排出する種々の副製ガス,製鉄所の高炉から発生する高炉ガス,し尿処理場 から発生する低品位のメタンガス,固体燃料をガス化した発生炉ガスなどにつ いても,それぞれの燃料の特殊性を考慮して,この指針は,適用される。 2 油炊きボイラー 2−1構 造 2−1−1貯蔵タンク 油だきボイラー及びガスだきボイラーの構造及び管理については,この指 (1)触料油を貯蔵する主タンク及び供給タンク(以下「貯蔵 針のほか,次の法令の規定に留意する必要がある。 タンク」という。)は,ボイラーの運転に支障をきたすこと 労働安全衛生法 のない容量のものとすること。 消防法 (2)貯蔵タンクには,見やすい位置に油面計を設けること。 危険物の規制に関する政令・規則 (3)貯蔵タンクには,タンク内の油量が増え過ぎ,又は不足し 公害対策基本法 た場合に警音を発する警報装置を設けることが望ましいこと。 大気汚染防止法 (4)貯蔵タンクは,その底部にたまる水,スラッジ等の異物 高圧ガス取締法 を排出できる構造のものとすること。 ガス事業法 (5)貯蔵タンクの抽取出し口は,貯蔵タンクの底部の異物が 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 混入しない位置とすること。 エネルギーの使用の合理化に関する法律 (6)貯蔵タンクに加熱装置を設ける場合は,次によること。 イ 燃料油の温度を調節することのできるものとすること。 ロ 熱源には,蒸気又は温水を使用することが望ましいこと。 ハ 電熱式加熱装置にあっては,間接式又はシーズ式の構 造とし,必要に応じて,過熱防止の措置を講ずること。 ニ 温水,蒸気等の熱媒体が,冬期等に凍結するおそれの ある場合は,凍結を防止する措置を講ずること。 ホ 貯蔵タンクの抽取出しロ等に温度計を設けること。 へ 供給タンクに設ける場合にあっては,その加熱装置は, 点検及び保守が容易にできる構造のものとすること言 【趣旨】 貯蔵タンクの所要容量,貯蔵量の確認設備,異物を送給しないようにする 措置,粘度の高い油に対する措置などについて定めたものである。 (2) (3) 【解説】 管系に脈動を起こして,移送を不能とし,更に,炭素分を析出して,配 【2−1−1(l)】 主タンクの容量は,油の供給を確実に受けることのでき 管,弁類,バーナなどを詰まらせたりする。したがって,加熱装置は, る量と日数間隔及び抽消費量の関係で定められる。供給タンクの容量は,ボ 油の加熱温度を自動又は手動で調節できるものとしなければならない。 イラーの用途によって異なる。 貯蔵タンクに設ける加熱装置は,油をタンクから容易に取り出すことの 【2−1−1(2)】燃料油の貯蔵タンクには,油量の現在高と消費量を知る ために,見やすい位置に必ず抽面計を設けなければならない。この場合,留 意しなければならないことは,抽面計の破損によって,柚が流出するような できる程度の温度に,加熱できるものであればよい。その温度は,表2 −1を参考として定めるのがよい。 表2−1油の移送を容易にするために,抽配管内の油が保持すべき推奨温度 ものであってはならないということである。抽面計としては,普通,フロー ト式油面計のように,柚が流出するおそれのないものが用いられる。丸形ガ 動 抽 粘 度 流 動 点 推 奨 温 度 種 C S t (5 0 ℃ ) ℃ ℃ ラス抽面計は,ガラス管が破損しやすいから用いないことが望ましい。これ を用いる場合は,ガラスを保護するものを設ける必要がある。 A 重 油 3 .2 【2−1−1(3)】燃料油の貯蔵タンクには,目視で確認できる油面計のほ B 重 油 2 6 .4 かに,抽面が過高過低になった場合に,音響などで知ることのできる警報を C 重 油 120 − 10 5以上 ニー 7 .5 15 以 上 1 2 .5 40 以 上 発する装置を設けることが望ましいとされた。これは,抽面の見誤りや見落 しによる異常事態の発生を防ぐためである。 注.日本バーナ研究会資料による。 【2−1−1(4)】貯蔵タンクの柚には,受け入れたときに含まれている異 ロ・加熱用熱源としては,普通,蒸気・温水・電気が使用される。蒸気は, 物のほかに,貯蔵中に外から入り込んだ雨水や空気中の水分及びごみ,油が 低圧では100℃より少し高い程度であり,温水は,任意の温度にするこ 変質して生じたスラッジなどを含み,これらは,油の移送や燃焼に有害であ とができる。