抗議先:日本赤十字社 社長 近衞 忠 (現「国際赤十字赤新月社連盟

抗議先:日本赤十字社 社長 近衞 忠煇 (現「国際赤十字赤新月社連盟」会長兼務)
本社⇒東京都港区芝大門 1-1-3
03-3438-1311
ただちに廣瀬明美さんを直雇用し、献血現場に戻せ!
日赤からの事実上の解雇通告その実態は
廣瀬明美さんは、2006年から形式上はスタッフサービスの派遣労働者として日本赤
十字社で働いていましたが、就労開始して間もなく、派遣契約内容と実際の業務がかけ
離れている違法性に気づきました。廣瀬さんは自ら日赤とスタッフサービスに、業務の違
法性を解消するために話し合いを持つなど努力してきましたが、契約内容は是正されず、
2009年9月2日の業務中に、「9月30日をもっ
て期間満了」と直接、日赤から電話で告げられ
ました。
この間、廣瀬さんは日赤対し直接雇用を申し
出ており、日赤も直接雇用を承諾、国内最大級
の献血ルームへ選抜しその配転の打診まで廣
瀬さんにしていました。日赤は、正社員と変わら
ない、正社員以上の業務を献血ルームでこなす
廣瀬さんを認めていたのです。
2008年末「年越し派遣村」によって派遣の働
らかされ方が社会問題となり、東京労働局は調査を開始しました。まず、人材派遣会社最
大手であったスタッフサービスに「特別全社総点」が入り、その結果、廣瀬さんの違法な業
務契約が是正されることになりました。しかし、派遣先である日赤は契約内容の変更や派
遣社員を直雇用にした「前例がない」と一蹴、スタッフサービスとの会社間の契約を打ち
切りました。そして廣瀬さんに事実上の解雇を告げたのです。
日赤は「スタッフサービスの言うことが飲めないから、スタッフサービスにうんざりした」と
いう理由です。幾度となく廣瀬さんの契約更新は、日赤がスタッフサービスの担当と連絡
がつかずに滞り、会社間で契約がうまく交わせていませんでした。そんな中で、廣瀬さん
は日赤とスタッフサービスの不作為により、正社員登用の話も反故にされてしまいました。
違法派遣の行政指導に対するこの派遣元・先の対応は、違法状態で働かせていた派
遣労働者への責任放棄であると言えます。
両社の違法派遣は、厚労省も裁判所も認定
解雇後、廣瀬さんは、労働者派遣法が規定する一般業務でありながら、契約に「専門
業務派遣」と偽って働かされていた事実を派遣法違反として、東京労働局と神奈川労働
局に申告しました。2010年3月1日、厚生労働省の各労働局は、「事業改善命令」と「是
正指導」を両社に対し行いました。
これを受けた日赤は、2010年4月15日までに、当時の派遣社員12名を直接雇用に
切り替えましたが、問題を指摘し雇用復帰を求めて労働局に申告した廣瀬さんだけを救
済しませんでした。
本来、廣瀬さんは就労中に直接雇用を約束されており、法的にも、派遣先である日赤
から「直接雇用の申し込み」をされるべき立場にありました。献血業務の中枢・最前線の働
きをしていた就労中の廣瀬さんは、日赤にとってほしい人材であったことは確実です。
廣瀬さんは、日赤において、採用面接を受けたことや献血広報副責任者等の役割を
正式に担っていたこと、直接雇用の承諾、配転や研修の直接指示を受けたこと、残業代
や賃金において指示があったこと、そして直接の解雇通告などの事実から明示・黙示の
労働契約が日赤との間にあったとして、2010年12月、雇用上の地位確認を求めて東京
地裁に提訴しました。
2014年4月、東京地裁は、日赤の違法派遣と同一労働を認める判決をしたものの、廣
瀬さんの雇用上の地位が日赤にあるという判断をしませんでした。廣瀬さんは東京高裁に
控訴し、闘いを継続しています。
廣瀬さんを直雇用し献血現場に戻せ!
日赤は国際赤十字の1つであり日本を代表する公益法人です、しかし、その労務政策
は、労働者派遣法に違反する派遣労働者の常用代替を堂々と行い、問題が指摘される
や当該労働者を切り捨てました。「人道支援」という日赤の理念とは正反対の暴挙を私た
ちは看過できません。
職場では廣瀬さんの労働局申告により、派遣社員の直接雇用化や正社員化が実現し
ました。同時に非正規雇用の正社員化も推し進められ、雇用環境が改善されています。
職場改善に働きかけ、また献血業務への思いが人一倍強い廣瀬さんを、違法派遣で
彼女を働かせた責任として、一日も早く、日赤は廣瀬さんを直雇用し職場復帰させるべき
です。
●全国一般労働組合東京南部
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