出版倫理の 最良実践ガイドライン - Wiley

出版倫理の
最良実践ガイドライン
出版社の視点
第二版
© 2014 John Wiley & Sons, Ltd.
CC BY-NC 4.0
目次
序論1
目的と取り扱う範囲1
1
出版倫理委員会(COPE)
ワイリー倫理ヘルプデスク1
はじめに:出版社との対話のすすめ2
研究における公正さ2
不正行為2
内部告発2
捏造、偽造、画像操作3
盗作・盗用3
二重出版および重複出版3
制裁措置4
学術論文における研究倫理5
人権、個人情報および守秘義務5
文化および遺産5
臨床試験の登録6
実験動物6
生物学的安全の確保7
報告に関するガイドライン7
編集基準およびそのプロセス7
原著者資格7
原著者資格の論争9
資金調達9
査読システム9
出版のタイミング10
編集者および学術誌スタッフが著者の場合10
利益相反10
文書誹毀および名誉毀損11
編集者の独立性および商業的問題11
学究的議論12
異議申し立てについて12
訂正12
撤回と懸念の表明13
論文の撤回13
データ保護に関する法規制13
著作権と知的所有権13
Resources for responsible publication policies and procedures15
フローチャート21
COPE Sample Letters39
Contributors53
出版倫理の
最良実践ガイドライン
序論
本書の印刷版には参照先URLが記載されていません。それらにアクセスするには、以下のURLからオン
ラインのHTML版を参照してください。http://exchanges.wiley.com/ethicsguidelines.
目的と取り扱う範囲
本書は、2006年に初出版されたワイリー出版倫理ガイドラインの包括的な更新を提供するものである。
本書は学会、編集者、著者、司書、学生、出資者、企業、ジャーナリストに向けて作成されたものであ
り、世界中の優れた組織における最良の実践ガイダンスを要約し、学術出版に関わるあらゆる人々を支
援し続けることを目的としている。
新版執筆にあたり、ワイリー内外の学際的かつ多様な地域における専門家集団からの協力を得た。こう
した学際的アプローチにより、本書がユニークなものとなり、かつ多くの人々にとって有益なものとな
ることを望む。また、我々は異なる学術分野が異なる実践と伝統を有しており、ある基準が必ずしもす
べてに適合するわけではないということを認識している。したがって、ある指針が特定の学術分野また
は一群の学術分野へ適用される際には、文中でそのことを明示するよう努めた。
出版倫理委員会(COPE)
ワイリーでは出版倫理委員会(COPE)の会員資格をオプションとして同社の学術誌編集者すべてに提
供している。本稿執筆時点において、COPEは全世界8500名以上の会員に実践的ツール、Eラーニング、
セミナー、その他を提供しており、多くの編集者および出版社がCOPEツールを不可欠なものとみなし
ている。また、編集者が本ガイドラインを通して必要な情報を利用することができるよう、多くの倫理
的資源の中から特定のCOPEツールを一覧化した。COPEから許可を得て再現した、COPEフローチャー
トおよびレター例文が本書の印刷版に収録されている。
COPEは出版社および編集者に向けて二つの行動規範を出版している。
◦ 編集者の行動規範
◦ 出版社の行動規範
ワイリー倫理ヘルプデスク
ワイリーの学術誌に携わる編集者または著者が、出版倫理について特定の質問がある場合には、まずは
ワイリーでは学術誌出版担当者にお問い合わせください。本ガイドラインに関連するご質問など、その
他のご質問については、ワイリー倫理ヘルプデスクまでお問い合わせ下さい。
メール:[email protected]. 頂いたご質問には最も適切な専門性を有する職員がご対応い
たします。
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
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はじめに:出版社との対話のすすめ
学術誌の出版とは、その最良の形においてチームとして連携し
て行うことである。学術誌に関する倫理的問題の取り扱いもそ
の例外ではなく、出版倫理問題は多くの場合、法的な問題を引
き起こしたり、関連するものを巻き込んだりする。ワイリーは、
出版倫理問題に関する明確な方針および手順を確立するため、
ならびに問題が生じた際に最初に参照するガイドラインとし
て、本書を使用することを学術誌推奨する。
また、ワイリーは、深刻な出版倫理問題となる可能性のある問
題を解決する第一歩として、編集者、出版社、およびその他の
学術誌に関わるチームのメンバーが直面する問題についてさら
なる措置が講じられる前に議論の場を持つことを勧める。また、
それらの問題が特に名誉毀損、契約違反、または著作権侵害に
関わる可能性がある場合は、法的な助言を求めることも推奨す
る。
出版倫理問題についてさらなる調査を行うため、または議論を
拡大するために行われる早期の対話は、以下を意味する場合が
ある。
◦ 関係組織、雇用者、出資者の参加(これらは重要な不正行
為調査の多くを実行するにあたり適切な団体である)
◦ 関連する他の学術誌編集者への相談(連携した協力が有益
であり、機密性に対する配慮が可能な場合)
◦ COPEフォーラムを使用して他の編集者から助言を求める
(COPEは1997年以降にCOPEフォーラムで議論された事
例記録を保存している)
研究における公正さ
不正行為
研究機関や雇用者、出資者、関連する国立の機関(例:オース
トリア研究公正機関)などに調査を要請するべきだが、不正行
為の例(盗作や不適切な画像操作)によっては学術誌出版チー
ムが調査を行い、および行動をとる方が適切な場合がある。そ
のような場合においても、学術誌出版チームは関係団体への情
報提供を行う必要がある。
編集者は不正行為の疑いのある事例をどのように調査し、どの
ような行動をとるのかということを決定するために、関連する
規制を考慮し、自らの出版社と連携しなければならない。
◦ 不正行為の疑いのある事例は、例えばCOPEフローチャー
トで示されているような既定のプロセスに従って扱う必要
がある。
◦ COPEの書簡例(ログインが必要)および科学編集者評議
会が編集者に宛てた往復書簡例は有用である。
◦ すべての事例は、適切な管理を可能とする迅速さをもって
処理される必要がある。
◦ 調査の結果、出版物の撤回、出版物に対する懸念の表明、
またはその他の制裁措置を講じることへと繋がる可能性が
ある。それらについては以下で詳説する。
不正行為の疑いについての助言を必要とする編集者は、まず自
らの出版社と対話し、研究の不正行為に関する調査や報告に関
連する雇用者や出資者の方針を再考しなければならない。
調査を支援する質の高い情報源は数多く存在している。例えば、
COPEは編集者に対し、COPEフォーラムを通じて、困難な事例
についての他の編集者からの独立した助言を提供している。ま
た、COPEは事例アーカイブを通して編集者が過去の事例から
学ぶことを可能としている。
研究における不正行為は米国の「研究の不正行為に関する連邦
政府規律(US Federal Policy on Research Misconduct)」の中
で以下のように定義されている:
米国研究公正局は「科学不正行為の申し立てを管理する:編集
者へのガイダンス文書」を発表した。化学および分子科学欧州
学会(EuCheMS)は「学術誌及び誌出版に関する倫理ガイド
ライン」を発表した。
「研究を提案、実行、査読する際の、または研究結果を報
告する際の捏造、偽造、盗作を研究における不正行為とし
て定義する。」
内部告発
不 正 行 為 に 対 応 す る 国 際 的 な 模 範 は、 科 学 編 集 者 評 議 会
(Council of Science Editors)が不正行為の認定および行動ガ
イドラインに関する勧告において論じている。また、世界医学
雑誌編集者会議(World Association of Medical Editors)は、
不正行為申し立てに関する提言を行っている。第二回研究の公
正さに関する世界会議中に執筆された、研究公正に関するシン
ガ ポ ー ル 宣 言(The Singapore Statement on Research
Integrity)では、
「原則と職業的責任はどのような研究におい
ても常にその公正さにとっての基礎である」と述べている。
主張を支える具体的かつ詳細な証拠を有する不正行為につい
て、疑義の申し立てが行われた場合は、例えそれが匿名または
「内部告発者」を名乗る人物によって提起されたものであった
としても、適切に調査されなければならない。
編集者が内部告発者からの連絡にどう対応するべきか、につい
てのさらなる情報はCOPEから入手可能である。
学術誌出版チームはデータ捏造、偽造、盗作、画像操作、非倫
理的な研究、偏った報告、原著者資格の乱用、重複または二重
出版、申告されていない利害対立の可能性のある問題等を扱う
重要な役割を担っている。
多くの場合において、学術誌では、自身で調査を行うよりも、
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WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
捏造、偽造、画像操作
盗作・盗用
研究データを画像として収集する場合に、それを変更すること
で誤解を招く結果を生む可能性がある。従って、不適切な画像
操作は、学術誌の捏造または偽造の一形態としてみなすものと
する。
盗用については米国研究公正局が盗用についての方針の中で論じ
ており、この議論には一般的かつ実用的な定義が含まれている。
しかしながら、画像の編集が正当またはどうしても必要な場合
もある。例えば、ある芸術作品の特徴を可視化するために、そ
の一部を選択的に拡大することが必要となる場合がある。また、
参加者の個人情報を保護するために動画データを編集すること
などもその事例となる。
CLIP(出版における臨床および実験室画像)六原則は、臨床お
よび実験室画像の文書化および出版に関するガイダンスを示す
ものである。科学編集者評議会は研究公正白書において画像操
作について論じており、研究公正局は科学画像とサンプルの迅
速な検討のための法的ツールを提供している。
学術誌では画像操作について学ぶ手助けをすることができ、適
切な場合には画像の確認を行うことも可能である。我々は学術
誌出版社が著者に画像の操作が行われたかどうかについての申
告をするよう求めることを提案するとともに、その指示書にお
いて、以下を説明することを推奨する。
◦ 画像内における特定の箇所が強調、隠蔽、除去、移動され
てはならず、また特定の箇所に何らかの画像が挿入されて
もならない。
◦ 画像内に何らかの強調が確認される場合は、著者によって
未加工の原画像が提出される必要がある。加工済みの画像
とともに、未加工の原画像の提出を義務づけることは、学
術誌にとって有益となりうる。
◦ 輝度または明暗の調整はそれらが画像全体に等しく適用さ
れた上で制御され、原画像情報の隠蔽、除去、および改ざ
んがない場合に限り認められる。
「研究公正局は、盗用には知的所有権の剽窃と横領の双方、
および他者の著作物から相当量の文章を無断で複製するこ
とが含まれると考えている。原著者資格または記名に関す
る紛争はこれには含まれない。」
編集者は(二重、重複出版についてと同様に)盗作・盗用につ
いて著者に注意を促し、提出された草稿を審査することでそれ
らを防止することができる。学術誌は、その指示書において、
重複文書および盗作の可能性に関して、提出された草稿がどの
ように審査されるかということを著者に説明しなければならな
い。クロスチェック(CrossCheck)は、この目的のために使
用可能な審査サービスの一つである。学術誌は、クロスチェッ
ク(CrossCheck)のウェブサイトに掲載されている以下の文
書を検討しておくと良いだろう。
ク ロスチェック(CrossCheck)は、複数出版社を主導と
して、出版、および投稿された文書の真正さを評価する。
この学術誌ではiThenticateソフトウェアを使用し、提出さ
れた草稿内の重複例や類似文書を検出する。つまり、
「CrossCheck対応済み」または「CrossCheck対応」のロ
ゴを掲載する、学術誌は盗作・盗用の問題に積極的に関わっ
ているということを示す。クロスチェック(CrossCheck)
に関するさらなる情報については、以下のウェブサイトを
参照。http://www.crossref.org/crosscheck.html
文書例はこちら
二重出版および重複出版
科学編集者評議会は二重出版および重複出版の定義について科
学雑誌出版における公正促進白書の中で具体的に示している。
◦ 他の箇所を犠牲にして画像中の一カ所のみを強調するよう
な過剰な操作を行うことは不適切である。これは、対照群
に対する実験データの強調についても同様である。
「著者は、他の出版物の内容を逐語的に使用して、その出
版物を再利用する二重出版をしてはならない。」
