高速データ処理デバイスの製品化に関するQ&Aを公開いたします。

高速データ処理デバイスの製品化に関する(補足資料)
2015年5月26日付で、 「メモリ型コンピューティング技術による 高速データ処理デバイスの製品化に着手」
に関しまして、当社IRにて発表させて頂きましたが、その後、多くの皆様方よりお問い合わせを頂いております。
細部の情報公開に関しましては、その時機がまいりましたら改めて発表させて頂きたいと考えておりますので、
ご理解の程よろしくお願い申し上げます。
現時点で、特に多いお問い合わせ内容に関しまして、以下、Q&Aの形に整理致しました。
◆主なご質問
Q1.「高速データ処理デバイス」の商品化に取り組んだ経緯は?
Q2.AOT社とNCDの関係は?
Q3.「メモリ型コンピューティング技術」とはどのような技術なのか?
Q4. 「高速データ処理」とはどのような技術なのか?
Q5. 「高速データ処理デバイス」とはどのような商品なのか?
Q6.「今回の商品化」に対する今後の発表時期は?
Q1.「高速データ処理デバイス」の商品化に取り組んだ経緯は?
A1.我々が日常的に利用するコンピュータは、1940年代にフォン・ノイマンという数学者が提唱した方式
(ノイマン型コンピュータ)で、大砲の弾道を計算するなど高度で高速な数値演算を実現するために
誕生しました。その後、数値演算処理以外にも様々な分野の情報処理への応用が始まり、今日の情報
社会が築き上げられてきた事は周知の事です。
しかし・・・この発展過程において、集積回路(IC)は高性能・高精密度になりましたが、性能が向上すれば
する程、使用電力量が増え、発熱量も増加してきました。
これからの情報処理は、ノイマン型コンピュータを駆使するだけでは、情報社会をささえるには限界が
あると確信しました。
【集積回路の高精密度化】(イメージ図)
そこで当社(NCD)では、
非ノイマン型アーキテクチャでもある、
メモリ型コンピューティング技術に着目し、製品の開発に着手しました。
・DBP(Database Processor)
・・・データ検索が得意なメモリ型プロセッサ
・SOP(Set Operating Processor)・・・文字検索が得意なメモリ型プロセッサ
省エネで、しかも検索用のインデックスが不要になるなど、従来の情報処理には無い特徴を備えており
ます。
(※DBP/SOPの説明は他で説明致します)
高速データ処理デバイスの製品化に関する(補足資料)
Q2.AOT社とNCDの関係は?
A2.まずはじめに、当社が商品化する技術は、IRで開示いたしましたとおり、株式会社エイ・オー・テクノロ
ジーズ (代表取締役 井上克己 氏)と電気通信大学 准教授 範公可 氏が共同研究した
「メモリ型コンピューティング」技術の使用(開発・販売)許諾契約を結んでおります。
当社独占契約ではございません。
会社名 :株式会社エイ・オー・テクノロジーズ
設立
:2010年 9月
名誉会長:下條 武男 氏
(NCD創業者でNCDの名誉会長)
代表者 :代表取締役 井上克己 氏
※代表者の井上社長様と弊社は30年以上のお付合いです
当社との資本関係はございません
※株式会社エイ・オー・テクノロジーズの詳細は以下AOT社ホームページにてご確認ください
URL: http://aot-slid.com/
Q3. 「メモリ型コンピューティング技術」とはどのような技術なのか?
A3.インメモリ技術とは・・・
情報処理するために必要なプログラムやデータ等を全てメモリ上に格納して処理する技術のことです。
この技術の結果データ検索や情報処理にかかる処理時間が大幅に短縮されると期待されています。
(データベースメーカ等の商品がこれにあたる)
メモリ型コンピューティング技術とは・・・
情報処理するために必要なデータ等を全てメモリ上に格納し、処理する技術である点は、上記インメモリ
技術と同様ではあるが、ポイントは、FPGAを使用して
①やらせたい機能を電子回路で実装する事(〇〇処理用回路とか□□処理用回路など)
②演算装置とデータを同一メモリに格納する事です。
これにより、バスボトルネックが軽減されて、より高速な情報処理が可能になります。
イメージ
インメモリ技術
メモリ型コンピューティング技術
開発デバイス
CPU
データ
演算装置
プログラム
演算装置
(処理回路)
(処理回路)
(処理回路)
データ
高速データ処理デバイスの製品化に関する(補足資料)
Q4.「高速データ処理」とはどのような技術なのか?
