「心臓麻酔中の循環抑制の発現機序として右室収縮

「心臓麻酔中の循環抑制の発現機序として右室収縮力の関与」
に関する臨床研究へのご協力のお願い
葉山ハートセンターでは心臓病の患者様に対して心臓手術が多数行
われています.心臓病の患者様では,心臓に特別な異常がない患者様
と比べて麻酔中に血圧低下など循環機能が大きく低下することがありま
す.麻酔科医は手術中に,心臓病の患者様の重大な循環機能の低下が
ないようにし,また循環機能が低下した場合には直ちに治療しています.
手術中に循環機能が低下する大きな原因として心臓の収縮力(心臓
が縮んで血液を押し出す力)の低下があります.心臓から血液は,左心
室と右心室の収縮力によって送り出されており,これまで左心室の収縮
力についてはよくわかっていましたが,右心室の収縮力については臨床
で検査する方法が確立されていませんでした.
しかし,2010年に心臓の超音波検査(心臓エコー検査)で,右心室の
収縮力を検査する方法が紹介され,右心室の収縮力が分かるようになり
ました.手術前に,右心室の収縮力が低下している患者様では心臓から
送り出される血液量が減少して,循環機能の低下がおこる可能性があり
ますが,現在まだ十分な研究が進んでいません.
そこで私達は,患者様の心臓エコー検査や麻酔中のデータを集めて,
麻酔中の循環機能の低下に右心室の収縮力がどのように関係している
かを研究する以下に示す計画を立てました.この研究により,心臓の機
能が低下しておられる患者様の麻酔中に発生する循環機能の低下を予
防できると期待しています.この研究は,既に治療が行われた患者様の
診療内容について診療録(カルテ)から調査し,まとめることによって行わ
れます.このような研究は,国が定めた「人を対象とする医学系研究に関
する倫理指針」の規定により,研究内容の情報を公開することが必要とさ
れております.この研究に関するお問い合わせなどがありましたら,下記
の問い合わせ先までご連絡ください.
【研究課題名】:開心術麻酔中の体循環抑制の発現機序として右室収縮
力は関与するか?
【研究の概要】
・対象となる患者様
当院において 2013 年 1 月~2014 年 12 月の間に心臓外科手術(緊急
手術を除く)を受けられた患者様
・利用するカルテ情報
心エコー検査所見、麻酔記録など
【個人情報及びプライバシーの保護について】
利用する情報からは,お名前,住所など,患者様を直接同定できる個
人情報は削除します.また,この研究の結果は学術集会や医学雑誌で
発表する予定ですが,その際も患者様を特定できる個人情報は利用い
たしません.
【研究期間】:共同倫理審査委員会承認後~2015 年 12 月
【研究代表者】曽原 寛(葉山ハートセンター不整脈センター部長)
【本研究に関するお問い合わせ】
上記のように,個人情報やプライバシーを保護した状態であっても,調
査対象となることを拒否される場合,この研究の計画書などの閲覧をご
希望の場合,またご質問がある場合には,下記までお問い合わせくださ
い.
なお,この研究へのご協力いただけない場合も,診療等で不利益にな
ることは何らございません.
以上,この研究へのご協力をお願い申し上げます.
【研究にご協力いただけない場合,お問い合わせ,ご苦情等の連絡先】
曽原 寛(葉山ハートセンター不整脈センター)
電話番号: 046-875-1717
ファックス: 046-875-1717