双方とも油を過熟するおそれが少なく,かつ,弁で流量を るから,タンクには,これらの底部にたまった異物を排出する弁などを設け 加滅することによって,簡単に加熱温度を調節することができるから,こ る必要がある。なお,地下タンクの場合は,排出ポンプを敷設するなどの方 れらを使用することが望ましいこととされた。 ハ.小容量のタンクでは,簡便な電熱式加熱装置が多く用いられる。これ 法が用いられている。 【2−1−1(5)】底部にたまった異物が,油の中に混入することを防ぐた には,シーズ式電熱管(金属管の中に電熱線を配置し,両者の間に,熟 伝導率が大きく,耐熱性と電気絶縁性のすぐれたアルミナ粉末などを詰 めの規定である。 【2−1−1(6)】貯蔵タンクに加熱装置を設ける場合の措置事項を定めた ものである。すなわち,次のとおりである。 イ・粘度の高い蛛料油を貯蔵するタンクには,油の移送を容易にするため に,加熱装置を設けるが,この加熱温度が高過ぎると,油の軽質分が気 化して逸散し,損失になるのみならず,発火の原因になり,また,移送 (4) めたもの)で,油を直接加熱するものと,このような電熱管で加熱した 水などの熱媒体によって,油を加熱する間接式のものとがある。後者は, 柚を過熟するおそれが少ないが,前者は,そのおそれがあるから,電源 を切るなどの過熱防止の措置を講ずる必要がある。 ニ.寒冷地では,熱媒体の凍結防止の措置を講ずる必要がある。その方法 (5) (8)抽配管系には,手動止め弁及び油こし器を適所に設ける としては,保温を十分にすること,ドレン抜き弁を設けることなどがあ る。 こと。 (9)油こし器は,必要に応じて,燃焼中にも掃除ができる構 ホ.抽加熱装置を有するタンクには,加熱温度を管理するために,油取出し 造のものとし,又は並列に設けること。 口などに温度計を設けなければならない。 ㈹ 抽配管には,必要に応じて,その低部にドレン抜きを設 へ.供給タンクに抽加熱装置を設ける場合は,タンクの容量が小さいの けること。 で,過熱のおそれが多い。また,バーナの噴霧を良好にするための抽加 ㈹ 抽配管系に抽流量計を設ける場合は,その箇所にバイパ 熱器を別に設ける代りに,供給タンクの加熱装置で代用する場合には, スを設けること。 その性能を良好に保たなければならない。これらのことから,加熱装置 ㈹ 抽配管系には,必要に応じて,抽加熱器,水分離器,空 は,点検及び保守が,容易にできる構造とする必要があり,このように 定められた。 気分離器及び逆流防止器を設けること。 鯛 油配管系に抽加熱器を設ける場合は,次によること。 2−1−2 油配管系 イ 抽加熱器には,温度計及び燃料油の自動温度調節ので (1)油配管系(抽配管及びその附属装置並びに抽移送ポンプ きる装置を設けること。また,必要に応じて,過熱防止 をいい,燃焼装置に係るものを除く。以下同じ。)は,過熱 の措置を講ずること。 又は引火のおそれのない箇所に設置すること。 ロ 抽加熱器走は,必要に応じて,空気抜き及びドレン抜 きを設けること。 (2)抽配管系は,最大供給圧力及び使用温度に耐え,かつ, 触料柚の特性及び使用状態に適合したものとすること。 ハ 抽加熱器は,点検及び保守が容易にできる構造のもの とすること。 (3)油配管系には,燃料油が漏れることを防止するため,腐 食防止の措置等を講ずること。 ニ 抽加熱器に用いる温水,蒸気等の熱媒体が,冬期等に (4)管の接続部は,フランジ継手,溶接継手,ねじ継手又は 凍結するおそれのある場合は,凍結を防止する措置を講 ずること。 これらと同等の性能を有する継手とすること。 (5)油配管系は,すべての部分の点検及び保守ができる構造 ㈹ 抽配管系には,粘度の特に高い燃料油を使用する場合又 は冬期等において燃料油の粘度が高くなり過ぎるおそれの のものとすることが望ましいこと。 (6)抽配管系は,できる限り空気ポケットが生じないよう曲 ある場合は,温水管,蒸気管その他の加熱装置を設けるこ 折を少なくすること。空気ポケットが生ずるおそれのある と。なお,加熱装置には,必要に応じて,過熱防止の措置 場合は,空気抜きを設けること。 を講ずること。 (7)抽配管系には,燃料油の膨張等による圧力の過度の上昇 を防止するため,逃し弁等を設けること。 (6) 【趣旨】 (7) 用の機器又は部品を備えておくこと。 