中央アジア情報バザールバクーで開催された第１回欧州五輪リカン競技大会、アフリカ国内オリンピック委員会連合主催のアフリカ競技大会などがある。ヨーロッパで言うと、地中海競技大会、欧州小国競技大会など、一部のヨーロッパの国々が参加する競技大会はじめに 2015年６月12日～28日、アゼルバイジャンのはこれまですでに行われているが、ヨーロッパ全体が参加する競技大会は存在しなかった。首都バクーで「ヨーロッパ版オリンピック」と呼ばれる欧州オリンピック委員会はEU加盟国に加え、ロシヨーロッパ競技大会（European Games）の記念すアや旧ソ連諸国（中央アジアを除く）、さらにトルコやべき第１回大会、Baku2015が開催された。イスラエルも含む組織である。2007年、欧州オリンロシアを含む旧ソ連諸国はここ数年、国際会議ピック委員会の会長がオリンピックの主要種目をすや国際的スポーツイベントの誘致に力を入れていべて網羅するヨーロッパ競技大会の開催を提案しる。例えばロシアでは2006年に開催されたサンクトた。FSや度重なる検討委員会の末、2012年12月ペテルブルグG8サミットを皮切りに、2012年ウラジに開催された第41回欧州オリンピック委員会総会オストクAPEC首脳会談、2014年ソチオリンピックをでヨーロッパ競技大会の開催が正式に決定した。開催し、2018年サッカーワールドカップが予定されている。最終選考でドバイに負け、落選したが、 2020年万博のエカテリンブルグ開催も目指してい開催地バクーのインフラ整備 2012年12月、大会の開催決定と同時に第１回た。カザフスタンは2011年にOSCEの議長国を務め、開催地に名乗りを上げていたアゼルバイジャンは同年、アジア冬季競技大会を開催した。2017年に 48票のうち38の賛成票を獲得し、正式に開催地とはアスタナで万博の開催を控え、2020年東京オリなることが決定した。アリエフ大統領はファーストレンピック直後の2022年には冬季オリンピックの開催ディーを議長とする組織委員会を発足させ、そのを目指している。下に運営委員会を組織した。ラヒモフ青年・スポーそして、本稿で扱うアゼルバイジャンは2012年にツ大臣が運営委員長に任命された。欧州最大の音楽の祭典「EuroVision」を誘致し、 20競技253種目を開催するために18会場が指 2016年にはF1の開催を控える。今回のヨーロッパ定された。12会場は常設会場で、うち５会場（国立競技会は国際イベントの誘致という成果はさること体操アリーナ、BMX用自転車競技場、バクー競泳ながら、その記念すべき第１回を飾るとはなかなかセンター、バクー射撃センターそしてメイン会場とな名誉あることである。残念ながら日本ではあまり注るオリンピック・スタジアム）が新設された。６万目されていなかったようだが、ここで開催に至った 8,000人収容のオリンピック・スタジアムは、国営石経緯なども含めて紹介したい。油会社SOCARの資金で、トルコの建設会社によって2011年から建設がスタートし、2015年３月に完「ヨーロッパ版オリンピック」世界最大のスポーツの祭典であるオリンピックに成した。もともと、UEFA EURO 2020の会場として建設がスタートした。準ずる、大陸別、地域別スポーツ大会は多数存在このほか、臨時の会場として水球アリーナ、ビーする。中でも各国のオリンピック委員会が共同で主チアリーナ、バスケットボールアリーナ、マウンテンバ催する競技大会が各地で開催されており、アジアイク用自転車競技場、トライアスロン、サイクリングロオリンピック評議会（OCA）主催のアジア競技大会、ードレース・タイムトライアル用競技場の６箇所が設パンアメリカンスポーツ機構（PASO）主催のパンアメ置された。 122 ロシアNIS調査月報2015年８月号中央アジア情報バザール 17日間で20競技253種目が行われた。主な競技としては、飛び込み、競泳、シンクロ、水球、アーチェリー、陸上、バドミントン、3on3、ボクシング、カヌー、BMX、マウンテンバイク、ロードバイク、フェンシング、サッカー、ビーチサッカー、体操、新体操、トランポリン、エアロビクス、アクロバット、柔道、空手、サンボ、射撃、卓球、テコンドー、トライアスロン、バレーボール、ビーチバレー、レスリングフリースタイルとグレコロマン（下線は非オリンピック種目）。 2014年６月時点のオリンピック・スタジアム（2014年のROTOBO会長ミッション訪問時に撮影）最終的にロシアが金メダル79、銀メダル40、銅メダル45の合計164で獲得メダル数第１位となり、金メダルの獲得数では第２位が開催国アゼルバイジャンで21、第３位はイギリス。メダル総数ではドイツが66（金16、銀17、銅33）で第２位、アゼルバイジャンが56（金21、銀15、銅20）で第３位となった。おわりに６月28日に無事に閉幕した第1回大会であるが、今後の課題が残る。最大の課題は次回の開催地だ。４年に一度行われることを想定しているため、完成後のオリンピック・スタジアム（wikipediaより）次回は2019年の開催となるが、開催国はまだ決まっていない。５月にオランダが候補に挙がったが、ヨーロッパ競技大会のもう１つの注目はパートナ国内の賛成を得ることができず、白紙に戻った。問ーやスポンサー企業である。バクー開催なのでアゼ題の１つは開催準備にかかる費用だ。バクーではイルバイジャン国営石油会社SOCARやアゼルバイジンフラ整備等に推定で10億ドル以上が費やされたャン航空など、同国の主要企業はもちろん、大手と言われる。近年の経済状況でこれほどの予算を石油メジャーBPやコカコーラ、マクドナルド、ネスレ拠出できる国は欧州にはまずないだろう。バクーがなど、多国籍大企業が参加している。「最初で最後の開催地」となるのではないかとの懸念の声も挙がっている。メダル獲得数第１位はロシア一方、冒頭で日本ではあまり取り上げられなかっ記念すべき第１回大会は、欧州オリンピック委員たとコメントしたが、日本を含め欧州以外の約20ヵ会に所属する全 50 カ国（コソボを含む）から約国（米国、カナダ、オーストラリア、中国、韓国、 6,000人の選手が参加し、2015年６月12日に開 UEA、ラテンアメリカ、アフリカなど）でTV放送された。幕した。新設のオリンピック・スタジアムで行われた世界に遅れてスタートしたが、商業効果や注目度開会式にはプーチン大統領のほか、トルコ、ブルガなどは今後上がる可能性もある。どちらにしても、アリアなどの首脳が参加したほか、歌手のレディー・ガゼルバイジャンにとっては歴史に名を残す有意義ガがジョン・レノンの「イマジン」をピアノ演奏で歌いなイベントとなったことは間違いない。上げたことでも注目された。ロシアNIS調査月報2015年８月号（中馬瑞貴） 123