◦ 非線形調整または記録の一部の削除を行う場合は、図の説
明文においてその旨を明記しなければならない。
ワイリーでも二重出版についての情報を出版している。
◦ 異なるジェル、フィールド、露出、および複数の同種の実
験からのデータを用いた図の作成は推奨されていない。そ
ういったことが必要な場合には、図中の合成画像の構成部
分に分割線を使用することによって明確に境界を設定し、
説明文中にその旨を明記しなければならない。
上記の推奨は、Journal of Cell Biologyおよび「ロスナー/山田
討議」において作成されたガイダンスに基づいている。画像操
作については、クロミーの「ねじれたピクセルの回避:科学デ
ジタル画像の適切な使用と操作に関する倫理ガイドライン」の
中で論じられている。
学術誌は二重出版および重複出版の回避を促進する過程を確立
しなければならない。ワイリーが出版する学術誌では、著作権
譲渡契約書、独占的ライセンス契約、またはオープンアクセス
同意書の内の一つをその出版前に提出するものとし、その契約
書または同意書には、出版される論文が著者のオリジナルのも
のであり、過去に出版がされていないこと、またその最終形式
の形で他での出版が検討されていないことを保証するために著
者の署名がなされることを必要とする。
◦ 学術誌は二重出版が許可されないことについて、著者の注
意を喚起しなければならない。
◦ 学術誌は数値、図、画像を含む、過去に出版された成果が
どこで発表されたかを明らかにするために、それらを表示
するよう要求しなければならない。
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
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◦ 過去に発表された成果の新しい分析を発表する論文、中で
も医学研究論文(例:下位群分析)では、基礎データ源を
明らかにし、一次学術誌に関連する完全な参考文献を含む
必要がある。
異なる学術分野の学術誌は、プレプリントサーバーに対して
様々な手法をとっている。多くの生物医学学術誌は、後続の学
術誌が重複出版を行うことができないように、論文をプレプリ
ントサーバーへ登録することを検討する。そのため、プレプリ
ントサーバーに登録された後に審査のために提出された論文は
重複出版物として却下されることになる。しかしながら、物理
学、数学、コンピューター科学、定量生物学、量的金融学、統
計学の分野における研究者の多くは、査読と出版のために学術
誌へ論文を提出する前に、自己の論文をarXivに登録する。学
術誌はプレプリントサーバーに関する方針を確立し、著者への
指示書の中でそれを明示する必要がある。また、過去に出版さ
れたことのあるすべてのものについても、論文の中で開示する
ものとする。
例えば、学術誌が学術誌群全体の内部情報へのアクセス権を有
する編集グループまたはポートフォリオの一部となっている場
合、重複出版に関する発見の支援またはそのメカニズムは編集
局システムの一部として編集者が使用できるようになっていな
ければならない。
同時に複数の提出が行われていることが発覚した場合、編集者
は出版社と協力し、提出された草稿の重複出版についての
COPEフローチャートを参照しなければならない。
翻訳版として出版された二重掲載
学術誌は他言語の原文から正確に翻訳された資料を再出版する
ことを選択することができる。資料の翻訳および出版を扱う学
術誌で、過去に他で出版されたことのあるものについては、適
切な許可が確実に与えられていることを確認し、その資料が翻
訳され再出版されたことを明記するとともに、その資料の原本
を明確に記さなければならない。
以下の種類の「事前出版」は、二重出版および重複出版の懸念
材料とはならない。
◦ 学術会議の会合で発表された要約およびポスター
◦ 会議で発表された成果(例:発見について調査する者や参
加者に情報を提供するため)
◦ データベースおよび臨床試験レジストリ内の成果(データ
/情報を説明する表や文章の形式を取らない解釈、議論、
背景、および結論を伴わないデータ)
◦ 大学アーカイブ内の学位論文
ある論文が出版された後に重複出版であることが発覚した場
合、編集者はCOPEフローチャートを参照し、重複論文撤回の
ために出版社と連携することを検討しなくてはならない。
制裁措置
ワイリーは制裁措置についての助言を出版しており、その中で
COPEガイドラインを参照している。学術誌がとる制裁措置に
ついては、撤回出版、著者の所属機関への通知、著者とのさら
なる作業を一時的に拒否することなどがその例として挙げられ
る。
◦ 編集者は制裁措置を検討する前に、特に法律に関連する事
項について、出版社および学術誌所有者(例:学術団体)
に相談しなければならない。
◦ 制裁措置は慎重に検討された後に一貫性を持つものとして
適用されなければならない。
◦ 学術誌は制裁措置を講じる前に、制裁措置適用(および除
外)条件ならびにその過程を正式に定める必要がある。
文章の再利用
COPEは文章の再利用についての議論を主催した。米国研究公
正局もこの議題について「盗用、自作盗用およびその他問題の
ある執筆実践の回避:倫理的執筆についてのガイド」の中で以
下のように述べている。
論文間において、文章と成果の再利用が許容される程度と状況
についての方針を確立することが、学術誌にとって有益となる
場合がある。例えば、研究プロジェクトの成果を幅広い公衆に
向けて伝えたい著者にとって、このことは大きな意味を持つ。
この場合、論文内での議論および結論は異なるが、その成果の
全部または一部は正当な理由をもって再利用することが可能で
ある。
二重投稿
学術誌は同時および複数投稿をどのように発見するかというこ
とについて検討するべきである。
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学術論文における研究倫理
倫理的かつ責任ある研究成果を出版するために、著者から必要
な同意と承認を得るための出版方針を採択することは学術誌に
とって良い実践である。これらの出版方針には、以下で提示さ
れる項目を含む場合がある。
人権、個人情報および守秘義務
被験者が関わる医学研究を報告する草稿に関して、学術誌には、
その研究が倫理委員会による承認を得たという表明、およびそ
の研究が以下の基準に準拠していることを表明するよう著者に
求めることが推奨される。
◦ ヘルシンキ宣言
◦ 米国被験者保護連邦規則
◦ 優れた臨床実践のための欧州医薬品庁ガイドライン
これらの基準は、被験者への悪影響を最小限に抑え、強制や搾
取を回避し、機密性を守り、身体および精神に与える危険性を
最小限に留めるための適切な手順を確実に踏まえた上で研究を
行うよう著者に奨励するものである。
学術分野により、被験者の個人情報および機密性の保護に関す
る実践はさまざまなため、それらに関連する被験者の危険性お
よび被験者の合理的な予測にも差が生じる。
生物医学において、編集者は、著者がインフォームド・コンセ
ントのもと、各被験者から入手した情報および画像のみを出版
することを検討しなければならない。この件に関して、医学雑
誌編集者国際委員会(ICMJE)ガイダンスはこう述べている。
「個人の特定に繋がるような本質的でない詳細は出版物か
ら除外するべきである。匿名性の保護に何らかの疑いがあ
る場合は、被験者からの同意を得る必要がある。例えば、
患者の目のあたりだけを隠した写真では、その匿名性を保
護したことにならない。」
学術誌にとっての最良の方針は、(例えば、症例報告の中で)
記述されている人々、静止画または動画の被写体となっている
人々、声が記録されている人々などから、それらを公表するこ
とに対して、明確な書面による同意を受領しているかどうかを
著者に確認することである。編集者は、レントゲン写真や顕微
鏡写真などの技術画像の場合も、被験者の特定につながる情報
が画像からすべて取り除かれていることを確認しなければなら
ない。また、あらゆるヒト被験者の声や画像に関しては、その
国の適用可能な法律に沿った許可を記録に先立つ形で研究参加
者から入手する必要がある。多くの法域では、録画された動画
または録音された音源を発表するにあたり、それらを使用する
ための公式な著作権上の許可を入手することが必要となる。ま
た、遺伝子配列や家族樹形図を出版する際には、発端患者以外
の同意を得ることが必要となる場合もある。詳細については、
「ヒーラ細胞株についての契約の成立(Deal done over HeLa
cell Line)」を参照。CAREガイドラインは症例報告を出版する
編集者にとって有益となる。
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
社会科学および人文学では、人間の参加者と作業をする研究者
向けの数多くの倫理ガイドラインが存在する。この分野におけ
る研究者は、プライバシーに関する合理的な予測といったもの
が存在しない公共の場で収集された音声および動画資料を使っ
た作業を頻繁に行う。政治学やカルチュラル・スタディーズで
はそれらの放送に関し、必ず著作権について明らかにしなけれ
ばならないが、音声や動画を使用することに対する同意の有無
は問題とされない。しかしながら、人間の参加者の機密性を保
持することが適切である場合は、社会科学者も常にその責任を
負う。また、参加者の参加意欲に影響を与える可能性のある、
あらゆる情報(例:後援者、目的および予測される結果、研究
結果を出版することが参加者に与えうる影響)を公開し、伝達
することによって、参加者全員からインフォームド・コンセン
トを得る責任もある。ガイドラインにはアメリカ社会学協会、
国際民族生物学会およびアメリカ文化人類学協会からそれらに
ついて抜粋したものが含まれている。
社会研究データに関して、英連邦社会文化人類学協会はその「優
れた研究実践のための倫理ガイドライン」の中で、特に識字率
が限られている人々、また行政処理に問題のある文化に属する
人々と研究者が作業する際には、出版目的についての同意を文
書として入手することは常に可能、および必要であるとは限ら
ないと述べている。しかしながら、学術誌は、対象者からイン
フォームド・コンセントを得た証拠を提供するよう著者に求め
るほうがより賢明である。アメリカ文化人類学協会の宣言は、
以下のように推奨している。
「インフォームド・コンセントは特定の書面や署名形式を
必ずしも必要とするとは限らない。実際に意味を持つのは
同意の質であり、その形式ではない。」
個人の自由意志によるインフォームド・コンセントを事前に得
ることが不可能であるが、個人情報や画像の発表が公共衛生に
とって真の利益となる、または重要な公共ニーズに役立つ場合
は例外とし、編集者は、行動に移る前に学術誌所有者、出版社
および/または法律専門家に相談の上、その決定に従うものと
する。
文化および遺産
米国人権保護局は、文化的に敏感な資料の研究と出版の承認を
行う独立共同体機関内審査委員会の検索可能なデータベースを
有している。さらなる情報についてはワイカト技術学院の「原
則と手順:マオリ民族の環境下における研究の実践」およびア
ルバート・アインシュタイン医学校の「共同体機関内審査委員
会および研究審査委員会:共同体に関わる研究の未来を形成す
る」の中で提供されている。
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文化横断型研究に関連する共同著作権管理において、革新の高
まりが認識されており、原著者の帰属と謝辞についての知的所
有権を法的に適切に記載することが可能となった。詳細につい
ては、原著者資格の節で説明する。
編集者は文化的意味合いを持ちうる、あるいは侮辱となりうる
(例:宗教文書や歴史的事件)被写体の画像を出版する際に以
下のような配慮が必要である。
◦ 編集者は、人間の遺体画像の出版に関する倫理に配慮する
とともに、遺体に関する認識は文化によって異なるという
ことを意識しなければならない。人間の遺体画像に関して
は、可能な限り、子孫であることが証明された人々または
密接な関係のある文化集団の見解を考慮するべきであり、
それらの人々の見解なくして遺体画像を出版するべきでは
ない。子孫や密接な関係のある文化集団との接触が不可能
である場合には、情報収集共有機関や関連ステークホル
ダーに相談し、許可を得ることなく、それらの画像を出版
することのないよう努めるべきである。さらなる情報につ
いては、英国自然人類学および自然考古学協会の倫理規範
を参照すること。
◦ いくつかの文化には、死者の名前の出版を拒絶する等の文
化的な制約が存在しており、オーストラリアのアボリジニ
文化では、この制約は死者の写真や撮影フィルムにまで拡
大される。編集者にはあらゆる配慮を行うこと、また必要
な場合はすでに出版された作品の被写体に関する適切な表
現について、著者と協議することが推奨される。
臨床試験の登録
世界保健機関およびヘルシンキ宣言は、すべての臨床試験の登
録は、被験者の登録前に実施されるべきであると述べており、
国際製薬団体連合会もその会員に臨床登録を要求しているが、
臨床登録に関する法律はさまざまである。(例:米国食品医薬
