサイバーリスクを1契約で包括的に補
新企業CM
「挑戦シリーズ・
『はじまり』
篇」
放送開始
当 社は、2015年4月より新 企 業CM
「 挑 戦シリーズ・
『はじまり』篇」
の放送を開始しました。
償する総合保険で、企業が不正アクセスやサイバー攻撃を
災害発生時などの
「有事の『いざ』」
はもちろんのこと、人
受けた場合に、調査費用や情報漏えい等の賠償金を補償す
や社会が挑戦をするときの
「一歩前に踏み出すときの『い
るものです。
ざ』」
についても支えられる存在でありたいという思いを込
近年、不正アクセスやサイバー攻撃を受けるケースは増加
しており、
その対策が喫緊の課題となっています。
企業の皆様に本商品を広くご提供し、サイバーセキュリ
ティ対策の一環としてご利用いただくことを目指します。
め、日常生活における挑戦から、特別な挑戦まで、あらゆる
挑戦を描き、
「人生には挑戦があふれている」
ことを表現して
います。
「すべての挑戦を支えていきたい」
という思いをお伝えし、
身近な存在に感じていただけることを目指します。
京都大学基金
「iPS細胞研究基金」
への
寄附について
2015年1月、当社は
「iPS細胞研究基金」
に総額1億円を
寄附することとしました。
難病に向き合う方々の苦しみを一日でも早く和らげるこ
とができるよう、研究環境の整備、研究の一層の推進等に貢
献するとともに、
「安心と安全」
のご提供に向けて、今後も支
援を進めていきます。
なお、当社では再生医療における健康被害等の発生リス
クに対応するため、
「再生医療に関する臨床研究機関向け
補償保険」
「細胞加工事業者向けPL保険」
等を提供してい
ます。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技
大会ゴールドパートナーに決定
2015年3月20日、当社は公益財団法人東京オリンピッ
ク・パラリンピック競技大会組織委員会と
「東京2020ゴー
の契約を締結しま
ルドパートナー (損害保険カテゴリー )※1」
「災害時における地域情報ネットワーク」
の
協定締結
当社は、2014年8月、株式会社エフエム東京
(TOKYO
した。
当社はこれまで
「スポーツを通じた青少年の健全な育成や
日本のスポーツ界の発展に貢献したい」
という思いのもと、
FM)
をはじめとする全国FM放送協議会
(JFN)
と
「災害時に
JOCゴールドパートナーをはじめ、さまざまなスポーツ支援
おける地域情報ネットワーク」
の協定を締結しました。
を行ってきました。
本協定の締結によって、地震などの災害発生時には、当社
「東京2020ゴールドパートナー」
となることで、東京2020
とJFNの各FM局が連携し、被災地域の周辺情報や被害状
大会の成功にとどまらず、本大会の開催・成功が、さらに
況、保険金の請求方法に関する情報を被災地域および全国
100年先の日本の未来にとって素晴らしい礎のひとつとな
へ発信します。
るよう、安心・安全な大会の実現に向けて貢献し、アスリー
地域住民の安全確保や復旧・復興のための支援に役立
てることを目指しています。
ト・人・社会の挑戦を応援していきます。
※1「東京2020ゴールドパートナー」
は
「東京2020スポンサーシッププログ
ラム」
の中で、国内最高位に位置づけられているものです。
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東京海上日動の現状 2015
米国スペシャルティ保険グループ
HCC社の買収手続き開始の合意について
2015年6月10日、東京海上ホールディングスは、米国ス
※2「
中国におけるさらなる成長に向けた取り組み
について
東 京 海 上日動 火 災 保 険
( 中 国 )有 限 公 司は、2014年
HCCインシュアランス・ホー
の販売
11月、中国において
「自動車交通事故強制保険 ※3」
ルディングス社」
(以下
「HCC社」
)
を買収する手続きを開始す
認可を取得し、自動車保険
(任意)
とセットでの販売を開始
ることについて合意しました。
しました。
ペシャルティ保険グループ
HCC社は、米国全州および英国・スペイン等で事業展開
同社は上海で日系保険会社として初めて営業認可を取得
する世界トップクラスの優良スペシャルティ保険グループで、
してから、これまでに上海支店、広東支店、江蘇支店、北京支
参入している多くの市場で強固な競争優位性を確立し、創業
店、浙江支店の5支店を開設しています。
以来、一貫して高い収益性・成長性・安定性・健全性を実
現しています。
本買収を通じて、海外保険事業の規模・収益のさらなる
拡大を実現するとともに、グローバルにより分散の効いた事
業ポートフォリオの構築が可能となります。これにより、グ
今後も中国における当社の基盤を盤石なものにするとと
もに、世界最大の自動車販売市場である中国において高品
質の商品・サービスの提供に努め、お客様に
「安心と安全」
を
届けていきます。
※3 中華人民共和国道路交通
ループ全体の資本効率
安全法により、自動車の所
の向上と持続的な収益
が義務づけられています。
有者または管理者の加入
成長を可能とするより安
定的なグループ経営の
基盤構築が実現できる
と考えています。
※2 スペシャルティ保険とは、一般の保険ではカバーされないような特定のリ
スクを対象とし、専門性の高いアンダーライティング力や技術力を必要と
する保険です。
米国フィラデルフィア社の環境保護に関する
取り組みについて
東京海上ホールディングスのグループ会社である米国損
南アフリカ地域における事業展開について
2015年4月1日、当社は南アフリカ共和国ヨハネスブルグ
市に駐在員事務所を開設しました。
また、南アフリカを本 拠とする大 手 優 良 保 険グループ
Hollard Insurance Groupを戦略的パートナーとし、同グ
ループ傘下の損害保険会社であるThe Hollard Insurance
Company Limitedとサハラ砂漠以南のアフリカ諸国
(サブ
サハラ地域)
における保険業務の提携にかかる基本事項につ
き合意しました。
サブサハラ地域は、今後中長期にわたる人口増加と経済
成長が見込める有望な市場として注目を集めており、同地域
において地場大手損害保険会社との業務提携は、本邦損害
保険グループとして初となります。
東京海上グループは、これまで2008年にエジプトでタカ
フル事業を展開する現地法人を設立するなど北アフリカ地域
害 保 険 グループPhiladelphia社 が 米 国 環 境 保 護 庁 の
「2014 Green Power Leadership Award」
を受賞しま
した。
Philadelphia社は、事業活動に伴う年間電力使用量に
相 当 する グ リーン 電 力 購 入 に 加 え、環 境 戦 略 プ ラン
「GREENPHLY」
を展開し、ネット・ゼロ・エミッション※4を
実現していること等が評価されました。
また、同社では、
「PHLY 80K Trees」
として、防災・減災
を目的にお客様と一体となったペーパーレス化の取り組み
を通じ、米国の環境NPO法人と連携し2015年中に8万本
を植林することとしました。
お客様に電子決済をご選択いただいた場合に1件当たり
15本の植林を行います。
※4「ネット・ゼロ・エミッション」
とは、CO2排出量やエネルギー使用量がネッ
トでゼロとなっている状態を指します。
に進出してきましたが、引き続き、アフリカ事業を通じて知見
を蓄積し、同地に進出されるお客様へのサポート体制のさら
なる拡充を目指していきます。
東京海上日動の現状 2015
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