スペイン・サンチャゴへの巡礼の旅(その 2)

【海外旅行滞在記】
海外旅行滞在記】
スペイン・
スペイン・サンチャゴへの
サンチャゴへの巡礼
への巡礼の
巡礼の旅(その 2)
会員
森川浩司
■巡礼
巡礼ってどんななの
巡礼ってどんななの?
ってどんななの?
典型的な
典型的な巡礼の
巡礼の一日を
一日を紹介しましょう
紹介しましょう。
しましょう。朝は、各自 5 時半ごろから
時半ごろから、
ごろから、巡礼宿(
巡礼宿(スペイン
語でアルベルゲ)
アルベルゲ)のまだ暗
のまだ暗い部屋の
部屋の中でごそごそ準備
でごそごそ準備を
準備を始めます。
めます。寝袋をたたみ
寝袋をたたみ、
をたたみ、服を着
て、トイレに
トイレに行って洗顔
って洗顔などを
洗顔などを済
などを済ませて、
ませて、リックをまとめて
リックをまとめて、
をまとめて、ペットボトルに
ペットボトルに水を水道か
水道か
らつめて、
らつめて、6 時半ごろには
時半ごろには巡礼宿
ごろには巡礼宿をばらばらと
巡礼宿をばらばらと出発
をばらばらと出発していきます
出発していきます。
していきます。朝食は
朝食は次のバール(
バール(飲ん
だり食
だり食べたりできる現地
べたりできる現地にたくさんある
現地にたくさんある飲食店
にたくさんある飲食店で
飲食店で安い)まで我慢
まで我慢して
我慢して 2 時間ほど
時間ほど歩
ほど歩きます。
きます。
(時速は
時速は4~5kmです
kmです)
です)そこでミルクコーヒー
そこでミルクコーヒー100
ミルクコーヒー100 円とポテトオムレツを
ポテトオムレツを一切れ
一切れ 130 円
を食べ、トイレに
トイレに行ってから、
ってから、歩き始めます。
めます。今度は
今度は 3 時間ほど
時間ほど歩
ほど歩き、またバール
またバールによっ
バールによっ
てサンドイッチ 300 円・ビール 100 円などの昼食
などの昼食にします
昼食にします。
にします。そしてまた 2 時間ほど
時間ほど歩
ほど歩いて、
いて、
巡礼宿の
巡礼宿の受付に
受付に並びます。
びます。
たいていの村
たいていの村には巡礼宿
には巡礼宿は
巡礼宿は 2 箇所以上あって
箇所以上あって、
あって、一つは教会
つは教会のやっているもの
教会のやっているもの、
のやっているもの、他は個人
がやっているものです。
がやっているものです。値段は
値段は教会系が
教会系が 1 泊 300 円~600 円、個人系はそれより
個人系はそれより 100 円ほ
ど高くなっている。
くなっている。宿の提供するものは
提供するものは、
するものは、ベッド(
ベッド(2 段ベッドが
ベッドが多い)、シャワー
、シャワー、
シャワー、洗濯場
と干し場、そして自炊用
そして自炊用の
自炊用のキッチンです
キッチンです。
です。チェックアウトは
チェックアウトは朝の 8 時。消灯は
消灯は夜の 10 時で
す。ベッドルームは
ベッドルームは男女同室。
男女同室。6-20 人部屋が
人部屋が一般的です
一般的です。
です。チェックインは
チェックインは大抵午後の
大抵午後の 1
時からなので、
からなので、並ぶ場合もあります
場合もあります。
もあります。泊まれないということはありません。
まれないということはありません。
お金を払い、巡礼ノート
巡礼ノートに
ノートにスタンプを
スタンプを押してもらってから、
してもらってから、自分の
自分のベッドを
ベッドを確保し
確保し、シ
ャワーを
ャワーを浴びて、
びて、洗濯をして
洗濯をして干
をして干し(今は夜の 10 時ごろまで明
ごろまで明るく、
るく、陽射しも
陽射しも夕方
しも夕方まで
夕方まで強
まで強い
ので数時間
ので数時間で
数時間で乾きます)
きます)、その
、その後
その後、近くのコンビニ
くのコンビニなどに
コンビニなどに夕食
などに夕食の
夕食の材料を
材料を買出しに
買出しに行
しに行き、キッ
チンで
チンで飯を作り、周りの人
りの人たちと歓談
たちと歓談しながら
