(1)平成25年度行政評価システム推進計画(PDF:294.9KB)

平成25年度
行政評価システム推進計画
平成25年4月
常
総
市
目
次
はじめに ............................................................... 1
1 行政評価システムとは ............................................... 2
2 行政評価システム導入の視点 ......................................... 3
(1)地方分権への対応 ................................................ 3
(2)厳しい財政状況と効率的・効果的な行政運営 ........................ 3
(3)行政の信頼性の確保と市民への説明責任 ............................ 3
(4)職員の政策形成能力の向上 ........................................ 4
3 行政評価システム導入の目的・効果 ................................... 5
(1)説明責任の遂行 .................................................. 5
(2)行政課題への共通理解 ............................................ 5
(3)施策の重点化 .................................................... 5
4 行政評価システムの流れ ............................................. 7
5
行政評価システムの内容 ............................................. 8
(1)推進体制 ........................................................ 8
(2)評価の対象 ...................................................... 8
(3)評価の時期 ...................................................... 9
(4)評価の流れ ..................................................... 10
(5)評価の方法 ..................................................... 11
(6)評価の体制 ..................................................... 12
(7)市民からの意見収集 ............................................. 13
(8)実施計画・予算編成への反映 ..................................... 13
参考資料1 行政評価システム関連用語 .................................. 14
参考資料2
行政評価シート
はじめに
現在,地方自治体を取り巻く環境は,高齢化・国際化・経済構造の変化等
社会経済情勢の著しい変動が見られるとともに,地方分権の推進や歳出・歳
入一体改革といった大きな行政課題も抱えています。このような諸情勢の中
において,地方自治体が自らの判断と責任において処理しなければならない
課題も増大しています。
また,昨今の日本経済は,政権交代から円安による輸出環境の改善や経済
対策の効果などを背景に景気回復が期待されているものの,海外景気の下振
れによる我が国経済への影響が懸念され,先行きは不透明であります。
こうした中,自治体は豊かで安全で安心な生活をおくるために有効的な行
財政システムの構築と運用を求められています。本市では,「市民満足度の
向上を目指した行財政システム」の確立を改革の理念とした常総市行政改革
大綱(第2次)を策定し,厳しい財政状況の下で行政自らが担うべき役割に
重点を移し,市民と共に豊かでふれあいのある地域づくりを目指しています
が,その実現のためには,まず,事業の効果や効率性等を十分検討して,既
存の事務・事業の徹底した改善見直しを行い,施策の選択や重点化を図る必
要があります。
本市では,行政評価システムを導入し,行政の諸活動の成果や効率性など
を,一定の基準,視点にしたがって数値で示し,目標値に対する達成状況の
水準を評価して,その結果を改善に結び付ける手法を実施しております。
なお,特徴としては,第1に評価結果を市民に公表して意見を募ること,
第2に担当者及び担当課以外の職員が評価するクロス評価を行うこと,そし
て第3に人件費を含む事業費を算出して事業コストを数値で表して評価する
ことです。
行政評価システムは,今ではほぼ全ての地方自治体が導入していますが,
本市の独自性に配慮し,実態に応じた調査・検討を経て,市民満足度の向上
を目指した行財政システムを構築します。
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行政評価システムとは
本市の行政評価システムは事務・事業を評価することで問題点を発見し,改善に結
び付けることを目指し,実施計画の策定や予算編成における事業採択などの基礎とす
ることを主眼としています。
また,行政評価結果を市民にも公表することで行政の説明責任を果たし,行政と市
民の信頼関係を強化することができます。
さらに,地方分権による権限移譲に伴い,行政職員の政策形成能力の向上が求めら
れていますが,行政評価システムを導入することは,成果を志向しながらも,コスト
意識を持って絶えず事務・事業の改善を工夫するという職員の能力向上にもつながる
ものです。
「常総市行政評価システム」は,行政が一定の資源(予算や人材)を投入して行う
行政サービス(事務・事業)について,市民の視点からどのような効果をもたらして
いるかを測定します。さらにこれらを評価することで,問題点発見のきっかけとし,
その原因を分析することで市民の満足度を向上させるための事業選択や事業改善に結
び付けていきます。
このシステムは,市民の満足度向上のための改革に取り組み,実施計画の策定や予
算配分の有効性を高めるために実施するものです。
その特色は,第1に事務・事業の実施状況や投入した資源(予算や人材),得られ
...