品局の2007年の条例では、第1相試験を登録する必要はない)。
臨床試験を出版する医学雑誌では、見込み登録が義務化されて
おり、研究結果を報告するすべての論文の中に臨床試験登録番
号を含む必要がある。学術誌の投稿規定においては、以下の表
明が参考になるだろう。
「我々は臨床試験が公にアクセスすることができるデータベー
スに登録されることを見込んだ上でそれらを登録するよう要請
しています。要約の最後には、登録試験名と臨床試験登録番号
を含むようにしてください。臨床が登録されていない場合、ま
たは過去に登録済みの場合は、その理由について明記してくだ
さい。」
実験動物
動物が研究に係わる場合は人間を被験者とする研究と同様に厳
格さをもってその研究を管理しなければならない。学術誌は著
者に「3R原則」の実施を促すことができる。
「3R原則とは、動物を使用しない方法を採用するReplace­
ment(代替)、使用動物数を削減するReduction
(削減)、動
物の福祉を向上するRefinement(改善)を意味し、動物を
人道的に使用して科学的実験を行うために広く受け入れら
れている倫理的枠組みである。」
─動物実験の代替、改善、削減のための国立センター
国際実験動物科学評議会は、編集者と査読者のための倫理ガイ
ドラインを出版している。
学術誌は、著者が以下のような動物実験報告基準(例:ARRIVE
報告ガイドライン等)を順守するよう促す責任がある。
◦ 研究設計と統計分析
◦ 実験手順
◦ 実験動物
◦ 飼育管理
学術誌は著者に、研究開始前に倫理および法的承認が得られて
いることを確認するとともに、研究を承認した団体名を表明す
ること要求しなければならない。また著者は、関連する機関お
よび国のガイドラインと規制に沿って実験が実行されたかどう
かについても表明する必要がある。
◦ 米国人の著者は、全米研究評議会の「実験動物の管理と使
用に関する指針」およびアメリカ合衆国公衆衛生局の「実
験動物の人道的管理と使用に関する規範」ならびに「実験
動物の管理と使用に関する指針」への準拠を示さなければ
ならない。
◦ 英国人の著者は、英国における動物(科学的処置)法規制
1986年修正(SI 2012/3039)を順守しなければならない。
◦ 英 国人以外の欧州人の著者は、指令2010/63/EUを順守し
なければならない。
編集者は著者に対して、当該研究が実験動物に対する不快や苦
痛を回避または最小限に留めた方法により実施され、実験のい
かなる段階においても動物が不必要に苦しむことがなかったと
いう旨を論文中に記述するよう求めることができる。
また編集者は実験報告の基準、実験設計および懸念の原因とな
りうる研究のその他の側面について、査読者に意見を求めるよ
う要請することができる。何らかの懸念が生じ、それに対する
説明が必要となる場合には、倫理的な研究が承認されたことを
証する資料の提出を要求したり、著者に問い合わせたりする必
要が出てくる可能性がある。
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WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
生物学的安全の確保
学術誌は草稿提出時にその研究に善意および悪意を利用した上
での応用の可能性が存在するかどうかを報告するよう著者に要
求しなければならない。これは、しばしば「デュアルユース研
究」と呼ばれるものである。
学術誌は上記に該当する著者に対して、生物学的安全確保に関
する国立科学諮問委員会(NSABB)による生命科学デュアル
ユース研究についてのガイドラインを確認するよう求めるべき
である。2007年6月NSABB報告は「デュアルユース研究の懸念」
についての有益な説明と議論を提供している。
編集基準およびそのプロセス
原著者資格
原著者リストでは誰がどのように出版物に貢献したのかという
ことを正確に記載する必要があり、全ての出版物は1名または
複数の著者に帰属するものでなければならない。また、著者と
して名前を記載されたすべての者は、学術誌が所属する学術共
同体の適切な基準の下、原著者資格を有するものである必要が
ある。したがって、我々は医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)
によって作成された、オンラインでも閲覧が可能な以下の基準
を使用することを提案する。
◦ 学術誌は明確な原著者資格基準を採用し、投稿規定におい
てその基準を著者に説明しなければならない。
報告に関するガイドライン
正確で完全な報告は、読者が研究を十全に評価、反復し、使用
することを可能にする。したがって編集者は、著者が自らの学
術分野において正確かつ完全な研究報告に関するガイドライン
に従うよう促す必要がある。査読者と連携する編集者は、読者
が方法論と結果を評価し、自らの力で結論を導き出すために必
要となる情報を著者が提供することを確実にしなければならな
い。
◦ 保 健研究においては、EQUATORネットワークが有用な報
告ツールの普及を促進している。
◦ 生 命 科 学 で は、 さ ら な る 研 究 の 伝 達 とe-Scholarship
(FORCE11)によって有用なガイドラインの普及が促進さ
れている。動物実験に関して編集者が推奨できる具体的な
報告ガイダンスには、ARRIVEガイドライン、全米研究評
議会の実験動物研究協会ガイドラインおよびホーイマンス
とその同僚による出版チェックリスト至適基準が含まれる。
◦ 動 物研究報告基準については、ランディスとその同僚に
よってより詳しく議論されている。
◦ 生物科学におけるさらなるガイドラインと基準は、多様な
生物科学コミュニティにおける最低限の情報ガイドライン
(MIBBI)についてのウェブサイトおよび生物学に関する
情報共有(Biosharing)についてのウェブサイトにおいて
その普及が促進されている。
◦ 家畜報告ガイドラインはREFLECT宣言によって提供されて
いる。
◦ 学術誌はリストに記載される著者および共著者が原著者資
格基準を満たしていることを確実にし、原著者資格基準を
満たしているにもかかわらず、リストに記載されていない
人物が存在するということのないよう、著者に要求しなけ
ればならない。
◦ 学術誌は謝辞の中で各著者の貢献について短い説明を行う
よう著者に要求することを検討しなければならない。
◦ 学術誌は原著者資格の基準を満たさない貢献者(例:技術
的支援や執筆援助を提供した人物、一般的な支援を提供し
た学部長など)の氏名を、許可を得た上で謝辞に記載する
よう著者に要求しなければならない。
◦ 学術誌は連絡窓口となる著者が他の全共著者から論文の出
版についての書面による許可を受けていることを確認しな
ければならない。ワイリーが使用する著作権譲渡契約書お
よび独占的ライセンス契約書がそれらを確認する役割を果
たす。
◦ 学術誌はすべての共著者が草稿で名前が列挙された順番で
正式な出版が行われることに同意していることを確認しな
ければならない。
◦ 学術誌は原著者資格の詳細、倫理委員会の承認、臨床試験
登録文書の提供、ならびに利益相反に関するフォームと宣
言の収集等、学術誌の管理規程のすべてが適切に完了して
いることを連絡窓口となる著者に確認しなければならない。
◦ 学術誌は連絡窓口となる著者との通信によるやりとりの複
写をリストに記載されたすべての著者に送付することを検
討するとともに、著者たちから提供されたemailアドレス
が有効であるかを可能な限り確認しなければならない。
◦ 学 術誌は著者名に関する潜在的な曖昧性を排除する、
ORCIDが提供する持続的な固有デジタル識別子のような
ツールを使用することを著者に促さなければならない。
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
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原著者資格の基準
医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)では、医療分野以外にも適用することができる著者と貢献者
の定義を規定している。同委員会は、原著者資格者が以下の基準を満たすことを推奨している。
1.出版物の構想および設計、または出版物のためのデータの取得、分析、解釈に対する相当
な貢献を行う。
2.重要な知的内容に関する批判的な草稿の作成または修正を行う。
3.出版物の最終的な承認を行う。
4.出版物のすべての部分における正確さ、または公正さに関連する問いが適切に調査され、
解決されたことを保証し、出版物のすべての側面に責任を持つことに対して同意をする。
著者を称するすべての者は、上記の原著者資格に関する4つの基準すべてを満たさなければならず、
以上4つの基準をすべて満たす者は著者として認定されなければならない。また、上記の4つの基
準を満たさないものについては、謝辞にその氏名を記載されるものとする。
複数分野にわたり、学際的な共同研究を行う著者らは、他の著者らと異なり、かつ重複しない専門
分野を有する可能性がある。しかしながら、すべての著者は、「出版物のあらゆる部分における正
確さ、または公正さに関連する問い」について調査し、それらを解決することに「責任を持つ」必
要がある。
上記の基準により、予算の獲得、データの取得、研究グループの一般的な監督を行うだけでは原著
者資格を満たすことにはならない。また、各著者は内容の適切な分担に対する公共的責任を果たす
ために出版物に十分に参加している必要がある。これは大規模な複数著者グループ内で著者として
名前の挙がっている者、およびより大きな規模の調査者グループを代表して出版物を報告する者に
ついても適用される。医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)はこれらについてのガイダンスを提供
している。
学術誌は文化横断型研究を実施する著者に対して、(その帰属性が先に同意された匿名性を脅かさ
ない限りにおいて)伝統的知識に関する適切な帰属性を検討するよう、促す必要がある。これには
「伝統的知識」に関する報告、または土着の情報源(人々や共同体集団など)やその他の文化的知
識源について、文中に名前を出す形での引用が含まれる可能性がある。文化人類学などをはじめと
した、いくつかの分野においては、適切な帰属性の問題により文化横断型協力者と原著者資格を共
有することが求められる場合があるが、これは医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)によって推奨
される手法とは異なる場合がある。さらなる情報については、豪州アボリジニおよびトレス海峡諸
島民研究所のウェブサイトに掲載されている。
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WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
原著者資格の論争
編 集 者 は 原 著 者 資 格 の 論 争 に 対 処 す る た め にCOPEフ ロ ー
チャート:「原著者資格問題の見抜き方」を参照しなければな
らない。
るい落としのプロセスを実施しているかどうかについて明
らかにする必要がある。
◦ 編集者は特別号や増刊号、およびゲスト編集者によって査
読が行われる場合を含む査読プロセスに一貫性のある基準
を適用しなければならない。
◦ 編集者は草稿を機密情報として扱い、査読者以外に対して、
資金調達
学術誌はすべての資金提供者名を謝辞に記載するよう筆者に要
請しなければならない。特定の出資者が存在しない場合はその
旨を明記する必要がある。研究に対して資金提供以上の貢献を
果たした者についてはその詳細についても記載するものとす
る。たとえば商業組織が研究に出資し、設計した後に、調査者
を雇用した場合はそのことについて情報を開示することは重要
となりうる。
その他の支援についても謝辞で明確に示す必要がある。たとえ
ばオープンアクセス出版のための出資、執筆または編集支援の
ための出資、あるいは実験材料の提供などがそれに含まれる可
能性がある。
査読システム
各種査読システムの利点は(例:著者に査読者の身元を明らか
にする、および/または著者の身元を査読者に伏せるよう努め
る)、多くの議論や研究のテーマとなってきた。その例として、
出版研究協会や科学の合理性(Sense About Science)によっ
て行われた研究が挙げられるが、一方のシステムが片方のシス
テムより勝っているという明確な証拠はない。各種システムの
利点および実行可能性は研究分野によって異なることであろ
う。編集者は、学術誌に最適な査読システムを選択する必要が
ある。
COPEは編集者および編集委員会がガイダンスとして参照する
ことが可能な査読者のための倫理ガイドラインを発展させてき
た。
査読倫理についての更なるガイダンスは多くの情報源から入手
することが可能である。たとえばロックウェルはガイダンスを
発表しており、EuCheMSはガイドラインを提供している。ヘ
イムズの書籍、
「科学雑誌における査読と草稿の管理:良き実