歓談しながら食
しながら食べます。
べます。もちろんワイン
もちろんワイン付
ワイン付き(1 本 150
円)にします。
にします。夜の 9 時ごろから寝支度
ごろから寝支度がはじまり
寝支度がはじまり 10 時にはシーン
にはシーンとなります
シーンとなります。
となります。
巡礼宿で
「いびき
巡礼宿で一番嫌われるのは
一番嫌われるのは、
われるのは、
「いびき」
いびき」です。
です。耳栓も
耳栓も役立たたないいびきもあり
役立たたないいびきもあり、
たたないいびきもあり、次の日
からはだれもがそのひとを避
からはだれもがそのひとを避けるようになります。
けるようになります。慣れてくると、
れてくると、体型を
体型を見ただけで判断
ただけで判断
できるようになり、
できるようになり、ベッド選
ベッド選びに役立
びに役立てます
役立てます。
てます。 また、
また、日本人は
日本人は、すっかり TOTO のある
生活に
生活に慣らされていて”
らされていて”ウオッシュレット“
ウオッシュレット“が無いとかなり辛
いとかなり辛いということです。
いということです。
巡礼道は
巡礼道は畑、森、山、川など美
など美しく素晴らしい
素晴らしい自然
らしい自然の
自然の中を通っており、
っており、整備され
整備され、
され、歩行
者専用で
者専用で足を痛めないように舗装
めないように舗装はしないなどの
舗装はしないなどの配慮
はしないなどの配慮がしてあり
配慮がしてあり、
がしてあり、道に迷わないように分
わないように分
岐点には
「グラディエーター
岐点には必
には必ず矢印があります
矢印があります。
があります。
「グラディエーター」
グラディエーター」の映画そのものの
映画そのものの、
そのものの、とにかく古
とにかく古い村々
に住む村人たちも
村人たちも、
たちも、巡礼者に
巡礼者に優しく親切
しく親切で
親切で、すれ違
すれ違うときにも必
うときにも必ず”オラー“
オラー“とか”
とか”ボン、
ボン、
カミーノ“
カミーノ“(こんにちは、
こんにちは、良い巡礼を
巡礼を)と声をかけてくれます。
をかけてくれます。
毎日 20-
20-30km 歩くので、
くので、日焼けや
日焼けや、
けや、熱中症に
熱中症に注意が
注意が必要で
必要で、もちろん身体
もちろん身体のあちこち
身体のあちこち
も痛くなります。
くなります。特に足裏にはまめが
足裏にはまめが出来
にはまめが出来たり
出来たり、
たり、皮がむけたりと大変
がむけたりと大変ですが
大変ですが、
ですが、それもだん
それもだん
8
【海外旅行滞在記】
海外旅行滞在記】
だんと慣
だんと慣れてきます。
れてきます。欧米人はみなしっかりとした
欧米人はみなしっかりとした皮
はみなしっかりとした皮のトレッキングシューズを
トレッキングシューズを履いてい
ますが、
ますが、重いので軽
いので軽くて風通
くて風通しの
風通しの良
しの良いサンダル風運動靴
サンダル風運動靴や
風運動靴やジョギングシューズなどが
ジョギングシューズなどが、
などが、お
勧めです。
めです。
巡礼宿
巡礼宿
ベッド
食事風景
■巡礼者たち
巡礼者たち
西欧、
西欧、東欧、
東欧、北米、
北米、南米、
南米、オセアニア、
オセアニア、アジアからの
アジアからの同年代
からの同年代や
同年代や中年、
中年、青年など
青年など多
など多くの人
くの人
たちと出会
たちと出会いました
出会いました。
いました。退職者、
退職者、夫婦、
夫婦、失業者、
失業者、村の仲間たち
仲間たち、
たち、友達同士そして
友達同士そして個人
そして個人などい
個人などい
ろいろな人
ろいろな人たちがいますが、
たちがいますが、歩くペースの
ペースの違いなどから個人
いなどから個人で
個人で来ているひとが大半
ているひとが大半です
大半です。
です。
みなリック
みなリックを
リックを背負い
背負い同じような格好
じような格好で
格好で、同じ目的地に
目的地に向かっているので、
かっているので、同じ目的を
