リンテック研究室訪問/トピックス/決算情報[PDF:972KB]

トピックス
リンテック研究室訪
問問 リンテック研究室訪
プロセス開発室
当社の研究開発の中枢を担う研究開発本部 研究所では、現業に直結する製品開発を行う
「製品研究部」と、将来を見据えた研究開発を行う「新素材研究部」の下に各研究室が組織
されています。今回は、製品研究部 プロセス開発室の研究員に、研究テーマや具体的な取り
組みについて聞きました。
ハイバリアフィルム技術の実用化に向けて
‌
台湾の研究機関との共同開発に着手
当社では以前から、ガラスと同等の高い水蒸気遮断
性と透明性、そしてフィルムならではの柔軟性を兼ね
備えたハイバリアフィルムの開発を進めてきました。
このたび、その製造技術を使って、台湾経済部が管轄
「プロセス開発室」の概要
する政府系研究機関である工業技術研究院とともに、
生産工程における「混ぜる」
「塗る」
「乾かす」
「巻き取る」といった
各プロセス技術の開発を担う研究室。製品ごとに生産条件を最適
化し、新規開発品のスムーズな量産化や生産性・品質の向上、製造
ロスの削減に寄与している。
製品研究部
プロセス開発室
にし お
たか とし
西尾 太寿
Q 担当している主な研究テーマは何ですか。
ない加湿工程では、これまで経験に頼る部分
紙やフィルムに塗った粘着剤などを乾燥させ
が多かったのですが、この工程の数値データ
る工程の研究を担当しています。粘着剤など
化についても研究を進めています。
の塗工液を熱乾燥する時に、早く乾かそうと高
Q
い温度の風を強く当てると、きれいな塗膜がで
きないなどの不具合が生じます。風の温度や
日々心掛けていることや、今後取り組み
たいことについて教えてください。
製品開発の初期段階から各研究室と情報
有機ELを用いたフレキシブルディスプレイの製造プロ
セス技術を共同開発していくこととなりました。
7月30日には、当社研究所の「先端技術棟」
(埼玉県さいたま市)
において、台湾政府機関の
代表者同席のもと、両者による共同研究契約の調印式を行いました。今回の共同開発プロ
ジェクトを機に、台湾のディスプレイ市場における当社の認知度をより一層高めていくととも
に、ほかの研究分野においても工業技術研究院との連携強化を図り、次の成長の柱となる
製品の早期開発を目指していきます。
食品の透明プラスチック容器に最適な
‌
可変情報印字用ラベル素材の新製品
強さ、向きなど、さまざまな条件でシミュレー
を共有し、その開発品に求められる性能や品
ションや測定を繰り返し、不具合なく早く乾燥
質、コスト、発売までのスケジュールなどを把
近年、食の安全に対する意識の高まりを受けて、
させるための最適な条件を探索しています。
握して、プロセス面から最適な条件を提案で
食品表示の内容に関心を寄せる消費者が増えてきて
また、剝離紙に粘着剤を塗った際、熱乾燥
きるよう心掛けています。
います。当社はこうした食品用途向けを中心に、各種
後に紙が水分量不足で収縮し、カールしてし
この10月に本格運用を開始する新研究棟
表示ラベルを小ロットから出力・発行できるラベル素材
まうことがあります。これを防ぐために欠かせ
には、材料開発の段階から量産プロセスの
の新アイテムを発売しました。
確立を視野に入れていく
「ワンストップ開発」
今回の新製品は、耐水性や印字情報の視認性など
の強化に向け、量産機に近い規模の大型試
を保ちつつ、カットフルーツやサラダなどを入れた透明
験研究設備が導入されます。今後、一段と開
プラスチック容器に貼っても中身が見える、透明マット
発スピードを上げていくとともに、将来的には
タイプのラベル素材。一般的に食品表示ラベルに使わ
製品の材料設計だけでなく、製造プロセスを
れている、熱により発色させる印字方式に適しており、
コントロールすることでも新たな機能性を付与
今後 、流通・小売 業界や食品メーカー向けに拡販を
できるまでになりたいですね。
