国立国会図書館による電子書籍・電子雑誌収集実証実験事業へのご

国立国会図書館
平成 27 年 10 月
国立国会図書館による電子書籍・電子雑誌収集実証実験事業へのご協力のお願い
国立国会図書館では、わが国の電子書籍・電子雑誌を貴重な文化財として収集・保存し、将来に
わたって利用できる制度の在り方を検討するため、実証実験を実施します。
この実証実験では、電子書店などで実際に販売されている電子書籍・電子雑誌を対象と想定して
います。そのためには、著作権者の皆様方の許諾が必要になります。
つきましては、ご著作を利用することについて許諾をお願いいたします。
■実証実験の概要■
実証実験は、第1段階と第2段階に分けて実施します。
第1段階では、実証実験の受託者である日本電子書籍出版社協会から閲覧のつど送信された電子
書籍・電子雑誌データを、来館利用者が国立国会図書館施設内の端末で閲覧する実験をします(下
図参照)。これは、電子書店から購入した電子書籍・電子雑誌を、一般のユーザーがタブレット端
末などで読むのと同様です。
第2段階では、第1段階の結果を踏まえて内容を必要に応じて見直しますが、暗号化された電子
書籍・電子雑誌データの国立国会図書館での保存・利用に関する実験を行う想定です。
(図)実証実験(第1段階)のイメージ
出版社
電子書籍・電子
雑誌データ
日本電子書籍
出版社協会
納品
暗号化された
データ
閲覧のつど、インタ
ーネット経由で送信
閲覧
来館利用者向け
端末
来館
利用者
←国立国会図書館内の来館
利用者向け端末の例
来館利用者向け端末の利用例→
■著作物の利用許諾の条件■
◇利用方法◇
(1)国立国会図書館(東京本館・関西館・国際子ども図書館)の来館利用者向け端末での閲覧
(2)電子書籍・電子雑誌の長期的保管・利用に関して国立国会図書館・受託者等が行う調査研究
◇著作物利用料◇
無償とします。
◇許諾の有効期間◇
実証実験の実験期間中(平成32年1月31日まで)とします。ただし、実証実験の実施期間が
延長された場合は、同一の許諾内容で延長するものとします。なお、有効期間中でも、出版社様
を通じて文書でお申し出いただければ、いつでも許諾を取り消せます。
国立国会図書館
平成 27 年 10 月
■よくあるご質問■
問1
なぜ国立国会図書館は電子書籍・電子雑誌を収集するのか。
答1
国立国会図書館は、わが国唯一の国立図書館として、出版社に対して国内で発行された出
版物の納入を法律で義務付ける「納本制度」を通じて、わが国の紙の書籍・雑誌などを貴重
な文化財として網羅的に収集して永く保存し、広く利用に供しています。
現在、電子書店などで販売されている電子書籍・電子雑誌は「納本制度」の対象外としてい
ますが、電子書籍・電子雑誌もわが国の貴重な文化財であることに変わりはないため、法制度
を整備した上で収集することを検討しています。
今回の実証実験は、実際のビジネス状況や技術動向を踏まえた実効性のある法制度の設計を
行うことを目的として、著作者様や出版社様のご理解とご協力を得て、技術面など残る課題を
着実に解決するために実施するものです。
問2
実証実験の目的は何か。
答2
実証実験の主な目的は次の2つです。
(1)電子書籍・電子雑誌の収集及び長期的な保管・利用の技術的検証を行うこと。
(2)国立国会図書館内で電子書籍・電子雑誌を閲覧に供することによる電子書籍・電子雑誌ビ
ジネスへの影響の検証や納入時の費用の調査分析を行うこと。
問3
実証実験では、提供を受けた電子書籍・電子雑誌は、どのように利用されるのか。
答3
①国立国会図書館内に設置した端末での来館者向け閲覧、②実証実験の受託者等と国立国
会図書館が実施する電子書籍・電子雑誌の長期的な保存・利用に関する調査研究、に限定し
て利用します。プリントアウトや国立国会図書館外への送信は実施しません。
問4
許諾の有効期間を指定することはできるか。
答4
許諾の有効期間は、一律に平成32年1月31日までとし、その後は実証実験終了までの
自動更新とします。なお、許諾の有効期間中であっても、出版社様を通じて文書でお申し出
いただければ、いつでも許諾を取り消すことができます。
問5
実証実験に提供された電子書籍・電子雑誌のデータは、国立国会図書館が保管することに
なるのか。
答5
許諾いただく著作物を掲載した電子書籍・電子雑誌のデータは、日本電子書籍出版社協会
(又は同協会が再委託する者)に保管されます。国立国会図書館では保管いたしません。
問6
実証実験の今後のスケジュールはどうなっているか。
答6
実証実験は、平成27年12月の開始を予定しています。第1段階の実施期間は最長3年
程度を想定しています。なお、実証実験(第2段階)の詳細は、開始時期を含めて、第1段
階の成果を検証した後に関係者様と協議の上で決定することとしています。
問7
国立国会図書館内での利用状況は確認できるのか。
答7
出版社様を通じて、ご著作の利用状況や利用アンケート調査結果を随時お知らせする予定
にしております。
○実証実験についての問い合わせ先
国立国会図書館 収集書誌部 収集・書誌調整課 納本制度係(03-3581-2331〔内線:24530〕)