目的を持
つ仲間という
仲間という意識
という意識が
意識が芽生えており
芽生えており、
えており、目が合えば必
えば必ず声をかけるし、
をかけるし、巡礼宿や
巡礼宿や村の情報の
情報の交
換や、困ったときの助
ったときの助け合いなどが当
いなどが当たり前
たり前で、この巡礼
この巡礼でしかできないような
巡礼でしかできないような、
でしかできないような、人間そ
人間そ
して国際交流
して国際交流ができる
国際交流ができる素晴
ができる素晴らしい
素晴らしい場
らしい場を提供してくれている
提供してくれている。
してくれている。
また、
また、この巡礼
この巡礼の
巡礼の特徴は
特徴はリピーターが
リピーターが多いということです。
いということです。2 回 3 回は当たり前
たり前で 10 回
以上に
以上に及ぶ人とも幾人
とも幾人も
幾人も会いました。
いました。それほど、
それほど、この旅
この旅は非日常的で
非日常的で魅力的で
魅力的で楽しく健康
しく健康
的、そして経済的
そして経済的なのでしょう
経済的なのでしょう。
なのでしょう。わたしも、
わたしも、リピーターにな
リピーターになりそうです
になりそうです。
りそうです。
■こころに残
こころに残る巡礼者
世界には
世界には尊敬
には尊敬できる
尊敬できる人
できる人たちがいますね。
たちがいますね。やわらかい物腰
やわらかい物腰、
物腰、静かで落
かで落ち着いた語
いた語り口、慈
愛にあふれた態度
にあふれた態度と
態度と表情などなど
表情などなど、
などなど、この歳
この歳(65 歳)になっても目標
になっても目標にしたいと
目標にしたいと思
にしたいと思った人
った人々
がたくさんいました。
がたくさんいました。わたしも相当
わたしも相当に
相当に自分を
自分を磨いてきたつもりでしたが、
いてきたつもりでしたが、つくづくまだま
だだと思
“人生とは
だだと思わされました。
わされました。正に、
人生とは最後
とは最後の
最後の瞬間までが
瞬間までが学
までが学び“です。
です。そんなわけで、
そんなわけで、巡
礼中にこころに
礼中にこころに残
にこころに残った何人
った何人かを
何人かを紹介
かを紹介しましょう
紹介しましょう。
しましょう。
はじめは、
はじめは、琴欧州と
琴欧州と同じブルガリヤから
ブルガリヤから来
から来たブルガリヤ人男性
ブルガリヤ人男性。
人男性。白髪ですがすらっと
白髪ですがすらっと背
ですがすらっと背
が高く、歩く姿勢には
姿勢には青年
には青年の
青年のような若
ような若さがあり、
さがあり、かなりの早足
かなりの早足。
早足。強電関係の
強電関係の技術者で
技術者で 67 歳。
9
【海外旅行滞在記】
海外旅行滞在記】
結婚は
結婚は 50 歳で 15 歳年下の
歳年下の奥さん。
さん。二人の
二人の息子に
息子に恵まれました。
まれました。人生最高の
人生最高の瞬間は
瞬間は、子ど
もが生
もが生まれた時
まれた時。今年会社を
今年会社を退職したのでその
退職したのでその区切
したのでその区切りとして
区切りとして歩
りとして歩いている。
いている。英より独語
より独語が
独語が得
意。3 日ほど一緒
ほど一緒になりましたが
一緒になりましたが、
になりましたが、その真摯
その真摯で
真摯で落ち着いた話
いた話し口にとても好感
にとても好感が
好感が持てる。
てる。
次は、ブラジル人
ブラジル人の奥さんを持
さんを持ち、ブラジルに
ブラジルに住み、カミーノにはほとんど
カミーノにはほとんど毎年
にはほとんど毎年きてい
毎年きてい
るベルリン出身
ベルリン出身の
出身のドイツ人男性
ドイツ人男性 68 歳。鉄道関係の
鉄道関係の海外プロジェクト
海外プロジェクトで
プロジェクトで世界中をまわり
世界中をまわり、
をまわり、今
回はそのときのドイツ
はそのときのドイツ人同僚男性
ドイツ人同僚男性 78 歳(でかく、
でかく、寡黙、
寡黙、4 度目の
度目の奥さんからの十字架
さんからの十字架を
