環境活動レポート 平成 27 年度 (平成 26 年 8 月 21 日~平成 27 年 8 月 20 日) 平成 27 年 11 月 1 日発行 福島印刷株式会社 1 「福島印刷株式会社」環境方針 基本理念 福島印刷株式会社は、企業活動と地球環境の調和を目指し、資源の有効活用、環境汚染の予防 及び生物多様性の保全に取り組んでまいります。地球環境の保全が人類共通の重要課題である ことを認識して、「循環」「共生」「参加」を基調とした持続的発展が可能な社会の実現に貢 献します。 行動指針 当社は、印刷業としての特性を活かし、直接的及び間接的な環境影響を配慮するとともに、企 業活動を通じて顧客への積極的な情報提供、グリーン購入及び森林資源の適切な利用と保護へ の積極的参加等を行い、循環型社会形成への貢献に向けて「エネルギーに対する基準」「廃棄 物に対する基準」「有害物質に対する基準」を作成し、全社をあげて環境保全活動を展開して まいります。 1.循環型社会形成への貢献 (1)エネルギーに対する取り組み 地球資源の保護と地球温暖化防止のため、電力消費の節減等省エネルギーに努めます。 (2)廃棄物に対する取り組み リデュース(廃棄物の発生抑制)・リユース(材料等の再使用)・リサイクル(材料等の再 生利用)の徹底に取り組み、資源の有効活用を促進し、可能なかぎり廃棄物の減少に努めま す。なお、循環的な資源利用及び処分の順位は、①再利用、②再生利用、③熱回収、④処分 とします。 (3)有害物質に対する取り組み 生産過程で利用する有機溶剤など環境影響の大きい物質の使用量の削減、適正管理を推進し ます。また、物品の購入にあたっては環境負荷の少ない製品等を積極的に選択し、グリーン 調達を進めます。 2.法の遵守と環境改善活動への参加 「リサイクル法」「廃棄物処理法」「PRTR法」「グリーン購入法」等、環境に関連する 法規制を遵守いたします。 3.環境保全活動の目的 (1)コストダウン 当社は、環境保全活動を通して、実効のあるコストダウンを実践します。 (2)製品開発計画 当社は、顧客ニーズに対応した環境にやさしい製品開発活動を展開し、紙ベース製品から データ加工製品への移行に取り組み、製品の差別化を図ります。 4.環境目的及び目標の設定と継続的改善 環境方針に基づき環境目的、目標を定め、これを実行し見直すことにより、継続的改善を図 ります。 5.環境方針の周知と公開 全従業員に対し環境教育等の啓発活動を行い、環境方針を周知徹底するほか、当社のホーム ページ等での一般公開を行い、当社の環境に対する姿勢を広く内外に示します。 制定日:平成 17 年 2 月 20 日 改訂日:平成 20 年 2 月 25 日 改訂日:平成 22 年 11 月 22 日 福島印刷株式会社 代表取締役 下畠 学 平成 27 年 11 月1日 2 1.事業活動の概要 (1)事業者名及び代表者名 福島印刷株式会社 代表取締役社長 下畠 学 認証・登録の対象事業所 本社・工場 東京営業部 西日本営業部 富山営業所 福井営業所 (2)所在地 本社・工場 920-0357 石川県金沢市佐奇森町ル 6 東京営業部 101-0044 東京都千代田区鍛冶町 1-5-7 西日本営業部 532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 5-1-28 CS 営業課(富山営業所) 939-8071 富山県富山市上袋 708-1 福井営業所 918-8237 福井県福井市和田東 2-1718 (3)環境保全関係の責任者及び担当者、連絡先 責任者 取締役管理本部長 舘 芳昭 担当者 総務部総務課長 宮前 仁志 担当部署 安全衛生環境委員会 連絡先 電 話 076-267-5111 FAX 076-267-8065 E-mail [email protected] 福島印刷株式会社 エコアクション21推進組織図 H27.8.21時点 サービスリスク管理オフィス 管理本部 総務部 取締役管理本部長 舘 芳昭 取締役 総務部長 舘 芳昭 (環境管理責任者) 経営企画部 代表取締役社長 営業本部 営業推進部 下畠 学 本社営業部 安全衛生環境委員会 統括責任者 舘 芳昭 CS営業課(富山営業所) 福井営業所 東京営業部 西日本営業部 生産本部 生産技術部 環境保全組織 総務課(担当部門) 環境管理責任者 総括担当(エネルギー、廃棄物、水) 製造部・生産技術部 ↓ 用紙歩留まり担当 製品開発担当 調達物流部 化学物質、グリーン購入等 営業部 営業、製品関連担当 品質保証室 問い合わせ窓口 ↓ 監査担当 責任者の役割 代表者 環境管理責任者 開発制作部 製造部 担当者 ↓ 安全衛生環境委員会 基盤運用部 環境方針の制定、見直し 経営資源(人・物・金)を用意する 環境管理責任者の任命 3 エコアクションシステムの見直し エコアクション21活動責任者 環境活動レポートの作成、公開 環境目標、計画の作成と進捗管理 環境関連法律の遵守評価 調達物流部 (4)認証・登録範囲 印刷物の製造及び販売 (5)事業の内容 ・主な事業目的 各種ダイレクトメール、帳票類等事務用印刷物の製造・販売及び情報処理事務の受託 販売・広報・業務用印刷物の企画・制作および製造・販売 各種情報システムの開発、設計、制作およびその販売 ・主な原材料 用紙、印刷インキ、プリンタトナー・インク、糊、アルミ板、段ボールケースを使用 ・製造フローチャート 材料投入 廃棄物排出 企画・デザイン ↓ D T ↓ P 校 正⇒ 校正紙 ↓ アルミ板 ⇒ 刷 版⇒ 現像液、定着液 ↓ 用紙、インキ ⇒ 印 刷⇒ 廃アルミ板、廃インキ、セット紙 ↓ トナー、インキ⇒ 断裁屑、スリッター屑、損紙 データプリント⇒ 廃トナー、セット紙、損紙、残紙 ↓ 段ボールケース⇒ 仕 上 げ 加 工⇒ 製品予備 ・廃棄物フローチャート 廃棄物名 置場 表示名 収集運搬業者 廃油 環境開発㈱ 焼却 管理埋立処分 廃油 環境開発㈱ 焼却 管理埋立処分 廃油 環境開発㈱ 焼却 管理埋立処分 汚泥 環境開発㈱ 焼却 管理埋立処分 廃プラスチック類 ㈱兼子 不燃物ゴミ 倉庫棟1階 廃棄物置場 廃プラスチック類 環境開発㈱ 製版フィルム 刷版室 廃プラスチック類 環境開発㈱ 環境開発㈱ 焼却 廃パレット 資材倉庫外 木くず ㈱兼子 ㈱トスマク・アイ 破砕 チップ 廃酸 環境開発㈱ 相田化学工業㈱ 相田化学工業㈱ 中和 セメント材料 廃アルカリ 環境開発㈱ 環境開発㈱ 焼却 油付着物 廃油 廃インキ 倉庫棟 外部 廃のり 廃プラスチック 定着液 現像液 PS液 地下タンク 4 中間処理業者 ㈱トスマク・アイ 処理方法 破砕・圧縮固化 リサイクル 最終処理 固形燃料 管理埋立処分 管理埋立処分 管理埋立処分 (6)事業の規模 会社設立年月日 昭和 27 年9月 10 日 資本金 4億6千万円 製品出荷額 6,024 百万円 (平成 27 年度) 紙購入量 5,598t 従業員数 380 名 (平成 27 年 8 月 21 日時点) 工場延べ床面積 27,211 ㎡ (7)売上高 1 事業年度は毎年 8 月 21 日から翌月 8 月 20 日までの一年間とする。 売上高の年度別推移は次のとおりである。 平成 24 年 8 月期(第 60 期) 5,644 百万円 平成 25 年 8 月期(第 61 期) 5,518 百万円 平成 26 年 8 月期(第 62 期) 5,946 百万円 平成 27 年 8 月期(第 63 期) 6,024 百万円 2.環境目標とその実績 (1) 環境目標 環境方針 管理項目 活動目標 内部監査項目 二酸化炭素排出量 原単位昨年実績1%削減 空調・照明・動力の管理状況 水使用量 原単位昨年実績1%削減 管理状況・改善施策 紙類排出量 原単位昨年実績1%削減 分別状況 産廃排出量 原単位昨年実績1%削減 分別状況 リサイクル率 前期実績1%改善 分別状況 有害化学物質 有機溶剤管理強化・代替推進 管理状況・改善施策 PRTR法 使用量削減・代替推進 管理状況・改善施策 省エネ法 原単位昨年実績1%削減 リサイクル法・廃棄物処理法 廃棄物管理強化 マニフェストの管理状況 グリーン購入法 FSC用紙使用率・グリーン購入品比率改善 改善施策 歩留り率 前期実績1%改善 改善施策 商品開発 パック製品売上高伸長 循環型社会形成への貢献 エネルギーに対する取り組み 廃棄物に対する取り組み 有害物質に対する取り組み 法の遵守と環境改善活動への参加 環境保全活動の目的 UVインキ比率の改善 5 (2) エネルギー・廃棄物に対する取り組み状況 過去3年間(平成 24 年 8 月 21 日~平成 26 年 8 月 20 日)の実績数値 ○二酸化炭素 項目 電気 平成24年度 kg-CO2 2,081,249 0.3365 0.3446 0.3500 341,039 