..
た成果を数値化すること,第2に行政評価の基準となる情報と評価結果をすべて行政
.........
評価シートに集約化し,一覧することで誰もが評価結果を理解できるようにすること
です。
また,行政評価システムの導入によって類似事業や相互に関連した事務・事業の連
携・統廃合を進めるきっかけが作られるとともに,事務量軽減の効果も期待されます。
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2
行政評価システム導入の視点
(1)行政改革の推進
本市は,行政改革大綱および集中改革プランにおいて,行政評価システムの導入を
位置づけています。
現在地方分権に積極的に対応し,自立した地方自治体を目指すことが重要であり,
より高度化・専門化する事務・事業を効率的かつ円滑に遂行する体制の整備,職員の
政策形成能力の向上が求められています。
事務・事業改善のために,多くの行政職員が行政評価システムを経験しておくこと
は,行政改革を遂行し,市民の満足度を向上させる上で有効となります。
(2)厳しい財政状況と効率的・効果的な行政運営
高度経済成長やバブル経済の崩壊などを経て,個人の生活様式や意識も変化し,本
市においては行政運営の基幹となる税収入が著しく低下しています。また,公債比率
は依然として高く,地方交付税交付金や国・県の補助金等も一層厳しさを増すことが
予想されています。
さらに,税を負担する市民も,納めた税金が有効に使われているかに関心が高まっ
ています。
こうした中,行政職員においては,最少の経費で最大の効果をあげるための工夫が
なされているかが問われています。そのため,コスト意識をもって常に既存の事務・
事業を見直し,行政目標に照らして,効率的・効果的な事業の選択,手段の改善に努
めることが重要です。
(3)行政の信頼性の確保と市民への説明責任
市民は,納税者として自ら納めた税金の使われ方に大きな関心を持っており,無駄
遣いは許されるものではありません。また,市民の満足度を高めるため,職員は,市
民により質の高いサービスを効率的・効果的に提供できるよう最大限の創意工夫に努
める必要があります。
以前は,予算が適正に執行されているかといったことが課題でしたが,今日では,
予算そのもの,事業そのものの効果が問われる時代になっています。
これまでも,予算・決算や事務・事業の内容は公表してきましたが,事務・事業の
必要性や目的,どのように評価し改善を図っているかといった過程を説明する仕組み
がありませんでした。
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このような状況の中,事務・事業の評価は,年々その重要性を増してきております
が,評価を行う際,成果指標とその達成率は重要な判断基準のひとつであるとともに,
市民にとっては大変わかりやすい指標となります。そこで,できるだけ具体的な数値
で成果を表すため,その目標値に対する達成率を表記することにしました。
情報公開制度は行政の透明性を高め,行政と市民の信頼関係を構築する効果が期待
できますが,開示請求に応えるという受身的な対応でなく,積極的に情報を提供する
という視点から,説明責任が求められています。
(4)職員の政策形成能力の向上
市民ニーズや社会情勢は常に変化します。そのため,担当者が取り組んでいる事務・
事業は,市民ニーズや社会経済状況に合致しているかどうかを点検し,何のために仕
事をするのかを職員自らが改めて考え,使命感をもって的確な事務・事業を選択し,
遂行するための手段として「行政評価システム」を位置づけます。
具体的には,市民の満足度や事務・事業の効率性向上などの目標に対する達成度を
自己評価し,改善の方策を検討し,実施計画や予算に生かしていくという継続的な
しくみをつくり,職員の政策形成能力の向上を図ります。
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行政評価システム導入の目的・効果
本市における「行政評価システム」導入の目的は,厳しい財政状況の中で市民の満
足度向上に寄与する効率的・効果的な行政運営=成果志向の行政運営を実現し,行政
改革を推進することです。
具体的には,次の3つの効果をねらいとして導入します。
(1)説明責任の遂行
市が取り組む事務・事業については,地方自治の担い手である「市民への説明責任」
を果たす必要があります。
“説明責任”とは,形式ではなく,市民にも理解していただけるように説明する責
任のことです。そのための道具が「行政評価システム」です。
具体的には,毎年の主な事務・事業について,その目的や実施内容および成果など
