経営労務診断手順書 - サイバー法人台帳ROBINSとは

経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
サイバー法人台帳 ROBINS
経営労務診断手順書
Ver. 1.1
2015 年 3 月 2 日
全国社会保険労務士会連合会
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
改定履歴
Ver. 1.00
2014 年 7 月 23 日 新規作成
Ver. 1.01
2014 年 7 月 29 日 診断項目の必須・任意の見直し
・ 「Ⅰ.経営労務管理に関わる基本規定」は必須項目がすべて「Yes」か条件
を満たす場合には「対象外」の場合に掲載可能に変更
・ 「Ⅰ.経営労務管理に関わる基本規定」の項目順を変更
・ 「組織関連規程」を任意項目に変更
・ 「従業員数」の合計、「正規雇用者数」の合計・割合を必須項目に変更
・ その他誤記を修正
Ver. 1.02
2014 年 8 月 25 日 誤記を修正
・ 「従業員の構成人数-全従業員」の計算式の誤記を修正
Ver. 1.03
2014 年 11 月 7 日 誤記を修正
・ 「社会保険(医療・年金)
」を「社会保険(健保・年金)
」に修正
Ver.1.04
2014 年 11 月 14 日誤記を修正
・ 「第 3 章 2.2 正規従業員の平均勤続年数」の内容が一部「平均年齢」の説
明になっていたため、正しい内容に修正
Ver.1.05
2014 年 11 月 25 日 一部修正
Ver.1.06
2015 年 1 月 23 日誤記を修正、一部手順を修正
・
「第 2 章 1.1 労働者名簿」:管理方法の確認について(8)に注記を追記
・
「第 2 章 1.2 賃金台帳」
:(8)④の「労働者名簿」を「賃金台帳」に修正
・
「第 2 章 3.2 健康診断記録」
:評価基準および手順を見直し
・
「第 2 章 3.3 ハラスメント相談・対応記録」
:評価基準および手順を見直し
Ver.1.1
2015 年 3 月 2 日 全国社会保険労務士会連合会 手順書に変更
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経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
目次
第1章
業務の流れ ............................................................................................................ 4
第2章
「Ⅰ.経営労務管理に関わる基本規定」の評価手順 ........................................... 5
1.
法定帳簿 ................................................................................................................... 6
1.1.
労働者名簿 ........................................................................................................... 6
1.2.
賃金台帳 ............................................................................................................... 8
2.
人事労務関連規程 .................................................................................................. 10
2.1. 就業規則 ............................................................................................................. 10
2.2.
労働(勤務)条件関連の規程 .............................................................................11
2.3.
賃金(給与)関連の規程.................................................................................... 13
2.4.
育児・介護休業関連の規程 ................................................................................ 15
人事労務管理データ............................................................................................... 18
3.1.
労働時間管理 (出退勤、労働時間、残業、休日、休暇) ............................... 18
3.2.
健康診断記録 ...................................................................................................... 20
3.3.
ハラスメント相談・対応記録 ............................................................................ 22
社会保険・労働保険............................................................................................... 23
4.1.
社会保険(健保・年金)の加入......................................................................... 23
4.2.
労働保険(労災・雇用)の加入......................................................................... 25
組織関連規程.......................................................................................................... 27
5.1.
組織図もしくは組織規程.................................................................................... 27
5.2.
職務(業務)分掌規程 ....................................................................................... 29
5.3.
職務(業務)権限規程 ....................................................................................... 30
3.
4.
5.
第3章
「Ⅱ.経営労務管理に関わる基本的数値情報」の算出方法 .............................. 31
1.
従業員情報 ............................................................................................................. 32
1.1.
従業員の構成人数............................................................................................... 32
1.2.
正規雇用者数 ...................................................................................................... 33