十字架を奉
納するための巡礼
するための巡礼)
巡礼)と一緒だ
一緒だ。フルマラソンも
フルマラソンも走るスポーツマンだが
スポーツマンだが、
だが、その卓越
その卓越した
卓越した語学
した語学
力とユーモアのある
ユーモアのある話術
のある話術を
話術を生かした社交性
かした社交性には
社交性には引
には引き込まれる。
まれる。偏見や
偏見や差別をまったく
差別をまったく感
をまったく感じ
させない態度
させない態度にはとても
態度にはとても学
にはとても学ばされた。
ばされた。数日間寝食をともにし
数日間寝食をともにし、
をともにし、別れるのが辛
れるのが辛いほどだった。
いほどだった。
最後は
最後は、スイス・
スイス・チューリッヒ湖湖畔
チューリッヒ湖湖畔に
湖湖畔に住み、奥さんも孫
さんも孫もいるが、
もいるが、ほとんど毎年一人
ほとんど毎年一人
で歩いているというスイス
いているというスイス人男性
スイス人男性 66 歳。メタボ体型
メタボ体型で
体型で腰痛があるが
腰痛があるが、
があるが、2 本のスティックを
スティックを
使い、のんびりと自分
のんびりと自分の
自分のペースで
ペースで楽しんでいる。
しんでいる。どんな話題
どんな話題にも
話題にも詳
にも詳しく、
しく、英語の
英語の話しぶり
はゆっくりと思慮深
はゆっくりと思慮深く
思慮深く、使う語彙が
語彙が慎重に
慎重に選ばれ、
ばれ、知性の
知性の高さをうかがわせる。
さをうかがわせる。その後
その後の
わたしの英語
わたしの英語は
英語は、あの戦場
あの戦場カメラマン
戦場カメラマンのようにゆったりとした
カメラマンのようにゆったりとした話
のようにゆったりとした話し口に変わったような、
わったような、
変らないような。
らないような。。
まだまだたくさんの素晴
まだまだたくさんの素晴らしい
素晴らしい人
らしい人たちがいるが、
たちがいるが、この辺
この辺にしておこう。
にしておこう。
■巡礼で
巡礼で体験した
体験したスピリチャル
したスピリチャルな
スピリチャルな出来事?
出来事?
いやー
いやー、驚きました。
きました。さすがは、
さすがは、キリスト教
キリスト教の巡礼です
巡礼です。
です。次から次
から次へと信
へと信じられないほ
ど多くの不思議
くの不思議な
不思議な出来事がありました
出来事がありました。
がありました。それを、
それを、”これは偶然
これは偶然、
偶然、ラッキーだったな
ラッキーだったな“
だったな“と片付
けるか、
けるか、”スピリチャルな
スピリチャルな力に助けられたのに違
けられたのに違いない、
いない、感謝だ
感謝だ!“と思うのか、
うのか、それは個
それは個
人の自由と
自由と信仰心の
信仰心の違いということになります。
いということになります。笑われるかもしれませんが2
われるかもしれませんが2~3の例を
あげてみましょう。
あげてみましょう。
まずはシンプル
まずはシンプルなところから
シンプルなところから入
なところから入りましょう。
りましょう。わたしは、
わたしは、出発の
出発の 2 週間ほど
週間ほど前
ほど前から目眩
から目眩が
目眩が
しており、
しており、上を向いたり下
いたり下を向いたりするとぐらぐらきていたのだが、
いたりするとぐらぐらきていたのだが、出発当日にそれが
出発当日にそれが
パッと
パッと消えてしまい、
てしまい、飛行機にも
飛行機にも乗
にも乗れ、またスムーズ
またスムーズに
スムーズに巡礼に
巡礼に入ることが出来
ることが出来ました
出来ました。
ました。
次の出来事は
出来事は、ポルトガルで
ポルトガルでリスボンから
リスボンからポルト
からポルトに
ポルトに向かう汽車
かう汽車の
汽車の中に、雨ガッパなどの
ガッパなどの
入った手荷物
った手荷物を
手荷物を網棚に
網棚に忘れてきてしまった。
れてきてしまった。あわてて到着駅
あわてて到着駅の
到着駅の駅員さんに
駅員さんに調
さんに調べてもらった
ところ見
ところ見つからなかった。