A4.当社が商品化する技術は、IRで開示いたしましたとおり、株式会社エイ・オー・テクノロジーズ
(代表取締役 井上克己 氏)と電気通信大学 准教授 範公可 氏が共同研究した
「メモリ型コンピューティング」技術です。
名 称
プロセッサ名称
DBP
Data Base
SOP
Set Operating Processor
特 徴
Processor
内部の1ビット並列演算装置により
データ検索を超高速(並列)に実行する
従来のCPUでは計算困難なパターンマッチ
などの集合演算を超高速(並列)に実行する
・文字列からの語彙検索 (1次元SOP)
【DBP補足】
これまでのCPUとメモリを組み合わせた情報処理システムでは、データ検索などを行う際に、データを
探しやすくするためのインデックスを作成したり、データを並び替えたりする前処理が必要であり、高速
化が難しかった。当技術では、演算器を搭載したメモリー内で論理演算を行うことで、インデックスなど
を作成せずに目的のデータを素早く見つけ出すことが可能になります。
当技術の発案者であるAOT社井上社長はこう説明しています。
「日常生活での“探し物”は、その大半は“無いとこ探し”の時間である」
すなわち、CPUの情報探しも同様である。
例:携帯電話やスマフォをどこに置いたか見つからないそんな時あなたは?
A1.とにかく記憶を頼りに、家じゅうを片っ端から探す
A2.自宅の電話又は家族の携帯から自分の携帯/スマフォに電話する 呼び鈴をたよりに探す
答) A2
まさしくこの発想をCPUの情報探しに応用させた技術なのです。
【現在の検索技術】は
(1,000)
←
←
上から下・左から右のように1つづつ順次に検索する必要
があります。
右記図を例にすれば
アドレス:0番~999番 と レコード:0 ~ 999までの
合計100万カ所を検索する事で、
“999”番アドレスの”999”レコード内の「★」が探し出せます。
→
レ
コ
ー
レ
コ
ー
レ
コ
ー
レ
コ
ー
レ
コ
ー
レ
コ
ー
レ
コ
ー
レ
コ
ー
ド
0
ド
1
ド
2
ド
3
ド
4
ド
5
ド
9
9
8
ト
゙
9
9
9
アドレス0
アドレス1
アドレス2
【今回の検索技術】は・・・
簡単に申し上げれば、該当プロセッサに対して
「★」はどこにあるか?の命令を出すと
“999”番アドレスの”999”レコードにあるよ!と
答えが返ってくるイメージです。(回路が教えてくれるイメージ)
(例)
アドレス3
アドレス4
アドレス5
アドレス6
アドレス7
アドレス8
アドレス9
アドレス10
→
詳細な、技術的な説明はここでは省略致します。
※この技術が、特許技術になります。
(
1
0
0
0
)
アドレス998
アドレス999
★
検索範囲=(100万カ所=1,000カ所×1,000カ所)
高速データ処理デバイスの製品化に関する(補足資料)
Q5.「高速データ処理デバイス」とはどのような商品なのか?
A5.NCDは、AOT社の特許技術の使用許諾(開発権と販売権)を取得し、AOT社と電気通信大学との
共同研究によって開発されたメモリ型プロセッサ(DBP・SOP)を
DBP:Data Base Processor
使用した商品「高速データ処理デバイス」になります。
SOP:Set Operating Processor
【処理デバイスの特徴】
・検索項目のインデックス作成が不要となりますので、非常に単純化されたシステムとして提供されます。
・メモリ一体型チップ(FPGA)利用により、CPUでの検索・判定処理は全てFPGAで処理される為、CPU
処理は軽減される。又、利用する電力も少なく省エネに寄与できます。
・複数台の処理デバイスを並列接続する事により、大量データ処理にも対応出来ます。
・従来のコンピュータ処理の苦手なパターン認識(文字列、画像、3次元座標)の高速化も可能
になります。
【NCDが開発するもの】
①高速データ処理デバイス(DBP・SOP)
②高速データ処理デバイスを使用する為の各種ツール類(制御ライブラリ 等)
③高速データ処理デバイスを活用するシステム
①【高速データ処理デバイス】
②各種 使用ツール類
③活用システム
デバイスコントロール類
基本機能ツール類
(イメージ画像)
Q6.「今回の商品化」に対する今後の発表時期は?
A6.
当初の発表通りに、現在、商品化を目指し開発を進めております。
今秋頃には、今後の予定も含めて、状況報告を予定しております。
又、以下の内容に関しましても、調査・検証を進めており、現段階では未定となっております。
・適用市場
・販売開始時期
・提供方法
・販売価格
・サービス内容
・販売形態
など