1.3.
正規従業員の平均年齢 ....................................................................................... 34
1.4.
正規従業員の平均年収 ....................................................................................... 35
2.
就業情報 ................................................................................................................. 36
2.1. 正規従業員の年間平均労働時間......................................................................... 36
2.2.
正規従業員の平均勤続年数 ................................................................................ 37
労務管理情報.......................................................................................................... 38
3.1.
女性役員・管理職数 ........................................................................................... 38
3.2.
非正規雇用者数 .................................................................................................. 39
3.3.
正規従業員採用数(直近 3 ヵ年) ..................................................................... 40
3.4.
正規従業員離職者(直近 3 ヵ年) ..................................................................... 41
3.
第4章
サンプリング方法................................................................................................ 42
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第1章
業務の流れ
経営労務診断は、事業者の経営労務に関する状況を、評価基準とエビデンスに基づいて
評価し、評価結果を ROBINS に掲載するサービスです。
評価を行う項目は、基本的な規定と数値情報の 2 つに大きく分類されます。
「Ⅰ.経営労務管理に関わる基本規定」は、必須項目がすべて「Yes」か、条件を満たす
場合には「対象外」の場合に掲載可能です。必須項目に1つでも No があると ROBINS に
経営労務診断結果を掲載することはできません。その場合には、No の項目が無くなるよう
に助言等による是正を行い、改善が確認されてから掲載を行います。
数値情報は、必須項目はすべて掲載が必要です。任意項目は、項目ごとに事業者が任意
に掲載の有無を判断します。
手順は以下となります。
(1) 基本的な企業情報の ROBINS への掲載と確認
(2) 経営労務診断の実施
① 事業者によるエビデンス等の事前準備
② 社会保険労務士による経営労務診断の実施
③ 社会保険労務士による改善の助言
(3) 経営労務診断結果の ROBINS への掲載
本手順書では、上記のうち(2)の手順について、診断項目ごとに説明していきます。
ROBINS への掲載上、診断の作業記録は提出の必要はありませんが、求めに応じて診断
根拠を提示できるよう、確認者が適切に保管します。
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第2章
「Ⅰ.経営労務管理に関わる基本規定」の評価手順
「Ⅰ.経営労務管理に関わる基本規定」の項目一覧を以下に示します。
分類
1.法定帳簿
2.人事労務関連規程
選択
4.社会保険・労働保険
5.組織関連規程
診断項目
必須
1.1
労働者名簿
必須
1.2
賃金台帳
必須
2.1
就業規則
必須
2.2
労働(勤務)条件関連の規程
必須
2.3
賃金(給与)関連の規程
必須
2.4
育児・介護休業関連の規程
3.1
労働時間管理 (出退勤、労働時間、残業、
必須
3.人事労務管理データ
項番
休日、休暇)
必須
3.2
健康診断記録
必須
3.3
ハラスメント相談・対応記録
必須
4.1
社会保険(健保・年金)の加入
必須
4.2
労働保険(労災・雇用)の加入
任意
5.1
組織図もしくは組織規程
任意
5.2
職務(業務)分掌規程
任意
5.3
職務(業務)権限規程
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1.
法定帳簿
1.1.
労働者名簿
(1) 診断項目
労働者名簿
(2) 主旨
法令上の遵守事項として、労働者名簿を作成し、適切に管理する必要があります。
(3) 根拠法令
労働基準法第百七条
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)
30 人未満の事業場の場合、コメントに「30 人未満の事業場のため従事業務記載なし」と
記載。
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
現時点で有効な労働者名簿を提示可能としておく。
紙での閲覧、電子的な閲覧どちらでも可。
(7) 評価基準
① 労働者名簿が存在するか。
② 労働者名簿に必要な内容が記載されているか。
③ 労働者名簿が適切に管理されているか。
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(8) 手順・評価ポイント
① 労働者名簿が存在することを確認する。
② 労働者名簿の項目に必要な項目が含まれていることを確認する。
①
氏名
② 生年月日
③ 履歴
④ 性別
⑤ 住所
⑥ 従事する業務の種類(常時 30 人未満の事業場では不要)
⑦ 雇入れの年月日
⑧ 退職の年月日及びその事由(退職の事由が解雇の場合はその理由)
⑨ 死亡の年月日及びその原因
東京労働局「労働基準法のあらまし」より抜粋
③ 労働者名簿に記載漏れや異常な点(例:記載すべき項目が空欄になっている、重複が
ある)がないかを確認する。
※リスト全体をチェックし明らかな異常がないことを確認すればよい。
※本診断では他のエビデンスとの突合せによる確認までは実施しない。
④ 労働者名簿に変更事項・退職理由等が残されていることを確認する。
⑤ 労働者名簿の管理が適切になされているか、管理方法を確認する。
A) 適切に作成していること(例:生年月日は年金手帳で確認している)
B) 遅滞なく適切に更新していること
C) 退職日から 3 年間適切に保存していること
※労働者名簿が随時更新できるようになっており、それがルール化されていることを
ヒアリング等で確認する。
(9) ポイント・備考
・ 労働者名簿は、電子的な情報として管理されていてもよい。
・ 記載項目を満たしていれば、様式は問わないため、複数の関連付けられる文書・デー
タの組み合わせでもよい。
・ 記載内容の妥当性は管理方法を確認することにより推定し、他のエビデンスとの突合
せによるチェックまでは実施しない。
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1.2.
賃金台帳
(1) 診断項目
賃金台帳
(2) 主旨
法令上の遵守事項として、賃金台帳を作成し、適切に管理する必要があります。
(3) 根拠法令
労働基準法第百八条
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