つからなかった。しかしあきらめないでという声
しかしあきらめないでという声を聞き、次の日、巡礼町の
巡礼町のツー
リスト・
リスト・インフォメーションから
インフォメーションから再度電話
から再度電話で
再度電話で問い合わせてもらった。
わせてもらった。しかしやはり無
しかしやはり無いと
10
【海外旅行滞在記】
海外旅行滞在記】
の返事。
返事。諦めかけていたところ、
めかけていたところ、先方が
先方が“マリア像
マリア像が入っている手提
っている手提げ
手提げ袋がある”
がある”と伝え
てきた。
(1584
てきた。実はこのマリア
はこのマリア像
マリア像はわたしがリスボン
はわたしがリスボンの
リスボンの「サン・
サン・ロッケ教会
ロッケ教会」
教会」
(1584 年 4 人の日
本人クリスチャン
本人クリスチャン青年
クリスチャン青年が
青年が天正遣欧少年使節として
天正遣欧少年使節として 1 ヶ月間滞在した
月間滞在した教会
した教会)
教会)を訪問したとき
訪問したとき
に、その祈
その祈る姿があまりにも美
があまりにも美しいので 180 円で購入したもので
購入したもので、
したもので、手提げに
手提げに入
げに入れておいた
のを失念
のを失念していたのだ
失念していたのだ。
していたのだ。これがきっかけとなり荷物
これがきっかけとなり荷物は
荷物は無事に
無事に手元に
手元に戻った。
った。
さらに、
さらに、巡礼中の
巡礼中の出来事だが
出来事だが、
だが、夜明けに
夜明けに“
けに“休んでいていいんだよ”
んでいていいんだよ”という声
という声が頭の中に
聞こえた。
こえた。何だろうと思
だろうと思ったが、
ったが、いつもの通
いつもの通りに 6 時に起床して
起床して宿
して宿を出発。
出発。暑い日で山越
えもあり距離
えもあり距離も
距離も長く疲れた。
れた。村の入り口の石橋を
石橋を渡ったところに一人
ったところに一人の
一人の女性が
女性が巡礼宿の
巡礼宿のチ
ラシを
ラシを渡してくれた。
してくれた。いつもは教会系
いつもは教会系に
教会系に行くのだが、
くのだが、この日
この日はこの巡礼宿
はこの巡礼宿に
巡礼宿に導かれるよう
に辿り着いた。
いた。夜 7 時ごろから 40 度の高熱が
高熱が出てきたのだが、
てきたのだが、わたしの部屋
わたしの部屋は
部屋は他に泊り客
もおらず、
もおらず、水と氷で冷やし、
やし、バッファリンを
バッファリンを飲んでゆっくり静養
んでゆっくり静養することが
静養することが出来
することが出来た
出来た。そし
て、次の日の朝には回復
には回復し
回復し一日も
一日も休むことなく旅
むことなく旅を続けることができた。
けることができた。
巡礼が
巡礼が終わって帰国
わって帰国するまでの
帰国するまでの間
するまでの間は、パリ、
パリ、モン・
モン・サン・
サン・ミシェル、
ミシェル、バルセロナ、
バルセロナ、ロー
マ、スポーレット、
スポーレット、カシアと
カシアと 2 週間ほどを
週間ほどを過
ほどを過ごしましたが、
ごしましたが、バルセロナの
バルセロナの地下鉄で
地下鉄でスリに
スリに 3
回、ローマ中央駅
ローマ中央駅で
中央駅でクレジットカード泥棒
クレジットカード泥棒に
泥棒に 2 回遭遇しましたが
回遭遇しましたが、
しましたが、すべてその場
すべてその場で見抜く
見抜く
ことができ大事
ことができ大事にいたらなかった
大事にいたらなかった事
にいたらなかった事なども守
なども守られた出来事
られた出来事の
出来事の中に加えてもいいのではない
かとおもっています。
かとおもっています。
等など、
など、実はもっとすごいのもたくさんありますが、
はもっとすごいのもたくさんありますが、またの機会
またの機会に
機会に残しておきましょう。
しておきましょう。
リスボンの
リスボンのサン・
サン・ロッケ教会
ロッケ教会
祈りのマリア
りのマリア像
マリア像
■食生活はどうしていたのか
食生活はどうしていたのか?
はどうしていたのか?
