準天頂衛星システムの 事業概要と 利用拡大に向けた各種活動

準天頂衛星システムの
事業概要と
利用拡大に向けた各種活動
2015.07.17
準天頂衛星システムサービス株式会社
代表取締役社長 高坂 資博
目次
1. 事業概要
(1)QSS会社概要
(2)事業体制
(3)事業内容
(4)システム概要
(5)全体計画
2. 利用拡大活動
(1)利用拡大活動概要
(2)QSS/SPACの連携
(3)QSS/QBICの連携
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1.(1) QSS会社概要
▐ 商号
準天頂衛星システムサービス株式会社
Quasi-Zenith Satellite System Services Inc.(略称 : QSS)
▐ 設立
2013年3月19日
▐ 資本金
3,000万円
▐ 所在地
東京都府中市日新町一丁目10番 NEC府中事業場内13号館
▐ 代表者
代表取締役社長 高坂(たかさか) 資博(もとひろ)
(出身元:NEC)
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1.(2) 事業体制
内閣府
PFI事業
国直轄事業
準天頂衛星システムサービス
株式会社(QSS)
代表企業
日本電気株式会社
(NEC)
・総合システムの設計・検証
・地上設備の整備
・地上設備の維持管理
・準天頂衛星システムの運用
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三菱電機株式会社
・地上設備の整備
・地上設備の維持管理
三菱電機株式会社
・人工衛星の整備
1.(3) 事業内容
▐ 米国の測位衛星であるGPSは、山間部や都市部においては、山やビル陰などによりGP
S衛星を補足し難いことから、利用可能時間、利用可能エリア、測位精度等が課題とな
っています。
▐ 準天頂衛星システムは、これらの課題を改善し、GPSによる測位信号を補完・補強し、
更に準天頂衛星信号を補強することで、より高度な利用が促進されるように、国(内閣
府)が2012年度末から2つの事業形態として、事業化を進めているシステムです。
期間
事業
概要
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準天頂衛星システムの運用等事業
(PFI事業:Private Finance Initiative)
準天頂衛星システムの衛星開発等事業
(国直轄事業)
FY2012から21年間
FY2012から5年間
①総合システムの設計・検証業務
②地上システムの整備および維持・
管理等業務
③総合システムの運用等業務の実施
④利用拡大・推進
準天頂衛星システム3機(準天頂軌道衛
星:2機、静止軌道衛星:1機、 シミュ
レータ等)の開発および整備
(打上げは別)
みちびき+本件3機の4機体制で運用を
開始予定
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1.(4) システム概要
測位衛星(準天頂衛星・静止衛星)
GPS群
地上システム
(PFI事業)
衛星測位/補強
/災危通報
衛星測位
衛星安否確認
(静止衛星)
衛星測位/補強
/災危通報
追跡管制局
(国内)
ユーザセグメント
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衛星システム
(国直轄)
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主管制局
(国内)
監視局
測位信号観測データ・測距データ
1.(5) 全体計画
FY
2012
衛星システム
(国直轄)
2013
2014
2015
2-4号機体制の
開発・整備
契約
(3月)
契約 総合
総合システム(3月末) システム
設計
(PFI
地
上 地上システ
シ ムの開発・
ス 整備
テ
ム
準天頂衛星
事
業 初号機
2016
2017
△△△
打ち上げ
2018
2019
2020~2032
サービス開始(4機体制)
総合
システム
検証
開発・整備
運用(JAXA)
維持管理・運用
運用(準天頂衛星システムサービス(株))
)
利用拡大
推進
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利用拡大推進活動(情報発信・収集、プロモーション活動、実証実験)
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2.(1) 利用拡大活動概要
▐ 利用拡大活動の目的
 4機体制でのサービス開始時点で、準天頂に対応した実用サービスが開始し、継続
的に提供される状況を目指す。
 7機体制の実現へ向けて、日本及びアジア太平洋地域における利用が促進され、さ