直近 3 ヶ月の賃金台帳を提示可能としておく。
紙での閲覧、電子的な閲覧どちらでも可。
(7) 評価基準
① 賃金台帳が存在するか。
② 賃金台帳に必要な内容が記載されているか。
③ 賃金台帳が適切に管理されているか。
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経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
(8) 手順・評価ポイント
① 賃金台帳が存在することを確認する。
② 賃金台帳の項目に必要な項目が含まれるていることを確認する。
① 氏名
② 性別
③ 賃金計算期間
④ 労働日数
⑤ 労働時間数
⑥ 時間外、休日労働時間数及び深夜労働の時間数
⑦ 基本給、手当その他賃金の種類ごとにその額
⑧ 賃金控除の額
東京労働局「労働基準法のあらまし」より抜粋
③ 賃金台帳に記載漏れや異常な点(例:毎月同じ内容が書いてある。0 になっている。)
がないかを確認する。
※リスト全体をざっとチェックし明らかな異常がないことを確認すればよい。
※本診断では他のエビデンスとの突合せによる確認までは実施しない。
④ 賃金台帳の管理が適切になされているか、管理方法を確認する。
A) 適切に作成していること
B) 遅滞なく適切に更新していること
C) 退職日から 3 年間適切に保存していること
※本診断には影響ありませんが、源泉徴収簿を兼ねる場合には 7 年間の保存期間とな
ります。
(9) ポイント・備考
・ 賃金台帳は、電子的な情報として管理されていてもよい。
・ 記載項目を満たしていれば、様式は問わないため、複数の関連付けられる文書・デー
タの組み合わせでもよい。
・ 記載内容の妥当性は管理方法を確認することにより推定し、他のエビデンスとの突合
せによるチェックまでは実施しない。
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サイバー法人台帳
2.
人事労務関連規程
2.1.
就業規則
(1) 診断項目のシステム上の表記
就業規則
(2) 主旨
労働基準法上で作成及び届出が必要となります。また、労務管理上、会社と労働者との
契約関係の周知や紛争時の対応として必要となります。
(3) 根拠法令
労働基準法 第八十九条
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes、No、対象外
対象外の場合、コメントに「常時使用する労働者が 9 人以下のため本項は対象外」と記
載
(5) 本診断項目が対象外となる要件
常時使用する労働者が 9 人以下の場合
(6) 事業者の事前準備
就業規則(労働基準監督署の受付印のあるもの)を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 就業規則が存在するか。
② 就業規則に労働基準監督署の受付印があるか。
(8) 手順・評価ポイント
① 就業規則が存在するかを確認する。
② 就業規則に労働基準監督署の受付印があるかを確認する。
(9) ポイント・備考
特になし。
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2.2.
労働(勤務)条件関連の規程
(1) 診断項目のシステム上の表記
労働(勤務)条件関連の規程
(2) 主旨
労働基準法上で作成及び届出が必要となります。また、労務管理上、会社と労働者との
契約関係の周知や紛争時の対応として必要となります。
(3) 根拠法令
労働基準法 第八十九条
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes、No、対象外
対象外の場合、コメントに「常時使用する労働者が 9 人以下のため本項は対象外」と記
載
(5) 本診断項目が対象外となる要件
常時使用する労働者が 9 人以下の場合
(6) 事業者の事前準備
就業規則(労働基準監督署の受付印のあるもの)を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 就業規則に必要な内容が記載されているか。
(8) 手順・評価ポイント
① 記載事項について法令及び労働協約に反しないことを確認する。
② 就業規則に絶対的必要記載事項および相対的必要記載事項の内容が記載されているこ
とを確認する。
・ 始業・終了時刻、勤務時間
・ 休憩時間
・ 時間外労働の有無
・ 休日、休暇
・ 異動、配転、退職(定年、自己都合、解雇)
・ 賞与、退職金
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必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)
(ア) 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇、労働者を 2 組以上に分けて交替で
就業させる場合においては就業時転換に関する事項(育児・介護休業法に基づく
育児休業、介護休業等も含まれます。)
(イ) 退職(解雇の事由を含みます。
)に関する事項
定めをする場合には、記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)
(ア) 退職手当の定めをする場合には、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計
算及び支払の方法、退職手当の支払の時期に関する事項
(イ) 安全及び衛生に関する定めをする場合には、これに関する事項
(ウ) 職業訓練に関する定めをする場合には、これに関する事項
(エ) 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合には、これに関する事項
(オ) 表彰及び制裁の定めをする場合には、その種類及び程度に関する事項
(カ) 以上のほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合には、こ
れに関する事項
東京労働局「労働基準法のあらまし」より抜粋
(9) ポイント・備考
特になし。
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2.3.
賃金(給与)関連の規程
(1) 診断項目のシステム上の表記
賃金(給与)関連の規程
(2) 主旨
労働基準法上で作成及び届出が必要となります。また、労務管理上、会社と労働者との
契約関係の周知や紛争時の対応として必要となります。
(3) 根拠法令
労働基準法 第八十九条
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes、No、対象外
対象外の場合、コメントに「常時使用する労働者が 9 人以下のため本項は対象外」と記
載
(5) 本診断項目が対象外となる要件
常時使用する労働者が 9 人以下の場合
(6) 事業者の事前準備
就業規則(労働基準監督署の受付印のあるもの)を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 就業規則に必要な内容が記載されているか。
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(8) 手順・評価ポイント
① 記載事項について法令及び労働協約に反しないことを確認する。
② 賃金の計算・支払方法については、賃金の決定要素あるいは賃金体系(職階と結びつ
いている場合は職階も)
、月給制等の支払い方法、割増率、端数計算の方法が記載され
ているかを確認する。
③ 就業規則に絶対的必要記載事項および相対的必要記載事項の内容が記載されているこ
とを確認する。
必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)
(ア) 賃金(臨時の賃金等を除きます。)の決定、計算及び支払の方法、締切り及び支払
時期、昇給に関する事項
定めをする場合には、記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)
(ア) 臨時の賃金等(退職手当を除きます。)及び最低賃金額の定めをする場合にはこれ
に関する事項
(イ) 労働者に食費、作業用品、その他の負担をさせる定めをする場合には、これに関
