タイ[PDF 655KB]

今さら人に聞けない!!
株式市場には、市場拡大が見込まれる何らかのテーマが常に存在します。ここ
平成 26 年 11 月 18 日
SMBCフレンド証券 投資情報部
大木登志枝
では、‘何となく知っているものの、ぼんやりとしたイメージしか描けない’タイに
ついて分かりやすく解説します。
タイって、どんな国 ?
タイと聞いて思い浮かぶのは、黄金の仏教寺院やトムヤンクン、水上マーケットでしょうか。ここ数年は大
洪水や軍事クーデターがニュースに取り上げられ若干イメージが暗くなってしまったかもしれません。現在、
タイは民政復帰に向け政治改革が進められており、再び生産拠点、そして消費市場としても注目されてきて
います。
「微笑みの国」と呼ばれているタイ王国(以下タイ)は、国民の9割以上が仏教徒で、国王、宗教(仏教)、民族(国
民)が国家を統合する三大柱とされています。タイは、1980 年代後半以降外資導入をてこに著しい経済発展を遂げ、
97 年の通貨危機後、構造改革を経てアセアンの生産拠点としての地位を確立しました。自動車産業の集積が進んで
いることから「東洋のデトロイト」と呼ばれています。2014 年5月には軍事クーデターが起こり、9月にはプラユット陸軍
司令官が首相となり暫定政権が発足、15 年の民政復帰に向け政治改革が進められています。足元、経済成長は鈍化
していますが、15 年には大型投資案件の承認の再開や交通インフラ計画などにより景気回復が見込まれています。
タイの国土と民族・属性
タイはインドシナ半島の中央部に位置し、面積は約 51 万 4000 平方キロ
メートル(日本の約 1.4 倍)で、ミャンマー、ラオス、カンボジア、マレーシアと
国境を接しています。
10 年の国勢調査によると、人口は約 6598 万人で、宗教別の割合は、仏
教(93.6%)、イスラム教(4.9%)、キリスト教(1.2%)、ヒンズー教(0.06%)、
儒教(0.03%)、シーク教(0.02%)、その他(0.07%)となっています。憲法で
は信仰の自由が規定されていますが、仏教はほぼ国教となっています。民
族的には大多数がタイ族(タイ国政府観光庁によると人口の約 85%)で、
中国系(同約 10%)のほかマレー系、モーン・クメール系、ラオス系、インド系
(出所:外務省)
のほか山岳少数民族が住んでいます。他のアセアン諸国と異なりタイでは中国系の人々の同化が進んでいるといわれ
ています。公用語はタイ語で、日常会話は地方によって方言があり、少数民族は独自の言語を使用します。
タイは熱帯雨林気候に属し、雨期(6月~10 月)、乾期(11 月~2月)、1年で最も暑い季節の暑期(3月~5月)に分
かれます。暑期にタイの正月である「ソンクラーン」を祝います。ソンクラーンは水掛け祭りとしても有名です。首都はバ
ンコクで、かつては運河が巡らされ水上交通が盛んで「東洋のベニス」と呼ばれていました。多くの運河は埋め立てられ
道路となりましたが、チャオプラヤ川(メナム川)は今でも重要な水運です。11 年の洪水ではこのチャオプラヤ川も氾濫し
ました。
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敬虔(けいけん)な仏教国であるタイでは、仏教寺院が多く、男子は一生に一度は出家をして修行を積むこととなって
おり、街を歩けば黄色い衣を身にまとった僧侶が托鉢(たくはつ)を行う姿が見られます。タイ文化は、根底には仏教が
あり、東西交流の拠点であったためインドや中国の影響を受けつつ土着の生活様式や精霊信仰(アニミズム)が混合し
形成されています。また、タイは仏教建築、歴史的遺産、美しいビーチリゾート、タイ料理、ショッピングなど豊富な観光
資源に恵まれています。
タイの国王と政治体制
①
崇敬される国王
タイは立憲君主制です。現在の国家元首はプミポン・アドゥンヤデート国
王(ラーマ9世王、通称「プミポン国王」)で、1782 年に建国されたチャックリ
ー王朝の9代目の国王にあたります。プミポン国王は 1946 年に即位し、
2015 月6月9日には在位 69 年を迎え、世界の君主の中で在位期間が最長