らなるサービスの向上が期待される状況となる。
▐ 活動方針
活動
概要
①情報収集と情報発信
・企業等への個別ヒアリング、学会、講演会等への参加により、ニーズ収集や認知拡大を行う。
・Webサイトによるサービス概要公開、インタフェース仕様書の公開/意見収集、イベント出展や
シンポジウム開催などのプロモーション活動を実施。
②利用実証の推進
・実証実験の募集、受信機貸出、技術支援、実証結果の公開等を行う。
・QSS主体の実証実験や各種イベントでのデモンストレーションを行う。
③標準化の推進
・標準規格化に関して、関連機関と協力して推進する。
④アジア太平洋地域への
利用拡大
・国際会議等を利用し、アジア太平洋地域に対して認知度向上、利用啓発等を目的とした各種
のプロモーション活動を実施。
・アジア太平洋地域における利用実証の推進を行う。
⑤機能・品質向上
・産業界等から収集した情報を地上システムへ反映し、システムの機能・品質向上に努める。
⑥利用技術の開発及び技
術情報の提供
・利用実証に必要な受信機やアプリケーションを開発し、情報公開及び利用者へ貸し出し等を
行う。
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2.(1) 利用拡大活動概要(①情報収集・発信)
▐ Webサイトの運用
URL : http://qzss.go.jp
 サービス概要、QZS対応製品紹介、リレーインタビュー
 PS/IS-QZSS、講演資料等の公開
 実証実験の募集、結果報告書の掲載
内閣府の情報発信サイト
▐ 出展イベント
 バリシップ2015(5/21-23@今治)
 ワイヤレス・テクノロジー・パーク(5/27-29@東京ビックサイト)
 Location Business Japan 2015(6/10-12@幕張メッセ)
▐ QSS主催イベント
ワイヤレス・テクノロジー・パークにて
総務副大臣 西銘 恒三郎 氏
 準天頂衛星シンポジウム(11/17@京都 [予定])
⇒IS-GNSS2015と同時開催。
IS-GNSS 2015 Kyoto
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2.(1) 利用拡大活動概要(②利用実証の推進)
▐ 実証実験の推進
 実証実験の募集、受信機貸出、技術支援、結果報告書のWeb掲載
SPAC/QSS共同実験として、実証実験を推進
 募集状況
• 2014年度
• 2015年度
応募:17件 完了:12件 実施中(未実施):5件
応募:5件
▐ 機器・整備の準備
 衛星配置アプリケーション(GNSS View)
Web/Android/iOS 版を作成
Playストア/App Storeから無料ダウンロード可能
 実証実験用受信機、関連ソフトウェアの開発
 実証実験用各種受信機の準備
▐ QSS主催の実証実験
 都市部におけるマルチパス測位実証(Webに掲載中)
 箱根観光イベント実証実験
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QZ1
GNSS View
2.(1) 利用拡大活動概要(②利用実証の推進)
▐ 箱根利用実証 (観光誘致を目的とした準天頂衛星システムの活用)
バス ⇒ 新幹線
2015年3月箱根観光
バス位置情報
2015年10月北陸観光
仙石原
車内情報提供
ツアー企画
仙石原
ふらっと案内
(エヴァンゲリオンAR)
バスロケサービス
小涌園
湖尻
外国人観光客対応
2015年12月頃 箱根観光
芦の湯
周遊バス
箱根園
外国人観光
コンテンツ提供
元箱根
クーポン
土産物屋
箱根峠
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AR
観光案内
コンテンツ提供
外国語対応
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商店HP
周遊
コンテンツ提供
外国語対応
避難訓練
シームレス測位
箱根町
バス位置情報
車内情報提供
車内情報提供
2.(1) 利用拡大活動概要(③アジア太平洋地域への利用拡大)
▐ 国際会議・シンポジウム
 ICG(International Committee on GNSS)
測位衛星プロバイダ国(米、露、中、欧、等)と相互運用性等について議論
 ION(The Institute of Navigation)
準天頂衛星に関する講演を実施
 AOR-WS(Asia Oceania Regional Workshop)
MGA(Multi-GNSS Asia)で実施している1回/年のワークショップ
JAXA殿を中心にSPAC殿など関係機関と協力して開催へ向けて準備中
 QZSSラウンドテ-ブル(内閣府主催)