践のためのガイドライン」は有用な提案とチェックリストを提
供するものである。
◦ 学術誌は採用する査読の種類についての方針を明確に定義
するとともに、それらについて明記しなければならない
(例:査読者のみ匿名、著者も査読者も匿名、名前を公表
する、論文掲載後の査読等)。
◦ 学術誌は読者に対し、査読が論文の種類によって異なるこ
とを説明しなければならない(例:論説および学術誌のレ
ターでは査読が行われず、研究論文および論文批評では査
読が行われている等)。
著者の許可なくいかなる草稿の詳細も開示しないというこ
とを確実にしなければならない。著者、編集者、査読者間
での話し合いが秘密厳守で行われた場合については、全当
事者間で明らかな合意があったか、例外的な状況(例:査
読中の知的所有物における、窃盗行為に関する立証に役立
つ可能性がある)が生じた場合を除き、秘密厳守の体制を
維持するものとする。
◦ 編 集者は学術誌のために査読を実施するすべての査読者
が、査読プロセスに関連する機密性の必要性を理解し、順
守していることを確認しなければならない。
◦ 編集者は査読者に対して、査読の依頼を受ける際、および
査読提出後に(草稿の読了後にはじめて利益相反について
認識する可能性があるため)、あらゆる利益相反について
開示するよう求めなければならない。また、編集者は、論
文の公正な査読を阻む事情が起こり得る場合、査読者に査
読審査を辞退するよう求めることができるものとする。最
近になって査読者が著者と協働した場合、査読者が著者と
直接的な競争関係にある場合、査読者が著者と個人的に対
立している、または個人的に緊密な関係にある場合、草稿
に金銭的な利害が関わっている場合などが潜在的な利益相
反の例となる。
◦ 編集者は査読者が第三者に査読を委託された場合、査読者
として選任されたという旨を編集者へ伝えるよう、査読者
に求めなければならない。
◦ 編集者は強固な学術的根拠が認められる場合において、論
文に引用を追加するよう、著者のみに求めなければならな
い。
編集者は効率が良く、効果的な査読プロセスを生むために、以
下のことに留意しなければならない。
◦ データ保護の法律に準拠する、適切かつ安全な査読者デー
タベースの確立およびその維持に努める。
◦ 査読者の作業の質と適時性を監視する。質が低く、遅く、
毒舌的な、非建設的な査読を繰り返す査読者を再び採用し
てはならない。
◦ 査読者を任命する、または特定の個人が論文を査読しない
ように求める意向を著者たちに伝えることを検討する。編
集者は、査読論文と利益相反がある査読者の任命を回避し
なければならないことについて、著者の注意を促さなけれ
ばならない。編集者に著者の提案を受け入れる義務はない
が、査読者の任命は慎重に、正当性をもって行う必要があ
る。
◦ 学術誌は範囲外または不適切な投稿について外部査読を実
施することなく却下したり、著者に差し戻したりする、ふ
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
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査読者の役割と責任について明確なガイダンスを与え、系
統的に報告の完全性をチェックするための報告ガイドライ
ンの使用を促すことを検討する。
データの捏造、偽造、盗用、画像操作、非倫理的な研究、偏っ
た報告、原著者資格の乱用、重複または二重出版、未申告にお
ける利益相反などに関する不正を認識する上で、査読者は重要
な役割を担っている。編集者は査読者にこの役割についての注
意を促すとともに、以下の要求をしなければならない。
査読の機密性の尊重。草稿について議論したり、草稿に関
して著者やその他の人々と連絡を取り合ったりしない。
あらゆる利益相反に関する申告を行う。
自らが推奨する客観的かつ建設的な説明を提供する。
論文の出所や原著者に影響を受けて草稿を判断しない。
強固な学術的根拠が認められる場合を除き、査読者の論文
から引用をすることを著者に求めることを回避する。
著者の出版に先行して、査読中の草稿の情報またはその一
部を査読者自身の出版物内に記載しない。
自らの専門分野および無理のないスケジュールの範囲にお
いてのみ査読を受け入れる。
出版を遅延させない。
侮
的、敵対的、および中傷的な言い回しを用いない。
査読修了後に提出された草稿および関連資料のすべてを破
棄する。
出版のタイミング
編集者は不必要な遅延を回避し、時宜を得た査読と出版を確実
に行うことを目標としなければならない。遅延が発生する場合
は、そのことに関して著者たちと情報を共有するといった、最
良の方法を検討する必要がある。オンライン出版は、最も速い
出版方法であり、一般公開の場に研究情報(およびその他の情
報)をいち早く発表することができる。
編集者および学術誌スタッフが著者の場合
編集者または委員会メンバーは自らの学術的著作についての編
集決定に関与するべきではない。また、学術誌は、編集者、編
集委員会メンバー、被雇用者からの投稿を扱う上でのメカニズ
ムと明確に定められた方針を確立しなければならない。した
がって、我々は以下を推奨する。
編集者または編集チームのメンバーが著者である場合、ま
たは草稿に貢献している場合には、出版決定から外れる。
編集者や委員会メンバーを著者とする論文の出版につい
て、採用された編集決定プロセスについての短い説明をす
ることは有益となりうる。
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学術誌の編集者や被雇用者の手によるオリジナル研究論文につ
いて検討しない学術誌も存在しており、そのような場合に公正
な査読を保証するための手順を有する学術誌もある。
利益相反
編集者、著者、査読者は客観的に出版物を提示し見直す能力に
影響を与えると思われる利害を公表する責任がある。これらに
は、関連する経済的(例:特許所有権、株式所有、コンサルタ
ント、講演料)、個人的、政治的、宗教上の利益が含まれる。
医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE) は利益相反を以下のよう
に定義している。
「(患者の福祉や研究の有効性といった)一次的な利害に関
する職業的判断が、二次的な利害(例:経済的な利益)に
よって影響を受ける可能性がある場合に、利益相反が存在
する。利益相反に関する認識は、実際に生じる利益相反と
同じく重要である。」
利益相反のある人々の出版を防止する厳格な方針を定めること
は、著者が関連する利害を隠すことに繋がりうるため逆効果と
なる可能性がある。
出版の決定に関わる学術誌編集者、委員会メンバー、スタッ
フは、各自の利害が出版予定内容に関連するものである場
合、それを言明しなければならない。学術誌はそのウェブ
サイト上で利害について公表するとともに、必要に応じて
内容を更新し、特定の論文に関する利益相反がどのように
管理されているのかといった情報を開示することを検討し
なければならない。
編集者は情報開示の声明に求める詳細を明確に説明しなけ
ればならない。この声明文には対象とする期間(例:3年
間)を含めるものとする。また、資金受け取りの目的(例:
旅費および講演料)を含め、著者が関連する資金提供の程
度について、ならびに著者が所有する特許、債券、株券に
ついて明示するよう、著者に求めなければならない。
編集者は著者に利益相反が存在しないと考えられる場合、
その旨についての声明を公表する必要がある。また、疑義
がある場合には、更なる情報を開示することを選択しなけ
ればならない。
著者が利益相反が存在しないことを表明する場合、編集者
はそのことに関する承認を公表しなければならない。
編集者は査読者の利益相反を管理しなければならない。ま
た、査読依頼書には、査読者に草稿との潜在的な利益相反
が存在しないかどうかを明らかにするよう求めること、な
らびに、査読者に草稿との利益相反がある場合には、査読
者が査読資格を失うということ、または査読審査を辞退す
るよう求めるということを明示しなければならない。
編集者、編集委員会メンバー、およびその他編集スタッフ
の利害が公正な編集決定能力を損なうと考えられる論文が
提出される際には、その議論から身を引き、決定を第三者
に委託するか、著者に別の学術誌での出版を行うように提
案しなければならない。
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
COPEは開示されていない利益相反の疑義に対する、適切な調
査過程を示したフローチャートを発表した。
ワイリーは利益相反の表明を把握するために多くのフォーム
を、オンライン投稿および査読システムで使用している(例:
図1)。医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)は利益相反報告
用統一書式を作成した。
図1
草稿提出期間に利害対立を把握する書式例
編集者の独立性および商業的問題
科学編集者評議会は「科学雑誌出版における公正促進白書」の
中で編集者の独立性について論じている。
編集者、学術誌所有者、出版社の三者の関係は、正式の契約に
明確に定めなければならない。不和を早急に解決することが必
要となる前に、紛争解決のための仕組みを確立しておくことは
有益となる。
(学会であれ出版社であれ)学術誌所有者は、論文の編集決
定に影響を与えることを回避しなければならない。
◦ 学術誌へ提出される個々の品目を出版するか否かに関する
編集者の決定は、編集者の雇用主、学術誌所有者、出版社
の圧力より影響を受けてはいけない。編集者の独立性にお
ける原則に関する理想は、編集者の契約に定めるものとす
る。
◦ 学術誌所有者/出版社が、一般的な編集プロセスおよび方
針に関して学術誌編集者と話し合うことは妥当であるが
(例:学術誌が特定の種類の論文を出版すべきか否か)、個々
の論文について編集者の決定に関与してはならない。
文書誹毀および名誉毀損
ワイリーは文書誹毀および名誉毀損についての総括的ガイダン
スをいくつか出版している。
編集者は提出された草稿および査読報告、または連絡の中で、
名誉毀損や不注意による虚偽の申し立てのために法的手続きに
つながりうる言葉を使用しないよう注意しなければならない。
企業や団体、または個人に向けて使用されるこうした言葉は、
出版される論文の中に出現してはならず、著者に渡される査読
報告や著者へ向けた連絡からもすべて削除される必要がある。
疑義がある場合、ワイリーと作業をする編集者は、ワイリーに
助言を求めなければならない。
商業的事柄など、編集決定に影響を与えかねない問題を完全に
遮断することは不可能な場合が多い。例えば、編集者はどの論
文が抜き刷りや増刷りのセールスに向いているかということを
見極めることができる。しかしながら、ワイリーは、編集者、
学術誌所有者、出版社が商業的、個人的、政治的要因によって
編集決定に影響を与える危険性を最小限に留めるプロセスを確
立することを提案する。
◦ 編集者は全提出出版物を科学的メリットおよび学術誌が属
する共同体における潜在的重要性について自らの裁量で判
断しなければならない。
◦ 個々の論文についての編集決定は、広告売り上げとは別に
下されなければならない。
◦ 特集号、増刊号、または類似する資料を第三者団体による
出資を受けて出版する学術誌は、学術誌の取り扱いに関す
る方針を制定しなければならない。出資団体は、提出出版
物の選定あるいは編集に対して影響を与えてはならず、出
資された品目はすべて明確に特定しなければならない。
◦ 学 術誌は編集決定がオープンアクセス論文の出版委託報
酬、または著者によって支払われるその他の種類の報酬に
よって影響を受けないようにするという方針を制定しなけ
ればならない。
編集者の独立性についてのさらなる議論は、科学編集者評議会
の公正についての白書、および学術誌出版社のためのCOPE行
動規範で提供されている。
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
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出資出版物、増刊・特別号など
ワイリーでは営業部が査読および編集の意思決定プロ
セスに関与することは認めていない。我々の営業部は、
編集決定が最終的に下された後にはじめてその編集情
報を使用することが可能となる。利用可能な編集情報
の範囲、および情報開示のタイミングは、学術誌所有
者および編集者に相談の上、学術誌毎に合意に達する
ものとする。また、何を販売するかについての決定も、
学術誌所有者および編集者に相談の上で合意に達する
ものとする(例:学術誌の広告を論文中に掲載するこ
とが可能か、または隣接位置に掲載することになるか、
学術誌内の特定の場所に掲載されるか、オンラインで
の掲載になるか、印刷に先駆けたオンライン出版の再
版としての販売が許容できるか否か)。
学術誌は第三機関(例:企業、協会、慈善団体)によっ
て出資される増刊号、特集号、または類似する出版物
を出版することができる。その場合は、出資を行う機
関名、ならびに利益相反に関する声明を読者へ提示し
なければならない。
学術誌は出資団体がどの出版物へ出資を行うのかとい
