武 庫 川 女 子 大 学

武庫川女子大学
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4 大学による団地自主改修実 験
大阪府営瓜破東団地1号棟
武庫川女子大学 大坪研究室他/関西大学 江川研究室
大阪工業大学 吉村研究室/京都工芸繊維大学 鈴木・阪田研究室
文/小田道子 撮影/阿久根龍介(スパイラル)
取り壊し直 前の団 地 で
改修実験
大阪市平野区の大阪府営瓜破東団地は地
下 鉄谷町 線﹁喜連瓜破駅﹂から徒歩 分ほ
階建、総数360余戸の集合住宅群に生ま
とUR都市機構に働きかけたのがそもそも
同様の事例を見て、関西でもぜひやりたい、
この自主改修実験は、 年ほど前、武庫川
女 子大学の大坪明教授が関東で実施された
に緑地や大きな集会所を整備して、 ∼
体する直前に住棟を借用し、2014年 夏
れ変わった。その最後に残った1号棟を解
らの助力もあって、2007年に西武庫団地
の始まりだ。故・巽和夫京都大学名誉教授
︵兵 庫 県 尼 崎 市、参 加校 武 庫川女子大 学、
から初秋にかけて学生たちの手で実際に改
カ月かけて改修、それらは住棟
2
10
修する試みが行われた。各大学は1プロジェ
クトを 約
関西大学、
京都工芸繊維大学、
大阪市立大学、
大阪工業技術専門学校︶で第1回目の実験
右/改修実験の対象となった瓜破東団地1号棟。飛び地にあったためこの1棟だけが残り、他の住棟はすでに建て替えられた
左/建て替え後の団地の様子
年が経過し、老
武庫川女子大学
改修住戸:1階130号室
工事期間:8/7∼10/7
動員人数:延べ160人
費用:合計 458,817円
大規模団地だ。建設後約
ベランダは隣のゲストハウ
スとつながっている
50
どの所にある、1960年 代に建設された
フリースペース
実験的な試みである。
[シリーズ]研究室からフィールドへ
下/フリースペースから土間・入口方向を見る
坐ってくつろげるように、天井は
布で丸みを出しつつ、低くした
子どもが落書きする「みずいろの黒板」
の取り壊しと同時に消滅、という文字通り
105
上/気楽に立ち寄ることができる「まち」に開いた「いえ」がコンセプト
生活環境学部生活環境学科 住環境・地域デザイン研究室︵大坪明教授︶
参加学生 大
: 森美穂︵M1︶ 飯田あまね・伊藤萌・大佐古佳穂・澤田初美・山野上明里・島田鈴香・永井
朋果・酒井美沙子・久保洋子・
廣岡桃子︵B4︶ 三知矢真央・池添恵実・吉田梨恵・小川陽香・岩瀬恵利
奈・大森七彩・本田梨沙子・葉賀優実・数原成美・
横野真結香︵B3︶
上/フリースペース。水色の壁は子どもたちが落書きできるように、黒板塗料
を塗った。天井は布天井で、ベランダから風が通るとなびく
下/ベランダはお隣の129号室と共用。関西大学と合同で制作した
椅子や棚になる家具を置き、
くつりだろいだ展示スペースとなる
朽 化が著しいことから、2007 年 度より
広々とした土間で料理ができる
3期にわたって建て替えが進められ、新た
﹁まちのいえ﹂
リビング・ダイニング
段差を利用して「座」の空間
を取り入れた。段差を利用し
た隙間には本や小物が収納で
きるような棚をつくった
土間
床のレベルを変化させることで、
「坐る」
「収納する」
「集う」
「食す」
「くつろぐ」など、限られた空間を豊かに使う。天井はペンキ塗り、壁は漆喰仕上げ
大阪府大阪市
JUTAKU-KENCHIKU 201504
10
13
10
104
にこぎ着けることができた。当時、団地のリ
いって結果的に生まれた玄関から南北に貫
元々は狭い居住区間に増築、増築を重ねて
共通しているが、完成した空間はこれが元々
ノベーションは珍しく、テレビの番組で取り
して2008年には浜甲子園団地︵兵 庫 県
は同じプランかと思うほど、変化に富んだ
