順相モードとアニオン交換モード

No.TI316J
順相モードとアニオン交換モード
1
1
2
H
HOCH2
2
C
HO
1
2
1
OH
H
O
O
HOCH2
C
O
HO
OH
L-ascorbic acid
(Vitamin C)
2
normal phase
OH
2
O
OH
isoascorbic acid
(erythorbic acid)
Unison UK-Amino, 250 x 2 mm
0.2 mL/min (9-14 MPa)
37 deg.C, 260nm
2.5mg/mL, 2uL
1
75% ACN
3% AcOH
50% ACN
3% AcOH
20% ACN
3% AcOH
0% ACN
3% AcOH
0% ACN
1% AcOH
0% ACN
0.5% AcOH
12
1 2
anion exchange
0
10
20 min
一般にアミノプロピル型固定相上では,アミノ基に由来する順相分離モードとアニオン交換モードの両
モードがはたらきます。酸性化合物であるアスコルビン酸類の事例を上図に示しました。
Uni
s
on UK-Ami
noカラムでアスコルビン酸とその異性体であるイソアスコルビン酸(エリソルビン酸)を分
離する方法は二つあります。
[アニオン交換モード] 下から3つのクロマトグラム
アニオン交換モードでは,イオン強度が大きくなるほど,またイオン的相互作用が弱くなるpH(この場合
高酸濃度=低pH)ほど保持が短くなります。本例では 0.
5
%酢酸水溶液のみで,二つの化合物が完全分
離します。
[順相モード(
+アニオン交換)] 上から4つのクロマトグラム
順相モードでは,移動相の極性が高くなるほど保持が短くなります。したがってアセトニトリル濃度が高
くなるにつれて保持が大きくなり,75%アセトニトリルにおいて二つの化合物が完全分離します。
また相互作用の違いから,アニオン交換モードとは溶出順番が逆転します。
高度な固定相設計が施されたUni
s
on UK-Ami
noは,従来の順相分離だけでなく,有機溶媒をまったく
添加しない純粋なアニオン交換モードでも,安定した分離を得ることができます。分析メソッド開発にお
いては,順相やアニオン交換の両モードを適宜組み合わせて最適化することが望まれます。
TI316J-GD24