アジア太平洋地域の関係者を集めて、QZSSに関する意見交換を実施
▐ 実証実験の推進
 ベトナムにおける実証実験
車に受信機を取り付け、速度違反の取り締まりに使えないか検証
 QSS独自の実証実験
海外におけるMulti-GNSS測位、二周波測位等の精度検証を計画中
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2.(1) 利用拡大活動概要(③アジア太平洋地域への利用拡大)
▐ 第7回AOR-WS(2015年12月7日~9日@ブルネイ)
 JAXA、SPAC等との
共催。
 QSSとして講演やポ
スター展示を計画。
 QZSSの海外利用を
促進するため、日本
や海外の企業に参
加頂けるようプログ
ラムを検討中。
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2.(1) 利用拡大活動概要(③アジア太平洋地域への利用拡大)
▐ ベトナムにおける実証実験(2014年10月21日~23日@ハノイ)
 VNSC、HUSTと協力して、ベトナムにおけるQZSSの有効性を検証。
注) VNSC : Vietnam National Satellite Center
車に受信機やカメラを設置
HUST : Hanoi University of Science and Technology
GPS+QZSS
GPS
▐ QZSSラウンドテーブル(2014年12月1日@東京)
 オーストラリア、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナムの代表者が出席
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2.(2) QSS/SPACの連携
準天頂衛星システムサービス㈱と(一財)衛星測位利用推進センターは、
お互い協力して実証参加者を募集/支援し、利用拡大を推進します。
利用実証参加者
共同利用実
証を推進
(一財)衛星測位利用
推進センター
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準天頂衛星システム
サービス(株)
2.(2) QSS/SPACの連携
FY
2010
QZSS
衛星システム
SPAC
民間利用
実証
2011
2012
2013
1号機打上
(2010年9月11日)
2014
2016
設計・整備
2017
2018~
2,3,4号機打上(想定)
運用
SPAC民間利用実証
(配信用信号生成を含む)
利用実証
窓口一本化
QZSS
地上システム
整備
&
利用拡大
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QSS&SPAC
協同利用実証
実証
準備
地上システム開発・整備・検証
運用
(データ配信)
維持管理
利用拡大推進活動(情報発信・収集・プロモーション活動等)
2.(3) QSS/QBICの連携
300社近い企業が参加しているQBICは、各種の業界団体への繋がりが豊富であ
る。このQBICが保有する各産業界へのパイプを使って、産業ドメイン毎(各種業界
毎)に適した方法で利活用を推進することで、QZSSの利用拡大を加速する。
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2.(3) QSS/QBICの連携
▐ 作業状況
No.
産業ドメイン
作業状況
1
LBS
・gコンテンツ流通推進協議会に対して、QZSSの概要説明を実施。
⇒20社程度の企業が参加。
・興味を持った企業に対する個別対応、有志による準天頂利活用WGの立ち上げ、勉
強会の開催などを計画中。
2
道路・交通
・ITS Japanの「準天頂衛星・マルチGNSS利活用検討会」にオブザーバとして参加し、
本検討会の中で議論を進めていく。
鉄道
・複数人のキーマンから鉄道業界における衛星測位の利用可能性、効果的な利用促進
策等についてヒアリングを実施。
⇒関連する団体、企業、有識者等を選定し、QZSS利用推進Gの立ち上げを計画中。
土木・建設
・日本建設機械施工協会(JCMA)に対して、勉強会を2回実施。
⇒センチメータ級補強の実証結果などを紹介し、活発な質疑が行われた。
・IT施工を実施している企業から、衛星測位の活用、要望等について紹介頂く予定。
5
農業
・農業分野のキーマンを複数回訪問し、衛星測位の利用可能性、効果的な利用促進策
等についてヒアリングを実施。
⇒関連する団体、企業、有識者等を選定し、QZSS利用推進Gの立ち上げを計画中。
6
測量
3
4
・リアルタイム測位推進協議会に対して、信号仕様、実証結果などの説明を計画中。
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