う決定を行うことを許可することはできない。出版さ
れる内容の選定および編集に関する決定は、出資出版
物の編集者(または共同編集者)により行われなけれ
ばならない。
◦ 著者は各自の著作物に対する意見に反応を示さない姿勢を
選ぶことができる。しかしながら、編集者が著作物に対す
る建設的な意見であると判断したものについて、著者が拒
否権を発動することはできない。著者は編集者に非建設的
な意見については助言することができるものとする。
異議申し立てについて
学術誌は著者が編集者の決定に対して異議申し立てをする、お
よび繰り返される異議申し立て、または根拠のない異議申し立
てを回避するためのメカニズムを確立し、出版することを検討
しなければならない。
◦ 編集者は先の決定を無効にすることを要求する異議申し立
てについて、新たな情報(例:著者による実測値入力の追
加、修正、草稿内の外部資料、または利益相反についての
訴え、偏った査読についての懸念)が得られるようになっ
た時にはじめて許可しなければならない。また、著者の異
議申し立てのみがその決定に影響を与えること、および新
たな情報についての証拠を欠く決定の取り消しは回避され
なければならない。
◦ 編集者は査読審査期間中、著者と査読者間の意見の交換を
すべて調整するものとする。また、査読者の最終決定を支
援することを目的としてその他の査読者(ら)からコメン
トを得ることも可能とする。
◦ 学術誌はそのガイドラインの中で、異議申し立て後の編集
者の決定が最終的なものとなることを表明しなければなら
ない。
学術誌の編集者は、増刊号、特別号、類似する資料の
出版にあたり「ゲスト」または外部編集者の協力を得
ることができる。この場合、学術誌の方針を開示し、
外部編集者によってそれらが実行されるよう保証する
のは学術誌編集者の責任となる。
学術誌は著者およびその他の関係者が(おそらく出版社や第三
者を介して)、学術誌の編集マネジメントについて意見を述べ
ることができる仕組みを定めることを検討しなければならない。
学術誌は要件を遵守しない一切の出資出版物の出版を
行わない権利を留保しなければならない。
訂正
学究的議論
学術誌は学究的な議論を促進しなければならない。
◦ 学術誌は出版物に対する投書や建設的な批判を奨励しなけ
ればならない。
◦ 学術誌は特定の論文について論じる投書に対し、その投書
が出版される前に対応するよう著者に勧めなければならな
い。可能であるならば、投書と投書に対する著者の応答は
同時に出版されるべきである。
学術誌は出版物に誤りを発見した場合、特に論文に掲載された
データまたは情報の解釈に影響を与えうる誤りを発見した場合
は、読者および著者に報告するよう働きかけなければならない。
出版物の誤りを特定した際は以下のような措置を講じるものと
する。
◦ 出版された重要な誤りを訂正するために、著者および出版
社と協働する。
◦ 重要な誤りが発見された場合は、訂正を出版し、その誤りが
出版物を無効にする程決定的な場合は論文の撤回を検討する。
◦ 論文内の誤りの訂正では、撤回および不正行為に関連する
説明文と明確に区別する。
◦ 訂正を索引システムに含み、可能な限り原文とリンクさせる。
◦ 訂正について自由に閲覧できるようにする。
撤回と懸念の表明については本書の他の節で議論する。
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WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
撤回と懸念の表明
ワイリーは出版撤回についての一般的助言およびよくある質問
への回答を公表している。ワイリーが出版した撤回声明はすべ
てワイリーの弁護士によって審査、承認されている。
COPEも論文撤回についてのガイドラインを出版している。
◦ 誤りがデータまたは情報の解釈に影響を及ぼす可能性があ
る場合、著作物の不正が証明された場合、またはその他重
大な倫理的不正行為(例:二重または重複出版、著者全員
の出版同意が得られない、盗用)が認められた場合は撤回
を出版しなければならない。
◦ 編集者が根拠のある懸念や疑いを持ち、誤解を生む可能性
のある情報について読者に知らせるべきだと判断した場合
に、懸念の表明が出版されうる。その際編集者は、懸念の
表明の出版を慎重に行わなければならない。懸念の表明は
撤回と同様に研究者の評価を危険にさらすものであるた
め、多くの場合は独立調査によって最終判断が行われ、そ
の撤回が出版されるまで待つ方が好ましい。
撤回および懸念の表明を出版する方法
COPEによる論文撤回についてのガイドラインはウェ
ブサイトからダウンロード可能である。訂正や正誤表
同様、撤回または懸念の表明のタイトルは「撤回」ま
たは「懸念の表明」の語、ならびにそれが言及する論
文を識別する情報を含まなければならない。それらは
(印刷版および電子版で)ページ数を振られて出版さ
れるものとし、学術誌の目次にはそれらについて記載
する必要がある。「撤回」または「懸念の表明」では、
原典である論文に言及し、可能な場合は電子出版の原
典とリンクさせる必要がある。また、論文がなぜ撤回
されたのかということについて、読者が認識および理
解することを可能にしなければならない。論文の中身
に関する編集者の懸念を説明することも必要である。
原典の出版を認識し、リンクさせるために索引と要約
を可能とする書式を使用しなければならない。最後に、
「撤回」または「懸念の表明」は、自由に閲覧するこ
とが可能でなければならない。
論文の撤回
論文の撤回はできる限り避けることが強く推奨されている。こ
の方針は、国際科学技術医学出版社協会の、科学的記録の保護
についてのガイドラインで説明されているように、業界の標準
的慣行である。
論文または論文の一部を除去、削除、隠蔽する実践は、以下の
ような状況に限られなければならない。
◦ 法律違反、名誉毀損あるいはその他法的限界
◦ 虚偽または不正確なデータ、特に実行の際に重大な健康へ
の危険の可能性があるもの
こうした状況においても、撤回された論文に関する書誌情報が
科学的記録のために保留されることを保証するために、撤回声
明を出版する必要がある。また、論文の撤回が生じた状況につ
いての説明も行うものとする。
データ保護に関する法規制
学術誌はデータ保護に関する法規制を順守しなければならな
い。データ保護について何らかの懸念を有する、ワイリーと作
業をする編集者は、ワイリーに助言を求めなければならない。
著作権と知的所有権
ワイリーは著作権について別個のガイダンスを出版している。
何らかの種類の著作権同意書に著者の署名を求めることは著者
に対する法的な要求事項である。いくつかの学術誌では、著作
権を学術誌に譲渡するよう著者に求めるが、著者からの独占的
ライセンスを受け入れる学術誌もある。自身の論文のオープン
アクセスを望むワイリーの著者は、オープンアクセス同意書に
署名しなければならない。
撤回と懸念の表明を議論するこの記事内のセクションも一読さ
れたい。
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
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知的所有権の保護
出版社には論文を出版する著者から明確な許可を得る
ことが、法的に求められている。ワイリーのパートナー
となっている協会は、多様な選択肢の中からどの著作
権協定を求めるのかを決定する。以下はそれぞれにつ
いての簡潔な説明となる。
著作権譲渡同意書
(Copyright Transfer Agreement: CTA)。
この同意形式の下では、著者は自らの論文を再利用す
る幅広い権利を保持するが、著作権は学術誌、協会、
出版社に譲渡する。CTAに署名すると、出版社が著者
を代表することになり、著作権侵害に対する最大限の
保護が保証される。
独占的ライセンス契約
(Exclusive License Agreement: ELA)。
この著作権同意形式はCTAに似ているが、著者が論文
の著作権を保持することを可能とする。ワイリーまた
は学術誌所有者は、商業出版および学術誌編集権を保
持する。
オンラインオープンまたはオープンアクセス同意書。
ワイリーは、自身の論文をオープンアクセスにするこ
とを望む著者に対して、オープンアクセス同意書へ署
名をすることを求める。それにより論文は、オープン
アクセス出版条件を満たし、可能な限り最大の普及を
確実にするためにクリエイティブ・コモンズ内のどれ
か一つでの使用が可能となる。ライセンスについての
詳細は、クリエイティブ・コモンズのウェブサイトで
説明されている。本ガイドライン執筆時点において、
ワ イ リ ー はCC-BY、CC-BY-NC、CC-BY-NC-NDの 三 種
類のクリエイティブ・コモンズのライセンスを使用し
ている。
PAGE 14
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Resources for responsible publication policies and procedures
Journals should promote relevant best practice in their instructions for authors. Table 1 presents a range of useful
information from across many disciplines, indexed by organization acronym or first author name.
Table 1. Resources, guidelines, and references for responsible publication practices.
AAA.
American Anthropological Association
http://www.aaanet.org/cmtes/ethics/Ethics-Resources.cfm
ABPI.
Association of the British Pharmaceutical Industry (ABPI) clinical trial disclosure toolkit
http://www.abpi.org.uk/our-work/library/guidelines/Pages/ABPI-disclosure-toolkit.aspx
ACJS.
Academy of Criminal Justice Sciences
http://www.acjs.org/pubs/167_671_2922.cfm
ACS.
American Chemical Society Ethical Guidelines
http://pubs.acs.org/instruct/ethic.html
AFS.
American Folklore Society
http://www.afsnet.org/?page=Ethics
AIATSIS.
Guidelines for Ethical Research in Indigenous Studies 2011, Australian Institute of Aboriginal and Torres Strait
Islander Studies
http://www.aiatsis.gov.au/research/ethics
Albert Einstein College of Medicine.
Community IRBs and Research Review Boards: Shaping the Future of Community-Engaged Research
http://ccph.memberclicks.net/assets/Documents/FocusAreas/shaping_the_future_of_cenr.pdf
AMWA. American Medical Writers Association (AMWA) Code of Ethics
http://www.amwa.org/amwa_ethics
APA.
American Psychological Association Ethical Principles of Psychologists and Code of Conduct, Section 8
Research and Publication
http://www.apa.org/ethics/code2002.html#8
APA.
American Psychological Association
http://www.apa.org/ethics/
APS.
Australian Psychological Society code of ethics:
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Martin Ottmac, Allen Stevens, Edward Wates, and Deb Wyatt, with additional contributions from Sue Joshua.