となります。日本の天皇は国民の象徴ですが、タイで国王は憲法上「神聖
バン・パイン宮殿
(写真提供:日本アセアンセンター)
不可侵の存在」と規定され広範な権限を与えられています。たとえば、国
会の開催、内閣の任命、法律の制定、軍の統括、官庁の局長以上の人事の任命権などです。
1932 年に立憲革命が起こり、王政は廃止されましたが、現在においても、国王は国民に広く崇敬され、強い存在感を
示しています。その背景には、19 世紀後半、国王の指導の下で西洋列強諸国と通商貿易条約を結び、タイの植民地化
を防ぎ(タイは東南アジアで唯一独立を維持することができた国)、社会経済制度の改革を進めてきた歴史的経緯や、
現プミポン国王が国の非常時には表舞台に出て解決に導いていること、仏教の教えのもとで全国各地の環境保全や伝
統文化の保存など 400 以上の「王立プロジェクト」を通してタイ社会に大きく貢献していることがあります。非常時といえ
ば、1992 年に発生したクーデター未遂事件では、軍サイドと民主化運動グループの代表者を玉座の前に等しく正座さ
せ、説得のみで騒乱を一夜にして沈静化させたという逸話があるほどです。現在 86 歳(14 年 11 月時点)のプミポン国王
は 09 年から発熱などのため入退院を繰り返しており、14 年 10 月も入院・手術されたことが報道されました。
②
軍事クーデターと民政復帰への道
議会は、上院 150 名(公選 77 名、任命 73 名、任期6年)、下院 500
民政復帰へのロードマップ
名(小選挙区 375 名、比例区 125 名、任期4年)から構成されます。
タイには微笑みを絶やさない穏やかな国民性のイメージがあり「微笑
みの国」と呼ばれていますが、政治は落ち着いてはいません。軍事政
5月22日 軍事クーデター
第1段階
(14年5月~
7月)
権が倒れた 1973 年から 2012 年までの 39 年間にクーデターが4回起こ
り、14 年5月には5回目のクーデターが起きました。その背景は次のと
おりです。
13 年 11 月、国外逃亡中のタクシン元首相の帰国につながる恩赦法
案を契機に、タクシン派のインラック前政権の打倒を目指す数千人規模
第2段階
(14年7月~
15年8月)
第3段階
(15年8月~)
・国民和解の推進
・暫定憲法公布
・国家立法議会設立
・プラユット暫定首相任命
・プラユット暫定政権発足
・国家改革評議会設立
・憲法起草委員会の設置
・新憲法公布
今後
・総選挙実施
・新政権発足
(出所:各種資料より投資情報部作成)
7月22日
7月31日
8月24日
9月4日
10月6日
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のデモが発生しました。同政権は下院の解散で収拾を目指しましたが、2月の総選挙は反政府派(反タクシン派)の妨
害で無効となり、5月7日にはインラック前首相が失職に追い込まれました。しかし、タクシン派と反タクシン派の対立は
解けず、国軍は5月 22 日にクーデターに踏み切りました。それ以降、タイの国政はプラユット陸軍司令官を議長とする国
家平和秩序評議会(NCPO)によって進められていますが、大きな混乱はありません。NCPOは国民からの信頼を確実
なものとするため、景気刺激策などを相次いで発表する一方で、民政復帰へのロードマップを示しました。14 年9月には
プラユット氏が首相を務める暫定政権が発足、政治改革が進められています。15 年 10 月をめどに総選挙を実施し、15
年末までに新政権を発足させる予定です。ただ、政治改革には時間を要するため、プラユット暫定首相は、総選挙が 16
年にずれ込む可能性も示唆しています。
③
タクシン派と反タクシン派
タイでは、長らくタクシン派と反タクシン派の政争が続いています。発端は 01 年に類まれな政治家タクシン氏が首相に
就任したことにさかのぼります。初の民間出身の首相に率いられた同政権は、国民の高い支持と下院における安定多
数を背景に 05 年1月にはタイ政治史上初めて議会の任期を満了する政権となりました。また、05 年2月には下院選挙
