OpticStudio 15 SP1 は重要な修正と機能強化が含まれております

OpticStudio 15 SP1 は重要な修正と機能強化が含まれております。Zemax チームでは、OpticStudio 15 SP1 をダウ
ンロードしてすぐに使用されることをお勧め致します。変更点は以下の通りです。
ユーザーインターフェース
 特殊文字を利用できる全てのテキスト入力の中で ALT キーの後に適当な 4 桁の数字を続けると(± のよう
な)特殊文字を使用できるようになりました。
シーケンシャル
 Code V to OpticStudio コンバータ マクロの多くの点を改善して、バージョンを 1.26 に更新しました。
下記のような機能強化が含まれております。
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環状の円形ミラーが利用できるようになりました。
ズーム コマンドの処理を改善し、視野およびズーム固有のフォーマットが追加されました。
以下のマルチコンフィグレーション マッピングが追加されました。
 WL
 WTW - 波長の重み
 XOB、YOB – X と Y 方向の物体高
 XIM、YIM – X とY 方向の近軸像高
 XRI、YRI – X と Y 方向の実像高
 VUX、VUY – X と Y 方向のビネッティング ファクター
 REF - 主波長
 TIT - タイトル(新規フォーマットをサポート)
グループ コントロール コマンド を結合できるようになりました。
 THC - 厚み
 ADC、BDC、CDC – X 軸回りのティルト、Y 軸回りのティルト、Z 軸回りのティルト
 XDC、YDC、ZDC – X 座標のディセンタ、Y 座標のディセンタ、Z 座標のディセンタ
 CCY - 曲率半径/曲率 (回転対称な場合)
X(6)、Y(6)の形式を含めるように MIL ナンバー ガラスの変換が改善されました。
2点ホログラフィック創成に関連するコマンドが利用できるようになりました。
 標準面によって定義された平面鏡にすれすれの角度で入射した光線は正しくその面から反射されるようにな
りました。
 ある光学系で実光線のレイ エイミングが使用できるが、OpticStudio が(光線のケラレや全反射のために)実
マージナル光線を追跡できないとき、システム チェックで警告されるようになりました。この場合、常に瞳の収
差を計算できるように近軸光線のレイ エイミングが使用されます。このことはシステム チェックにおける警告
で示されるようになりました。
ノンシーケンシャル
 D65 White の入力スペクトルが更新されました。以前の OpticStudio のリリースでは、 D65 White のスペクト
ルは、光源の三刺激値が正確に(X=0.9505、Y=1.0、Z= 1.089)となるフィッティングから生成していました。しか
し、このフィッティングでは D65 White のスペクトルが完全に可視波長域である必要がありました。現在は
D65 White の定義に CIE から提供されている表データ(フィッティングを必要としない)を使用しています。この
データはこれまでよりずっと文献値と一致しています。光源のスペクトルとして D65 White を以前に使用して
いたユーザー様は、これまでより正確なスペクトルに切り替えた結果として SP1 において異なる振る舞いが
見られます。古い D65 White のスペクトルを使い続けたいユーザー様は、代わりに(X=0.9505、Y=1.0、Z=
1.089)を用いた CIE 1931 三刺激値 XYZ を使用することに切り替えることが単に必要です。これで古い D65
White モデルと同じスペクトルが生成されます。
 ノンシーケンシャル オブジェクトが屈折率分布媒質と接している際、光線の交点の最初の推測としてテッセレ
ーションを使用しているオブジェクトに対してこれまでより優れた公差が採用されました。これにより光線の交
点を見つける信頼性が向上し、ほとんどのこのようなオブジェクトに対して全体的な光線追跡性能が良くなり
ます。

透過光と反射光に対して異なった測定を含む ISX 散乱測定で、散乱面に任意の角度で入射する光線に対し
て双方向(透過と反射)における全散乱積分が 1 を超えないことを確認する新しいアルゴリズムが追加され
ました。これは主にすれすれの角度で入射する光線で問題となります。透過、反射散乱分布を表現するため
に使用される測定結果は異なる入射角度から生成することができます。

ディテクタ(極)オブジェクトにおいて、トゥルーカラー表示の正規化スケールは、グラフ表示においてスケール
の下部が正しくゼロと表示されるようになりました。これにより、同じデータに対するこの表示とクラシック
表示間の相違が解決されました。
解析

FFT MTFと回折エンサークルド エネルギーのテキスト出力のデータ ラベルは、回折限界のデータを表示す
るオプションを選択する際に正しいデータを表示するように修正されました。

光線の電場の実部と虚部が 1.0E-8 の最小閾値を下回る場合には、光線の位相はゼロに設定されるように
なりました。これにより電場の成分が無視できるほど小さいが有限である場合において、位相結果のノイズが
取り除かれます。

光線が複屈折性結晶の軸に沿って伝搬するのを検出するのに使用されるアルゴリズムが、結晶軸のいずれ
の方向へ伝搬するのかを考慮するように修正されました。

偏光瞳マップにおけるコンフィグの追加オプションでは、以前、コンフィグレーション間で偏光が直交している
際に透過光強度が不正確な結果となっていました。直交するコンフィグレーションのデータは物理的に現実的
な値となるように独立に正規化されるようになりました。
プログラミングのカスタム
 ZOS-API.NET において、異なるコンテキストで使用される際に同じ名前であるものの違うケース構造を有す
る多くの変数(つまり、変数名があるコンテキストでは大文字で、別のコンテキストでは小文字)が同じケース
構造を有するように修正されました。これは、COM. で必要となります。変更された変数の一覧は以下の通り
です。()内には現在のケースを示しています。
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File(以前も fileとして参照していました)
FileName(以前も filename として参照していました)
PlotDescription(以前も plotDescription として参照されていました)
Data(以前も data として参照されていました)
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Size(以前も Size として参照されていました)
Value(以前も Value として参照されていました)
SurfaceNumber(以前も surfaceNumber として参照されていました)
ObjectNumber(以前も objectNumber として参照されていました)
OperandNumber(以前も operandNumber として参照されていました)
FaceNumber(以前も faceNumber として参照されていました)
FirstSurface(以前も firstSurface として参照されていました)
LastSurface(以前も lastSurface として参照されていました)
NumberOfWavelengths(以前も numberOfWavelengths として参照されていました)
Row(以前も row として参照されていました)
Col(以前も col として参照されていました)
X(以前も x として参照されていました)
 ISCS_CIE1931 色度座標で使用される X の名前は cx となりました。
Y(以前も y として参照されていました)
 ISCS_CIE1931 色度座標で使用される Y の名前は cy となりました。
Z(以前も z として参照されていました)
L(以前も l として参照されていました)
M(以前も m として参照されていました)
N(以前も n として参照されていました)
R(以前も r として参照されていました)
G(以前も g として参照されていました)
B(以前も b として参照されていました)
Ex(以前も ex として参照されていました)
Ey(以前も ey として参照されていました)
MaxRatys(以前も maxRays として参照されていました)
ApertureValue(以前も apertureValue として参照されていました)
ApodizationType(以前も apodizationType として参照されていました)
ApodizationFactor(以前も apodizationFactor として参照されていました)
Layer(以前も layer として参照されていました)
OpticStudio 15 で ZOS API.NET ライブラリを使用してコンパイルされたプログラムは、SP1 で使用する前に
SP1 で提供されるライブラリを使用して再コンパイルする必要があることにご注意ください。