44号 - 海王丸パーク

海王杯フォアマストチームへ
明治維新後は、政府の指令で念願の渡
英。そのイギリス予備海軍系のウースタ
ー号︵商船学校︶に学ぶ。卒業の遠洋航
海はハンプシャー号。アフリカの喜望峰
を廻ってオーストラリア。次は南アメリ
カのホーン岬を通って本国︵イギリス︶
へ戻る。その間ずっとアッパーヤードの
張り切りマン。しかし、在英中腹ぺこに
悩んだ末の工夫もまた有名。
になった山本権兵衛少尉︵三尉または三
等航海士︶にやっかみの加わった形で、
部下達の前でマストの早登り競争を挑ま
れる。結果は負け・・・だが、いざとい
う時は東郷に期待。のちに連合艦隊のト
ップ︵司令長官︶に起用される。
そして、国難をはね飛ばすほどの格段
の戦果にも関わらず、決して当人は誇ら
ず、重傷の捕虜の敵将︵ロジェスト・ウ
エ ン ス キ ー ︶ を 見 舞 い 、﹁ あ く ま で 勝 負
は時の運。貴官は充分祖国に尽くされま
し た 。﹂ と 励 ま し た こ と で 、 こ と さ ら 、
花も実もある爽やかな人物として崇めら
れ、ある国では肖像をラベルにした東郷
のビールさえ売られたほどの、もはや世
界のアドミラルとなった。
後日、懐かしのウースター号を訪れた
際には 、自ら︿寡黙の提督 ﹀の殻を破り 、
随 行 の 副 官 の 注 意 も 無 視 。締め括りは﹁ウ
ー ス タ ー の 栄 光 、 永 遠 な れ 。﹂ で 結 ぶ 、
同期や後輩、恩師︵スミス大佐︶の未亡
人を前に、感激の雄弁を一席振ったとい
うエピソードさえ残されております。
スキーツアーの
両面の商船海員教育の盛んな時期。予備
役海軍の将兵を創るという軍事的な国策
も併せたサポートで随分活気がありまし
た。しかし、現代は永い平和。新しい形
で先を読んだ︹真の日本国︺を支える海
運 の 発 展 を 、 そ し て 、︹ 海 の 民 な ら 男 な
ら︺といった気概の再来を、老人︵ロー
トル︶は静かに念じ、眺めている昨今。
どうぞ若い人達。先人以上に二十一世
紀を素晴らしい日本にして下さるよう。
︵ちなみに︶
昔、当海王丸は、旧海軍の長期大演習
には、雑役補助艦として、たびたび給水
業務に参加したこともあったとのこと。
︵平成8年シアトル遠航中、指導員
今井吉次氏の懐古談より 。
︶
お知らせ
﹃海王丸ボランティア
打ち合わせ﹄
参加者の皆様方と一度打ち合わせを開
きたいと思います。
何かとご多忙のことと存じますが、万
障繰り合わせのうえ、ご出席下さいます
ようお願い申し上げます。
日時
場所
記
平 成 9 年 月 日︵祝︶
時から
海王丸パーク内日本海交流セ
ンター第3研修室
︵当日、参加費26300円
を 合 わ せ て 徴 収 し ま す 。︶
なお、スキーツアー参加に多少の余裕
があります。ご希望の方はお早めに。
申込締切
月 日︵祝︶
申込先 坂 橋 誠
電話 0 7 6 6
︵84︶6329
水野 洋子
電話 0764
︵91︶2540
山谷 実
電話 0766
︵82︶3913
MARU
KAIWO
去 る 月 3 日 ︵ 祝 ︶、 総 帆 展 帆 日 の 昼
休みに第3回ネプチュニヤード︵海王丸
運動会︶が開催されました。当日は天候
に恵まれ、短い時間ではありましたが多
数のボランティアの方々に参加していた
だき、たいへん盛り上がりました。
成績は次のとおりです。
輪投げ
一 位 ミズンマスト
椰子の実運び 一位 フォアマスト
綱引き
一位 フォアマスト
総合
優勝 フォアマスト
二 位 メインマスト
三位 ミズンマスト
今回も雪辱を果たせなかったミズンマ
ス ト チ ー ム 。来年こそは頑張りましょう 。
なお、運動会の後、臨海野鳥園にて植
樹を行いました。普段はなかなか近寄れ
ませんが、またいつの日か成長した木々
に鳥たちが戯れる姿を目にすることがで
きると思います。ご協力ありがとうござ
いました。
ウエルデッキの甲羅干し
こ れ を 見 て も、国籍を超え 、誰 も 彼 も 、
昔も今も、帆船教育の仲間同士は特別の
強い感銘で繋がれていることが良く判り