での与党圧勝を受け、タイ史上初めての単独政権が誕生しました。タクシン政権は、30 バーツ(約 107 円、11 月 17 日終
値 1 バーツ 3.5564 円で計算)の低額医療や農民への債務繰り延べなど貧困対策に取り組むなど貧しい農民を優遇する
政策を進め、東北タイの農民層を中心に絶大な支持を得ました。半面、強権的な政治手法や汚職体質が既得権益層か
ら反発を買い、06 年に反タクシン運動が高まり、同年9月軍部のクーデターによってタクシン政権は崩壊します。以降、
タクシン首相は国外滞在を余儀なくされていますが、今でも、農村部では高い人気を誇っています。
タクシン派は人口の多い貧困層や農民を基盤とし、反タクシン派には官僚など実権を握るエリート層や都市中間層が
多いといわれています。タクシン派と反タクシン派の反目には、「低所得者層と富裕層・中間層」の階級間対立や「都市
部と農村部」の利害衝突が影を落とします。暫定政権は、長引く政治対立の解決に向け、広範な国内改革に取り組む方
針です。たとえば国内の経済格差是正を狙った固定資産税や相続税導入などの税制改革を打ち出しました。既得権層
からの抵抗にひるむことなく、実効性のある税制を実現できるかは暫定政権にとって国内改革の最大の試金石といえま
しょう。
タイの国旗
タイの国旗は、5本の横縞からなり、青は国王、白は宗教(仏教)を、赤は国家と国民の団結
心を表しています。その色からトン・トライロング(三色旗)と呼ばれています。タイにおいて、国王、
仏教、国民(民族)は国家を統合する三大柱となっています。
(出所:外務省)
タイの経済状況
① 経済規模と近年の経済動向
タイの経済規模は、国際通貨基金(IMF)によると 13 年に名目国内総生産(GDP)が約 3873 億ドルと日本(約4兆
8985 億ドル)の約8%、1人当り名目GDPも約 5676 ドルで日本(約3万 8468 ドル)の約 15%の水準です。しかし、アセア
ン 10 ヵ国のなかでは名目GDPがインドネシアに次いで2位、1人当り名目GDPがマレーシアに次いで4位と上位に位置
しています。
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タイは、1980 年代後半以降外資導入をてこ
に著しい経済発展を遂げました。しかし 90 年
代以降、タイ経済は3回大きく落ち込みました。
1回目は通貨危機に襲われた 97 年(前年比実
タイの実質GDP成長率と1人当り名目GDP
(期間: 1994~2014年〈推計〉)
(ドル)
(%)
6000
15
5000
10
4000
5
3000
0
2000
-5
質GDP成長率 1.4%減)とその翌年の 98 年
(同 10.5%減)です。IMFおよび日本などの支
援や不良債権処理などの構造改革を経て、政
府の景気対策や好調な輸出に支えられて経済
は回復、07 年頃まで比較的高い成長が続きま
した。2回目のマイナス成長は 09 年の 2.3%減
です。08 年に、内政の混乱に加えリーマン・シ
ョックに端を発する世界金融危機により輸出が
1人当り名目GDP(左軸)
1000
-10
実質GDP成長率(右軸)
0
95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14
-15
(年)
落ち込んだことが原因です。政府は大規模な
注: 14年のデータはIMFの推計値。
(出所:IMFデータより投資情報部作成)
財政支出を行い、海外の景気回復とともにタイ
経済も 10 年に回復しました。しかし、11 年には大洪水被害によって3回目の大打撃を受けます。12 年に入って復旧が
進み、好調な内需がけん引し前年比実質GDP成長率は 11 年の 0.1%増から 12 年は 6.5%増となり、本来の成長軌道
を取り戻しました。
13 年は消費や輸出の低迷から成長が鈍化し、実質GDP成長率は 2.9%増に落ち込みました。14 年には政治の混乱
より内需の低迷や大型投資の延期によりさらに減速感が強まっており、タイ中央銀行(中銀)は 14 年の実質GDP成長
