13 防火区画制限 令112条

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3-13
防火区画制限
13 防火区画制限
防火区画一覧表
防火・耐火規定
◆令112条
148
防火区画は、大規模建築物等を防火上有効に区画して火災の拡大を防ぐための制限である。一定の面積ごとに区画する面積区画、11階以
上の階に適用される高層区画、階段室、吹き抜け等に適用される堅穴区画、一の建築物において用途の異なる部分を区画する異種用途区
画の 4 種類があり、対象建築物とその区画方法が規定されている。
⑴ 防火区画一覧表
区画方法
対象建築物
区画条件
(床面積)
区画の構造
床・壁
緩和条件
防火設備
① 劇場等の客席・体育館・工場等の用途上やむをえな
主要構造部を耐火構造とした建築物
準耐火義務によらない準耐火建築物
(任意で準耐火建築物としたもの)
1, 500㎡以内
準耐火構造
特定防火設
*1
( 1 時間以上) 備
いものは除外(P150【図表 1 】図Ⓐ)
② 階段室・昇降機の昇降路(乗降ロビーを含む)で 1
時間準耐の床・壁又は特定防火設備で区画した部分
は除外(P150【図表 1 】図Ⓑ)
① 所定の規定(法21条 1 項ただし書、27条 1 項た
面積区画
だし書、27条 2 項、62条 1 項)に基づく 1 時間
耐火のイ準耐
1, 000㎡以内
② 所定の規定(法27条 2 項、62条 1 項)に基づく
特定防火設
準耐火構造
( 1 時間以上) 備* 1
内装を準不燃材料とした部分は除外(P150【図表
不燃ロ準耐(令112条 3 項)
特殊建築物の耐火義務(法27条 2 項)
、防火地域制限
(法62条 1 項)による45分耐火のイ準耐もしくは外
壁耐火のロ準耐(令112条 2 項)
11階以上の部分で内装仕上を難燃材料(令112条 5 項)
11階以上の部分で内装仕上・下地とも準不燃材料
高層区画
(令112条 6 項)
11階以上の部分で内装仕上・下地とも不燃材料
(令112条 7 項)
① 体育館・工場等で天井(ない場合には屋根)
・壁の
500㎡以内
準耐火構造
特定防火設
( 1 時間以上) 備* 1
防火上主要な
間仕切壁
準耐火構造
100㎡以内
耐火構造
200㎡以内
耐火構造
500㎡以内
防火設備* 1
特定防火設
備* 1
1 】図Ⓐ)
② 上欄の②と同じ
階段室・昇降機の昇降路(乗降ロビーを含む)
・廊下・
その他避難のための部分・共同住宅の住戸(床面積合計
≦200㎡)で、耐火構造の床・壁・防火設備で区画した
部分は除外(P150【図表 2 】
)
* 1 常時開放式の場合は、煙・熱感知器連動、温度ヒューズ連動。ただし、緩和条件が階段室・昇降機の昇降路の場合には、煙感知器連動、かつ、遮煙性能を有する構造とする(令112条14項 1 号ハ、昭48建告
2563号)
。常時開放式の場合は、煙感知器連動、かつ、遮煙性能を有する構造とする(令112条14項 2 号、昭48建告2564号)
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区画方法
対象建築物
区画条件
区画の構造
床・壁
緩和条件
防火設備
① 避難階の直上階又は直下階のみに通じる吹抜き部
主要構造部が準耐火構造で、地階又は 3 階以上に居室
のある建築物(令112条 9 項)
* 主要構造部を準耐火構造としていない準耐火建
築物(外壁耐火の口準耐や、不燃口準耐の場合
竪穴区画
は適用されない
分・階段部分等で内装(下地を含む)を不燃材料で
つくったもの
メゾネット住居・
なお、避難階の直下から直上階までの 3 層にわたる
吹き抜け・階段・
ものは、緩和の対象とはならない。また、内装制限
エレベーター昇降
路・ダクトスペー
準耐火構造
防火設備* 1
の範囲は、吹き抜けを含めて、耐火構造及び防火設
備で区画された部分のすべてとする
② 階数≦ 3 で延べ床面積≦200㎡の一戸建て住宅・長
スその他竪穴を形
例:外壁耐火の口準耐で階段を木造とした場
成する部分の周囲
合、又は、不燃口準耐で外壁の一部を不燃
を区画
材料等とした場合
屋・共同住宅の住戸(床面積合計≦200㎡)の吹き
抜 け、 階 段 部 分、 昇 降 機 の 昇 降 路 部 分 等 は 除 外
(P151【図表 3 】
)
一部が木造特建(法24条)に該当する建築物(令112
異種用途
区画
条12項)
一部が特殊建築物の耐火義務(法27条)に該当する建
築物(令112条13項)
該当用途部分相互