図っていきます。
粘着製品の生産工程に含まれるプロセス技術
乾燥技術
塗工技術
加湿技術
給液技術
ドライヤー
搬送技術
貼合技術
巻取技術
粘着剤
かく はん
攪拌技術
8
剝離紙・剝離フィルム
粘着製品
裁断技術
出荷
表面基材
共同研究契約に調印
9
決算情報
2016年3月期第1四半期連結累計期間
四半期連結財務諸表
四半期連結損益計算書及び 四半期連結包括利益計算書(要約)
四半期連結貸借対照表(要約)
(単位:百万円)
流動資産
当第 1 四半期 連結会計期間
164,388
前連結
会計年度
163,017
(単位:百万円)
❹ 売上高
四半期連結キャッシュ・フロー計算書(要約)
当第 1 四半期 前第1四半期
連結累計期間 連結累計期間
52,550
49,322
固定資産
75,469
74,427
売上総利益
13,575
11,899
❶ 資産合計
239,857
237,444
販売費及び
一般管理費
8,619
7,923
流動負債
57,950
57,058
❺ 営業利益
4,956
3,975
固定負債
8,752
8,711
経常利益
5,065
4,020
❷ 負債合計
❸ 純資産合計
負債純資産合計
66,702
65,770
173,155
171,674
239,857
237,444
❻
税金等調整前
四半期純利益
5,077
親会社株主に帰属
する四半期純利益
3,605
2,797
四半期包括利益
3,357
1,275
4,020
(単位:百万円)
営業活動による
キャッシュ・フロー
投資活動による
キャッシュ・フロー
財務活動による
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物の
四半期末残高
当第 1 四半期 前第1四半期
連結累計期間 連結累計期間
2,442
3,155
△1,388
△1,273
△1,914
△1,540
55,078
46,155
総資産
純資産
239,857
250,000
200,000
9.4 %
• 売上高営業利益率 • ‌1株当たり
四半期純利益 49.98円
71.7%
• 自己資本比率 1株当たり四半期(当期)純利益
総資産・純資産
百万円
主な経営指標
173,155
150,000
総資産
当第1四半期
円
200
(通期予想)
150
100
資産合計 「たな卸資産」
、
「有形固定資産」が増加したことなどにより、総資産は24億13
百万円増加しました。
負債合計
「未払法人税等」
が減少しましたが、
「支払手形及び買掛金」が増加したことなどに
より、負債は9億32百万円増加しました。
純資産合計
売上高
営業利益
「利益剰余金」
の増加などにより、純資産は 14 億 80 百万円増加しました。
ア
ドバンストマテリアルズ事業部門が大きく増加したことなどにより、売上高は
32 億 27 百万円増加しました。
マートフォンなどの需要効果で電子・光学関連が大幅に増加したことなどに
ス
より、営業利益は 9 億 80 百万円増加しました。
‌
親会社株主に帰属 営業利益が増加したほか、為替差益による営業外収益の増加もあり、親会社
する四半期純利益 株主に帰属する四半期純利益は 8 億 8 百万円増加しました。
10
49.98
50
50,000
0
12/3末 13/3末 14/3末 15/3末 15/6末
自己資本比率
0
12/3期
13/3期
14/3期
15/3期
1株当たり配当金・配当性向
%
円
75
60
71.7
1株当たり配当金
16/3期
配当性向
(右目盛)
%
60
54
50
70
50
40
65
40
30.7
30
60
55
0
通期
176.06
100,000
ポイント !
純資産
12/3末 13/3末 14/3末 15/3末 15/6末
30
20
20
10
10
0
12/3期
13/3期
14/3期
15/3期
16/3期
(通期予想)
0
11