率を 1.5%増、IMFも 1.0%増と見込んでいます。しかし、15 年には大型投資案件の承認の再開や交通インフラ計画など
により景気回復が見込まれ、中銀、IMFとも 15 年の成長率については、それぞれ、4.8%増、4.6%増と予測しています。
② 主要産業と構成比
タイの対実質GDP産業構成比(2013年)
タイ経済は伝統的には農業中心でしたが、
60 年代から民間資本活用による工業化が進
不動産
3.9%
みました。80 年代後半のプラザ合意後は日
本など海外企業による直接投資が急増、工
その他
8.8%
農林水産業
8.3%
鉱業
2.2%
金融業
4.8%
業化が急速に進み、とくに自動車、鉄鋼、石
油化学などの重化学工業が発展しました。
運輸・倉庫・通信
10.2%
製造業
38.1%
通貨危機後に再び海外からの投資ラッシュ
が起こり、この時期は、タイバーツ安となって
ホテル・レストラン
4.6%
いたため電気・電子など輸出競争力を持った
卸・小売
13.4%
製造業の基盤が急速に形成されました。
建設
2.1%
工業化 によ り、70 年に は 実質G DPの
電力・ガス・水道
3.6%
注: 13年のGDPは暫定値で、基準年は1988年。
(出所:JETRO〈原資料は国家経済社会開発庁(NESDB)〉データより投資情報部作成)
25%程度を占めていた農林水産業の割合は
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低下、製造業の割合が上昇しました。産業構成を対実質GDP比(13 年)でみると農林水産業の 8.3%に対し、製造業は
38.1%と極めて高くなっています。しかし、農林水産業従事者は就業人口の 34.3%(14 年7月)を占め、農林水産業は依
然重要な産業といえましょう。
③ 自動車産業とアセアンの生産拠点
タイには自動車産業の組立・部品産業を含む裾野産業が広く集積してお
り、しばしば「東洋のデトロイト」といわれます。その発展過程には日本企業
が大きくかかわっており、タイの自動車生産量の9割以上は日本勢が占め
ています。その過程を振り返ってみましょう。80 年代後半以降、自動車産業
育成のため、タイは他のアセアン諸国と異なり国産車(タイメーカーによる完
成車)生産にこだわらないで国産部品の調達比率を上げる政策をとりました。
折しも、日本がプラザ合意後の円高で海外生産を余儀なくされた時期と重
なり、日本の自動車メーカーはタイへ進出を加速させ、日本メーカーを中心
バンコクの夕方の渋滞
(写真提供:日本アセアンセンター)
に自動車産業の集積が進みます。当初は国内市場向けの生産拠点でしたが、97 年の通貨危機で国内販売が落ち込む
と、輸出に拍車がかかり第三国向けの生産拠点となり、タイは国際分業体制に組み込まれていきます。
12 年、タイの自動車の生産台数は約 245 万台で世界 10 位、輸出台数は前年比 39.6%増の約 103 万台で世界7位
となり、タイは名実ともに「東洋のデトロイト」に成長しました。タイの自動車の輸出台数は通貨危機後に増加し、タイの
輸出比率は 13 年に 45.9%で、日本(48.5%)と同水準まで高くなっています。14 年は、国内販売が低調に推移するもの
の、引き続き輸出が堅調に推移すると見込まれます。長期的には、アセアン諸国の所得の上昇、アセアン域内分業の
進展により、タイはアセアンの生産拠点(ハブ)としての地位の役割を一層高めると予想されます。
また、近年では、外国企業がタイを生産拠点に位置付け、カンボジアやミャンマー、ラオスなどメコン地域の周辺国に
投資を拡大する「タイプラスワン」の動きがみられます。タイ政府は、タイがメコン地域の物流ハブになることを目指し、周
辺諸国とタイを結ぶ道路や鉄道のインフラ整備に積極的に取り組む方針を示しています。
④ 貿易
タイの貿易は、13 年には、輸出が前年比 0.3%減、輸入が 0.3%増となり、貿易収支は 221 億 9300 万ドルの赤字を計
上しました。11 年から3年連続で貿易赤字、輸出は 4 年ぶりに減少しました。
輸出額は名目GDPの約 59%を占め輸出依存度が高いといえましょう。タ