PAGE 20
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
COPE
Flow Charts
フローチャート目次
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
フローチャート
重複(二重)出版の疑義がある場合の対処法
(a)投稿論文に重複出版の疑義がある
重複(二重)出版の疑義がある場合の対処法
(b)出版論文に重複出版の疑義がある
盗作の疑義がある場合の対処法
(a)投稿論文に盗作出版の疑義がある
盗作の疑義がある場合の対処法
(b)出版論文に盗作出版の疑義がある
データ捏造の疑義がある場合の対処法
(a)投稿論文にデータ捏造の疑義がある
データ捏造の疑義がある場合の対処法
(b)出版論文にデータ捏造の疑義がある
原著者の変更
(a)連絡担当著者による出版前の著者追加要求
原著者の変更
(b)連絡担当著者による出版前の著者削除要求
原著者の変更
(a)出版後の著者追加の要求
原著者の変更
(b)出版後の著者削除の要求
ゴースト著者、名誉著者、贈与著者等、原著者の疑義がある場合の対応
査読者が投稿論文に開示されていない利益相反の疑義があると考える場合の対処法
読者が出版論文に開示されていない利益相反の疑義があると考える場合の対処法
投稿論文に倫理問題の疑義がある場合の対処法
査読者が著者の着想およびデータを盗用した疑義がある場合の対処法
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
22ページ
23ページ
24ページ
25ページ
26ページ
27ページ
28ページ
29ページ
30ページ
31ページ
32ページ
34ページ
35ページ
36ページ
37ページ
この目次は日本訳版のみに掲載されております。
PAGE 21
重複(二重)出版の疑義がある場合の対処法
(a)投稿論文に重複出版の疑義がある
査読者による編集者への重複出版報告
査読者に感謝を述べ、調査を計画する旨を伝える
証拠を未入手の場合は、全証拠書類を入手する
注:著者のための提示
書には、重複出版に対
する学術誌の取る方針
が述べられていなけれ
ばならない。
重複の程度を確認
重大な重複(すなわち、全く同じまたは類
似する研究結果の同じデータに基づき、お
よび/または著者が重複の隠匿を求めた証
拠。
例えば題名または著者順の変更または以前
に出版された論文を引用していない)
冗長によるもの、または正当な再分析
など、
軽微な重複
(例えばサブグループ/再調査の拡大
/他のオーディエンスのためのディス
カッション)
査読を行った査読
者との話し合い
できれば提出作品が以前に他で出版されて
いないことを述べた署名入りの原著者声明
(またはカバーレター)および重複の証拠
書類を同封した書面で連絡担当の著者に
送り連絡をとる
満足のいく説明
(悪意のないミス
/学術誌指針の不
明瞭/未熟な研究
者)
著者(できれば著者全員)に提
出受け取りの拒否、立場の説
明、期待される今後のふるまい
について書面を送る
著者の指導者およ
び/または研究管
理責任者への通知
の検討
注:ICMJEでは翻訳
を受け入れるが、原文
を言及しなければなら
ないことを通知
査読者に結果/措置を伝える
他の著者全員に連絡をとる
ことを試みる(Medline/Google
でメールアドレスを調べ
る)
満足のいかない
説明/罪を認める
PAGE 22
失望の表明/学術誌の立場を説明す
る。二次的な論文は原文を参照するこ
との説明。
挿入されていない原文の参考文献の要
求、および/または重複資料の削除の
要請。査読を進める
著者回答なし
著者からの回答
重大な重複はなし
著者へ声明書への署
名、または選択肢の
チェックを求めると、
後の調査の際に役立つ
回答なし
著者の所属機関へ連絡をとり、著者の上司および/また
は研究管理責任者へ懸念を伝えるよう求める。
手紙の受領確認を得るようにする
著者(できれば著者全員)へ提
出の受取拒否、立場の説明、今
後とるべき行動について書面に
て送る
著者(ら)へ
措置を伝える
回答がない場合は機関に
3~6ヶ月ごとに連絡を
とり続ける
Sideview社、リズ・
ウェイガーがCOPEの
ために作成
(www.lizwager.com)
©2013 出版倫理委員
会初版発行2006年
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator
@publicationethics.org
査読者へ結果/
措置を伝える
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
重複(二重)出版の疑義がある場合の対処法
(b)出版論文に重複出版の疑義がある
読者による編集者への重複出版報告
注:著者のための提示
書には、重複出版に対
する学術誌の取る方針
が述べられていなけれ
ばならない。
読者に感謝を述べ、調査を計画する旨を伝える
証拠を未入手の場合は、全証拠書類を入手する
重複の程度を確認
重大な重複(すなわち、全く同じまたは類
似する研究結果の同じデータに基づき、そ
して/または著者が重複の隠匿を求めた証
拠。例えば題名または著者順の変更または
以前に出版された論文を引用していない)
軽微な重複(重複する要素のある「サ
ラミ出版」)、または、正当な再分析
(例えばサブグループ/再調査の拡大/
他の読者層に向けた討論)
できれば提出著作物が以前に他で出版され
ていないことを述べた署名入りの原著者声
明(またはカバーレター)および重複の証
拠書類を同封した書面を連絡担当の著者に
送り連絡をとる
著者からの回答
満足のいかない説明
/罪を認める
著者へ声明書への署
名、または選択肢の
チェックを求めると、
後の調査の際に役立つ
中立的な立場で著者に連絡をとる/失
望の表明/学術誌の立場を説明する。
二次的な論文は原文を参照することを
説明。原文を参照した正誤表の発行を
話し合う。編集者に、前出版物の言及
を意図的に避けたと信じる理由がある
場合、著者の上司または研究管理責任
者への通知を検討する
著者回答なし
他の著者全員に連絡を取る
ことを試みる(Medline/Google
で現在の所属/メールアド
レスを調べる)
満足のいく説明
(悪意のないミス/学術
誌指針の不明瞭/未熟
な研究者)
読者へ結果/
措置を伝える
回答なし
著者の所属機関へ連絡をとり、著者の上司および/また
は研究管理責任者へ懸念を伝えるよう求める
重複または撤回声明の出版の検
討。他の学術誌の関係編集者へ
の連絡
著者の上司および/
または研究管理責
任者への通知の検
討
著者(できれば著者全員)へ立
場の説明、今後とるべき行動に
ついて書面にて送る
著者(ら)へ
措置を伝える
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
注:ICMJEでは翻訳
を受け入れるが、原文
の言及が必要なことを
通知。編集者は、この
ような場合、撤回/二
重出版報告よりも、む
しろ訂正の出版を検討
することができる(す
なわち、オリジナルの
論文へのリンク)
回答がない場合は機関に
3~6ヶ月ごとに連絡を
とり続ける
Sideview社、リズ・
ウェイガーがCOPEの
ために作成
(www.lizwager.com)
©2013 出版倫理委員
会 初版発行2006年
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
読者に結果/
措置を伝える
PAGE 23
盗作の疑義がある場合の対処法
(a)投稿論文に盗作出版の疑義がある
査読者からの盗作を疑う報告
注:著者のための指示
書には、盗作の定義と
盗作に対する学術誌の
取る方針が述べられて
いなければならない。
査読者に感謝を述べ、調査を計画する旨を伝える
証拠を未入手の場合は、全証拠書類を入手する
写しの度合いを確認する
短い言い回しのみを写した
(例:ネイティブ以外による論文
内のディスカッション)データの
誤帰属ではないもの
明らかな盗作(剽窃者によるものであ
るような 、テキストおよび/または
データの大規模な出所不詳の箇所)
できれば提出作品がオリジナルのも
のである旨を述べた署名入りの原著
者声明(またはカバーレター)および
盗作の証拠書類を同封した書面を連
絡担当の著者に送り連絡をとる
中立的な立場で著者に連絡をと
る/失望の表明/学術誌の立場
を説明する。著者に写した言い
回しを、書き直すように要請また
は参考文献の引用として直接そ
の部分を盛り込むように要請す
る
査読者と話し合う
回答なし
著者からの回答
満足のいかない
説明/罪を認める
他の著者全員に連絡をとるよ
う試みる
(Medline/Google
でメールアドレスを調べる)
満足のいく説明
(悪意のないミス/
学術誌指針の不明
瞭/未熟な研究
者)
著者(できれば著者全員)へ
提出受け取りの拒否、立場の
説明、期待される今後のふる
まいについて書く
著者の上司および/
または研究管理責任者
および/または被 害 者
でありうる人物への通知
の検討
PAGE 24
問題なし
重 複( 例:著 者
自身の他の作
品の写し)―重
複 に 関 するフ
ローチャートを
参照
回答なし
Sideview社、リズ・
ウェイガーがCOPEの
ために作成
(www.lizwager.com)
©2013 出版倫理委員
会 初版発行2006年
著者の所属機関へ連絡をとり、著者の上司および/または
研究管理責任者へ懸念を伝えるよう求める
著者(できれば著者全員)へ提出の受け取
りの拒否、立場の説明、期待される今後の
ふるまいについて書く
著 者(ら)へ 措
置を伝える
回答がない場合は機関に
3~6ヶ月ごとに連絡をと
り続ける。解決策がない
場合は、米国ではORI、英
国ではGMCなどの関係
当局への連絡を検討する
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
査読者へ結果/
措置を伝える
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
盗作の疑義がある場合の対処法
(b)出版論文に盗作出版の疑義がある
読者からの盗作を疑う報告
注:著者のための指示
書には、盗作の定義と
盗作に対する学術誌の
取る方針が述べられて
いなければならない。
読者に感謝を述べ、調査を計画する旨を伝える
証拠を未入手の場合は、全証拠書類を入手する
写しの度合いを確認する
明らかな盗作(剽窃者によるもので
あるような、テキストおよび/また
はデータの大規模な出所不詳の箇
所)
短い言い回しのみを写した
(例:論文内のディスカッション)
データの誤帰属ではないもの
できれば提出作品がオリジナルのも
のである旨を述べた署名入りの著作
者声明(またはカバーレター)およ
び盗作の証拠書類を同封した書面を
連絡担当の著者に送り連絡をとる
中立的な立場で著者に連絡をと
る/失望の表明/学術誌の立場
を表明する。原作が参考文献と
して掲載されていない場合、訂
正の出版の話し合いを行う
回答なし
著者からの回答
満足のいかな
い説明/罪を
認める
著者全員に連
絡をとり、今
後の計画を伝
える
他の著者全員に連絡をとる
よう試みる(Medline/Google
で現在の所属機関/メール
アドレスを調べる)
満足のいく説明
(悪意のないミス/
学術誌指示書の不
明瞭/未熟な研究
者)
撤回声明の出版の検討
他の学術誌の関係編集者または
盗作された書籍の出版社への連
絡
著者の上司および/
または著者の属する機
関の研究管理責任者へ
の通知の検討
読者(もしも異なる場合、盗作
された著者(ら))に学術誌の
取る措置を伝える
回答なし
著者の所属機関へ連絡をとり、著者の上司および/ま
たは研究管理責任者へ懸念を伝えるよう求める
著者(できれば著者全員)に立
場の説明、期待される今後のふ
るまいについて書く
著者(ら)へ
措置を伝える
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
回答がない場合は機関に
3~6ヶ月ごとに連絡を
取り続ける。解決策がな
い場合は、米国では
ORI、英国ではGMCな
どの関係当局への連絡を
検討する。
Sideview社、リズ・
ウェイガーがCOPEの
ために作成
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©2013 出版倫理委員
会 初版発行2006年
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
読者および被害
者へ結果/措置
を伝える
PAGE 25
データ捏造の疑義がある場合の対処法
(a)投稿論文にデータ捏造の疑義がある
査読者によるデータ捏造の疑いの表明
査読者に感謝を述べ、証拠をもらい(未入手の場合)
調査を計画する旨を伝える
他の査読者よりセカンド・オピニオンを得る検討を行う
著者に連絡をとり、懸念する内容を説明す
るが、直接非難はしない
著者回答なし
著者からの回答
満足のいか
ない説明/
罪を認める
満足のいく
説明
著者からの回答
他の著者全員に連絡をとる
よう試みる(Medline/Google
でメールアドレスを調べる)
回答なし
著者の所属機関へ連絡をとり、著者の上司および/
または研究管理責任者へ懸念を伝えるよう求める。必要
な場合は共著者の機関と協力する
全著者に、機関/
規制団体へ連絡す
る意を伝える
回答なし
著者へ謝罪し、査読者へ結果を
報告、必要な場合は査読を進め
る
著者の所属機関へ
連絡を取り、調査
を要求する
規制団体(例:英国の医師の場
合はGMC)へ調査を依頼する
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
回答なしまた
は満足のいく
回答なし
著者の潔白
著者の罪が
認められる
著者へ謝罪し、必要であれば査
読を進める
PAGE 26
Sideview社、リズ・
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拒否
査読者へ結果を報
告
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データ捏造の疑義がある場合の対処法
(b)出版論文にデータ捏造の疑義がある
読者によるデータ捏造の疑いの表明
読者に感謝を述べ、 調査を計画する旨を伝える
他の査読者よりセカンド・オピニオンを得る検討を行う
著者に連絡をとり、懸念する内容を説明するが、直接
非難はしない
著者からの回答
著者回答なし
著者からの回答
満足のいかない説
明/罪を認める
満足のいく
説明
全著者に、
機関/規制団体へ
連絡する意を伝え
る
他の著者全員に連絡をとる
よう試みる(Medline/Google
でメールアドレスを調べる)
回答なし
著者の所属機関へ連絡をとり、著者の上司および/ま
たは研究管理責任者へ懸念を伝えるよう求める。
必要な場合は共著者の機関と協力する
著者へ謝罪
必要な場合は正誤表の出版
(例:悪意のないミスが見つ
かった場合)読者へ結果を報告
著者の所属機関へ
連絡を取り、調査
を要求する
回答なし
規制団体(例:英国の医師の
場合はGMC)へ調査を依頼する
回答または
満足のいく
回答なし
著者のデータ
捏造罪
撤回声明の
出版
著者に罪がない
ことが判明
著者への謝罪
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懸念の表明を出版
する
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本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
読者へ結果を報告
PAGE 27
原著者の変更
(a)連絡担当著者による出版前の著者追加要求
原著者変更理由の明確化
著者全員が著者追加に同意しているかを確認
著者全員が同意
著者が同意しない
新しい著者に出版論文の原著者
の宣言を行わせる
(採用される場
合)
必要な場合には機関を通して、原著者に関して
著者全員の同意が得られるまで論文の査読/
出版を延期
注:査読者の意見に応
じた重要な変更。例 ―
新データの追加は新し
い著者の追加を正当化
しうる
貢献者がいる場合は貢献者の詳細
(各貢献者/著者の役割)の修正
査読/出版を進める
Sideview社、
リズ・ウェ
イガーがCOPEのため
に作成
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本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンスは、以下に連絡する
ことで申請が可能とな
る:
cope_administrator@
publicationethics.org
PAGE 28
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
原著者の変更
(b)連絡担当著者による出版前の著者削除要求
原著者変更理由の明確化
著者全員が著者の削除に同意しているかを確認
著者全員が同意
著者リストおよび貢献者の詳細(必要な
場合は各著者/貢献者/謝辞の役割)
の修正
注:論文から名前が削
除される著者(ら)へ
の確認と、文書による
同意の入手が非常に重
要となる
著者が同意しない
原著者についての同意が得られるまで論文の
査読/出版を延期する。削除される著者に、こ
の件を進めたい場合、編集者とではなく他の共
著者または機関とともに進める必要がある旨を
伝える
査読/出版を進める
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員会 初版発行2006
年
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ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
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PAGE 29
原著者の変更
(c)出版後の著者追加の要求
原著者変更理由の明確化
なぜ著者が当初の著者リストか
ら削除されたのか尋ねる―理想
的には、出版ガイドライン、また
は著者全員がしかるべき著者基
準を満たし著者であるべき人物
が削除されていないことを述べ
ている原著者声明書を参考にす
る
著者全員が著者の追加に同意しているかを確認
著者全員が同意
著者が同意しない
正誤表の出版
将来問題を回避するた
めに:
(1)出版前に著者より、
掲載著者全員が原著者
基準を満たし、基準を満
たす筆者のなかに割愛
されている人物がいな
い旨を説明する文書へ
の署名を得る
(2)各貢献者の研究お
よび出版物に対する貢
献の詳細を表示する
著者全員による原著者の書面による同意が得
られるまで原著者の変更を行わないことを説
明。原著者資格についての方針を提示するが、
議論は行わない
著者全員が同意
必要な場合は正誤表を出版
著者の同意がまだ得られない
該当件について著者の所属機関へ問い合
わせ、解決を求める
機関により求められたら正誤表を出版
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ンス権は、以 下に連 絡
することで申請が可能
となる:
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PAGE 30
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原著者の変更