いた魅力的な空間を積極的に利用した点は
西宮市、参加校 武庫川女子大学、関西大学、
ものになった。
押入
浴室
洋室
上げられるなど、注目を集めたそうだ。そ
京都工芸繊維大学、
大阪市立大学、
大阪大学、
うなスペースとしての﹁まちのいえ﹂
。木の
神戸芸術工科大学︶
、2010年には中宮第
床と漆喰壁の柔らかな印象が特徴的なリビ
会室よりも気軽に立ち寄れる第二の家のよ
立大学工学部および生活科学部、大阪大学、
ングは中央に向かって段々に床が低くなっ
武庫川女子大学の提案は、地域の集いの
場 となるコミュニティ・リビングであり、集
神戸芸術工科大学、大阪工業大学︶で実施さ
大学、関西大学、京都工芸繊維大学、大阪市
れ、今回は4回目になる。教室を飛び出し、
ていく。段差を利用して腰掛けたり、床に
一団地︵大阪府枚方市、参加校 武庫川女子
実物の建築に対峙して自らの手でものをつ
座 り 込 ん だ り、そ れ ぞ れ 好 き な 場 所 に 陣
武庫川女子大と
協働でデッキを
制作。縁側のよ
うな雰囲気に
取った人たちが何となく一つになっている
ように感じられるスペースだ。
ベランダにデッキ
解体が決まった住棟でも使い方によっては
活用可能なことを示すことが狙いだ。
関西大学の提 案は﹁団地にゲストハウス
を ﹂
。階段室を共有する住人たちによって管
れる。つくり方のコンセプトとしたのは、①
押し入れ
くり出すチャンスを学生たちに与え、また、
4大 学 の 競 演
現場を見ながら話し合い、1/1で考え、つ
族が訪れた際の宿泊スペースとしても使わ
理され、日常的に利用されるほか、友人や家
今回の改修実験の対象となった1号棟は、
4 階建の階段室型、4・5畳+6畳に台所と
くる︵現場で考える︶
、②特殊なことはせず、
身の丈に合った作 業をみんなで行う︵みん
らに浴室が増築され、最終的に南北に長い
なができることを︶
、③捨ててしまう材料は
いう狭小住宅で、後にシャワースペース、さ
変形プランになっていた。これをどう改修
なるべく使わず、最後に回収できるように
関西大学
そのままの
左3点/改修前(上・中)および改
修工事中(下)
。玄関から台所、洗面、
洋室、ベランダまで、南北に空間を
見通す(*3点とも)
・むき出しの土間:改修だからできることをしたい、
と考え、増築の状態がわかるように構造をそのま
ま生かしている。
・ポリカーボネートの床:床材として実験的にポ
リカーボネートを使った。柔らかな素材で、寝そ
べったりできる。
反射によって部屋も明るくなる。
提案のポイント
・再利用の床材:先輩たちが過去の学生住戸改修
で使った材料を再利用。
するかは、どの大学も学生の自主判断に任
んによると、
﹁ゴミは最小限に﹂は他の活動
︵ゴミは最小限に︶の3つだ。関谷大志朗さ
改修前平面図
合板による低めの腰掛け
物入
ポリカーボネートの床
むき出しの土間
改修住戸:1階129号室
工事期間:8/12∼10/7
(646時間)
動員人数:延べ84人
費用:材料費 167,885円
交通費 114,900円
合計
282,785円
庭に茂る草木の緑を
黒い額縁で切り取る
せた。京都工芸繊維大学の鈴木克彦教授は、
装するかという 発想の下に行われたが、今
でも大切にしている研究室のコンセプトで
﹁第1回目の改修実験は、住宅としてどう改
回は4大学とも、住宅でも仕事場でもない、
壁、ポリカーボネート敷きの床は現場での
思考と決断の結果だ。
もある。赤、青、黒など思い切った色使いの
ティの問 題など、今の社会情勢を反映した
大阪工業大学の提案は、共同風呂を軸と
し た﹁旅館のような非日常空間﹂
。玉砂利を
今までの団 地で得 られなかったサービス・
提 案になったのでは﹂という。4大 学は住
プレイスで一致した。空き家問題、コミュニ