間、及びその他の
部分との間を区画
準耐火構造
防火設備* 1
準耐火構造
特定防火設
( 1 時間以上) 備* 1
物販店舗と飲食店は、原則として異種用途であり、相互
に区画する必要があるが、物販店舗の一角にある喫茶
店、食堂等で管理者が同一、利用者が一体施設として利
用するものであれば、区画は不要とする
* 1 常時開放式の場合は、煙・熱感知器連動、温度ヒューズ連動。ただし、緩和条件が階段室・昇降機の昇降路の場合には、煙感知器連動、かつ、遮煙性能を有する構造とする(令112条14項 1 号ハ、昭48建告
2563号)。常時開放式の場合は、煙感知器連動、かつ、遮煙性能を有する構造とする(令112条14項 2 号、昭48建告2564号)
Point
その他緩和事項
① スプリンクラー設備、水噴霧消火設備等の自動式消火設備を設けた部分は、その設備設置部分の床面積の 1 / 2 を区画面積から除くこと
ができる(P150【図表 1 】図 A- 2 )
② 竪穴区画の「主要構造部が準耐火構造」とあるのは、法文上として下位の構造を記載しているものでその中に耐火構造も含まれる
③ 耐火建築物における床・壁の区画の構造は、主要構造部に該当するため耐火構造にする必要がある。また、不燃ロ準耐(P127参照)の
建築物についても同様で、木造等の下地による準耐火構造での区画はできない
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④ 構造上重要でない小ばり・胴縁・間柱などで、防火区画を構成する床又は壁と一体となっている部分については、その床又は壁の一部と
して取り扱うことが望ましい
⑤ エレベーター昇降路の場合は、原則として乗場戸の近傍で、遮炎・遮煙の両者の性能を有した防火設備で区画する必要がある(法36条、
令112条)
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防火区画制限
防火区画一覧表
防火・耐火規定
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防火区画制限
防火区画一覧表
【図表 1 】面積区画
防火・耐火規定
A 主要構造部を耐火、又は準耐⇒1,500㎡以内で区画
A- 1
壁:準耐( 1時間以上)
1,500㎡以内
1,500㎡以内
1,500㎡以内
150
〈緩和事項〉1,500㎡以上で区画可
A- 2
防火区画
スプリンクラー
A
特防
①
B
C
②
1
+B=1,500㎡以内
2
C:1,500㎡以内
1,500㎡以内
A×
床:準耐( 1時間以上)
①劇場の客席・体育館・工場etc.
②EVシャフト・階段室
B イ準耐( 1 時間耐火) ロ準耐(不燃構造)
⇒1,000㎡以内で区画
ロ準耐(外壁耐火)
B イ準耐(45分耐火)
⇒500㎡以内で区画
壁:準耐( 1時間以上)
1,000㎡以内
1,000㎡以内
1,000㎡以内
1,000㎡以内
特防
床:準耐( 1時間以上)
【図表 2 】高層区画
〈高層階区画〉
〈緩和事項〉
共同住宅
階段室・EVシャフト
200㎡以内の共同住宅の住戸
原則
100㎡以内
ごとに区画
EVシャフト
15F
14F
13F
12F
11F
10F
9F
8F
7F
6F
5F
4F
3F
2F
1F
壁:耐火
特防
下地・仕上げを準不燃
⇒区画は200㎡以内
下地・仕上げを不燃
⇒区画は500㎡以内
床:耐火
壁:準耐( 1時間以上)
500㎡以内
500㎡以内
500㎡以内
500㎡以内
特防
防火上主要な間仕切壁:準耐
(小屋裏・天井まで)
2015/01/30 14:18:09
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【図表 3 】竪穴区画
〈緩和事項〉
区画不要
区画不要
室内壁・天井
下地・仕上共不燃材料
区画不要
3F
3F
2F
2F
1F
1F
B1F
B1F
室内壁・天井
下地・仕上共不燃材料
吹抜
G.L
▽
吹抜
戸建て住宅で 3F以下
かつ延べ床面積200㎡以内
* 避難階の直下階・直上階のみ面積区画は適用されるので注意
区画不要
要竪穴区画
区画不要
3F
吹抜
2 階席
2F
舞台
1F
戸建て住宅 4 階の場合
延べ床面積200㎡以内でも区画必要
劇場
客席
ホワイエ
WC
階段室からのみ出入できるWC等
避難階と接しない吹き抜けは
区画必要
2015/01/30 14:18:10
防火・耐火規定
151
3-13
防火区画制限
防火区画一覧表