出発時は
出発時は67kg、
67kg、帰国時
kg、帰国時は
帰国時は63kg。
63kg。痩
kg。痩せました。
せました。毎日かなり
毎日かなり間食
かなり間食もして
間食もしてワイン
もしてワインや
ワインやビ
ールも
ールも飲んでいたのですが、
んでいたのですが、歩くのは相当
くのは相当な
相当な有酸素運動なのですね
有酸素運動なのですね。
なのですね。脂肪燃焼がすすんで
脂肪燃焼がすすんで
日焼けした
日焼けしたスマート
けしたスマートな
スマートな身体になりました
身体になりました。
になりました。(BMI
(BMI は理想的な
理想的な 22.0)
22.0)
大体の
大体の食事内容を
食事内容を紹介しましょう
紹介しましょう。
しましょう。朝は、サラミと
サラミとチーズの
チーズのバケットサンドと
バケットサンドとコーヒー
ミルク入
ミルク入り。その後
その後、歩きながらりんごやさくらんぼの果物類
きながらりんごやさくらんぼの果物類や
果物類やナッツ類
ナッツ類、飴玉などをと
飴玉などをと
り、昼食は
昼食は、スペイン風
スペイン風ポテトオムレツに
ポテトオムレツにバケットと
バケットと生ビール。
ビール。夜は自炊で
自炊で、野菜たっぷ
野菜たっぷ
りのツナサラダ
りのツナサラダに
ツナサラダにバケットの
バケットの残り、コンソメ等
コンソメ等のスープ類
スープ類そしてワイン
そしてワインです
ワインです。
です。基本的には
基本的には、
には、
毎日パン食
パン食でしたが少
でしたが少しずつバリエーション
しずつバリエーションをつけたので
バリエーションをつけたので飽
をつけたので飽きませんでした。
きませんでした。あまり間食
あまり間食
11
【海外旅行滞在記】
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する機会
する機会がなかったので
機会がなかったので、
がなかったので、まー、健康的な
健康的な食生活と
食生活と言えるとおもいます。
えるとおもいます。もちろん、
もちろん、費用
も驚くほど安
くほど安くあがりました。
くあがりました。(巡礼中の
巡礼中の食費は
食費は飲み代も入れてだいたい 1000 円/日くらい
です)
です)
巡礼中に
巡礼中に食べてみたい、
べてみたい、飲んでみたいとおもっていたものは、
んでみたいとおもっていたものは、すべて食
すべて食することができ
たことも幸
たことも幸いです。
いです。スペインですから
スペインですから、
ですから、やはりパエリヤ
やはりパエリヤは
パエリヤは外せません。
せません。もともと海岸地方
もともと海岸地方
バレンシアの
バレンシアの名物ですが
名物ですが、
ですが、今ではどこにでもあるお米料理
ではどこにでもあるお米料理の
米料理の定番です
定番です。
です。腹持ちがいいので
腹持ちがいいので
何回か
何回か食べましたが、
べましたが、ある巡礼宿
ある巡礼宿の
巡礼宿のバールで
バールで、シャワーの
シャワーの後の遅い昼食に
昼食に、冷えたロゼワ
えたロゼワ
インといただいた
インといただいたパエリヤ
といただいたパエリヤは
パエリヤは最高でした
最高でした。
でした。(それでも
(それでも妻
それでも妻のパエリヤは
パエリヤは世界一の
世界一の味ですが)
ですが)
ゆでダコ
ゆでダコに
ダコに赤ワイン。
ワイン。これもいただいてみたいと思
これもいただいてみたいと思っていたものでしたが、
っていたものでしたが、ある巡礼宿
ある巡礼宿
まであと500
まであと500m
500mというところのバール
というところのバールにそれがありました
バールにそれがありました。
にそれがありました。道路にはみ
道路にはみ出
にはみ出しながら、
しながら、新
鮮なタコを
タコを丸ごと茹
ごと茹でてぶつ切
でてぶつ切りにし、
りにし、お皿に載せオリーブオイルに
オリーブオイルに岩塩をかけ
岩塩をかけ、
をかけ、お茶碗
にミディアムボディー
ミディアムボディーの
ディーの赤ワインをどくどくと
ワインをどくどくと注
をどくどくと注いで出
いで出していました。
していました。汗だくで疲
だくで疲れ切っ
ていましたがチェックイン
ていましたがチェックインは
チェックインは後回しにして
後回しにして、
しにして、道端の
道端の椅子に
椅子に腰掛け
腰掛け食べました、
べました、飲みました。
みました。
空腹だということもあり
空腹だということもあり、
だということもあり、その美味
その美味しかったことは
美味しかったことは一生忘
しかったことは一生忘れません
一生忘れません(
れません(値段はちょっと
値段はちょっと高
はちょっと高く
タコ700
タコ700円
700円、ワイン200
ワイン200円
200円でした)
でした)。
うなぎの稚魚料理
うなぎの稚魚料理も
稚魚料理も有名ですが
有名ですが、
ですが、さすがに漁穫量規制
さすがに漁穫量規制が
漁穫量規制が話題になっている