の基礎的な情報を市民にわかりやすく公表することで,透明性の高い行政運営を実現
します。
また,事務・事業に関する問題点や改善方向について,市民との共有化を図ること
で,行政と市民の信頼関係を強化します。
(2)行政課題への共通理解
本市の行政評価システムは,事務・事業の目的・目標に照らして,改革・改善を迅
速に行うための仕組みです。
具体的には,担当者自身が問題を感じた事務・事業について,その目的に照らして,
期待した効果が上がっているかを具体的な数値(指標)を掲げて評価することで,問
題点や課題をオープンにすることができます。
そのことで,改善方策を実行するための協力が得やすくなり,実施計画策定
実施計画策定や
実施計画策定や予算
編成に
編成にも活かすことができます
かすことができます。
ことができます
さらに,行政評価結果を市民にも分かりやすく公開し,意見を募ることによって,
市民との共通認識を形成することができ,市民の参加と協力を得た事業遂行が可能と
なります。
(3)施策の重点化
財政規模の拡大が困難な中で市民満足度の向上を図るための新たな行政ニーズに対
応するためには,不断に事業間の調整を行う必要があります。
具体的には,まず,各事業を横断的に見直しすることにより,事業の集約化を図り
ます。
さらに,行政評価結果を市民に公開し,意見を募ることによって,市民ニーズを把
握します。
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そして,市民ニーズを考慮した上で,事業の優先順位を決め,事務・事業の連携・
統廃合を実施することによって,施策の重点化を図ります。
また,事務・事業の連携・統廃合などによって捻出された財政効果額を,より市民
ニーズの高い事業に振り分けることにより,予算の再分配を行います。
以上の過程により,財政負担をかけずに,市民満足度の向上を目指します。
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常総市行政評価システムの流れ
行政評価システム推進計画の作成
行政改革推進委員会
5月 23 日
■本年度の進め方の大枠を報告するとともに,その細部を協議
※前年度からの変更点,今後のスケジュール等
推進本部会議
■本年度の進め方を協議
6月 24 日
各担当者による評価シートの記入
■各課作成依頼
各課作成依頼:
各課作成依頼:7月上旬
月上旬~
提出期限:
提出期限:7月下旬
ヒアリングの実施(各担当課と企画課)
7月中旬~
月中旬~7月末
■全事業を対象に実施
各担当課による評価シートの修正
8月初旬
行政改革推進委員会
8月中旬
■クロス評価の実施
推進本部会議(評価の実施)
8月下旬
月下旬
市民からの意見収集(行政改革懇談会)
9月上旬
月上旬
市民からの意見収集(パブリックコメント)
9月中
市民意見を評価シートに反映
推進本部会議(評価シートの確定)・公表
10 月
実施計画・予算編成への反映
10 月中旬~
中旬~下旬
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5
行政評価システムの内容
(1)推進体制
常総市の行政評価システムを推進するに当たっては,常総市行政改革推進本部設置
要項に基づき,行政改革推進本部とその下部組織である行政改革推進委員会を中心に
進めていきます。
また,行政改革推進委員会のメンバーで,クロス評価チームを構成し,他課の事業
について評価することとします。
【行政評価推進体制図】
諮問
行政改革推進本部
行政改革懇談会
意見
行政改革推進委員会
クロス評価
クロス評価
クロス評価
クロス評価
チーム
チーム
チーム
チーム
(総務)
(文教・厚生)
(建設)
(環境・経済)
(2)評価の対象
一般的な行政評価としては,政策評価,施策評価,事務・事業評価がありますが,
常総市行政評価システムでは,事務・事業を対象とします。
平成25年度においては,前年度に評価を行った94事業から,最終的に「改善」以下
の評価となり,今年度終了していない41事業を評価します。また,24年度新規事業の
中から単年度事業など評価にそぐわない事業を除き,6事業を追加します。
さらに,新たに評価対象としたい事業の募集を,庁内で実施します。
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【行政評価の一般的構成】
政策評価
基本施策
施策の項目
施策評価
実施計画事業
事務・事業評価
(3)評価の時期
本市の行政評価システムは,継続事業を評価する仕組みです。評価の時期は,前年