民が日常的に利用できるような親しみやす
敷いたアプローチ、畳を敷いた座敷、そして
﹁団地にゲストハウスを﹂
黄色の階段裏
再利用の床材
バルコニー
真っ黒な壁
環境都市工学部建築学科建築環境デザイン研究室︵江川直樹教授︶
参加学生 関谷大志 ・植地惇・草田将平・塗師木伸介︵M2︶ 奥川翔・山本楓・岡本悠志︵M1︶大田
美奈子・中馬啓太・熊崎悠紀︵B4︶ 竹谷龍馬・早川凌平︵B3︶
小寺沙季・松下航大・横山哲也︵B2︶
真っ黒な壁
洗面・
脱衣
真っ白な壁
和室6畳
台所
押し入れ
人が集う場所を温かみのあ
る室内に
そのままの
和室4.5畳
便所
青い玄関
階段室
真っ赤な壁
106
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[シリーズ]研究室からフィールドへ
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普通は塗れない共用部の階段裏を黄色く塗装。
住民でもできるような作業で空間に変化を*
玄関からベランダへ、南北に抜ける土間空間。
裏庭の緑が黒く塗装された壁で切り取られて見える
いスペースをつくりたいというコンセプト。
関西大学
床材は過去の改修実験で先輩たちが使用した材料を再利用した。一部ポリカーボネートを実験的に使用したところ(窓際のスペース)は寝そべったときに柔らかく、ま
た反射によって思いがけず部屋が明るくなった
ペースになっている。内装を解体して工事
利 用できるように、ベンチは寝具の収 納ス
200㎜ 上 げ た。また、ゲストの宿 泊にも
座 敷 は 配 管 を 通 す た め に、床 レ ベ ル か ら
デッキにつながる大きめの浴室をつくった。
ない団地では4階に空き室が目立つ。そこ
ティ﹂
。住民の高齢化に伴い、エレベータの
京都工芸繊維大学が提案したのは﹁カウ
ン ターキッチンを囲んで生まれるコミュニ
前提に計画するのが校風﹂なのだという。
が、結局、階段室から入ったときにぱっと見
に置くなど、ありとあらゆる案を検討した
横向きに置く、斜めに置く、押し入れの位置
苦労したのはカウンターキッチンの配置だ。
そうかどうか、そのつど話し合って決めた。
もっている味わい、
﹁いい加減さ﹂のような
にしておく学生たちの感覚に、団地自体が
は、面 白いと思った既 存の部 分をそのまま
のではないか、という指摘だ。また、星田氏
すなわちもっと現実に肉迫する必要がある
常ではなく、日常として展開していくこと、
デッキ
見もあった。団地再生と格闘しているプロ
ルドワークが必 要では?﹂という 厳しい意
ちの取り組みはいかにもお気楽に見えたの
フェッショナルたちの目から見ると、学生た
団地の住人たちは興味をもっていたようだ。
中 に は 学 生 た ち がここに 引 越 し て く る と
万
会には1号棟の元住人やご近所の人たちが
えた公営住宅の総数は220万戸にものぼ
戸がストック活用の対象、同様の事情を抱
万戸のうち
来て、かつて自分たちの住んでいたスペース
るという現在、団地の再生はまちづくりか
だろう。URの賃貸住宅
の変貌ぶりにびっくりしていた。奥の増築
げだったという。
り組みのなかにこれからの建築の可能性が
て考えてみると、学生たちの団地改修の取
かもしれない。しかし、少し視点をずらし
て学生たちの提案は確かに楽天的にすぎる
見 学 会 の あ と 会 場 を 移 し て、4 大 学 の
リ ーダーによる報告と、団地改修の経験豊
あるのではとも思えてくる。
逸郎空間都市研究所︶
、大坪明教授をコメン
テーターに迎えて意見交換が行われた。
安原氏は4つの団地改修を﹁楽しい結果﹂
が 生まれていたと評価しつつも、
﹁ほのぼの
しすぎでは?﹂と疑問を投 げかけた。非日
たとえば、関西大学のポリカーボネート