する事項
東京労働局「労働基準法のあらまし」より抜粋
(9) ポイント・備考
・ 就業規則と別規程としてもよい。
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2.4.
育児・介護休業関連の規程
(1) 診断項目のシステム上の表記
育児・介護休業関連の規程
(2) 主旨
労働基準法上で作成及び届出が必要となります。また、労務管理上、会社と労働者との
契約関係の周知や紛争時の対応として必要となります。
(3) 根拠法令
労働基準法 第八十九条
育児介護休業法
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes、No、対象外
対象外の場合、コメントに「常時使用する労働者が 9 人以下のため本項は対象外」と記
載
(5) 本診断項目が対象外となる要件
常時使用する労働者が 9 人以下の場合
(6) 事業者の事前準備
就業規則(労働基準監督署の受付印のあるもの)を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 就業規則に必要な内容が記載されているか。
(8) 手順・評価ポイント
① 記載事項について法令及び労働協約に反しないことを確認する。
② 就業規則に絶対的必要記載事項および相対的必要記載事項の内容が記載されているこ
とを確認する。
・ 育児・介護休業、子の看護休暇、育児・介護のための時間外労働及び深夜業の制限
並びに勤務時間短縮等の措置
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経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)
1 育児・介護休業、子の看護休暇並びに育児・介護のための時間外労働及び深夜業の制限
については、あらかじめ制度が導入され、規則が設けられるべきものであることに留意
してください(子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活
と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針
(以下この規定例で「指針」といいます。))
。また、育児・介護のための勤務時間短縮等
の措置については、育児・介護休業法第 23 条及び第 24 条並びに「育児休業、介護休業
等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」
(平成 3 年労働省令第
25 号。以下この規定例で「則」といいます。)第 34 条により措置が講じられ、規則が設
けられる必要があります。
2 労働基準法では就業規則の作成に際し、第 89 条第 1 号から第 3 号までに定められてい
る事項(始業・終業の時刻、休日、休暇、賃金、昇給、退職等に関する、いわゆる絶対
的必要記載事項)について必ず記載しなければならないとしています。
(1)育児・介護休業法による育児・介護休業及び子の看護休暇もこの「休暇」に該当す
ることから、就業規則に、
(1)
付与要件(対象となる労働者の範囲等)
(2)
取得に必要な手続
(3)
期間
について記載する必要があります。
(2)賃金に関する事項については、
(1)
育児・介護休業期間及び子の看護休暇中の賃金の支払の有無
(2)
育児・介護休業期間及び子の看護休暇中並びに勤務時間短縮等の措置の取得中に
通常の就労時と異なる賃金が支払われる場合には、
a
その決定、計算及びその支払方法
b
賃金の締切り及び支払時期
について記載する必要があります。
(3)育児・介護のための勤務時間の短縮等の措置として講じる短時間勤務の制度、時差
出勤の制度等については、始業及び終業の時刻等について記載する必要があります。
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経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
定めをする場合には、記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)
3労働基準法第 89 条第 3 号の 2 から第 10 号までに定められている事項(退職手当、賞与
等臨時の賃金、職業訓練等の定め及びその他労働者のすべてに適用される定め)は、そ
の定めをする場合においては就業規則に記載しなければならないいわゆる相対的必要記
載事項ですから、育児・介護休業期間中の教育訓練や賞与等臨時の賃金等について定め
をする場合には、それらに関する事項を就業規則に記載する必要があります。
厚生労働省「育児介護休業法のあらまし」より抜粋
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/ryouritu/kiteirei/1.html
(9) ポイント・備考
・ 就業規則と別規程としてもよい。
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経営労務診断手順書 Ver. 1.1
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3.
人事労務管理データ
3.1.
労働時間管理 (出退勤、労働時間、残業、休日、休暇)
(1) 診断項目
労働時間管理 (出退勤、労働時間、残業、休日、休暇)
(2) 主旨
法令の賃金の全額払いの原則より、残業代含めて法令を遵守し賃金を支払うための根拠
として、適切な労働時間把握を行う必要があります。
(3) 根拠法令
労働基準法二十四条、46 通達
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)
コメントへの記載はなし
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
直近 3 ヶ月の労働時間の記録(タイムカードの記録や出勤簿)および労働時間の把握方
法が明記された規程を提示可能としておく。
紙での閲覧、電子的な閲覧どちらでも可。
(7) 評価基準
① 労働時間把握について 46 通達に従った管理が行われていること。
② 労働時間の記録が存在するか。
③ 労働時間の記録に必要な内容が記載されているか。
(8) 手順・評価ポイント
① 労働時間の記録が存在することを確認する。
② 労働時間の把握方法が明記されていることを確認する。把握方法は以下のいずれかと
なっていること。
a. 使用者の現認、b. タイムカード/IC カード、c. 自己申告
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経営労務診断手順書 Ver. 1.1
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(2)始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法
使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次のいずれかの
方法によること。
ア 使用者が、自ら現認することにより確認し、記録すること。
イ タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること。
(3)自己申告制により始業・終業時刻の確認及び記録を行う場合の措置
上記(2)の方法によることなく、自己申告制によりこれを行わざるを得ない場合、使
用者は次の措置を講ずること。
ア 自己申告制を導入する前に、その対象となる労働者に対して、労働時間の実態を正し
く記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと。
イ 自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、
必要に応じて実態調査を実施すること。
ウ 労働者の労働時間の適正な申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定する
などの措置を講じないこと。また、時間外労働時間の削減のための社内通達や時間外労働
手当の定額払等労働時間に係る事業場の措置が、労働者の労働時間の適正な申告を阻害す