話題になっている今日
になっている今日では
今日では無理
では無理
だろうと思
だろうと思っていましたが、
っていましたが、な、なんと、
なんと、ありました、
ありました、いくらでも、
いくらでも、それも 150 円レベル
で好きなだけ買
きなだけ買えました。
えました。500 匹ほどが、
ほどが、アホ入
アホ入りオリーブオイル漬
オリーブオイル漬けになって(
けになって(アホは
アホはス
ペイン語
ペイン語でにんにく)
でにんにく)缶詰になっていました
缶詰になっていました。
になっていました。早速買って
早速買って巡礼宿
って巡礼宿の
巡礼宿の台所で
台所でフライパンで
フライパンで炒
め、冷凍庫で
冷凍庫で急冷させた
急冷させた白
させた白スパークリングワイン・
スパークリングワイン・セコ(
セコ(辛口)
辛口)とバケットでいただきま
バケットでいただきま
した。
した。さすが稚魚
さすが稚魚でもうなぎはうなぎ
稚魚でもうなぎはうなぎ、
でもうなぎはうなぎ、しつこいほど脂
しつこいほど脂ぎっていてスタミナ
ぎっていてスタミナたっぷりです
スタミナたっぷりです。
たっぷりです。
横にいたスペイン
にいたスペイン人
スペイン人がそのことで何
がそのことで何かジョークを
ジョークを言っていましたが、
っていましたが、多分日本と
多分日本と同じで、
じで、
精が付くというようなことだと思
くというようなことだと思い軽く受け流しました。
しました。
また、
また、この時期
この時期にしか
時期にしか味
にしか味わえないものもあります。
わえないものもあります。直径 1cmほどの
cmほどの小
ほどの小さな殻付
さな殻付き
殻付きカタツ
ムリです
ムリです。
です。やはりオリーブオイル
やはりオリーブオイルと
オリーブオイルとアホ、
アホ、塩で味付けされどんぶり
味付けされどんぶり一杯
けされどんぶり一杯だしてくれます
一杯だしてくれます。
だしてくれます。
ビール片手
「カタツムリ
ビール片手にちゅ
片手にちゅー
にちゅーちゅー
ちゅーと吸って食
って食べます。
べます。丁度、
丁度、
「カタツムリあります
カタツムリあります」
あります」の看板の
看板の出て
いるバール
いるバールがあり
バールがあり巡礼路
があり巡礼路に
巡礼路に詳しいドイツ
しいドイツ人男性
ドイツ人男性たちと
人男性たちと一緒
たちと一緒にいただきました
一緒にいただきました。
にいただきました。美味でした
美味でした。
でした。
食の話になると、
になると、まだまだイベリコ
まだまだイベリコ豚
イベリコ豚の話しとか、
しとか、古いかびチーズ
いかびチーズに
チーズに蜂蜜をつけて
蜂蜜をつけて食
をつけて食べ
る話とかいろいろありますが、
とかいろいろありますが、よだれが出
よだれが出てきますのでやめておきましょう。
てきますのでやめておきましょう。
また、
また、ワインについては
ワインについては、
については、日本では
日本では飲
では飲めないアルコール
めないアルコール度
アルコール度が 10%程度
10%程度の
程度の若くて発酵中
くて発酵中の
発酵中の
スパークリング
スパークリングな
クリングなベルディ・
ベルディ・ワイン(
ワイン(緑の意味)
意味)を試したいと思
したいと思っていましたが、
っていましたが、これも
ほぼ毎日
ほぼ毎日それも
毎日それも 1 瓶 150 円レベルで
レベルで楽しむことができました。
しむことができました。この巡礼路
この巡礼路は
巡礼路は、ワイン収穫
ワイン収穫
量世界一を
量世界一を誇るリオハの
リオハのブドウ畑
ブドウ畑を横切っていますので
横切っていますのでワイン
っていますのでワイン好
ワイン好きにはたまらない行程
きにはたまらない行程に
行程に
なっています。
なっています。
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【海外旅行滞在記】
海外旅行滞在記】
パエリヤ
茹でダコと
ダコと赤ワイン
うなぎ稚魚
うなぎ稚魚の
稚魚の缶詰
小ぶりの殻付
ぶりの殻付き
殻付きカタツムリ
■結びにかえて
帰国して
帰国して妻
して妻に”あなた変
あなた変わったわね”
わったわね”と言われました。
われました。わたしにとって、
わたしにとって、この言葉
この言葉は
言葉は最
大級の
大級の誉め言葉です
言葉です。
です。巡礼を
巡礼を通して、
して、わたしの一部
わたしの一部がたとえわずかでも
一部がたとえわずかでも生
がたとえわずかでも生まれ変
まれ変わること
ができたのなら、
ができたのなら、それこそ巡礼
それこそ巡礼の
巡礼の目的を
目的を果たすことができたのだとおもっています。
たすことができたのだとおもっています。
わたしが巡礼者
わたしが巡礼者に
巡礼者に必ず質問したことは
質問したことは、
したことは、また、
また、質問されたことは
質問されたことは、
されたことは、”なぜこの巡礼
なぜこの巡礼に
巡礼に来た
のか?
