新たな社会参加の姿、地域づくりへの思いを重ねる。

平成 26 年度大阪市地域福祉活動推進事業 発行:城東区社会福祉協議会
4 月からの新制度スタートを前に“生活困窮・社会的孤立を考える学習会”を開催
新たな社会参加の姿、地域づくりへの思いを重ねる。
(城東区地域福祉フォーラム「生活困窮・社会的孤立と希望・創造・可能性~私たちの暮らし・地域・未来を考える」ミニレポート)
2015 年 2 月 26 日、クレオ大阪東ホールを会場に城東区地域福祉フォーラムを開催(主催:城東区社会福祉協
議会)
。あいにくの雨模様にもかかわらず、約 200 人が参加し、今年 4 月から新たに施行される生活困窮者自立
支援法や自立支援制度について、そのポイントについて学びを深めたほか、福祉的な課題を抱えた住民や支援の
実状に触れながら、これからの地域福祉活動にとって何が大切なのかを確かめあう機会となりました。
制度を新たな手段に、地域福祉の進展を
第1部は大阪市立大学大学院教授・岩間伸之氏による講演会「生
活困窮者自立支援法が意味するもの」
。生活困窮者とは、経済的
困窮のみならず社会的な孤立状況にある人も含み、
「SOS を発信
できない人にどう向き合うのか、その入口を明確にしたのが今回
の法律」と岩間氏。
「いろいろな自立の形があることを踏まえて
対象者を広げ、社会参加の仕組みづくり、伴走的な支援、本人の
意思による問題解決を進めていくことが大事」と話しました。
「現実を直視し、今あるものをどう活かすかという発想で、住
民・専門職・行政による協働を進める契機に」とまとめました。
地域づくりは人づくり(山形氏)/“聞く”が重要(岩間氏)
第 2 部は「生活困窮・社会的孤立と希望・創造・可能性」をテーマとしたフォーラム。
地域の立場から鴫野地域活動協議会会長の山形彰男氏、地域包括の立場から、城東・放
出地域包括支援センター主任の川畑直美氏、行政の立場から城東区保健福祉センター保
健福祉課長の大熊章夫氏が登壇。山形氏からは「行事ごとに参加されない、できない方
の心の扉をいかに開けてもらえるようにするか地域の課題になっている」と話した上
で、
「地域づくりは人づくり」という考え方のもと、いろんな住民の声を受け止め、形に
していくまちづくりを積み重ねていかねばと地域への思いを語りました。
困りごとを抱えた住民に対して「聞くことしかできない」という山形氏に対して「予防
的な観点から、
“聞く”ということが実は本当に重要」と岩間氏が強調しました。
あ
岩間伸之氏
一緒に考え行動すること
をこれからも(川畑氏)
地域包括支援センターが開設し
5 年。
「虐待や引きこもりなど
家族への支援が必要な事例がい
くつもある」と川畑氏。最後ま
で支援に対して拒否的だった方
が亡くなってしまった事例等を
紹介しながら、
「何事にも特効
薬はないが、一緒に考え、動く
ことで地域に根差して続けた
い」と話しました。事例に対し
て「人に委ねない、自分の力で
生きていくことを善とする価値
観を持つ人とのギャップをどう
埋めていくかにも鍵がある」と
岩間氏が掘り下げました。
フォーラムで発題する登壇者の皆さん
山形氏(右手左)川畑氏(右手中央)大熊氏(右)
むき出しな福祉課題。多様な社会参加の機会を(大熊氏)
城東区一筋 27 年という大熊氏。「職住近接だった暮らしぶりが今は住専門」と
あ
街の変化に触れながら、
「福祉課題を抱えた方も相当増えており、虐待や孤独死
など昔なら大事件だったことが日常茶飯事になっている。外からは問題が見え
ず、ある日突然むき出しで火を噴くように明らかになる」と区の福祉の実情を
話しました。また路上生活者の雑誌販売を例に挙げながら「多様な仕事(社会
参加)の機会を創っていかねば」と今後への思いを語りました。