産業保健人間工学会 20 周年記念大会 報告

産業保健人間工学会 20 周年記念大会 報告
2015.9.17
産業保健人間工学会 20 周年記念大会事務局
9 月 4 日~5 日に開催されました 20 周年記念大会についてご報告いたします。
1.日程・場所
1)作業管理(職場改善)実習
日時:2015 年 9 月 4 日(金)13:00~17:00
場所:ダイキン工業株式会社 滋賀製作所(滋賀県草津市岡本町大谷 1000-2)
人数:27 名(参加者 17 名、ダイキン工業様から 2 名、指導員 5 名、事務局 3 名)
2)懇親会
日時:2015 年 9 月 4 日(金)19:00~21:00
場所:URGE(グランフロント大阪北館 ナレッジ 3F)
人数:33 名
3)産業保健人間工学会 20 周年記念大会
日時:2015 年 9 月 5 日(土)9:30~17:00
会場:北浜フォーラム(大阪市中央区北浜 1-8-16 大阪証券取引所ビル 3F)
人数:56 名(正会員 21 名、非会員 35 名)
2.内容
1)作業管理(職場改善)実習
・JR 草津駅前にて受付。
オリエンテーション
・A~C の 3 グループに分かれて着席。
・ダイキン工業ご担当者様より企業概要と、見
学での注意事項などをご説明いただきました。
・指導員が各グループに 2 名ないし 1 名配置さ
れ、リーダー、写真係などを決定後、グループ
毎に異なる場所を見学しました。
工場見学後のグループワーク
・見学中に撮影した写真などを用いて、グルー
プワークを実施しました。
・グループ毎に KJ 法で良かった点と悪かった
点をそれぞれ分類し、各グループ7分程度の
発表と質疑応答を行いました。
・各グループからの指摘事項などはダイキン工
業ご担当者様からも有益なものであったとのご
評価をいただきました。
2)懇親会
・33 名が参加した懇親会は、様々な職種の方
が集まっていることもあり、名刺交換など盛ん
に行われ、情報交換の場となりました。
・作業管理(職場改善)実習の参加者が多く参
加していたため、改善案などに関する話があ
ちこちで聞かれました。
3)産業保健人間工学会 20 周年記念大会
“作業管理のすすめ方 ~過去・現在・未来~”というテーマのもと、現場で発生している実例課題
を取り上げ、それに対する解決策等を論議し、その解決案の普遍性を思案する、"Practice and its
theory"を実践する本学会の原点に立ち返った熱心な議論が行われました。また、産業保健人間
工学に新たに関心を持った多くの方々の参加がありました。
作業管理(職場改善)実習報告会
・前日の作業管理(職場改善)実習について
首都大学東京の渋谷正弘先生よりご報告いた
だきました。
・前日より引き続き参加されている方だけでな
く多くの方が興味深く聞き入っていました。
一般演題(ポスターセッション)
・座長は福岡教育大学の樋口善之先生が務
められ、1 演題につき約 7 分程度の発表、質疑
応答が行われました。
・各演題に 20~30 名が集合し、会場は熱気に
包まれていました。
基調講演
「実践的な産業保健活動~職場改善の取組
み事例~」
JFE スチール株式会社 西日本製鉄所(倉敷
地区) ヘルスサポートセンター長 産業医
山下 真紀子 先生
・安全体力と呼ぶ独自の体力測定に取り組ま
れ、測定結果を復職判定に活用するなど、体
力を通じた労働災害防止、職場改善の徹底し
た取り組みが紹介され、参加者からは思わず
感歎の声が漏れていました。
大会テーマ講演Ⅰ
「作業管理の過去・現在・未来」
千葉工業大学 工学部 デザイン科学科
教授 三澤 哲夫 先生
・産業保健の父で、作業管理の取り組みの祖
でもあるラマッツィーニの時代から、日本に作
業管理が導入されるまで、そして現在に至る
取り組みについてご講演いただきました。歴史
的な流れがよく理解できました。
大会テーマ講演Ⅱ 作業管理の見える化(1)
「アドバイザーとしての実践作業改善のすすめ
方」
北海道科学大学 未来デザイン学部 人間社
会学科 教授 三上 行生 先生
・作業管理をどのような手法・手段を用いて実
践していくのかについてご講演いただきました。
非常にわかりやすい講義内容で、すぐに職場
改善に取り組みたいという方にはうってつけで
した。
大会テーマ講演Ⅱ 作業管理の見える化(2)
「企業内デザイナーとしての作業改善のすす
め方~UD 視点による現場作業改善」
三菱電機株式会社 デザイン研究所
山田 亘 先生
・ユニバーサルデザインの考えを作業管理に
活用された取組み事例についてご講演いただ
きました。健常者、障害者の垣根を超え誰にで
も使いやすい物づくりと、そこから産まれた洗
練されたデザインに魅了されました。
大会テーマ講演Ⅱ 作業管理の見える化(3)
「生産現場の作業改善のすすめ方」
ダイキン工業株式会社 堺製作所 空調生産
本部 企画部 生産戦略担当課長
村上 貴敏 先生
・長年培われた改善の極意には目を見張るも
のがありました。負担の軽減と生産性の向上の
両立、さらに生産技術部門主導だけではなく、
現場の知恵と経験を自職場の作業改善に生
かす組織作りのお話は非常に有益でした。