る要因となっていないかについて確認するとともに、当該要因となっている場合において
は、改善のための措置を講ずること。
厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0104/h0406-6.html より抜粋
③ 労働時間の記録に必要な項目が含まれるていることを確認する。
(1)始業・終業時刻の確認及び記録
使用者は、労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日ごとの始業・ 終業時刻を確
認し、これを記録すること。
(4)労働時間の記録に関する書類の保存
労働時間の記録に関する書類について、労働基準法第109条に基づき、3年間保存す
ること。
厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0104/h0406-6.html より抜粋
(9) ポイント・備考
・ 労働時間の記録は、電子的な情報として管理されていてもよい。
・ 記載内容の妥当性は管理方法を確認することにより推定し、他のエビデンスとの突合
せによるチェックまでは実施しない。
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3.2.
健康診断記録
(1) 診断項目
健康診断記録
(2) 主旨
法令上の遵守事項として、従業員に対して適切に健康診断を行う必要があります。
(3) 根拠法令
労働安全衛生法
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)
コメントへの記載はなし
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
健康診断結果個人票(直近記録)および健康診断の実施について記載された文書(就業
規則や取り扱い規程、開催通知・案内)を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 所定労働時間3/4以上の対象者に対して健康診断を実施する体制や仕組みがあり、
その体制や仕組みに基づいて健康診断を実施しているか
(8) 手順・評価ポイント
① 健康診断の実施について記載された文書(就業規則や取り扱い規程、開催通知・案内)
が存在しているか。
② サンプリングにより所定労働時間3/4以上の対象者の健康診断結果個人票に記載す
べき事項が適正に記載されているか。
※サンプリングに所定労働時間3/4以上の対象者が含まれなかった場合、含まれる
までサンプリングをやり直す。
(9) ポイント・備考
・ 簡易診断であるため、対象者全員の受診有無をチェックせず、健康診断を実施する体
― 20 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
制や仕組みの存在で適正運用であることを推定する。
― 21 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
3.3.
ハラスメント相談・対応記録
(1) 診断項目
ハラスメント相談・対応記録
(2) 主旨
雇用機会均等法の性的嫌がらせに関する事業主の措置義務を満たしているかを確認し、安
心して働ける快適な職場環境であるかを確認します。
(3) 根拠法令
雇用機会均等法 11 条
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)
コメントへの記載はなし
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
周知啓発文書、管理措置に関する体制図(相談窓口等)を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 体制があるか。
周知啓発が行われているか。
(8) 手順・評価ポイント
① 周知啓発文書があることを確認する。
② 相談窓口の記載があることを確認する。
(9) ポイント・備考
対応の遅延がある場合、1 年間は ROBINS への掲載ができない。そのため、本項につい
ては診断に入る前にハラスメント対応の有無を事業者に確認しておくこと。
― 22 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
4.
社会保険・労働保険
4.1.
社会保険(健保・年金)の加入
(1) 診断項目
社会保険(健保・年金)の加入
(2) 主旨
法令上の遵守事項として、適切に社会保険に加入する必要があります。
(3) 根拠法令
健康保険法、厚生年金保険法、内かん(昭和55年6月6日 保険局保険課長、社会保険
庁健康保険課長、社会保険庁厚生年金保険課長)
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)
コメントへの記載はなし
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
全従業員の雇用契約書、および、健保・年金の資格取得確認通知を提示できるようにし
ておく。
(7) 評価基準
① 被保険者要件を満たすパートタイマー等を含むすべての従業員が健康保険に加入して
いるか。
② 被保険者要件を満たすパートタイマー等を含むすべての従業員が厚生年金に加入して
いるか。
― 23 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
(8) 手順・評価ポイント
① サンプリングで抽出した従業員のうち被保険者の資格要件を満たす従業員に対し、雇
用契約書と資格取得確認通知を突き合わせて健康保険に加入しているかを確認する。
② サンプリングで抽出した従業員のうち被保険者の資格要件を満たす従業員に対し、雇
用契約書と資格取得確認通知を突き合わせて厚生年金に加入しているかを確認する。
被保険者の資格要件
① 1日又は1週の所定労働時間が、その事業所で同種の業務を行う通常の労働者の所定
労働時間の概ね4分の3以上あること。
② 1か月の所定労働日数が、その事業所で同種の業務を行う通常の労働者の所定労働日
数の概ね4分の3以上あること。
※ 以上はあくまでも一つの目安であり、これらの基準に該当しない場合であっても、総
合的に判断して常用的使用関係があると認められる場合は、対象者となります。
東京都「パートタイム労働ガイドブック(働いているみなさんへ)」より抜粋
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sodan/siryo/25_part-time_honbun_dai11sho.pdf
(9) ポイント・備考
特になし。
― 24 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
4.2.
労働保険(労災・雇用)の加入
(1) 診断項目
労働保険(労災・雇用)の加入
(2) 主旨
法令上の遵守事項として、適切に労働保険に加入する必要があります。
(3) 根拠法令
労働保険徴収法、雇用保険法
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
必須項目
Yes、No、対象外
対象外の場合「役員のみのため対象外」と記載。
(5) 本診断項目が対象外となる要件
役員のみのケースは対象外。
(6) 事業者の事前準備
すべての従業員の雇用契約書、資格取得確認通知、および、労働保険の保険関係成立届
を提示できるようにしておく。
(7) 評価基準
① 被保険者要件を満たすパートタイマー等を含むすべての従業員が雇用保険に加入して
いるか。
② 適切に労働保険に加入しているか。
― 25 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
(8) 手順・評価ポイント
① サンプリングで抽出した従業員のうち被保険者の資格要件を満たす従業員に対し、雇
用契約書と資格取得確認通知を突き合わせて雇用保険に加入しているかを確認する。
② 雇用契約書と労働保険の保険関係成立届を突き合わせて労働保険に加入しているかを
確認する。
雇用保険の適用基準
20 時間以上であること
31 日以上引き続き雇用されることが見込まれること
東京都「パートタイム労働ガイドブック(働いているみなさんへ)」より抜粋