383,800 433,814 0.0604 0.0696 0.0729 2,389 3,039 3,139 0.0004 0.0006 0.0005 215,721 217,144 251,980 原単位(売上高:千円) 0.0382 0.0394 0.0424 kg-CO2 32,304 31,819 30,762 原単位(売上高:千円) 0.0057 0.0058 0.0052 kg-CO2 15,471 6,042 2,246 kg-CO2 原単位(売上高:千円) 天然ガス車燃料 kg-CO2 原単位(売上高:千円) 加湿用LPGガス ガソリン 軽油 kg-CO2 原単位(売上高:千円) 合計 平成26年度 1,901,782 原単位(売上高:千円) 冷暖房用重油 平成25年度 1,898,936 kg-CO2 0.0027 0.0011 0.0004 2,505,860 2,543,626 2,803,190 0.4440 0.4610 0.4714 原単位(売上高:千円) ※二酸化炭素の排出係数は 0.374 を使用しています ○水使用量 項目 上水道 地下水 合計 平成24年度 ㎥ 平成25年度 平成26年度 7,085 6,197 7,475 原単位(売上高:千円) 0.0013 0.0011 0.0013 ㎥ 63,154 39,469 34,934 原単位(売上高:千円) 0.0112 0.0072 0.0059 ㎥ 70,239 45,666 42,409 原単位(売上高:千円) 0.0124 0.0083 0.0071 ○紙排出量 項目 紙排出量 平成24年度 kg 平成25年度 平成26年度 1,804,100 1,931,350 2,294,680 0.3196 0.3500 0.3859 原単位(売上高:千円) ○産業廃棄物排出量 項目 産業廃棄物 平成24年度 平成25年度 平成26年度 kg 48,733 50,122 46,152 原単位(売上高:千円) 0.0086 0.0091 0.0078 ○リサイクル率(紙排出量/(紙排出量+産業廃棄物排出量) 項目 リサイクル率 平成24年度 % 97.37% 6 平成25年度 97.47% 平成26年度 98.03% 平成 27 年度目標値(平成 26 年度実績値から 1%削減)と実績 ○二酸化炭素 項目 電気 平成27年度目標値 2,209,141 原単位(売上高:千円) 冷暖房用重油 0.3465 383,816 0.0004 283,821 0.0419 0.0471 kg-CO2 30,762 0.0051 0.0051 kg-CO2 808 原単位(売上高:千円) 合計 0.0005 kg-CO2 原単位(売上高:千円) 軽油 0.0637 2,390 原単位(売上高:千円) ガソリン 0.0722 kg-CO2 原単位(売上高:千円) 加湿用LPGガス 0.3667 kg-CO2 原単位(売上高:千円) 天然ガス車燃料 平成27年度実績値 kg-CO2 0.0004 0.0001 kg-CO2 2,910,738 原単位(売上高:千円) 0.4667 0.4832 ○水使用量 項目 上水道 平成27年度目標値 8,751 原単位(売上高:千円) 地下水 0.0012 0.0015 ㎥ 58,107 原単位(売上高:千円) 合計 平成27年度実績値 ㎥ 0.0058 0.0096 ㎥ 66,858 原単位(売上高:千円) 0.0071 0.0111 ○紙排出量 項目 紙排出量 平成27年度目標値 平成27年度実績値 kg 2,515,460 原単位(売上高:千円) 0.3820 0.4175 ○産業廃棄物排出量 項目 産業廃棄物 平成27年度目標値 平成27年度実績値 kg 48,426 原単位(売上高:千円) 0.0077 0.0080 ○リサイクル率(紙排出量/(紙排出量+産業廃棄物排出量) 項目 リサイクル率 平成27年度目標値 % 平成27年度実績値 99.01% 98.11% エネルギー・廃棄物に対する取り組みの評価 二酸化炭素では、電気・加湿用LPGガスで目標を達成できませんでした。 これは、第二工場に最新のインクジェットプリンタを増設したことによる使用電力の増加 と、それに伴う増床の為にLPGの使用量が増加したことが原因です。売上高は順調に増加 しましたが、それ以上にエネルギーの使用が増加した為に原単位の目標を達成することがで きませんでした。