﹁ 今 あ る モノ ﹂ を 受 け 入 れ て
そ こか ら 考 え る 力
富な、建築家の安原秀氏、星田逸郎氏︵星田
﹁結構しっかりしているでしょう﹂と誇らし
ら考えなければ解決されない。それに対し
と﹁何してるん?﹂と声をかけられた。見学
思った人もいたらしい。ちょっと外に出る
の学 生が出入りしているのを見て、周囲の
ギャップがある。会場からも、﹁もっとフィー
れ を一般 の 人 た ち が ど う 受 け 取 る か に は
という。建 築 家がやりたいデ ザインと、そ
自分が実際に提案するとしたら
﹁白﹂
かなあ、
11
報 告 会 で は 厳 しい意 見 も
改修工事が終了した 月 日、見学会と
報 告会が開催された。約 カ月の間、大勢
10
工事を担当したという人も来てくれていて、
57
2850
870
870
1340
10,460
1,340
﹁団地の〝ゆとり〟としての
コモンスペース﹂
77
1125
浴室
2,850
2700
5,400
1500
2400
しいとはいえないコンクリート壁や配管を
ものへの共 感を 感じたという。ただし、美
そのまま見せるのは、ショップやカフェなら
える場所で、土間と板の間をまたいで置く
をかけて悩んだが、悩んでよかった。現場
ことにした。
﹁一番のポイントなので、時間
と学校を行ったり来たりして、写真を撮り、
で4階に高齢者と若者の交流の場をつくる
元々の居住部分と手前の古い増築部分は施
け生かそうと決めた。実際、
解体してみると、
ともかく、一般の住人に受け入れられるの
ことにした。最 初に、古い部 分をできるだ
床から垂直でなかったため、ベンチ 等を設
模 型もつくって、LINEで意見 交 換 もし
だろうかという疑念を述べた。関西大学の
法が曖昧で施工しづらかったそうだ。壁が
置した時の納まりにも苦労した。大阪工業
工不 良があったが、奥の増 築 部 分はしっか
た﹂
︵夛田千晶さん︶
。
に取りかかると、既存の根太や大引きの寸
大学では2年生の時から詳細図を描かせる
りしていた。解 体しながら、そのまま使え
脱衣
庭の緑を切り取るための﹁黒い壁﹂も、もし
そうで、吉村英祐教授は﹁実際に建つことを
キッチン
大阪工業大学
2900
大阪工業大学
2
右2点/共同浴場。やや大きめの
浴槽があるベランダに面した浴室
工学部建築学科建築計画第1研究室︵吉村英祐教授︶
参加学生 山
: 口裕也・鳴川翔・熊見早紀・上田心・佐野弘豊・濵田勇樹・宮山翔太・山本洋史︵B4︶
玉置 領︵B3︶ アドバイザー 出
: 口寛子︵D3︶ 海谷利樹・小室瞳︵M2︶
非日常空間をイメージさせる玉砂利が敷き詰められた土間
空間
オープン型の「みんなのキッチン」。キッチンの床は低くなっていて、座敷に座った人と視線が
合う
6,050
108
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[シリーズ]研究室からフィールドへ
109
改修住戸:4階144号室
工事期間:7/31∼10/7(69日間)
動員人数:12人(アドバイザー 3人を含む)
費用:約70万円
(他にユニットバス撤去費108,000円)
共同浴場を利用する際の休憩や、友人を招いたり、家族のパーティなどにも利用できる「ゆとり」のコモンスペース
3150
2290
860
*3点とも
アプローチ
座敷
収納
1,000
1,450
2,680
920
MAIN ROOM
土間と板の間をつなぐ
オープンキッチン
改修前の様子(*3点とも)
﹁ KITchen
﹂
NEXT ROOM
INNER ROOMと共にこじ
んまりとして落ち着きがあ
り、ゆったりとくつろげる
京都工芸繊維大学
受付・事務所
134
気持ち悪いのでは﹂という指摘があった。だ
仕上げの床について、﹁暑い日、ベタベタして