3 ガス炊きポイラ細 3−1構 造 【趣旨】 燃焼用機器の温度管理,電気機器,配線類の取扱い,保守などについて定 3−1−1ガス配管系 (1)ガス配管系(ガス配管及びその附属装置をいい,燃焼装 めたものである。 置に係るものを除く。以下同じ。)は,著しく過熱し,又は 【解説】 引火するおそれのない箇所に設置すること。 【2−2−8(l)】燃焼装置の機器類の,取付部の緩み,外れ,劣化や機器 の温度上昇による故障が,事故の原因となることが少なくない。このため, (2)ガス配管系は,最大供給圧力に耐え,かつ,燃料ガスの 特性及び使用状態に適合したものとすること。 機器類の取付状況の確認について規定したものである。もし,放射熱などに より,制限温度以上に過熱されていることを発見した場合は,取付位置や形 (3)ガス配管系には,燃料ガスが漏れることを防止するため, 腐食防止の措置等を講ずること。 状を,許される範囲内で変更するか,又は適切な熟しやへいを行い,過熱を 防がなければならない。 (4)管の接続部は,フランジ継手,溶接継手,ねじ継手又は これらと同等の性能を有する継手とすること。 【2−2−8(2)】運転中は,常に,回転部分の異常音,振動などに留意し, 必要のある場合は,電流値を調べなければならない。 (5)弁は,弁の開きが容易に知り得る構造とし,かつ,必要 【2−2−8(3)】電気機器,配線等の点検は,月1回以上を標準とするが, に応じて,目盛りを備えること。 その点検項目,方法などについては,製造者など専門家と打合せを行った上, (6)ガス配管系は,点検及び保守が容易にできる構造のもの 定めるべきである。 とする、こと。 【2−2−8(4)】燃焼装置及び燃焼安全装置は,寿命がきて,故障するま (7)ガス配管系には,必要に応じて,ろ過器,水分離器,逆 流防止器及びガス圧監視装置を設けること。 で使用するのではなく,予備品を用意しておき,製造者によって指定された 使用期間に応じて,取り替えるべきである。また,突発時に入手し難い部品 (8)通常の運転において液化するおそれのあるガスを燃料に 使用する場合は,液化を防止するため,加熱装置等を設け は,予備晶として,常に用意しておくことが望ましい。 ること。 【趣旨】 ガス配管系の安全を確保するため,過熱や引火を防止するよう設置すべき こと,漏れを防止する要件を備え,かつ,取扱い・点検・保守に便利な構造 とすべきことを定めたものである。 【解説】 (72) (73) 【3−1−川)】 ガスの着火温度は比較的高いが,300℃くらいに熟せ に接しないようにするとともに外面に腐食防止の塗装を施し,地下配管は, られると,熱分解を起こして変質したり,炭素を析出して配管を詰まらせた 適切な塗覆装又は電気防食を施すべきである。一般に燃料ガスは,内部腐食 りする。このため,配管は,170∼180℃以下の場所に設置しなければならな を起こすおそれは少ないが,硫黄酸化物等及び水分などの腐食性の成分を多 い。ただし,配管に温度制限を必要とする附属品がある場合は,それを超え く含む特殊のガスは,内部腐食をもたらすから,このような配管系には,腐 てはならない。例えば,燃料しゃ断弁の許容周囲温度は,’普通,50℃以下で 食に強い材質のものを用いる必要がある。 ある。 【3−1−1(4)】 管の接続部は漏れやすいから,ここに列記してあるよ ガスは,引火点が−50℃以下であって,漏れた場合に火気があると直ちに 発火するから,(2)∼(4)に定められているように漏れのおそれのない構造のも のとする必要があり,また火気を避けて設置しなければならない。 うな確実な構造のものとしなければならない。なお,継手に使用するガスケ ットやパッキングパイントなどは,ガスの性質,圧力,温度,使用期間,継 手の材質などに応じて,適切なものを使用すべきである。 【3−1−1(2)】 ガスは,漏れると火災・爆発を起こす原因となり,ま 【3−1−1(5)】 弁を閉じ忘れたり,開くべきときに十分に開いていな た,健康障害をもたらす。このため,ガス配管系は,貴大供給圧力に十分に耐 かったりすると大きな事故を招くことがある。弁(コックも含む。)は,開閉 える強度のものでなければならない。 の状態を一見して確認できる構造のものとし,確実を期する必要のある場合 材料としては,家庭用などの小容量のガス器具では,ゴム管が用いられて いるが,ボイラーでは,一般に鋼管(特殊な場合には,銅管・アルミニウム 管。)が用いられる。 