ペ イ ン ト を 使 う (Windows7 編) Ver. 1.4b Windows7 には、お絵描きツールとして「ペイント」(Paint)というアプリケーションが付いています。ペイン トで描いた絵を Word の文書に貼り付けることもできます。ここでは、まずペイントの使い方を簡単に紹介します。 さらに詳しい説明は[ヘルプ]で調べることができます。 ペイントの立ち上げ 「ペイント」は、[スタート]>[すべてのプログラム]>「アクセサリ」の中に入っています。 クイックアクセスツールバー ヘルプ リボン ペイント ボタン タ ブ 色1 (前景色) 色2 (背景色) 描画領域 (キャンバス) ポインタの位置 ズーム (画面表示の拡大縮小) キャンバスのサイズ 図の大きさの設定 描きたい絵の大きさによって、描画領域の大きさ(キャンバスのサイズ)を 変更します。 サイズを細かく数値で指定したいときは次のようにする。 ① [ペイント]ボタン>「プロパティ」を選び、[イメージのプロパティ]ダイアロ グボックスを開く。 ② 色を、「白黒」か「カラー」か選ぶ。 ③ 単位を、インチ(inch)、センチメートル(cm)、ピクセル(絵のドット 数のこと)の中から選ぶ。 ④ 描きたい図の幅と高さを入力する。 大まかなサイズ指定でよいときは、描画領域周囲の枠にあるハンドル (○)をマウスで直接ドラッグしても調節できる。 クイックアクセス ツールバー ウィンドウ左上のクイックアクセスツールバーには、よく使う機能が置いてあります。 「上書き保存」は現在の画像をファイルに上書き保存する。 「元に戻す」は操作を取り消し、「やり直し」は取り消した操作をやり直す。 ― 1 ― 元に戻す 上書き保存 やり直し 色を選ぶ: [ホーム]タブ>[色]グループ 色は前景色(色1)と背景色(色2)の 2 種類を指定できます。 色1を指定するには、[色1]ボタンをクリックしてからパレット上の色をクリックする。 色2を指定するには、[色2]ボタンをクリックしてからパレット上の色をクリックする。 [色の編集]を選ぶと、パレット上にない色を作成し、それをパレットに追加することができる。 基本的なツール: [ホーム]タブ>[ツール]グループ [ツール]グループには、右のようなツールが 用意されています。 塗りつぶし 鉛 筆 消しゴム 鉛筆ツール 色の選択 テキスト 拡大鏡 フリーハンドで細い線(1 ピクセル幅)を描く。描画領域を左ボタンでドラッグすると色1(前景色)、右 ボタンでドラッグすると色2(背景色)の線になる。 塗りつぶしツール 他の色で囲まれた 1 色の領域を塗りつぶす。描画領域を左ボタンでクリックすると色1(前景色)、右ボ タンでクリックすると色2(背景色)の塗りつぶしになる 塗りつぶしの境界線にアンチエイリアスが使われていると、明瞭に区切られないことがある。 アンチエイリアス処理については、p.6 参照。 テキストツール 図中に文字を描く。描いた文字は他のツールによって描かれた図形と同じ扱いができる。 ① [テキスト]ツールボタンをクリックする。 ② 対角線にドラッグして、テキスト入力枠を指定する。(ここに文字が入力される。) ③ [テキストツール: テキスト]タブが表示されるようになる。 ④ ⑤ ⑥ ⑦ 文字の種類や大きさを、[テキストツール: テキスト]タブ>[フォント]グループで設定する。 文字の色は、[テキストツール: テキスト]タブ>[色]グループ>[色1]で設定する。 キーボードから文字を入力する。 入力が終わったら、他の部分をクリックするか、他のツールボタンを選ぶとテキスト入力が 確定する。 ⑦の操作を行う(テキストを確定する)前であれば、文字の訂正や書式の変更ができる。確定後は変 更できないので、消しゴムで消すか、「元に戻す」を行うしかない。 ⑦の操作を行う前であれば、テキスト入力枠を移動することができる。枠の縁にマウスポインタを 合わせてドラッグする。枠の四隅のハンドルに合わせてドラッグすると、入力枠のサイズを変える ことができる。 [テキストツール: テキスト]タブ>[背景]グループで、「透明」を指定するとテキスト入力枠の中は塗り つぶされないが、「不透明」を指定すると色2(背景色)と同じ色で塗りつぶされる。 消しゴムツール ドラッグした部分を色2(背景色)の色に置き換える。