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sodan/siryo/25_part-time_honbun_dai10sho.pdf
(9) ポイント・備考
特になし。
― 26 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
5.
組織関連規程
5.1.
組織図もしくは組織規程
(1) 診断項目のシステム上の表記
組織図もしくは組織規程
(2) 主旨
適切な労務管理の前提として、組織の編成と人材配置が必要になるため、組織規程・組
織図として規定します。また、労働社会諸法令への対応のために、実務に耐える組織規程・
組織図の整備が必要となります。
(3) 根拠法令
法令で求められているものではありません。ただし株式公開・上場等では必要となりま
す。また、労働社会諸法令への対応上、実務的には必要となります。
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
任意項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)
コメントへの記載はなし
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
組織規程もしくは組織図(組織構成と部署等の関係・階層が規定された文書)、株主総会・
取締役会の議事録を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 組織規程もしくは組織図が存在するか。
② 組織規程もしくは組織図に必要な内容が記載されているか。
③ 株主総会・取締役会の議事録が存在するか。
― 27 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
(8) 手順・評価ポイント
① 組織規程もしくは組織図が存在するかを確認する。
② 組織規程もしくは組織図に以下の内容が含まれることを確認する。
A) 組織の構成(組織の関連・階層および組織の代表者・責任者等)
B) 代表権を持つ代表者の氏名
C) (ある場合には)会議体の種類および役割
D) 施行期日
③ 株主総会・取締役会の議事録が存在するかを確認する。
(9) ポイント・備考
特になし
― 28 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
5.2.
職務(業務)分掌規程
(1) 診断項目のシステム上の表記
職務(業務)分掌規程
(2) 主旨
適切な労務管理の前提として、組織ごとの職務内容の定義が必要になるため、職務分掌
規程(もしくは業務分掌規程)として規定します。また、労働社会諸法令への実務的な対
応のために必要となります。
(3) 根拠法令
法令で求められているものではありません。ただし株式公開・上場等では必要となりま
す。また、労働社会諸法令への対応上、実務的には必要となります。
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
任意項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)、コメントへの記載はなし
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
職務(業務)分掌規程(組織ごとの職務内容が規定された文書)を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 職務(業務)分掌規程が存在するか。
② 職務(業務)分掌規程に必要な内容が記載されているか。
(8) 手順・評価ポイント
① 職務(業務)分掌規程が存在するかを確認する。
② 職務(業務)分掌規程に以下の内容が記載されていることを確認する。
A) 部署ごとの職務内容
B) 施行期日
③ 組織規程または組織図に規定された組織との齟齬がないことを確認する。
(9) ポイント・備考
特になし
― 29 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
5.3.
職務(業務)権限規程
(1) 診断項目のシステム上の表記
職務(業務)権限規程
(2) 主旨
適切な労務管理の前提として、職務内容に沿って職制に権限を付与することが必要にな
るため、職務(業務)権限規程として規定します。また、労働社会諸法令への実務的な対
応のために必要となります。
(3) 根拠法令
法令で求められているものではありません。ただし株式公開・上場等では必要となりま
す。また、労働社会諸法令への対応上、実務的には必要となります。
(4) 診断結果のシステム上の入力・表示
任意項目
Yes もしくは No(対象外になるケースはなし)、コメントへの記載はなし
(5) 本診断項目が対象外となる要件
対象外となる場合はありません。
(6) 事業者の事前準備
職務(業務)権限規程(職制ごとの権限内容が規定された文書)を提示可能としておく。
(7) 評価基準
① 職務(業務)権限規程が存在するか。
② 職務(業務)権限規程に必要な内容が記載されているか。
(8) 手順・評価ポイント
① 職務(業務)権限規程が存在するかを確認する。
② 職務(業務)権限規程に以下の内容が記載されていることを確認する。
A) 役職の責任
(ア) 決裁に関する規定(稟議、決裁権限)
(イ) 人事権に関する規定
(9) ポイント・備考
特になし
― 30 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
第3章
「Ⅱ.経営労務管理に関わる基本的数値情報」の算出方法
Ⅱでは、経営労務の実態を表す数値情報を算出し表示します。
大項目
1.従業員情報
2.就業情報
3.労務管理情報
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
中項目
全従業員数
正規雇用者数
正規従業員の平均年齢
正規従業員の平均年収
正規従業員の年間平均労働時間
正規従業員の平均勤続年数
女性役員・管理職数
非正規雇用者数
正規従業員採用数(直近3か年)
正規従業員離職者数(直近3か年)
選択
必須
任意
任意
任意
任意
必須
必須
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
任意
小項目
全体
男性
男性割合
女性
女性割合
全体
全従業員にしめる割合
男性
男性割合
女性
女性割合
全体
男性
女性
全体
男性
女性
全体
男性
女性
全体
男性
女性
人数
全管理職・役員にしめる割合
全体
全従業員にしめる割合
男性
男性割合
女性
女性割合
人数
正規従業員にしめる割合
人数
正規従業員にしめる割合
― 31 ―
桁数・単位
正の整数7桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
整数部3桁、小数点以下1桁
整数部3桁、小数点以下1桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数5桁
正の整数5桁
正の整数5桁
正の整数4桁
正の整数4桁
正の整数4桁
整数部3桁、小数点以下1桁
整数部3桁、小数点以下1桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
正の整数7桁
整数部3桁、小数点以下1桁
(最大/小数点以下)
XXXXXXX人
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
XXX.X歳
XXX.X歳
XXX.X歳
XXXXX万円
XXXXX万円
XXXXX万円
XXXX時間
XXXX時間
XXXX時間
XXX.X年
XXX.X年
XXX.X年
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
XXXXXXX人
XXX.X%
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
1.
従業員情報
従業員情報の項では、事業の従業員に関する数値を表示する。
1.1.
従業員の構成人数
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