分に経験し、﹁今までにない達成感を感じた﹂
みた。う まくいったことも、苦 労したこと
発注、予算の管理、段取りの重要さが身にし
という 学 生たちを見ていると、この改 修 実
も含めて、実験だからこそできることを存
験はこれからの改修時代の人材育成に大い
が、ポリカー ボネート 仕 上 げ な ら、近 くの
きるだろう。暑い日はポリカーボネートの
に有効なのではないかと思えた。
ホームセンターで手に入れ、素人でも施工で
上にバスタオルを1枚敷いて寝転がればい
*印 写
= 真提供/各研究室
協力=建築資料研究社/日建学院
いかもしれない。自分たちでつくったもの
なら、問題があれば解決方法も住人が考え
るに違いない。学生たちはまだまだ建築の
プロフェッショナルにはほど遠く、どちらか
といえば住み手に近い存在といえる。プロ
による提案型から、実践型提案へ。ポリカー
ボネートの床も、黒い壁も、むき出しの配管
も、できたものを実際に見れば、案外住民た
Do it
ちも抵抗感がないかもしれない。学生たち
の 提 案 の 成 果 を 見 る と、団 地 改 修 の
や、合 意 形 成 とは 別のかたちの 住
yourself
民参加の可能性が感じられた。
鈴木克彦教授は、
﹁普段大学でやっている
設 計 演 習では、コンセプトを明 快にするた
めに余分なものをできるだけ排除していく。
入れて、その上で設計しなければならない﹂
右上/報告会の様子。右から安原秀氏、星田逸郎氏、大坪明武庫川女子大学教授
右下/右から関西大学・関谷大志朗さん、武庫川女子大学・大森美穗さん、京都工芸繊
維大学・夛田千晶さん、大阪工業大学・山口裕也さん
上/最終日、居合わせた改修実験に参加した4大学のメンバーで合同記念撮影
直角三角形のユニットで構成された家具
改修住戸:3・4 階 134・135 号室
工事期間:8/11 ∼ 10/7
総日数 36 日/延べ時間 970.5h
動員人数:延べ 195 人
費用:材料費 157,386 円
交通費 357,170 円
工具費 99,032 円
作業雑貨用品 9,514 円
135
しかし、改修の場合は、あらゆるものを受け
年後にはまた老朽化するだろう。もし
という。建て替えを終えた新しい集合住宅
も
かしたらそのときには、そこに既にあるもの
を丸ごと受け止め、それをどう利用するか
を考える力が有効に働くかもしれない。
今回の団地自力改修を通して学生たちは
数 々の貴重な体験をした。武庫川女子大学
の大森美穗さんは、お年寄りから小学生ま
でくつろげるようにと床に段差をつけた空
間にしたが、なかにはその段々が怖いという
人がいることに気づかされたという。大阪
工業大学の山口裕也さんは、スケジュールや
上/キッチンより入口方向を見る 下/見晴らしのいい階段室の立ち飲みカウンター
上・下/直角三角形のユニットで構成された家具は横向きにすれば椅子、縦向
きにすれば机になるモジュールでつくられている
京都工芸繊維大学
コミュニティスペース
INNER ROOM
階段室までつながる、
南北に長い平面を生か
した土間空間
110
JUTAKU-KENCHIKU 201504
[シリーズ]研究室からフィールドへ
111
50
工芸科学研究科建築学専攻︵鈴木克彦教授・阪田弘一准教授︶
参加学生 夛田千晶・高平幸子︵M2︶ 伊藤優太・沖田友花・片岡夏海・並川曜・西鳥羽麻耶・平原
遙子・藤木慶一・藤島愛子・森本雅輝・吉
田友音︵M1︶ 協力 小林襟・林思妤︵M2︶ 宇賀俊介・
黒田祥子︵M1︶ 榮修平・深津実沙・大久保諒子・栗本藍 何・平林あかね・伊藤祐一郎︵B
4︶
コミュニティスペースの中心に置かれたオープンキッチンが土間空間と板の間空間を一体化した
STEP ROOM
見晴らしのいい景色を眺める
立ち飲みカウンター