描画領域を左ボタンでドラッグすると全ての色を 色2(背景色)に置き換え、右ボタンでドラッグすると色1(前景色)だけを色2(背景色)に置き換える。 消しゴムのサイズは[ホーム]タブ>[線の幅]グループから選ぶことができる。 消しゴムを使う前に、消した後の色を色2(背景色)に選んでおかなければいけない。 ⇒ 例:消した後を白にしたかったら、色2(背景色)を白にしておく。 色の選択ツール 既に絵の中で使われている色を取り出す。描画領域を左ボタンでクリックするとその場所の色が色1 (前景色)に、右ボタンでクリックするとその場所の色が色2(背景色)に設定される。 拡大鏡ツール 絵の表示を拡大縮小する。描画領域を左ボタンでクリックすると表示が拡大され、右ボタンでクリッ クすると表示が縮小される。 ― 2 ― ブラシツール: [ホーム]タブ>[ブラシ]グループ 様々な形状のブラシでフリーハンドの線を引くことができます。 描画領域を左ボタンでドラッグすると色1(前景色)、右ボタンでドラッグすると色2(背景色)の線になる。 ブラシのサイズは[ホーム]タブ>[線の幅]グループから選ぶ。 [ブラシ]グループには、色々な種類のブラシが用意されている。 このブラシ一覧のブラシを利用して描いた線は、アンチエイリアス処理がされている。 順に、 ①ブラシ、②カリグラフィブラシ 1、③カリグラフィブラシ 2、④エアブラシ 色々なブラシで描いた例 ⑤油彩ブラシ、⑥クレヨン、⑦蛍光ペン、⑧鉛筆(通常) ⑨水彩ブラシ ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ブラシ ................................. 鉛筆と比較して、輪郭が滑らかな線が描ける。 カリグラフィブラシ 1 .... 右上から左下に傾斜したカリグラフィーペン。 カリグラフィブラシ 2 .... 左上から右下に傾斜したカリグラフィーペン。 エアブラシ ........................ クリックし続ける間インクを霧状に噴霧し、描画する。 油彩ブラシ ....................... 油絵の具で描くように、描きはじめの筆先の毛筆感と筋状の線が描ける。※ クレヨン .............................. クレヨンの風合いの線が描ける。擦れた線となる。※ 蛍光ペン ........................... マーカーペンの風合いの線が描ける。インクはやや透明で、線を重ねて描くと透 けて見える。 ⑧ 鉛筆(通常) ....................... 色鉛筆の風合いの線が描ける。塗りに使うとむらができる。 ⑨ 水彩ブラシ ....................... 水彩のように少し透けた色で、筆筋が入った線が描ける。油彩ブラシと比較する と色に透明感がある。※ ⑩ 鉛筆 .................................... くっきりした輪郭の線が描ける。([ホーム]タブ>[ツール]グループの中) ※印のブラシは、ペンタブレットの筆圧にも対応している(らしい)。 (参考 URL ⇒ http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/09/28/windows7soft/index.html) 図形ツール: [ホーム]タブ>[図形]グループ 色々な図形を描くことができます。輪郭だけにしたり、中を塗りつぶし たりすることもできます。 [図形]グループには、以下のような図形が用意されている。 直線、曲線、楕円形、四角形、角丸四角形、多角形、三角形、 直角三角形、ひし型、五角形、六角形、矢印 (右矢印、左矢印、上矢印、 下矢印)、星形 (星 4、星 5、星 6)、吹き出し(角丸四角形、楕円形、雲形)、 ハート、稲妻 直線ツール 直線を引く。 [ホーム]タブ>[線の幅]グループから、線の太さを選ぶ。 [ホーム]タブ>[図形]グループ>「輪郭」から、ブラシの種類を選ぶ。 始点から終点まで左ボタンでドラッグすると色1(前景色)、右ボタンでドラッグす ると色2(背景色)の直線になる。 垂直(90°)・水平(0°)・斜め(45°)の直線にしたいときは、 Shift キーを 押しながらドラッグする。 ― 3 ― 曲線ツール 曲線を描く。 [ホーム]タブ>[線の幅]グループから、線の太さを選ぶ。 [ホーム]タブ>[図形]グループ>「輪郭」から、ブラシの種類を選ぶ。 始点から終点まで左ボタンでドラッグすると色1(前景色)、右ボタンでドラッグすると色2(背景色) の直線になる。その後、線の近くでドラッグし、その方向に曲線を引っ張って曲げる。線の曲げは 2 回まで指定できる。 途中でキャンセルしたいときは、左右ボタンを同時にクリックするか、 Esc キーを押す。 楕円形・四角形・角丸四角形・三角形・・・ツール それぞれの図形を描く。 [ホーム]タブ>[線の幅]グループから、線の太さを選ぶ。 [ホーム]タブ>[図形]グループ>「輪郭」から、輪郭の種類を選ぶ。 [ホーム]タブ>[図形]グループ>「塗りつぶし」から、塗りつぶしのスタイルを選ぶ。 輪郭と塗りつぶしを選択したら、マウスで図形の対角線をドラッグする。 左ボタンでドラッグすると、輪郭は色1(前景色)で中身は色2(背景色)になる。 右ボタンでドラッグすると、輪郭は色2(背景色)で中身は色1(前景色)になる。 正円・正方形・正三角形などにしたいときは、 Shift キーを押しながらドラッグ する。 多角形ツール 一覧にないような図形を描く。輪郭と塗りつぶしの仕方は四角形ツールと同じように 選べる。 [ホーム]タブ>[線の幅]グループから、線の太さを選ぶ。 [ホーム]タブ>[図形]グループ>「輪郭」から、輪郭の種類を選ぶ。 [ホーム]タブ>[図形]グループ>「塗りつぶし」から、塗りつぶしのスタイルを選ぶ。 最初の辺はドラッグし、以降は各頂点をクリックしていく。最後に、最初の頂点につなげると多角 形が完成する。 途中でダブルクリックすると、その点と最初の点が自動的に結ばれる。 途中でキャンセルしたいときは、左右ボタンを同時にクリックするか、 Esc キーを押す。 各ツールボタンはダブルクリックすると凹んだままになり、続けて同じ図形を描くことができる。 [ホーム]タブ>[イメージ]グループ キャンバス上の画像や図を選択したり、サイズを変更したりすることができます。 選択ツール キャンバス上の画像範囲を選択する。 [四角形選択]をクリックして、キャンバス上でドラッグすると画像の一部を正方 形または四角形で選択できる。 [自由選択]をクリックして、キャンバス上でドラッグすると、画像の一部を自由 な形で選択できる。 [すべて選択]をクリックすると、画像全体が選択される。 キャンバス上の範囲を選択しておいてから、[選択の切り替え]をクリックすると、 選択していた範囲と逆の範囲が選択される。 キャンバス上の範囲を選択しておいてから、[削除]をクリックすると、選択して いた範囲の画像が削除される。(その範囲が色2(背景色)で塗りつぶされる。) [透明の選択]をクリックしておくと、現在の選択領域で色2(背景色)の部分は透明 として扱われる。選択領域を移動・コピーや貼り付けの場合に違いが分かる。 トリミングツール 画像の不要な部分をカットして、一部の範囲だけを残すことをトリミングという。 キャンバス上の範囲を選択しておいてから、[トリミング]をクリックすると、選択していた範囲の画 像だけが残る。 ― 4 ― サイズ変更ツール 画像全体または画像の一部のサイズを変更したり、形を傾けたりできる。 何も領域を選択しないと画像全体が、画像の一部を選択しておくとその選択領 域のサイズが変更される。 [サイズ変更]をクリックすると、[サイズ変更と傾斜]ダイアログボックスが現れる ので、変更したいサイズや傾きを指定する。 サイズの単位はパーセント(現在のサイズからの比率)とピクセルから選ぶこ とができる。 「縦横比を維持する」にチェックを入れておくと、画像の形(縦横比)を崩さず にサイズを変更できる。この場合、サイズ指定は水平方向・垂直方向のどちら か一方のみでよい。 簡単なサイズ変更の場合は、範囲選択後、選択範囲の周囲のハンドル をドラッグしてもよい。 回転ツール 画像全体または画像の一部を回転や反転できる。 何も領域を選択しないと画像全体が、画像の一部を選択しておくとその選択領 域のサイズが変更される。 [回転]をクリックすると、メニューが現れるので、変更したい操作を指定する。 図形・文字の移動・コピー キャンバス上の画像や文字を移動したり、コピーしたりすることができます。 マウスで移動・コピーするには、領域を選択した後、領域上でポインタが する。 に変わったら、ドラッグ 移動のときはドラッグ、コピーのときは Ctrl を押しながらドラッグする。 