比較宗教学・異端:フィールドリサーチ エホバの証人の王国会館を訪れて

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Sep.9,:L997
比 較 宗 教 学 ・ 異 端 : フィ ール ド リ サ ー チ
エホバの証人の王国会館を訪れて
東海聖書神学塾
教 職 志 願 者 コ ース ・ 基 礎 科 2 年
野 町 真 理
1、エホバの証人ものみの塔)の教理と歴史
創立者チャールズ・T・ラッセル(1852­1916年)はもと組合教会員であった
が 、 聖 書 に 示 さ れて い る 「 永 遠 の 刑 罰 」 の 宣 告 に 悩 み 、 つ い に 聖 書 の 「 永 遠 の 刑 罰 」 の 教
えを 否 定 す る こ と に よ って 解 決 し 、 自 分 の 新 し い 啓 示 と 称 す る も の の 宣 伝 に 生 涯 を さ さ げ
た 。 文 脈 を 無 視 し た 恣 意 的 な 聖 書 解 釈 に よ っ て 様 々 な 教 理 を 作 り 上 げ、 キ リ ス ト の : 神 性 を
否定し、聖霊は活動力であると主張することによって三位一体の神を否定する。異訳した
「新世界訳」聖書を用いている。数々の預言を発表し、外れる度に変更を重ねている。ニ
ュ ー ヨ ー ク の プル ッ ク リ ン に も の み の 塔 協 会 世 界 本 部 が あ り 、 そ こ が 発 行 す る 出 版 物 を 用
い た 学 び は 証 人 を マイ ン ド ・ コ ン ト ロ ール す る 。
エホバの証人は次のことを信じている。
1 、 イエ ス は 1 9 1 4 年 ( 1 8 7 4 年 ) か ら 目 に 見 え な い 様 で 再 臨 して い る 。
2、伝道の主題は来るべき千年王国である。
3、神の御名はエホバである。
2 、 公 開 聖 書 講 演 会 及 び も の み の 塔 研 究 に 参 加 して
私が訪れたのは豊橋市内にあるエホバの証人の王国会館(二川会衆、南会衆)である。
日曜日の午後からのプログラム、公開聖書講演会(PM3:00∼3:45)及びものみの塔研究
(PM3:50∼E5:00)に参加させて頂いた。エホバの証人の聖書解釈を学びたい旨を告げる
と 握 手 と 笑 顔 で 快 く 迎 えて 下 さ っ た 。 会 堂 に は 1 1 0 名 程 が 座 れ る 椅 子 が 並 んで い た が 8
0 名 程 の 人 が 参 加 して い た ( 午 前 に も 同 様 の プ ロ グ ラム が あ り 、 別 の 会 衆 の 人 た ち が 集 う
ということを聞いた)。公開聖書講演会では長老の方が「預言のことばに注意を払う」と
いう題でメッセージをされ、いろんな聖書の箇所を開かされた。内容は預言の伝達方法等
についてであった。御子イエスの御名によって祈られるが、「エホバ神」ということぱを
初めから終わりまで使っておられた。ものみの:塔研究では毎月2回発行されるものみの塔
と い う テ キス ト を 用 い 、 「 エ ホ バ ( 7 ) 組 織 と 共 に 忠 節 に 仕 え る 」 と い う 項 目 を 学 ん だ 。 書 か
れて あ る 質 問 に 会 衆 が 手 を 上 げ て 答 える と い う も の で あ っ た が 、 組 織 に 対 す る マイ ン ド コ
ントロールをこのような形で行っているのだということが解った。
4、参加者・7:)理解について
参 加 者 と の 対 話 を 持 つ 機 会 が 与 え ら れ た の で、 キ リス ト 教 信 仰 を 持 って いて、 将 来 牧 師 ・
伝道師になるために神学校に行っていること、比較のためにエホバの証人の聖書解釈を学
び た い 旨 を 告 げ、 キ リ ス ト 教 と エ ホ バ の 証 人 の 教 理 の 違 い を 知 り た い と 切 り 出 し た 。 そ の
方 は 大 き な 違 い と して、 ど こ で 復 活 す る の か ( 地 上 か 天 か ) と い う こ と と 、 イエ ス を ど う
い う 方 と 見 る か ( 最 初 に 創 造 さ れ た 人 か 神 か ) と い う 二 つ が あ る と 教 えて 下 さ っ た 。 そ の
方 は 以 前 2 年 半 程 キ リ ス ト 教 会 に 出 席 さ れ て い た が 、 三 位 一 体 の こ と が よ く 理 解 出 来 ず、
牧師に尋ねたところ、「三位一体は2年半ぐらいでは解らないものだ」と言われ、納得い
かず に い た と こ ろ 、 エ ホ バ の 証 人 の 訪 問 を 受 け、 わ か り や す い 説 明 を 聞 け た の で エ ホ バ の
証 人 の 信 仰 を して い る と 語 って 下 さ っ た 。 心 が 痛 む 。 ま た 、 「 永 遠 の 裁 き を さ れ る 神 と い
う の は 愛 の 神 で は な い で すよ ね 」 と 言 っ て 、 天 国 も 地 獄 も な い こ と を 信 じ て お ら れ た 。 何
度かキリスト教の方と議論をなされた経験があるが、統治体の聖書解釈が絶対正しいとい
う信仰を持っておられるので平行線で終わってしまったようだ。心が痛む。
­5 、 感 想
エホバの証人ということばを聞いて思い浮かべることはその伝道熱心なスピリットであ
る 。 聖 書 に 興 味 を 持 って い る 方 の ほ と ん ど は エ ホ バ の 方 の 訪 問 を 受 け、 も の み の 塔 の 聖 書
研 究 へ と 導 か れて い る 。 今 年 の 春 に 訪 問 して いて 出 会 っ た 大 学 生 の 方 は 聖 書 に 興 味 が あ り
エ ホ バ の 証 人 の 方 か ら 新 世 界 訳 の 聖 書 を 頂 いて 読 んで お ら れ た 。 そ の 方 の 所 に は 続 け て 訪
問 を 行 って い る が 、 ま さ に 本 物 を 知 って い る 私 た ち キ リス ト 者 に 対 す る チ ャ レン ジ で あ る
と 感 じ る 。 そ の よ う な 中 で、 私 は 今 、 以 前 エ ホ バ の 証 人 の 学 び を して お ら れ た ご 夫 婦 の 方
と毎週聖書の学びをさせて頂いている。これからも真理の柱である焼けない教会を建て上
げ て い く た め に し っ か り と 学 ん で い き た い で す。
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