(d)出版後の著者削除の要求
原著者変更理由の明確化
著 者 が 変 更に関
し受け入れられる
理由を提供する
著者が除名を求める理由を尋ね
る。出版ガイドライン、または全
原著者は著者としての基準を満
たしていると述べている原著者
声明書を参考にする。著者が詐
欺/不正行為に疑義があると考
えているか尋ねる
著者が詐欺/不正行為を主張
データ捏造のフロー
チャート参照
著 者 全 員 が 変 更に同
意しているかを確認
(削除される著者を含
む)
著者によって異なるデータ
解釈
著者に見解をレターで述べることを提案する。
他の著者にその返答を求め、適当であればその
両方を出版する旨を説明する。
(つまり、適切な長さで中傷的ではないもの)
正誤表の出版
著者がレターを書く
著者がレターを書くことに同
意しない(または出版不可能
な内容のものを書く)
他の著者に連絡をとり、起こっている
事柄を説明する
他の著者が回答を提出
両レターの出版
他の著者が回答の提出
を拒む
著者が除名を主張し、他の著
者がそれに同意した場合、正
誤表の出版を検討する
少数派の見解に関するレターの出版
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本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以 下に連 絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
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PAGE 31
ゴースト著者、名誉著者、贈与著者等、
原著者の疑義がある場合の対応
(
「原著者の変更」についてのフローチャートも参照
このような要求はゴースト著者または名誉著者の存在を示す可能性がある)
*注:最初にとる行動は
学術誌の著者/貢献者
情報を収集する通常の
方法による
謝辞部分および原著者申告
(提出されている場合)
を見直す
および/または*
学術誌の原著者資格についての方針**のコピーを連
絡担当の著者へ送り、全著者は著者としての条件を満
たし、著者名から漏れている人物がいないことを述べ
る文書の提出を求める
(事前に入手していない場合)
**注:学術誌の指示書
に、原著者のための明
確なガイダンス/基準
を盛り込むと、このよう
な問題に簡単に対応で
きる
および/または*
個人の貢献内容に関する情報
(または詳細)
を要求
する***
原 著 者 の 役 割 が 欠 落して いる
(例:貢献者リストにデータ分析者
または原案に携わった人物が含
まれていない)
掲載著者が原著者基準を
満たさない
著者リストに関す
る満足のいく説明
疑念が残る/詳細
な情報が必要
***注:Marusic氏等
は、
このようなデータの
収集方法は(例:自由
記 述または選 択 肢を
チェックする方法)回答
に影響する可能性があ
ると述べている。著者に
自分の貢献を自由に述
べてもらうことで、おそ
らく最も信頼でき参考
となる情報が得られる
としている。
名誉著者、贈与著者が判明する
「ゴースト」著者が判明する
欠落している著者を
リストに加えるよう勧
める
名誉著者、贈与著者を削
除/謝辞部分へ移動する
ことを勧める
原著者変更の同意(書面にて)を全著者より
得る。レターに学術誌の原著者資格について
の方針、および/または公表されている基準
の参照(例:ICMJE)の記述、これらが守られ
ていないことに対する懸念/失望を表現しな
ければならない。指導的立場にある著者に対
しては、このレターの写しをその学部長/研
究管理責任者への送付を検討
PAGE 32
著 者 に連 絡 をとる
(Googleで連絡者を
調 べ 、そ れ ぞ れ の 役
割、省かれている著者
がいないか、原著者に
関する懸念がないかど
うかを尋ねる)
査読/出版を進める
Reference
Marusic A, Bates T,
Anic A et al. How
the structure of
contribution
disclosure
statement affects
validity of
authorship:
a randomised study
in a general
medical journal.
Curr Med Res Opin
2006;22:1035‒44
Sideview社、
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イガーがCOPEのため
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会 初版発行2006年
明確な指導を確実にし、
将来の問題を防ぐため
に、貢献者に対する学術
誌指示書および提出
フォームを見直す
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以 下に連 絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
原著者資格問題の見抜き方
すべての投稿の著者または貢献者を編集者が監視することはできないが、著者リストが不完全なので
はないか、著者に値しない人物(名誉著者または贈与著者)を含んでいるのではないか、と疑いを持
つことはありうる。「ゴースト著者、名誉著者、贈与著者、原著者の疑義がある場合の対応」につい
てのCOPEフローチャートはこうした状況に対する行動を提案するものである。以下のポイントは、
編集者が不適切な原著者資格に警戒し、問題を示唆する可能性のある徴候を見抜くためのものである。
原著者資格問題の種別
ゴースト著者とは、原著者資格を満たしているにも関わらず、著者リストから外れている人物のこと
である。除外された著者は、特にデータ分析など異なる役割を担っているため、必ずしもゴーストラ
イターと同様ではない。(ゴッチェ他は、研究設計に参加する統計学者は、業界から資金提供を受け
て実施された臨床試験を報告する論文から除外されることが多いことを示している。)職業的ライター
が出版に関わっている場合、その人物が著者として名前を挙げられる基準を満たすかどうかについて
の決定は原著者資格基準に依存する。研究論文向けの医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)基準を使
用すると、メディカルライターが著者の資格を満たすことはあまりないが、彼らの関与や資金源につ
いては認める必要がある。
名誉著者または贈与著者とは、原著者資格を満たさないにも関わらず著者として名前が挙げられてい
る人物のことである。一般的に名誉著者は、(研究または出版にほとんど、またはまったく関与して
いないにもかかわらず)著者リストの印象を高める目的で参加を依頼される。名誉著者としての氏名
の記載は、お互いの業績強化のために行われることが多い(つまり、同僚同士の間で互いの名前を著
者リストに含めることである)。
References
Gotzsche PC, Hrobjartsson
A, Johansen HK, Haar MT,
Altman DG et al. Ghost authorship in industry-intiated
randomised trials. PLoS Med
2007;4
(1)
:e19. doi:10.1371/
journal. pmed.00440019
Wager E (2007) Authors,
Ghosts, Damned Lies, and
Statisticians. PLoS Med
2007;4
(1)
:e34. doi:10.1371/
journal. pmed.0040034
原著者資格問題を示唆する徴候
◦ 連絡著者が査読者のコメントに回答できないようである
◦ 著者リストにいない人物によって変更が行われた形跡がある(誰が変更を行ったかを確認するた
めにワード文書のプロパティを調べる。ただし、共有コンピューターの使用、秘書による変更な
どの罪のない理由が存在する可能性も念頭に入れておくこと。)
◦ 文書プロパティが、草稿の著者リストにいない人物、または適切に記載されていない人物によっ
て草稿の下書きが行われていることを示している(ただし、上記を参照すること)
◦ 論文/Opinion等に関して、不自然なほど著者が多作である(二重/重複出版についても調べる)
(著者の名前を使用したMedlineまたはGoogle検索によって検出が可能である)
◦ 複数の同様の総説/論説/Opinionが、異なる著者の名前で出版されている(論文のキーワード
を使用したMedlineまたはGoogle検索によって検出が可能である)
◦ 貢献者リストにその貢献者の役割が記載されていない(例:名前の挙がっている著者の中にデー
タ分析や論文の下書きに責任を持つ人物が存在しないように思える)
◦ 非現実的なほどに長い、または短い著者リストが存在している(10名以上の著者を有する単な
る症例報告、または一人しか著者のいない無作為治験の場合もある)
◦ 後援企業からの著者を含まず、研究が業界から提供された資金を用いて実施されている(これは
正当である場合もあるが、原著者資格者である著者が除外されている可能性もある。また、プロ
トコルの見直しが被雇用者の役割決定に役立つ可能性がある。ゴッチェ他、およびウェイガーの
解説を参照)
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Sideview社、リズ・ウェイガー
がCOPEのために作成
(www.lizwager.com)
©2013 出版倫理委員会初版
発行2006年
本フローチャートを再現する非
独占的ライセンス権は、以下に
連絡することで申請が可能とな
る:cope_administrator@
publicationethics.org
PAGE 33
査読者が投稿論文に開示されていない
利益相反の疑義があると考える場合の対処法
査読者(または編集者)
による、論文の倫理に関する懸念
例:倫理上の承認の欠如/患者
の同意または保護に関する懸念
/動物実験に関する懸念
査読者に感謝を述べ、調査を計画する旨を伝える
例:倫理委員会の証拠/IRBの認
定/インフォームド・コンセント書
類のコピーを求める
著者(ら)
による関連事項の提供
満足のいく回答
満足のいかない回答/回答なし
謝罪し、査読を進める
著者に、該当ケースが解決す
るまで査読作業を見合わせる
ことを伝える
過去に例のない倫理問題の場合
はCOPEへケースを提起する検
討を行う
著者の雇用者または機関の研究管理責任者
へ懸念を伝える
満足のいく結論がでる
回 答 なし/ 満 足 の
いかない回答
調査結果を得るために、
機関に3~6ヶ月ごとに連絡を
取り続ける
査読者へケースの結果
を伝える
回 答 なし/ 満 足 の
いかない回答
他の機関へ問い合わせる
(例:医学登録機関、UKPRI、
ORI)
Sideview社、
リズ・ウェ
イガーがCOPEのため
に作成
(www.lizwager.com)
©2013 出版倫理委
員会初版発行2006年
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
PAGE 34
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
読者が出版論文に開示されていない
利益相反の疑義があると考える場合の対処法
読者が著者の開示されていない利害の対立を編集者へ伝える
読者に感謝を述べ、調査を計画する旨を伝える
著者(ら)
へ連絡をとり懸念を表明する
著者(ら)が関連内容
を提供する
著者へは感謝を述べるが
脱落の重大性を指摘する
著者(ら)が利害の対
立を否定する
刊行物の方針/利害の対立の定義を明確
に説明し、関連する利害の対立に関する著
者(ら)の署名入り陳述を入手する
(事前に
入手していない場合)
刊行物の方針/利害の対立の
定義のコピーを提供すると役
立つ可能性がある
注:将来問題を回避す
るために:
出版より前に全著者お
よび査読者より利害の
対立についての署名入
りの声明書を常に得る
こと。刊行物の方針に
は、必ず、利害の対立
について明確に示すこ
と
必要に応じて、対立する利害の訂
正に関する文書の出版
読者に結果を伝える
Sideview社、
リズ・ウェ
イガーがCOPEのため
に作成
(www.lizwager.com)
©2013 出版倫理委員
会 初版発行2006年
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以 下に連 絡
することで申請が可能
となる:
cope_administra
tor@publicationeth
ics.org
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
PAGE 35
投稿論文に倫理問題の疑義がある場合の対処法
査読者(または編集者)
による、論文の倫理に関する懸念
例:倫理上の承認の欠如/患者の同
意または保護に関する懸念/動物実
験に関する懸念
査読者に感謝を述べ、調査を計画する旨を伝える
例:倫理委員会の証拠/IRBの認定/
インフォームド・コンセント書類のコ
ピーを求める
著者(ら)
による関連事項の提供
満足のいく回答
満足のいかない回答/回答なし
謝罪し、査読を進める
著者に、該当ケースが解決するま
で査読作業を見合わせることを
伝える
過去に例のない倫理問題の場合は
COPEへケースを提起する検討を行
う
著者の雇用者または機関の研究管理責任者へ懸
念を伝える
満足のいく結論がでる
回答なし/満足のいかない回答
調査結果を得るために、機関に3
~6ヶ月ごとに連絡を取り続ける
査読者へケースの結果を
伝える
回答なし/満足のいかない回答
他の機関へ問い合わせる
( 例:医 学 登 録 機 関 、U K P R I 、
ORI)
Sideview社、
リズ・ウェ
イガーがCOPEのため
に作成
(www.lizwager.com)
©2013 出版倫理委員
会初版発行2006年
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以 下に連 絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
PAGE 36
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
査読者が著者の着想およびデータを盗用した
疑義がある場合の対処法
著者が査読者の不正行為を申し立てる
著者に感謝を述べ、調査を行う旨を伝える
刊行物でファイルが
もはや入手できない
場合は、著者にコ
ピーを要求する
ファイルの回収(提出原稿および査読論文)
公開査読(査読者の情報が著者へ
開示される)
匿名査読(査読者名が著者に明かされない)
著者が実際の査読者を不正
行為で訴える
著者が刊行物の論文の査読をお
願いしていない人物を告発する
著者、その他からできる限り書類証拠を集める。
例:出版物*、要約、ミーティングレポート、ス
ライドのコピー、助成金の申請書。判断するまで
査読者には連絡をとらないこと
査読者に書面にて懸念を示し説
明を要求する
査読者の潔
白が証明さ
れる
著者に状況を説明する(実際の
査読者(ら)の氏名を明らかに
するかどうかの決定:編集者次
第である。ただし、刊行物が匿
名の査読方法を採用している場
合、査読者の身元をその著者に
開示する前に、その査読者の許
可を得なければならない)
回答なし/
満足のいかない
説明
満足のいく説明
が得られる
査読者の所属機関へ連絡して調
査をお願いする
査読者の罪
が確定
著者と話し合う
回答がない場合、
機関に3~6ヶ月
ごとに連絡をとる
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
注:選択肢は採用され
る査読システムの種別
によって異なる
*注:著者が出版され
た論文を制作した場合
は、盗作として扱われ
ることになる可能性が
ある(盗作のフロー
チャートを参照)
実際の査読者(ら)に連絡を取り、
申し立てについて説明し、論文査読
を他の人物を交えておこなわず、自
分で行ったかどうかを確認する
証拠十分
著者との話し
合い/更なる
証拠を求める
注:査読拒否を行っ
た人物を忘れないこ
と
非難される人物と指名された査読者
の関係をチェックする。
例:同学部、個人的な関係
証拠を見直し(または適任人物に見直しをお願い
する)、著者の申し立ては事実に基づいたものか
どうかを確認する
証拠不十分
注:査読者指示書に
は、提出された資料は
機密性を守って取り扱
われなければならず、
出版されるまいかなる
方法での使用も禁じら
れていることが述べら
れていなければならな
い。
著者に進展
を逐次報告
する
調査中に査読者の名前を
査読データベースからの
削除を検討し、査読者に
処置を伝える
査読者をデータベースか
ら抹消し、該当ケースを
刊行物でレポートするこ
とを検討
Sideview社、リズ・
ウェイガーがCOPEの
ために作成
(www.lizwager.com)
©2013 出版倫理委員
会 初版発行2006年
本フローチャートを再
現する非独占的ライセ
ンス権は、以下に連絡
することで申請が可能
となる:
cope_administrator@
publicationethics.org
PAGE 37
COPE
Sample Letters
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
PAGE 39
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz
We understand that that you wish to have author aaa added/removed from the
authorship of this paper. Please note that we require written confirmation that all of
the original authors agree with this change in authorship.
Refer to your guidelines on authorship. If author(s) are added you will want to ask
about the contributions and competing interests of the new author(s)
Once we have this consent we will then publish a formal correction to the paper.
We look forward to hearing from you by...
Yours sincerely
PAGE 40
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz
We have noticed that you have added/removed xxx from the authorship of this
paper. Please can you explain this change of authorship?
Refer to your guidelines on authorship. If author(s) are added you will want to ask
