平成 27 年 11 月 16 日 特定非営利活動法人キャリア・コンサルティング協議会 キャリアコンサルタント国家資格化に関するQ&A 当Q&Aは、 「勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律」による改正後の「職業能力開発促進法」、及び 2015 年 10 月 15 日から 11 月 13 日までパブリ ックコメントを実施した「職業能力開発促進法施行規則の一部を改正する省令(案)」に基づき作成されておりますが、省令案については、今後労働政策 審議会職業能力開発分科会にて審議が行われる予定であり、確定した内容ではないことにご留意ください。 項目 質問 回答 1.受験資格 国家資格のキャリアコンサルタント試験の受験 キャリアコンサルタント試験の受験資格としては、次の事項が定められる予定 資格はどうなるのですか? です。 ○厚生労働大臣の認定を受けた講習(現在の標準レベルの養成講座と同等の講 習を想定、下記「6.試験科目」参照)を修了した者。 ○3 年以上の実務経験(職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上 のいずれかに関する相談業務)を有している者 ○キャリア・コンサルティング技能検定の学科試験又は実技試験の合格者(片 方合格者、下記「2.試験免除」を参照) ○これらと同等以上の能力を有する者として別途厚生労働大臣が定める者 また、受験資格に関して次の経過措置が設けられる予定です。 ○省令の施行の際現に(2016 年 3 月 31 日までに)、厚生労働大臣が指定する講 習(現在の標準レベルキャリア・コンサルタント養成講座を想定)の課程を 修了した者は、省令施行後 5 年以内(2021 年 3 月 31 日まで)に限り、講習 の課程を修了した者とみなす予定(2016 年 3 月末までに、養成講座を修了し たが、標準レベルキャリア・コンサルタント試験に合格していない者は、5 年間に限り国家資格キャリアコンサルタント試験の受験資格を有する予定)。 2.試験免除 技能検定キャリアコンサルティング職種の合格 技能検定キャリアコンサルティング職種の 1 級又は 2 級の合格者は、国家資格 者、又は現在の標準レベルのキャリア・コンサ のキャリアコンサルタント試験を免除される予定です。 ルタント資格(民間資格)を有している者は、 なお、技能検定の学科試験又は実技試験の片方が合格している場合は、合格し 国家資格のキャリアコンサルタント試験を再受 ている試験が免除される予定です。 験しなければならないのですか? また、次の経過措置が設けられる予定です。 ○省令の施行の際現に(2016 年 3 月 31 日までに)、厚生労働大臣が指定する試 験(現在の標準レベルキャリア・コンサルタント試験を想定)に合格した者 は、省令施行後 5 年以内(2021 年 3 月 31 日)に限り、国家資格キャリアコ ンサルタント試験の合格者とみなす(実技試験又は学科試験の片方を合格し ている場合は、合格している試験を免除)。 なお、現在の標準レベルキャリア・コンサルタント試験以外の関係する試験(過 去に実施していたが現在は実施されていないキャリア・コンサルタント試験) の合格者の取扱いについては、厚生労働省において検討中です。 3.登録 国家資格のキャリアコンサルタント試験に合格 キャリアコンサルタントとなるには、申請書に必要事項を記載したうえで指定 しても、登録をしなければキャリアコンサルタ 登録機関に登録申請を行い、キャリアコンサルタント名簿に登録されることが ントとなることはできないのですか? 必要です。 改正職業能力開発促進法第 30 条の 28 では、「キャリアコンサルタントでない 者は、キャリアコンサルタント又はこれに紛らわしい名称を用いてはならな い。」として名称の使用制限を定めており、登録を行わないとキャリアコンサル タントと名乗ることができなくなります。 ただし、同法の附則第 5 条によれば、法律の施行の際現に(2016 年3月 31 日 までに)キャリアコンサルタントの名称を用いている者については、移行期間 として 6 か月間(2016 年9月 30 日まで)の猶予が認められています。 4.更新講習 キャリアコンサルタントの更新講習はどのよう キャリアコンサルタントは、更新するまでの 5 年間に、次の講習を受けなけれ な内容ですか? ばならないこととされる予定です。 ①労働関係法令等キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な知 識の維持を図るための講習(厚生労働大臣が指定する講習)を 8 時間以上。 ②キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な技能の維持を図る ための講習(厚生労働大臣が指定する講習)を 30 時間以上。 ただし、1 級キャリアコンサルティング技能士であるキャリアコンサルタント から実務指導(事例指導等)を受けた時間と、キャリアコンサルティングの実 務に従事した時間を合わせて 10 時間までは、講習を受けた時間とみなされます (上記②の 30 時間から控除されます) 。 また、技能検定キャリアコンサルティング職種の合格者は、合格から 5 年以内 に限り上記①②の講習が免除されます。技能検定キャリアコンサルティング職 種 1 級の合格者は、合格からの年数にかかわらず②の講習が免除されます。 5.技能検定との関係 技能検定キャリアコンサルティング職種は、今 技能検定キャリアコンサルティング職種は、今後も国家検定制度として継続し 後どうなるのですか? て実施されます。 1 級及び 2 級技能士の方は、指定登録機関に登録することによってキャリアコ ンサルタントと名乗ることができます(名称独占) 。 なお、キャリア・コンサルティング技能士も名称独占であり、技能検定合格者 でなければキャリア・コンサルティング技能士と名乗ることはできません。 6.試験科目 キャリアコンサルタント国家資格と、現在の標 キャリアコンサルタント国家資格が求める能力の範囲・水準は、現在の標準レ 準レベルのキャリア・コンサルタント資格(民 ベルのキャリア・コンサルタント資格と実質的に同等となります。 間資格) 、技能検定との位置関係はどのようにな また、現在の標準レベルの能力水準に対する技能検定 2 級(熟練レベル)、技能 るのですか? 検定 1 級(指導レベル)の上位の位置づけは、今後も維持される予定です。 国家資格のキャリアコンサルタント試験の内容 国家資格のキャリアコンサルタント試験の受験資格の一つに、 「厚生労働大臣の (科目)はどうなるのですか? 認定を受けた講習の課程を修了した者」があります。これは、現在の標準レベ ルの養成講座と概ね同等の内容(科目) 、時間数となる予定です。 改正職業能力開発促進法第 30 条の7第1項第 1 号では、試験科目について次 の事項が定められています。 イ この法律その他関係法令に関する科目 ロ キャリアコンサルティングの理論に関する科目 ハ キャリアコンサルティングの実務に関する科目 この他、厚生労働省令(案)では次の事項が科目として定められています。 ・キャリアコンサルティングの社会的意義 ・キャリアコンサルタントの倫理と行動 ・その他キャリアコンサルティングに関する科目
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