エアフレームを利用した覆工コンクリート打設養生システムを

2015年7月15日
エアフレームを利用した覆工コンクリート打設養生システムを開発
東急建設株式会社( 東京都渋谷区: 社長 飯塚恒生)は、カンボウプラス株式会社( 大阪府大阪市中央
区: 社長 太田克則)と共同で、山岳トンネルの覆工養生システムとして、鋼材・重機を不要とし、人力
のみで1日で設置できる風船タイプのフレームを用いた養生システムを開発し、鹿児島県知覧トンネルに
おいて適用し、コンクリートの長期的な耐久性向上に有効であることを確認しました。
本システムは、空気を注入することによりフレームを形成する本体チューブ、チューブ間に張られる養
生シートおよびミスト養生設備で構成されます。従来のシステムが鋼材等でフレームを形成するものであ
ったため組立にはレッカー等の重機を必要としたのに対し、本システムは風船のように本体チューブを膨
らませるだけで簡単にフレームを形成することができるため人力のみで構築が可能です。組立時間も、例
えば 1 週間養生を想定した覆工3スパン分の組立には、従来システムでは 3~4 日/6~7 人程度を要した
のに対し、本システムはミスト設備も含めて 1 日/5 人で構築することができます。1 スパンあたりの全
設備重量が約 300kg であることから移動も人力で容易に行うことができ、施工性・安全性が飛躍的に向上
しました。また本体チューブには伸縮機構が装備されており、二車線道路の多様なトンネル断面に対応可
能です。覆工と養生シートの間には気密性の高い空間が形成され、ここにミストを 1 日 2 回(各 2 時間程
度)送り込むことで打設直後の覆工コンクリートを湿潤状態に保つことができます。
鹿児島県知覧トンネル工事において本システムを適用し、養生期間中、常に相対湿度 80%以上の湿潤状
態を保つことができ、その効果としてコンクリート表層の緻密性が向上し、覆工コンクリートの表面透気
係数は、非養生区間と比較して約 20%まで低減され、耐久性の高い覆工コンクリートになることが確認
できました。手持ちのトンネル工事が増大する中で、今後、本システムの本格的な適用拡大を図ります。
以
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