ます。
戦前、戦中の日本では彼と同じように
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﹃︿ア ド ミ ラ ル ﹀ 東 郷 も ︵ 帆 走 ︶ 仲 間 ﹄
404 辻田 豊
日本帰国後は、直ちに海軍中尉の資格
︵ 二 尉 ま た は 二 等 航 海 士 に 相 当 ︶。 面 白
い の は の ち の 海 軍 大 臣︵今の防衛庁総督 ︶
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私共の初代海王丸の船内に教材用だっ
たのでせうか。昔、飾られたらしい。忘
れた存在の︹東郷平八郎︺元帥の肖像画
が 残 っ て る 。・ ・ ・ と 小 耳 に 挟 ん だ こ と
があります。
その人物は、遠い過去、明治時代に国
を救ったヒーロー。強大なロシア帝国の
黒海遠征艦隊を日本海で迎え討ち大勝す
る 。 つ ま り 、 日 本 艦 隊 の ︹ 時 の 人 ︺。 そ
の概略のあまり知られていない部分の素
顔を記録文書からピックアップしますと 、
少年期の幕末、今の鹿児島︵薩摩藩︶が
英国艦隊と戦った時のこと。従来の︹丸
玉︺と異なった形のアームストロング砲
の尖頭弾の威力に驚き、将来進んだ海軍
国のイギリスへの留学を決意する。
その後︹菊花︺旗のはためく官軍の船
に 乗 っ て 、︹ 日 の 丸 ︺ 旗 を 掲 げ た 幕 府 側
の榎本艦隊との内戦に参加。
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舵輪
チョッサーからのお知らせ
①海王丸のドック工事見学会について
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④餅つき大会について
従来、ボランティア皆様の協力により
実施していた餅つき大会ですが、今年度
は海王丸が不在ということもあり、日程
を変更して 、3 月 日︵祝 ︶に行います 。
なお、この日は海王丸が検査工事等を終
え、公開を再開する日にあたります。新
たなるスタートに花を添えていただきま
すよう、多数のボランティアの皆様のご
協力をお願いします。
⑤Tシャツのデザイン募集について
前号でもご案内いたしましたが、ボラ
ンティアのTシャツのデザインを募集し
ております。我こそは!と思われる方は
市川までお寄せ下さい。締切は 月末日
とします。お忙しいとは思いますが、よ
ろしくお願いします。
チョッサーの豆知識
﹃船底﹄
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日頃見ることのできないドライアップ
した海王丸の姿やドック施設の見学会を
左記のとおり実施します。
記
日(日時
時
) ∼ 時 月分 日
場所
新日本海重工業㈱ドック
︵富山市西宮町1の1︶
0764︵37︶1436
見学方法
係員が案内し、ドック施
設および工事の概要等に
ついて説明します。
申込方法
ドックとの関係上、確実
な出欠を同封の官製はが
きに明記して下さい。
なお、ご家族同伴の場合
は、一般見学でお申込下
さい。
月 日︵日︶
で付けられている魚の胸びれのような板
です。ビルジキールは船底両脇にあり、
船の横揺れを軽減させる役目があります 。
③シーチェスト
海水の取り込み口です。シーチェスト
は 機 関 室 の 下 に あ り 、機 関 を 冷 却 し た り 、
風呂の海水を取り込んだりするための穴
です。
④音響測深機
音響測深機とは、船底から音波を出し
て海の深さを測る航海計器です。音波を
発信したり、受信したりするスピーカの
ようなものが、船橋下の船底に付けられ
ています。
⑤電磁ログ
電磁ログは、船底からセンサーを出し
て船の速力を測る航海計器です。作動さ
せるときは、船底から1m程のセンサー
付きの棒を出して測ります。音響測深機
と同様船橋下にあります。
⑥保護亜鉛板
船体は鉄でできています。一方、プロ
ペラは銅で造られています。そのため、