イは産業の国際分業体制に組み込まれているため、原材料や資本財を輸
入し、それを加工、製品化し、第三国に輸出する貿易構造となっています。
輸出を品目別(構成比)にみると、自動車・同部品(10.7%)が最大のシェ
アを占め、次いでコンピューター・同部品(7.8%)となっています。前年比伸
び率は自動車・同部品は 6.5%増です。13 年の自動車輸出は、国内販売の
バンコクの水上マーケット
(写真提供:日本アセアンセンター)
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減少分が輸出に振り向けられた影響で、輸出台数は前年比 9.9%増の 113 万台と過去最高を更新しました。
輸入品目別(構成比)では、原油(15.5%)が最大のシェアを占め前年比伸び率も 8.6%増となりました。3位の宝石・
地金銀(7.1%)は前年比伸び率が 12.1%増と高く、その背景には、13 年上期の金の国際価格の下落と対ドルでタイバ
ーツが上昇したことがあります。機械・同部品(9.3%)は生産や投資の減少に伴いマイナスの伸び率となりました。
輸出統計金額(品目別上位5位)
輸入統計金額(品目別上位5位)
2013年
2012年
2013年
2012年
金額
金額
構成比
伸び率
金額
金額
自動車・ 同部品
22,913
24,401
10.7
6.5
構成比
伸び率
原油
35,843
38,917
15.5
8.6
コンピューター・ 同部品
19,057
17,756
7.8
精製燃料
12,881
12,729
5.6
▲ 6.8
機械・ 同部品
26,177
23,182
9.3
▲ 11.4
▲ 1.2
宝石・ 地金銀
15,805
17,711
7.1
宝石・ 宝飾品
13,148
10,085
4.4
12.1
▲ 23.3
電気機械・ 同部品
17,005
15,170
6.1
▲ 10.8
化学製品
8,516
9,106
4.0
6.9
鉄・ 鉄鋼
15,165
14,800
5.9
▲ 2.4
合計( その他含む)
229,236
228,530
100.0
▲ 0.3
合計( その他含む)
249,988
250,723
100.0
0.3
※ 単位: 100万ドル、% (注)通関ベース
(出所:JETRO<原資料はタイ商務省>データより投資情報部作成)
13 年の輸出先を国別にみると、中国が最大で 11.9%、次いで米国(10.1%)、日本(9.7%)と続きます。中国の割合は
2000 年には4%程度でしたが、10 年に最大輸出相手国に躍り出ました。00 年に1位の米国(21.3%)は、13 年には約半
分に低下しました。市場が米国から中国に移行したことを示しているといえます。日本(00 年 14.7%)も同様に低下傾向
にありますが、米国ほど急激ではありません。
輸入先でも中国のプレゼンスが高まっています。00 年には輸入全体の 5.5%でしたが、13 年には 15.1%で2位に上昇
しています。最大の輸入相手国は依然日本ですが、割合は徐々に低下傾向にあります(00 年 24.7%→13 年 16.4%)。3
位は原油の輸入先であるアラブ首長国連邦(UAE)です。米国は4位で、輸出同様、00 年から割合が半減しています
(00 年 11.8%→13 年 5.8%)。
タイの主要貿易相手国・地域の構成比(2013年)
中国
11.9%
輸出
米国
10.1%
その他
27.9%
その他
29.7%
日本
9.7%
EU27
9.8%
オーストラリア
4.5%
インドネシア
4.8%
中国
15.1%
EU27
9.1%
香港
5.8%
ベトナム
3.1%
日本
16.4%
輸入
UAE*
6.9%
インドネシア
3.2%
マレーシア
5.7%
シンガポール
4.9%
シンガポール
3.3%
サウジアラビア
3.4%
韓国
3.6%
マレーシア
5.3%
米国
5.8%
*アラブ首長国連邦
(出所:JETRO<原資料はタイ商務省>データより投資情報部作成)
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