には,開閉の度合いを示す目盛を備えるべきである。このことについて定め たものである。 【3−1−1(6)】点検及び保守を行わなければ,ガス配管系の安全を期 配管系は,運転に支障をきたさないようにするため,燃料ガスの特性及び 使用状態に適したものとしなければならない。ここに「燃料ガスの特性」と すことができないので,これらが容易にできる構造とすべきことが,定めら れたものである。 は,引火点が−50℃以下であって,火気があれば直ちに引火して火災・爆発 【3−1−1(7)】 次の場合には,.必要に応じて,ガス配管系に,それぞ の危検を生ずること,また,漏れやすく,しかも,漏れが目に見えないので, れ,ろ過器,水分離器,逆流防止器及びガス庄監視装置を設けなければなら 酸素欠乏症や一酸化炭素を含有する燃料にあっては,その中毒症を起こすこ ないこととされた。 とがあること,などが主なものである。「使用状態」とは,ガスは柚に比べて, ィ.配管中の異物が圧力調整器や燃料しゃ断弁にかみ込んで圧力が異常に 容積当りの発熱量が著しく少ないことが主であって,配管系は十分な断面積 上昇したり,完全にしゃ断することができなかったなどのために,しばしば, を有し,かつ,ガス流の受ける、抵抗の少ない構造のものとし,所要の燃焼量 圧力の異常や爆発事故などを起こすことがあり,また,配管系内部に摩耗を のガスが供給できるようにしなければならない。 起こすことが考えられる場合には,配管系にろ過器を設けること。ろ過器に 【3−1−1(3)】 配管系は,雨水や空気中の硫黄酸化物及び湿分などに は,20−80メッシュくらいの金網又はそれと同等の性能を有するものが使用 より外部腐食を起こしやすく,特に,地下配管は,水分や電気などにより腐 される。低圧ガスを小容量のボイラーに使用する場合は,必ずしもろ過器の 食が多い。こうしたことにより,ガス漏れが生ずると危険であるから,腐食 設置を必要としないが,供給圧力が高い中間圧・中庄(表3−1参照)のガスを 防止の措置を講じなければならない。その方法としては,地上配管は地盤面 用いる場合には,極めて小さい異物が弁にかみ込んでも漏れ量が多いので, (74) (75) 圧力調整器や燃料しゃ断弁のガスの上流側に,ろ過器を設ける必要があ 用の調整器によって調整して,特定のボイラーだけにガスを供給するよ る。 うな配管の場合には,前記の装置を設置することが必要である。 ロ.ガス中に水分が多いと,配管内の低所にたまってガスの送給を妨げ, なお,都市ガスの供給圧力には,低圧,中間圧,中庄の3種の供給圧 腐食を多くし,炊焼を不安定にして,異常消火のおそれも生ずるから, 力区分があり,表3−1にその例を示す。このうち,低圧供給について ガス中の水分が多い場合には,水分離器を設けること。 は表3−2のように標準圧力が設定されている。 ハ.何らかの原因でガス圧が低下して,大気又は有庄空気が配管に逆流す 表3−1都市ガス供給圧力区分 ると,管内で燃焼・爆発を起こして危険であるから,このおそれのある 場合には,逆流防止器を設けること。 東 京 瓦 斯 大 阪 瓦 斯 東 邦 瓦 斯 こ.ガスだきボイラーでは,燃焼量の増減にかかわらず使用ガス圧力を一 定に保持するために,高圧の供給ガスを圧力調整器(ガバナ)で減圧調 低 圧 供 給 50 ∼ 200 mm A q 50 − 20 0mm A q 50 ∼ 200mm A q 整して使用するのが普通であるが,この場合に,圧力調整器の故障その 中間庄供 給 200 ∼2 ,000 mm A q 200 − 2 , 0 00mm A q 20 0 − ㌧ 50 0mm A q 他によって使用ガス圧力が異常に高くなったり低くなったりすると,腺 中 庄 供 給 0. 2− 2. 0 kg/ cm2 0. 2∼ 2. 0kg / cmZ 0. 15 ∼ 2 , 0 kg/ cmz 塊が不安定になったり,不完全燃焼を起こしたりするから,このような 場合には,圧力監視装置を設けること。ガス圧力が異常に上昇又は下降 (mmAq=mmH20=水柱mm) した場合には,圧力制限器によって異常を検出し,3−1−5に定める 表3−2 都市ガス低圧供給の標準圧力 燃料しゃ断弁で,直ちに燃料をしゃ断しなければならないのである。 ただし,低圧都市ガスを小容量のボイラーに使用する場合は,必ずし 供 給 ガ ス もガス庄監視装置並びに圧力制限器の設置を必要としない。