全従業員

合計(xxxxxxx 人)→ a = b+d、必須項目

男性(xxxxxxx 人)→ b、任意項目

男性割合(xxx.x%、小数点以下 2 桁目で切捨て)→c = b÷a、任意項目

女性(xxxxxxx 人)→ d、任意項目

女性割合(xxx.x%、小数点以下 2 桁目で切捨て)→e = d÷a、任意項目

コメントに基準日付を記載する。「○(西暦)年○月○日現在」

算出の根拠となる労働者名簿は 1 年以内に更新されたものであること。
(2) 主旨
全従業員(正規・非正規をすべて含む)人数および男女構成を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
労働者名簿(パート・アルバイト等非正規従業員を含む)
(4) 手順
① 労働者名簿からカウントする。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
― 32 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
1.2.
正規雇用者数
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

正規雇用者数

全体(xxxxxxx 人)→ f = h+j、必須項目

全従業員にしめる割合(xxx.x%)→ g = f÷a、必須項目

男性(xxxxxxx 人)→ h、任意項目

男性割合(xxx.x%、小数点以下 2 桁目で切捨て)→ i = h÷f 、任意項目

女性(xxxxxxx 人)→ j、任意項目

女性割合(xxx.x%、小数点以下 2 桁目で切捨て)→k = j÷f、任意項目

コメントに基準日付を記載する。「○(西暦)年○月○日現在」

算出の根拠となる労働者名簿は 1 年以内に更新されたものであること。

正規雇用者は、フルタイムで期間の定めがない従業員とする(雇用保険加入区分が 7
番)
。
(2) 主旨
正規従業員人数および男女構成を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
労働者名簿
(4) 手順
① 労働者名簿からカウントする。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
― 33 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
1.3.
正規従業員の平均年齢
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

正規従業員の平均年齢

全体(xxx.x 歳、小数点以下 2 桁目を切捨て)
、任意項目
→ 全正規従業員の年齢から平均年齢を算出

男性(xxx.x 歳、小数点以下 2 桁目を切捨て)
、任意項目
→ 全男性従業員の年齢から平均年齢を算出

女性(xxx.x 歳、小数点以下 2 桁目を切捨て)
、任意項目
→ 全女性従業員の年齢から平均年齢を算出

○歳○か月(小数点以下切捨て)で算出し、○か月部分を 12 で割って xxx.x 歳(小
数点 2 桁目を切捨て)数値入力する。※「○歳○か月」表記はコメントに記入

コメントに基準日付と「○歳○か月」表記を記載する。
「○(西暦)年○月○日現在、○歳○か月」

算出の根拠となる労働者名簿は 1 年以内に更新されたものであること。

正規雇用者は、フルタイムで期間の定めがない従業員とする(雇用保険加入区分が 7
番)
。
(2) 主旨
正規従業員の平均年齢を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
労働者名簿
(4) 手順
① 労働者名簿の年齢から算出する。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
― 34 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
1.4.
正規従業員の平均年収
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

正規雇用者数

全体(xxxxx 万円、小数点以下 1 桁目を切捨て)
、任意項目
→ 全正規従業員の年収から平均年収を算出

男性(xxx 万円、小数点以下 1 桁目を切捨て)、任意項目
→ 全男性従業員の年収から平均年収を算出

女性(xxx まん円、小数点以下 1 桁目を切捨て)
、任意項目
→ 全女性従業員の年収から平均年収を算出

コメントに基準日付を記載する。「○(西暦)年○月○日現在」

算出の根拠となるエビデンスは直近決算日とする。

正規雇用者は、フルタイムで期間の定めがない従業員とする(雇用保険加入区分が 7
番)
。

対象期間は暦年とする。

年収の対象は、労務上の対価(給与、賞与、退職金はのぞく、給与・賞与総支給額)
とする。いわゆる前払い退職金は年収に含む。
(2) 主旨
正規従業員の平均年収を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
賃金台帳もしくは源泉徴収簿
(4) 手順
① 賃金台帳もしくは源泉徴収簿から算出する。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
― 35 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
2.
就業情報
就業情報の項では、従業員の就業状況に関する数値を表示する。
2.1.
正規従業員の年間平均労働時間
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

正規従業員の年間平均労働時間

全体(xxxx 時間、小数点以下 1 桁目を切捨て)、任意項目
→ 全正規従業員の年間労働時間から平均労働時間を算出

男性(xxx 時間)→ 全男性従業員の年間労働時間から平均を算出、任意項目

女性(xxx 時間)→ 全女性従業員の年間労働時間から平均を算出、任意項目

コメントに基準日付を記載する。「○(西暦)年○月○日現在」

算出の根拠となるエビデンスは直近決算日とする。

正規雇用者は、フルタイムで期間の定めがない従業員とする(雇用保険加入区分が 7
番)
。

対象期間は暦年とする。また、変形労働時間制の場合はその単位とする。
(2) 主旨
正規従業員の年間平均労働時間を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
賃金台帳もしくは源泉徴収簿
(4) 手順
① 賃金台帳もしくは源泉徴収簿から算出する。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
― 36 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
2.2.
正規従業員の平均勤続年数
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