度の決算に基づく「事後評価」とします。
事後評価を実施した後は,今後の方向性,その理由及び具体策を協議し,それらが
記入された事務事業評価シートを市民に公開し,意見収集を行います。
市民から寄せられた意見等については,行政評価シートに盛り込み,実施計画
実施計画策定
実施計画策定
予算編成の
判断基準の
材料とします。
や予算編成
の判断基準
の材料
なお,今後の方向性が「現行どおり」の事業については,その後2年間評価を行わ
ず,3年目に再度評価を実施します。
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(4)評価の流れ
毎年度の事務・事業の流れは,本来 Plan(プラン)-Do(ドゥ)-Check(チェック)-
Action(アクション)が基本サイクルとなっています。
「プラン」は,事務・事業の立案,実施計画策定・予算編成であり,「ドゥ」は予
算執行,そして「チェック」が行政評価,「アクション」が改革実行となります。
行政評価をする過程で洗い出された問題点・課題,その解決方法及び市民から寄せ
られた意見等は,評価シートに集約化し,実施計画策定・予算編成に反映させます。
Plan(プラン)
(実施計画・予算編成)
Do(ドゥ)
(予算執行)
Action
(アクション)
(行政改革)
Check
(チェック)
(行政評価)
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(5)評価の方法
評価結果が,市民に対し,よりわかりやすく具体的・客観的な説明資料となるよう,
事業の結果をできるだけ数値化し,これら数値を評価することとします。
①評価指標
評価の客観性を高めるため,事務・事業ごとに「活動指標」と「経済指標」及び
「成果指標」を設定し,各事務・事業の実績や経費および成果を数値で表します。
ア 活動指標
「活動指標」はアウトプット(output)とも呼ばれ,供給されるサービス量の大
きさを表すものです。
(例)
・道路改良事業で整備した道路延長
・下水道整備事業で整備した管路延長
・防犯灯の整備数
・講座の開催回数や参加者数
・健康診査の受診者数
イ 経済指標
予算・人員など,どれだけの資源を投入したかをインプット(input)と呼びます。
経済指標は,インプットを元に数値化することとします。
具体的には,仕事をやったことに対し,総事業費(年間事業費+人件費)や,サ
ービス1件当たり又はサービス利用者1人当たりの事業費を数値化したものとしま
す。
(例)
・道路工事の場合,道路1メートル当たりの事業費=(年間事業費+人件費)/延長
・講座開催の場合,参加者一人当たりの事業費=(年間事業費+人件費)/参加人数
ウ
成果指標
成果指標は,アウトカム(outcome)とも呼ばれます。事業を実施した結果,最終
的に市民の側にもたらされた効果(満足度)を表します。
あくまでも市民の目から見て,評価を受ける点で効果があったと見ることにポイ
ントがあります。
22年度からは,この成果指標に対する<目標値>を,できる限り具体的数値で設
定し,事務・事業の成果を,より市民にわかりやすく表現するとともに,進行管理
に役立てました。
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(例)
・ 国際交流推進事業:【成果指標】国際交流関係事業延べ参加者数
【目標値】3,000
【単位】
人
【成果指標の考え方】 国際交流事業への参加者数により,
国際交流推進に対する市民の関心
の度合いが図れると考えた。
【目標値設定の考え方】現状の参加者数は2,800人。
同様の参加者数を毎年度維持する
ことを目標とした。
②1次評価
所属長・クロス評価・行政改革推進本部それぞれにおいて「今後の方向性」及び
「(今後の方向性の)理由及び具体策」について協議し決定します。
今後の方向性については「拡充」「現行どおり」「縮小」「休止・廃止」「終了」
の5段階で協議を行います。
③市民及び行政改革懇談会からの意見
1次評価で示した行政改革推進本部の評価をパブリックコメント等により市民の
意見を募集します。
④最終評価
市民の意見を考慮し,行政改革推進本部が「拡充」「現行どおり」「縮小」「休
止・廃止」「終了」の5段階で最終評価を下します。
(6)評価の体制
行政評価が,効率的・効果的に実施できるよう行政改革推進本部を設置し,所属
長 ⇒ クロス評価 ⇒ パブリックコメント ⇒ 行政改革推進本部と段階的に評価を
実施します。
【1次評価】
①所属長評価