のか?”というものです。
というものです。67 歳スペイン人
スペイン人男性の
男性の答えが印象
えが印象に
印象に残っています。
っています。
”どんなに仲
どんなに仲の良い夫婦でも
夫婦でも、
でも、長い間一緒にいると
間一緒にいると、
にいると、マンネリになったり
マンネリになったり、
になったり、ぶつかった
り、相手がうっとおしくなる
相手がうっとおしくなる瞬間
がうっとおしくなる瞬間があるものだ
瞬間があるものだ。
があるものだ。これは世界共通
これは世界共通だと
世界共通だと思
だと思う。だから、
だから、もし、
もし、
短くても離
くても離れて暮
れて暮らすような時間
らすような時間があれば
時間があれば、
があれば、その時間
その時間でのお
時間でのお互
でのお互いの出来事
いの出来事などが
出来事などがスパイス
などがスパイス
のように人生
のように人生の
人生の味付けになるんだ
味付けになるんだ。
けになるんだ。だからおれは毎年一人
だからおれは毎年一人で
毎年一人で数週間歩いて
数週間歩いて、
いて、普段ではまっ
普段ではまっ
たく関
たく関り合うことのできない人
うことのできない人たちと寝食
たちと寝食をともにするような
寝食をともにするような、
をともにするような、そんな異次元体験
そんな異次元体験をして
異次元体験をして
いるんだ。
いるんだ。” という答
という答えでした。
えでした。納得ですね
納得ですね。
ですね。因みに、
みに、彼の二人の
二人の息子さんからほと
息子さんからほとんど
さんからほとんど
毎日電話がはいってきていましたが
毎日電話がはいってきていましたが、
がはいってきていましたが、奥さんからは一度
さんからは一度もありませんでした
一度もありませんでした。
もありませんでした。
われわれ定年退職者
われわれ定年退職者にとって
定年退職者にとって、
にとって、巡礼と
巡礼と聞くと一度
くと一度はやってみたいことの
一度はやってみたいことの一
はやってみたいことの一つだと思
つだと思いま
す。もちろんお遍路
もちろんお遍路も
遍路も自分を
自分を見つめる良
つめる良い機会になるとおもいますが
機会になるとおもいますが、
になるとおもいますが、費用的にはかなり
費用的にはかなり
高くなりますし、
くなりますし、日本人だけの
日本人だけの世界
だけの世界です
世界です。
です。もちろんそれも魅力的
もちろんそれも魅力的ですが
魅力的ですが、
ですが、スペインの
スペインのカミ
ーノでは
ーノでは、
では、お風呂には
風呂には入
には入れないし、
れないし、ウオシュレットも
ウオシュレットも無いけれど、
いけれど、驚くほどの素晴
くほどの素晴らしい
素晴らしい
異文化体験だけは
異文化体験だけは確実
だけは確実に
確実に楽しむことができます。
しむことができます。また、
また、片言の
片言の語学力でも
語学力でも好奇心
でも好奇心と
好奇心と熱意さ
熱意さ
えあれば意思疎通
えあれば意思疎通は
意思疎通は可能です
可能です。
です。わたしもスペイン
わたしもスペイン人
スペイン人やポルトガル人
ポルトガル人とは、
とは、全くの片言
くの片言で
片言で何
とか意思
とか意思を
意思を伝え、また彼
また彼らの意思
らの意思も
意思も受け取ることができたと思
ることができたと思っています。
っています。何とかなるも
のですね。
のですね。
それでは、
それでは、“ブエン・
ブエン・カミーノ!
カミーノ!”(良い旅を!)
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