低圧都市ガ 類 別 ガ ス スは,一般家庭に広く使用される 5 A ,5 A N ,4 A . 13 A ,12 A ,ll A 6 A グ ル ー プ 名 6 B ,5 B , 4 B , 7 C ,6 C ,5 C ,4 C ので,事故防止のために,供給ガ ス圧力を常に正しく保つように義 上 圧 力 l 20 0mm A q 150mm A q 100m m 勾 務づけられており,図3−1(a)に示 すように,配管綱を横に連絡して, 局部的に圧力調整器などが故障し 中庄 l また,都市ガスでは,燃料消費量により,次のように小容量,中容量,大 容量に分類し,これらの供給圧力を表3−3のように定めている。 ても差し支えないように配慮され a 小容量 100,000− 500,000kcal/h未満 ているからである。 b 中容量 500,000∼1,500,000kcal/h未満 低圧 しかし,同じ低圧供給ガスでも, C 大容量 1,500,000kcal/h以上 図3−1低圧供給ガス導管 図3−1(b)のように中庄導管から専 (76) (77) 東 京 瓦 斯 低 圧 低圧 又は中庄 中 ・庄 混合ガス標準圧力mm 大 阪 瓦 斯 低 圧 低圧 又は中間圧 中間庄又は中庄 g A 東 邦 瓦 斯 低 圧 低圧叉は中間圧 中間庄又は中庄 大 容 量 0000000000 中 容 量 4右21 小 容 量 表3−3 容量別の都市ガス供給圧力 / て粛 賓ケ _ 全 元ノ 野 4 巧 ̄ノ 5,000 10,000 15,000 混合ガスの高発熱量Kcal/Nm3 液化石油ガスの供給圧力は,ガスの種類,気化方法,用途などによってさ 図3−2 ベンチュリ式ガス混合器で調整する液化石油ガスと 空気との混合ガスの調整発熱量と標準圧力の例 まざまである。容器から直接自然気化して取り出すことができるプロパンを 主成分とする液化石油ガスは,家庭用などのように,使用量が少ない場合は, 圧力調整器で280±50(230∼330)mmAq程度に減圧調整して使用する。使用 【3−1−1(8)】 製造都市ガスや天然ガスは,極寒地でも普通の使用状 量が多い場合,又は供給ガス圧力を安定させる必要がある場合には,容器か 態で液化することはないが,液化石油ガスは,場合によっては日本の気温で ら取り出したガスを,1.5∼0.35kg/cmz程度に減圧し,更に,これを使用圧力 も液化する可能性がある。 230∼330mmAq程度に減圧調整して,使用するのが普通である。 ボイラーなどに多く使用される,ブタンなどを多く含む液化石油ガスのよ うに,自然気化が困難なものは,蒸発器で加熱して強制気化した上,混合器 ガス配管系でこの液化が起こると,燃焼が不安定になり,危険であるから, これを防止するための措置について規定したものである。 図3−3は,液化石油ガスの代表的成分である,プロパンとブタンの飽和蒸気 (ミキサー)で空気と混合し,ブタン・エア混合ガスとして使用するのが普 3細2は,ベンチュリ式混合器で所要発熱量のブタン又はプロパンと,空気との 混合ガスを調整する場合の,混合器から出る混合ガスの標準圧力の例を示す ものである。この混合器から出た混合ガスは,そのまま使用するか又は更に, 所要の供給圧力に減圧調整した上,使用する。 ” 合は,混合器の性能上,混合ガス圧力は,混合割合に対応する値をとる。図 蒸気圧九的︵絶対圧力︶ 通であるが,混合器として,最も多く使用されているベンチュリ式による場 圧力(絶対圧力)と飽和温度(液化温度) との関係を示すものであるが,この図から 0 8 654 3 2 。 二 ノ 。 Jr 1 Jr ◇ 4 ノ′ 喜 は,常温においては十分に高く,−20℃に 里 ノ おいても2.6kg/cmともある。したがって,ボ ンベから自圧で取り出して,圧力調整器で 1.0 / 0.8 0.6 ′ 0.4 −20−10 0 10 20 30 40 温度℃ 図3−3 プロパン・ブタンの蒸気 圧力と温度 (78) 明らかなように,プロパンの飽和蒸気圧力 減圧し,それによる自己蒸発,及び大気か らの受熱によって自然気化し,配管でバー ナに供給することができる。しかし,ブタ ンは,同園が示すように,飽和圧力が低い ため,自然気化が困難であるのみならず, (79)
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