生産設備の統廃合を進め、効率的な電気の使用を継続していきます。また、 加湿については、前期末にLPGを使用しないミスト型加湿装置を導入しましたので、今後 使用エネルギーの削減が期待できます。 水使用量では、降雪量の影響で融雪装置用地下水の使用量が増えたことが原因です。融雪装 7 置の使用の見直しは継続して行っておりますので、引き続き最適化を目指します。 紙排出量では、受注品構成の変化に伴う廃棄量が多くなったことが影響し、数値を悪化させ ました。 (3)環境改善活動の取組み状況 ○有害化学物質への対応 PRTR 法、有機溶剤中毒予防規則等の対象化学物質削減を重視し、SDS(MSDS)取 得の強化を行いました。安全衛生環境委員会が中心となり、対象品の使用量削減及び 代替品の選定を継続して行っております。 ○省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)への対応 省エネ法第二種指定管理工場の基準値と使用エネルギーの関係は以下の通りです 省エネ法で求められる原単位あたりの原油換算量 1%削減は達成できませんでした。 (平成 26 年 4 月~平成 27 年 3 月) 設備投資に伴う電気・LPGの使用量が増加しましたが、売上高も伸長させ今後数値を改 善していく予定です。 ○FSC用紙比率 環境負荷の少ない用紙の調達手段の一つとしてFSC認証用紙の購入を推奨しています。 平成23年度 FSC用紙購入量 ㌔ 原単位(売上高:千円) FSC用紙購入は順調に定着してきております。 8 平成24年度 平成25年度 平成26年度 5,044 11,081 26,473 24,895 0.0009 0.0020 0.0048 0.0042 (4)環境保全活動の取組み状況 ○歩留り率の改善 資源の有効利用、廃棄物削減の活動として歩留り率を指標としています。 平成24年度 歩留り率 % 平成25年度 62.9 平成26年度 59.8 平成27年度 57.7 55.1 歩留り率の悪いダイレクトメールの増加に伴い歩留り全体の数値も悪化しております。 セット紙・損紙の少ないインクジェットプリンタへの移行を進めましたが、数値の改善に は至りませんでした。 ○パック商品の売上高 高速インクジェットを駆使し、異なるお客様の通知物や多版種のダイレクトメールを連続 して印刷・加工するパック商品を開発しました。パック商品は、段取りや予備に使う用紙 を著しく削減できる為、環境にも優しい商品でありその売上高推移を指標としています。 平成24年度 売上高 円 伸長率(対前期) % 平成25年度 平成26年度 242,011,891 345,945,591 487,807,226 165.03% 142.95% 141.01% 平成27年度 702,430,227 144.00% 売上高も順調に伸びており、今後も環境貢献に期待できる商品となっています。 ○UVインキ比率 原材料の環境負荷を考慮し、ノンVOCインキ(UV硬化インキ)の比率を指標としてい ます。 平成24年度 UVインキ比率 % 平成25年度 86.9% 平成26年度 88.3% 平成27年度 88.9% 90.7% 構成比については今後も大きく変化はしないと考えています。 3.環境関連法規等の遵守状況の確認及び評価結果並びに違反訴訟等の有無 現状関連法規制等の一覧表及び、それらの遵守状況を確認した結果、環境関連法規の違反 及び苦情等はありませんでした。 なお、関係当局により違反、訴訟等の指摘は過去3年間には一度もありませんでした。 環境関連法規に関しては自らが定期的に順守状況をチェックしています。 4.代表者による全体評価と見直しの結果 電気使用量の原単位悪化 : IJ系の熱乾燥が原因でしょう 紙排出量 : UDメールの増加によるものと思われます 用紙歩留り : 定性判断としては、これもUDメールの影響でしょう しかし、歩留り55%はやはり、悪すぎます。 直観的な歩留りのイメージと乖離したままでは、改善策が難しいと思われます。 今後の活動に向け、集計値のみではなく、個別の実体[具体的に何がおこっているか]も議論 9 できる研究を進めてください。 そのうえで、受注構造の推移でしかたないのか、実効性のある対策が可能かどうか判断しまし ょう。 以上 10
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