3.海老取川のしゅんせつについて 最後に海老取川のしゅんせつについて伺う。 海老取川は、私の地元大田区の市街地と羽田空港の間に位置し、 川幅が狭いところで 20 メートル、延長が約 1 キロメートルの河川で ある。この川は、地元船舶の船だまりとして活用されてきたが、従 前から水深が浅い箇所があり、小型船でも航行には慎重な操船が必 要となっている。 そもそも海老取川は、水深が浅いだけではなく、この川に架かる 橋の桁下も3メートルを切るものがあり、それほど大きな船が航行 することはできないが、波・風に弱い小型船が多摩川から北上する ルートとして重要であると思う。 また、羽田空港のD滑走路建設に伴い、漁業者等の小型船の代替 ルートとして、国によって海老取川はしゅんせつされた経緯もある と聞く。 Q1 まずは、海老取川の航行ルートの現状について伺う。 A1(港湾整備部長答弁) ・ご指摘のように海老取川は従来から漁業関係者の小型船の船だ まりとして利用されてきたが、風や波浪の影響を受けにくいた め、悪天候の時には、地元の一部の小型船の迂回ルートとして 利用。 ・羽田空港D滑走路の工事が始まる前は、多摩川河口からお台場 等の臨海部へ北上する多くの小型船は、羽田空港の東側を航行 していたが、D滑走路の完成後、同様のルートを航行するため には、D滑走路の南側を大きく迂回し、第一航路付近を航行す ることが必要となった。 ・このルートは波浪も強く小型船の航行は危険であるため、航行 安全の観点から、都が国と調整し、海老取川を小型船の代替ル 1 ートとすべく働きかけを行った。 ・その結果、当時想定された船舶の航行を可能とするため、国が 平成 19 年度にしゅんせつを実施し、水深2メートルを確保。 ・これにより、海老取川は小型船が多摩川河口方面から北上する ルートとして活用されるようになった。 海老取川の現在に至る経緯と現状は、今説明いただいたとおりで ある。 羽田空港には、国際線ターミナルビル付近に石油会社(三愛)が航 空燃料輸送用に設置した桟橋がある。羽田空港拡張に伴い、沖合に 桟橋が新設されたため、残った桟橋を現在では、羽田空港ターミナ ルビルを管理する民間企業が運営している。 また、天空橋付近には、大田区が防災桟橋を設置している。 Q2 そこで、海老取川付近のこの2つの桟橋の概要と利用状況を 伺う。 A2(港湾整備部長答弁) ・海老取川河口近くの多摩川沿いで民間企業が運営する羽田空港 船着場は、船型にもよるが、総トン数 20 トンを超える中型船に も対応し、全長 30 メートル程度の水上バス並みの船も利用可能 となっており、平成 23 年から供用を開始。 ・この船着場では、平成 25 年 7 月には、羽田空港と日本橋や浅草 など都内を結ぶ水上タクシーが、H26 年 7 月からは、羽田空港 とお台場、横浜を結ぶ定期航路船が運航を開始。 ・海老取川の天空橋駅近くに大田区が設置した羽田空港天空橋船 着場は、全長 20 メートル、喫水2メートルまでの小型船が利用 でき、平成 24 年に供用を開始。この船着場ではチャーター船の 利用が増加。 ・両船着場ともクルーズ船や屋形船を使った多くのクルーズツア 2 ーが企画されるなど着実に実績を増やし、今後も活用を期待。 大田区の桟橋は、先日、英国のウィリアム王子が訪日された際、 浜離宮恩賜公園まで水上リムジンで移動された桟橋ということで注 目された。 桟橋などの周辺環境が整備されても、船舶事業者が実際に運航を 始めなければ意味がないが、桟橋を利用する船舶が増えているとい うことであり、結構なことだ。 一方、国のしゅんせつから7年余りが経過した現在では、水底土 砂の堆積により、一部で水深の浅い箇所が生じてきている。また、 屋形船など周辺を航行する船舶の大型化が進み、現在の水深では航 行できない船舶が増加しており、地元から新たなしゅんせつの要望 があるとも聞く。 これでは、今後、海老取川が航行ルートとしてボトルネックにな る可能性がある。 Q3 そこで、海老取川の航行ルート確保に向けて、更なる増深も 必要ではないかと考えるが、見解を伺う。 A3(港湾整備部長答弁) ・京浜運河など主要な運河は水深3メートルであるが、海老取川 は現状では水深2メートルを若干下回る箇所がある。このため、 海老取川を水深3メートルとすることで、海老取川から臨海部 や都心に至る区間の運河の水深が統一され、航行可能な船舶が 大幅に増える。 ・このため、海老取川の航行ルートとしての活用に向けて、これ まで国に働きかけ、協議を推進。 ・その結果、海老取川の水深を3メートルに増深することについ て国との協議が整い、国と都で分担して整備を進める。 ・今年度は、国が海老取川と多摩川が接続する水域のしゅんせつ 3 を実施しており、来年度には、都がその北側のしゅんせつを行 う予定。 ・これにより、海老取川の航行ルートとしてのポテンシャルも上 がるとともに、大型船の航行量が多い第一航路の輻輳緩和や安 全の確保につながるほか、災害時の輸送ルートとしての活用な ど、防災機能の強化にも期待。 船は、波浪や風の影響を受け易いため、羽田空港周辺のような開 放的な水域では、ルート等の工夫が必要となるなど、安定的な運航 が難しいのも現実である。 今回明らかになったような国と都の連携による海老取川の航行ル ートが確保できれば、新たな活用にも繋がる動きが大いに期待でき る。 小型船の航行の支障となることがないよう、これからも、海老取 川を含めたしゅんせつ等の努力を続けてもらいたいと思います。 以上、要望として私の質問を終わります。 4
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