異種の金属が海水に入ると電気が流れ船
体が腐食︵電食︶します。保護亜鉛板は
船体を腐食させないために取り付けられ
ているもので 、海 王 丸 に は 枚 あ り ま す 。
⑦ボットムプラグ
船の底部には水タンクや油タンクがた
くさん配置されています。これらタンク
の底にある栓がボットムプラグです。入
渠中、タンクの水を抜くときは船底から
このプラグを抜いて水を出します。
以上が、船底にある主なものです。
日の見学会を楽しみにして下さい。
あとがき
ここ数日は天候も良く、アンベンディ
ングセイルも順調に終わりました。平日
にも関わらずご協力いただいたボランテ
ィアの皆様、本当にありがとうございま
した。ドックへの回航もわずか4時間あ
まりの航海でしたが、海王丸は生きてい
る船だということが随所に感じられ、喜
んでいるのが伝わってきました。
1年間の総帆展帆の日程を、事故なく
無事終了することができ、ほっとすると
ともに、皆様の多大なご協力に厚く御礼
申し上げます。冬季は十分休養し、また
来年度には全力で作業にあたれるようよ
ろしくお願いします。
まだかなり早すぎるかもしれませんが 、
良いお年を。
ITTY
MARU
KAIWO
申込期限
②ボランティアの集いについて
30
平成9年度帆船海王丸ボランティアの
集いを左記のとおり開催いたします。お
忙しいとは思いますが、多数のご参加を
お待ちしています。なお、精勤賞の表彰
式をあわせて行う予定にしております。
月
展帆データ
◆月日◇天候◇参加者◇その他
12
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記
日 時 土( ) 月6日
時 分∼ 時 分
場所
富山県職員会館203号室
︵富山市新桜町1の2︶
0764︵41︶4004
③海王丸の整備作業について
83
15
20
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◆ / ◇曇時々雨◇ 名◇ポートタッ
ク◇ガフトップスルを除く縦帆のみ展
帆
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◆ /3◇晴◇ 名◇ポートタックスク
エアヤード◇第3回ネプチュニヤード
︵海王丸運動会︶および臨海野鳥園の
植樹実施
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月7日︵金︶帆船海王丸は、定期検
査及び特別改修工事のため、富山市の新
日本海重工業︵株︶にドック入りしまし
た。回航当日は、小春日和となり風も弱
く、タグボート3隻に曳航されて約4時
間の回航作業となりました。現在の状況
は、ドック内の水も排水し、船底の汚れ
や錆を落とす作業が進められています。
さて、今回はドック工事見学会も予定
していることから、船底のお話しをしま
しょう 。船 底 に は 、海 水 を 吸 い 込 ん だ り 、
排出したりする穴や、速力を測る航海計
器のセンサーなど色々なものが、取り付
けられています。どのようなものがある
かと言うと、
①バーキール
キールとは船首から船尾までつながっ
ている船の背骨に相当するものです。一
般船のキールは平板を使っていますが、
帆船には横流れを少なくするために高さ
㎝ほどの直方体のキールが付けられて
います。
②ビルジキール
船橋付近下からリーサイド室付近下ま
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毎年、冬季にはセイル作製等の作業を
ボランティア皆様の協力により実施して
おりますが、今年度も同様によろしくお
願いします。期間は 月1日から2月
日までです。ドック内で工事中というこ
ともあり、ご協力いただけるボランティ
ア の 方 は 、事 前 に 市 川 ま で ご 連 絡 下 さ い 。
よろしくお願いします。
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