選択した領域を最初に Shift を押しながらつかんでおくと、ドラッグした軌跡が残る。 [ホーム]タブ>[イメージ]グループ>「選択」>「透明の選択」がオフになっていると、現在の色2(背景 色)の部分も含めて移動・コピーされ、移動先の図形を覆い隠す。「透明の選択」をオンにしておくと、 現在の色2(背景色)の部分は移動・コピーされず、移動先の図形が透けて見える。 領域を選択した後、切り取り&貼り付け、コピー&貼り付けをする。 切り取りするには、領域を選択後、[ホーム]タブ>[クリップボード]グループ>「切り取 り」、または右クリックメニュー>「切り取り」を選ぶ。 コピーするには、領域を選択後、[ホーム]タブ>[クリップボード]グループ>「コピー」、 または右クリックメニュー>「コピー」を選ぶ。 貼り付けするには、領域を選択後、[ホーム]タブ>[クリップボード]グループ>「貼り付け」、または右 クリックメニュー>「貼り付け」を選ぶ。 キャンバス左上に貼り付けられるので、ドラッグして場所を移動させる。 [ホーム]タブ>[イメージ]グループ>「選択」>「透明の選択」がオフになっていると、現在の色2(背景 色)の部分も含めて移動・コピーされ、移動先の図形を覆い隠す。「透明の選択」をオンにしておくと、 現在の色2(背景色)の部分は移動・コピーされず、移動先の図形が透けて見える。 ― 5 ― [表示]タブ 作業する内容に応じて、キャンバス上の画像の表示を変更することがで きます。 [ズーム]グループ 画像を拡大・縮小して表示する。 [拡大]をクリックすると、画像表示の拡大率が上がる。 [縮小]をクリックすると、画像表示の拡大率が下がる。 [100%]をクリックすると、画像を実寸で表示する。 ペイントウィンドウ下部のステータスバー右端のズームスライダー をドラッグすると、直接拡大率を変更できる。 [表示または非表示]グループ [ルーラー]にチェックを入れると、キャ ンバスの上部と左部にルーラー(目盛り) を表示する。 ルーラー [グリッド線]にチェックを入れると、キャ ンバス上にグリッド線(方眼線)を表示す る。 [ステータスバー]にチェックを入れると、 ウィンドウ下部にステータスバーを表示 する。ステータスバーには、現在のマウ スポインタの位置(x 座標、y 座標)、 選択範囲のサイズ(幅×高さ)、キャン バスのサイズ(幅×高さ)がピクセル単 位の数値で表示される グリッド線 ステータスバー ルーラー [表示]グループ [全画面]をクリックすると、一時的に画像キャンバスが画面全体に表示される。画像をクリックす ると、元の表示に戻る。 100%以上に拡大しているとき、[縮小表示]をクリックす ると、縮小表示ウィンドウが現れ、全体を確認しながら作 業できる。 ファイル保存 絵(画像データ)は記録容量をとるので、保存は必要最小限にしてお く。面積をできるだけ小さくする。要らない絵は保存しない。 ① ウィンドウ左上のペイントボタンをクリックし、メニューから 「名前を付けて保存」を選び、さらにサブメニューを開く。 ② サブメニューから保存したい画像形式を選ぶ。 ③ 保存するフォルダーを選び、ファイル名を入力する。 アンチエイリアス処理について 一般にデジタル画像では、ピクセル単位で描画するために 1 ピクセルより細かく描くことはできず、斜め線 や曲線では拡大すると輪郭にぎざぎざができてしまう。このぎざぎざを目立たなくする処理の一つがアンチエ イリアスである。アンチエイリアスでは、輪郭の線と背景の間を中間の色のピクセルで埋めて、見た目のぎざ ぎざ感をやわらげる。 ペイントでは、ブラシで描画したり、テキスト入力したりすると、自動的に境界線にア ンチエイリアス処理が行われている。 アンチエイリアスを行うと、輪郭が多少ぼやけて見えることがある。 アンチエイリアス効果をつけた輪郭を持つ図形では、あとから塗りつぶしをした際に境 界線近くに塗り残しが出ることがある。また、透明部分(透過効果)を利用した切り抜 きや貼り付けを行うと、貼り付け先で輪郭にアンチエイリアス部分がはみ出してきれい に貼り付けできないことがある。 アンチエイリアス処理を避けたいときは、鉛筆を使うか、図形で輪郭を単色にするとよい。 ― 6 ―
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