平成26年分確定申告の概要 申告件数の増加

平成27年7月1日発行
第32号
発行者:佐々木英子
税理士事務所
2015
7
平成26年分確定申告の概要
札幌国税局より北海道内における平成26年分の確定申告の概要が公表されました。今回は、公表
データの中から、贈与税に係る部分をピックアップしてご紹介いたします。
申告件数の増加
下図[上段]は、平成23年分から平成26年分の確定申告における贈与税の申告件数を表したもので
す。これを見ると、「相続時精算課税」による申告件数はほぼ横ばいとなっていますが、「(納税を
伴う)暦年課税」による申告件数は年々増加しています。これは、相続税法の改正により、平成27年
1月1日以後発生の相続から適用されている「基礎控除等の引き下げに伴う、相続税負担の増加」を回
避するため、利用しやすい「暦年課税」による贈与税申告が増加しているものと考えられます。
10,000
9,000
8,000
7,000
(単位;人)
8,978
8,013
7,351
6,930
[グラフ 左から順に…]
6,000
暦年課税(納税あり)
5,000
暦年課税(納税なし)
4,000
3,000
相続時精算課税(納税あり)
2,325
2,307
2,000
1,000
95
0
23年分
2,243
2,304
60
2,622
2,418
2,311
相続税精算課税(納税なし)
95
101
24年分
2,600
25年分
26年分
また、贈与税の納税額は、これまで極端な増減は見られませんでしたが、平成26年分は申告件数の
増加、及び、1件あたりの納税額の増加により、突出して大きくなっています。
90
82
80
(単位;億円)
70
60
【申告納税額】
50
40
相続時精算課税
43
23
20
10
0
暦年課税
31
30
4
2
3
23年分
24年分
25年分
8
26年分