行政評価の基本は,所属長による評価とします。所属長は,事業の担当者の意見
を聴取し,所属長と担当者が統一した意見のもと評価します。
②クロス評価
クロス評価は,行政改革推進委員会内にクロス評価チームを設置して評価作業を
行います。これは,評価者が自分の課で実施している事業ではなく,他の課で実施
している事業に評価を加えるものです。
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クロス評価を行うことによって,担当課では難しい客観的評価や,意見等が得ら
れます。これにより,事業の担当課は,抱えている問題点の解決方法などを,より
広く集めることができます。
③推進本部評価
所属長評価・クロス評価を参考に,1次評価の最終評価案を示します。市民に公
開するにあたり「評価に対する意見」,「今後の方向性」及び「(今後の方向性の)
理由及び具体策」について協議し,正当な理由による公正な評価を行います。
この時点で,評価シートは,市民に公開され,市民からの意見を募ります。市民
から提出された意見は,評価シートに記入されます。市民からの意見を集約した評
価シートは,改めて推進本部に報告され,確定されます。
【最終評価】
④推進本部評価
推進本部では,「評価に対する意見」,「今後の方向性」及び「(今後の方向性
の)理由及び具体策」について協議し,最終評価を決定します。
協議結果は,事務事業評価シートに記入されます。
(7)市民からの意見収集
評価結果のまとめを作成し,以下の方法などにより積極的に市民から広く意見を求
めます。
○ 行政改革懇談会からの意見収集
○ 広報紙・ホームページへの掲載
○ 公共施設窓口での閲覧
(8)実施計画・予算編成への反映
行政評価システムは,“評価を下せば終わり”ということではありません。
各評価者による評価結果に加えて,今後の方向性についての所属長や行政改革推進
委員会(クロス評価)からの提案を受けて推進本部が決定するとともに,市民から寄
せられた意見等を集約した事務事業評価シートを,実施計画策定
実施計画策定や
実施計画策定や予算編成策定
予算編成策定の
策定の判
断材料とし,行政改革の推進に反映するまでが「行政評価システム」となります。
断材料
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参考資料1
行政評価システム関連用語
行政評価・・・・・・・・
政策・・・・・・・・・・・・
施策・・・・・・・・・・・・
事務・事業・・・・・・・
行政評価の体系・・
政策,施策及び事務・事業について,成果指標等を用いて有効性又
は効率性を評価するもの。
大局的な見地から地方公共団体が目指すべき方向や目的を示すも
のであり,市の基本構想の大きな柱に相当するもの。
政策という上位目的を達成するための個々の方策であり,ある政策は
複数の施策によって構成・組織され,その施策目的が達成されること
により政策が達成されるという必然的な関係が認められる。
施策目的を達成するための具体的手段で,いわゆる予算事業に止ま
らず,行政が関与しているもの(お金,人などの行政コストを投入した
もの)を言う。
(判断指標)
政策(行政活動の大局的な目的)
⇒ 妥当性
施策(政策を実現するための具体的な方策)
⇒ 重点配分
事務・事業(施策を実行するため,事業化したもの) ⇒ 効果
(例)
(政策) 花とみどりの快適環境のまちづくり
(施策) 循環型社会の実現
(事務・事業) 資源物再生品化推進事業
政策体系の最も下位レベルである事務・事業を評価するもの。三重
県の事務・事業評価が先行事例として有名。事業の担当者が評価シ
ートに記入し,事業を評価する。
アウトカム・・・・・・・・ 成果指標とも言う。政策,施策及び事業などの実施によってもたらさ
れる成果(あるいは効果)。
アウトプット・・・・・・・ 活動指標とも言う。政策,施策及び事業などの活動をどれだけ(頻
度・量・時間)施したかを表す活動量,産出量。
アカウンタビリティ・・ 説明責任。行政側が行政活動の内容を住民に説明し,理解を求める
責任。行政は税をはじめとする社会的資源を利用してさまざまな行政
サービスを提供していることから,資源が正しく使われているか,資源
の利用方法は効率的か,提供しているサービスは住民のためになっ
ているかなどについて明らかにする責任。
インプット・・・・・・・・ 政策,施策及び事業などの行政活動を実施するために投入された費
用。行政資源(予算,職員の労働,施設設備,消耗品)。
事務・事業評価・・・
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