正規従業員の平均勤続年数

全体(xxx.x 年、小数点以下 2 桁目を切捨て)
→ 全正規従業員の勤続年数から平均勤続年数を算出

男性(xxx.x 年、小数点以下 2 桁目を切捨て)
→ 全男性従業員の勤続年数から平均勤続年数を算出

女性(xxx.x 年、小数点以下 2 桁目を切捨て)
→ 全女性従業員の勤続年数から平均勤続年数を算出

○年○ヶ月(小数点以下切捨て)で算出し、○ヶ月部分については 12 で割って xxx.x
歳(小数点 2 桁目を切捨て)とする。※「○年○か月」表記はコメントに記入

コメントに基準日付と「○年○か月」表記を記載する。
「○(西暦)年○月○日現在、○年○か月」

算出の根拠となる労働者名簿は 1 年以内に更新されたものであること。

正規雇用者は、フルタイムで期間の定めがない従業員とする(雇用保険加入区分が 7
番)
。
(2) 主旨
正規従業員の平均勤続年数を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
労働者名簿
(4) 手順
① 労働者名簿から算出する。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
― 37 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
3.
労務管理情報
労務管理情報の項では、労務管理に関する状況を示す数値を表示する。
3.1.
女性役員・管理職数
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

女性役員・管理職数

人数(xxxxxxx 人)

全管理職・役員にしめる割合(xxx.x%、、小数点以下 2 桁目で切捨て)

管理職の基準は、事業者の基準に基づく。

コメントに基準日付とカウント対象管理職を記載する。
「○(西暦)年○月○日現在、
○○(役職名)以上」

算出の根拠となる労働者名簿は 1 年以内に更新されたものであること。
(2) 主旨
女性の活用状況を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
労働者名簿、登記簿謄本および常勤・非常勤の事実がわかる書類
(4) 手順
① 管理職は労働者名簿から、役員は登記簿謄本からカウントする。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
― 38 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
3.2.
非正規雇用者数
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

非正規雇用者数

全体(xxxxxxx 人)→ l = n+p

全従業員にしめる割合(xxx.x%)→ m = l÷a

男性(xxxxxxx 人)→ n

男性割合(xxx.x%、小数点以下 2 桁目で切捨て)→ o = n÷l

女性(xxxxxxx 人)→ p

女性割合(xxx.x%、小数点以下 2 桁目で切捨て)→q = p÷l

コメントに基準日付を記載する。「○(西暦)年○月○日現在」

算出の根拠となる労働者名簿は 1 年以内に更新されたものであること。

非正規雇用者は、雇用保険加入区分が 3 番と 4 番の従業員とする。
(2) 主旨
非正規従業員人数および男女構成を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
労働者名簿(パート・アルバイト等非正規雇用者を含む)
(4) 手順
① 労働者名簿からカウントする。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
― 39 ―
経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
3.3.
正規従業員採用数(直近 3 ヵ年)
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

正規従業員採用数(直近 3 ヵ年)

人数(xxxxxxx 人)

正規従業員にしめる割合(xxx.x%、、小数点以下 2 桁目で切捨て)

コメントに期間を記載する。
「○年度~○年度」

算出の根拠となる労働者名簿は 1 年以内に更新されたものであること。
(2) 主旨
採用状況を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
労働者名簿
(4) 手順
① 労働者名簿からカウントする。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
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経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
3.4.
正規従業員離職者(直近 3 ヵ年)
(1) 診断項目のシステム上の表記および算出方法

正規従業員離職者(直近 3 ヵ年)

人数(xxxxxxx 人)

正規従業員にしめる割合(xxx.x%、、小数点以下 2 桁目で切捨て)

コメントに期間を記載する。
「○年度~○年度」

算出の根拠となる労働者名簿は 1 年以内に更新されたものであること。
(2) 主旨
採用状況を明確にする。
(3) 事業者の事前準備
労働者名簿、雇用保険資格喪失届※、健康保険の届出
※ハローワークから離職者一覧の取得が可能
(4) 手順
① 労働者名簿、雇用保険資格喪失届、健康保険の届出のいずれかからカウントする。
(5) ポイント・備考
対象人数がある程度の数を超える場合、Excel 等による処理での算出を前提とします。労
務管理の効率化にもつながるため、電子ファイルとして管理されていない場合には、電子
的な管理の導入を推奨します。
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経営労務診断手順書 Ver. 1.1
サイバー法人台帳
第4章
サンプリング方法
本章では、診断内で実施するサンプリングについて、方法を規定します。
(1) 前提データの準備
診断にあたり、事業者は、サンプリング対象となる全従業員のリストを準備します。リ
ストは診断で利用するエビデンスと紐付け可能な項目(例:社員番号、氏名)のリストと
します。また、サンプリング対象のリストは、パート・アルバイト等非正規従業員も含め
た全従業員のリストとします。
(2) サンプリング数
母集団となる全従業員が 25 名より多い場合、25 名を抽出します。サンプリング対象とな
る従業員が 25 名以下の場合にはサンプリングを行わず、全数チェックを行います。
(3) サンプリング
単純無作為抽出法もしくは等間隔抽出法(系統抽出法)でサンプリングを行います。リ
ストのソート順に偏りがある場合は単純無作為抽出を行います。偏りがない場合は等間隔
抽出法、単純無作為抽出法のどちらでもかまいません。
① 単純無作為抽出
リストからランダムにサンプルを抽出します。Excel 等のコンピュータソフトウェ
アによるランダムな抽出を行います。
② 等間隔抽出法
リストから等間隔でサンプルを抽出します。
(4) サンプリングによる確認
抽出した 25 名分のデータに対し、評価基準を 1 件でも満たさない場合は、評価基準を満
たさないと診断し、改善の助言を行います。
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