about the contributions and competing interests of the new author(s)
Please note that we require written confirmation that all of the original authors
agree with this change in authorship. Until we have heard from you we cannot proceed further with the review/publication of your paper. We look forward to hearing
from you by...
Yours sincerely
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
PAGE 41
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz (if published
give citation)
It has been brought to our attention/we have noticed that not all the competing
interests that are relevant to this manuscript may have been declared.
If necessary elaborate here on the competing interests and add link to the journal’s policy.
We would be grateful for an explanation. (If paper is not published add this text:
Until we have heard from you we cannot proceed further with the review/publication
of your paper.) We look forward to hearing from you by...
Yours sincerely
PAGE 42
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz (if published
give citation)
It has been brought to our attention/we have noticed that this manuscript does
not provide sufficient information for us to judge whether the study you describe in
this manuscript was conducted according to accepted ethical guidelines for the
treatment of humans/animals.
If necessary elaborate here – e.g. lack of evidence of informed consent and add
link to appropriate author guidelines.
I would be grateful if you could clarify how this research was carried out, specifically....
We look forward to hearing from you by...
Yours sincerely
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
PAGE 43
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz
It has been brought to our attention/we have noticed that one of the figures in the
above manuscript may have been manipulated inappropriately.
If necessary elaborate here – e.g. evidence of splicing of lanes on a gel. Refer
authors to any guidelines you have on figure preparation
We would be grateful for any explanation you can provide and look forward to
hearing from you by... (If paper is not published add this text: Until we have heard
from you we cannot proceed further with the review/publication of your paper)
Yours sincerely
PAGE 44
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz, published
on 123
It has been brought to our attention/we have noticed that the above manuscript
contains substantial overlap with a manuscript entitled aaa, published by journal b –
give full citation.
If necessary elaborate here – e.g. same figures/ overlap of text.
We would be grateful for any explanation that you can provide and look forward
to hearing from you by...
Yours sincerely
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
PAGE 45
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz
It has been brought to our attention/we have noticed that one of the figures in the
above manuscript may have been manipulated inappropriately.
If necessary elaborate here – e.g. evidence of splicing of lanes on a gel. Refer
authors to any guidelines you have on figure preparation
We would be grateful for any explanation you can provide and look forward to
hearing from you by... (If paper is not published add this text: Until we have heard
from you we cannot proceed further with the review/publication of your paper)
Yours sincerely
PAGE 46
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz
It has been brought to our attention that the above manuscript contains
substantial overlap with a manuscript entitled aaa, submitted to/published by journal
b (give full citation for published paper; for unpublished papers only attach paper if
the other journal has specifically agreed and the authors on both papers are the
same or overlapping).
If necessary elaborate here – e.g. same figures/overlap of text.
We would be grateful for any explanation you can provide and look forward to
hearing from you by...
Until we have heard from you we cannot proceed further with the review/publication of your paper.
Yours sincerely
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
PAGE 47
Dear Reviewer
RE: Manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz (if published give
citation)
It has been brought to our attention that you may have shared this manuscript
while it was under review at this journal. Give details
As you know, in our reviewer guidelines (give link) we do ask reviewers to maintain confidentiality at all times during the review process. Could you explain what
happened?
We look forward to hearing from you by...
Yours sincerely
PAGE 48
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz (if published
give citation)
Many thanks for your letter. We appreciate your explanation; however we feel
that in accordance with the guidelines of the Committee on Publication Ethics, of
which this journal is a member, we will need to investigate this matter further.
Give further details
Until this matter is resolved we cannot proceed further with the review/publication
of your paper.
Yours sincerely
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
PAGE 49
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz (if published
give citation)
Thank you for your further correspondence about this paper.
We have investigated the matter thoroughly and we are happy that figure b is not
the same as in paper x.
We will therefore be proceeding with peer review/publication of this paper
Yours sincerely
PAGE 50
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz (if published
give citation)
Thank you for your further correspondence about this paper.
We have investigated the matter as far as we are able and have not been able to
resolve it satisfactorily.
In accordance with the guidelines of the Committee on Publication Ethics, of
which this journal is a member, we are therefore asking your institution to investigate this matter further.
I am sending this letter to all the authors listed on the manuscript.
Until the investigation of this matter is concluded we will not be able to proceed
further with review/publication of this paper
Yours sincerely
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
PAGE 51
Dear Corresponding author
RE: Your manuscript number xxx, name yyy, submitted to journal zzz (if published
give citation)
Thank you for your further correspondence about this paper.
We have investigated the matter thoroughly. In our opinion there is clear evidence
that figure a was manipulated inappropriately/the degree of overlap with paper b
would constitute duplicate publication, etc...
In accordance with the guidelines of the Committee on Publication Ethics, of
which this journal is a member, we are therefore rejecting this paper.
I am sending this letter to all the authors listed on the manuscript. Next sentence
depends on how severe you feel the offence is. I will also be informing your
institution of the outcome.
Yours sincerely
PAGE 52
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
Contributors
These guidelines were written by Lisa Deakin, Martine Docking, Chris Grof, Jackie Jones, Tiffany McKerahan,
Martin Ottmar, Allen Stevens, Edward Wates, and Deb Wyatt, with additional Contributions from Sue Jashua.
Lisa Deakin, BSc (Hons), Journal Publishing Manager, Employed by Wiley (Oxford, UK)
Martine Docking, BSc, MCom, Commercial Director, Employed by Wiley, Singapore (Asia Pacific)
Chris Graf, BSc (Hons), New Business Director, Professional Innovations, Treasurer of COPE, Employed by Wiley,
(Oxford, UK)
Jackie Jones, BA (Hons), Executive Editor, Life Sciences, Employed by Wiley (Oxford, UK)
Sue Joshua, Legal Director, Employed by Wiley (Chichesteç UK)
Tiffany McKerahan, BA, Editor, Life Sciences, Employed by Wiley, Hoboken (New Jersey, USA)
Martin Ottmar, Dr. Rer. Nat., Deputy Editor, Advanced Materials & Editor-in-Chief, Advanced Energy Materials
Employed by Wiley-VCH (Weinheim, Germany)
Allen Stevens, MA, DPhil, Journal Editorial Director, Health Sciences, Employed by Wiley (Oxford, UK)
Edward Wates, VP & Director, Global Journal Content Management, Employed by Wiley (Oxford, UK)
Deborah Wyatt, BA (Hons), Editorial Director, Employed by Wiley, Richmond (Vic. Australia)
We would like to thank everyone who contributed to the first edition of our ethics guidelines, upon which these
guidelines are based: Lise Baltzer, Caroline Black, Alyson Bowman, Suzan Fiack, Andrew Robinson,
Diane Scott-Lichter, and Elizabeth Wager.
WILEY / BEST PRACTICE GUIDELINES ON PUBLISHING ETHICS
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出版倫理の
最良実践ガイドライン
出版社の視点
第二版
© 2014 John Wiley & Sons, Ltd.
CC BY-NC 4.0