静岡市美術館 PRESS RELEASE 2015.9.1 版 静岡市美術館開館 5 周年記念 静岡市立芹沢銈介美術館・静岡市美術館共同企画 芹沢銈介生誕 120 年記念展 しあわせの色 たのしい模様 2015 年 12 月 5 日(土)- 2016 年 1 月 11 日(月・祝) 摺りぼかしカーテン地 1962 年 木綿に摺りぼかし 【プレスリリースのお問合せ】展覧会担当:山本・大石 静岡市立芹沢銈介美術館 広報担当:青木・大庭 1 静岡市美術館 PRESS RELEASE 2015.9.1 版 ◆芹沢銈介について◆ 1895(明治 28)年、静岡市葵区本通 1 丁目の裕福な呉服商・大石家の次男と して生まれ、東京高等工業学校図案科を卒業後に帰郷、結婚して芹沢姓となり ました。 静岡で工業試験場でのデザイン指導などに携わっていた芹沢銈介に転機が 訪れたのは昭和の初めのことでした。1927(昭和 2)年、雑誌に掲載されてい た柳宗悦の「工藝の道」を読み感銘を受け、翌年には大礼記念国産振興博覧会 びんがた ふ ろ し き に柳らが出品した「民藝館」で、沖縄の紅型風呂敷を見て大きな感動を得ます。 やなぎ むねよし 生涯師と仰いだ 柳 宗悦、そして制作の目標となった紅型、これらとの出会い から芹沢は染色の道へと進むことを決意し、1934(昭和 9)年には東京に工 房を構えるまでになりました。1956(昭和 31)年には「型絵染」で重要無形 スリップウエアを手にする芹沢銈介 (1980 年 3 月 14 日 撮影:望月康) 文化財保持者に認定され、《風の字のれん》《鯛泳ぐ文着物》などの名作を残しました。 芹沢のたゆまぬ写生の努力から生まれた模様は、着物や屏風といった高価な染色作品となっただけでなく、装 幀やうちわ、カレンダーなど生活の中で身近に触れることのできるものにも応用されました。暮らしに美を求め たデザイナーとしての優れたセンスは、今日の眼にも新鮮に映ります。 ◆展覧会について◆ 人の心を楽しませ、幸せにする、膨大な量の作品を残した芹沢銈介。その生誕 120 年に当たる 2015 年、静岡市にある ふたつの美術館が、異なる切り口から芹沢銈介の展覧会を行います。 り ん ぴ ょう 静岡市美術館では、のれんやふきん、ブックデザイン、カレンダー、うちわ、書票・燐票(マッチのラベル)、パッケージなど、 身近な生活にかかわる芹沢のデザイン約 300 点を展示し、偉大なデザイナーとしての側面をご覧いただきます。一方、 静 岡市立芹沢銈介美術館では、着物、屏風、のれん、帯地、間仕切といった染色作品の代表作約 100 点を紹介します。2 館 をご覧いただくことで、芹沢銈介の壮大な創作世界をご体感いただくとともに、今も人の心を楽しませ続ける、芹沢作品の魅 力をたっぷりとお楽しみいただきます。 ◆静岡市立芹沢銈介美術館の展示内容と見どころ(予定)◆ 芹沢の染色作品から約 100 点を厳選し、 ベスト・オブ・ザ・芹沢ともいうべきラインナッ プで代表作を展示します。 参考図版: (左)鯛泳ぐ文着物 1964 年 紬に型染 静岡市立芹沢銈介美術館 (右)四季曼荼羅二曲屏風 1971 年 紬に型染 静岡市立芹沢銈介美術館 2 静岡市美術館 PRESS RELEASE 2015.9.1 版 ◆静岡市美術館の展示内容と見どころ(予定)◆ ※出品作品は変更になる場合があります 第1章 模様の世界 芹沢銈介は型染の技法を用いて、さまざまなものを模様として染め上げました。 この章では、吉祥文、文字、繰り返し模様などデザインの傾向別にのれんや着物 を紹介し、芹沢の生み出した模様の魅力に迫ります。 松文間仕切 1961 年 紬に型染 静岡市立芹沢銈介美術館 第2章 書物の装い 芹沢は、型染を始めて間もない頃の 1931(昭和 6)年に『工藝』の装幀を 手がけて以来、生涯を通じて 400 冊以上の装幀にたずさわりました。 この章では約 100 冊の装幀本を一堂に集め、型染の布を使った豪華なもの、 肉筆を表紙原画として用いたものなど多彩なブックデザインの世界を紹介し ます。 参考図版:芹沢銈介装幀の本(出品されない本も含まれています) そめがみ 第3章 身近ないろどり、染紙 戦時中の布不足を背景に、芹沢は布ではなく 和紙を染める染紙の技法を開発しました。戦後、 染紙によるカレンダーやカード類などの需要も増 え、1955(昭和 30)年には芹沢染紙研究所が設 立され、人々の日常を美しく飾る製品が数多く 作られました。この章では、カレンダーをはじめ、 り ん ぴ ょう うちわ、燐票(マッチラベル)、ランチョンマットな 1952 年カレンダー 1951 年 和紙に型染 静岡市立芹沢銈介美術館 どの染紙製品を中心に紹介します。 第4章 美のある暮らし 芹沢の創作活動は、型染を基礎としながらも、工房作の製品や商業デザイン など多岐にわたります。本章では、包装紙やパッケージなどのデザインや、ふき んや卓布など工房で制作された染色製品などを紹介し、あわせて芹沢のモダ ンなセンスが発揮されたカーテン地(本リリース表紙参照)などの作品も展示し、 現代に息づく芹沢のデザインをお楽しみいただきます。 包装紙 新月堂「登呂最中」 制作年不詳 静岡市立芹沢銈介美術館 3 静岡市美術館 PRESS RELEASE 2015.9.1 版 ◆開催概要◆ 静岡市美術館開館5周年記念 静岡市立芹沢銈介美術館・静岡市美術館共同企画 芹沢銈介生誕 120 年記念展 しあわせの色 たのしい模様 会期 :2015 年 12 月 5 日(土)~2016 年 1 月 11 日(月・祝) 休館日 :毎週月曜日、12 月 28 日(月)~1月 4 日(月) 開館時間 :10:00-19:00 観覧料 :一般 700(500)円 高校・大学生・70 歳以上 500(400)円 中学生以下無料 ※( )は、前売および 20 名以上の団体料金(団体券は来館当日に限り購入可能) ※障害者手帳等をご持参の方および介助に必要な方は無料 前売券 :10 月 31 日(土)から 12 月 4 日(金)まで販売 ※販売所:静岡市美術館、チケットぴあ、ローソンチケット、谷島屋呉服町本店、谷島屋マークイズ静岡店、 戸田書店静岡本店、戸田書店城北店、江崎書店パルシェ店、MARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店 主催:静岡市、静岡市美術館 指定管理者(公財)静岡市文化振興財団、静岡新聞社・静岡放送 後援:静岡市教育委員会、静岡県教育委員会 特別協賛:清水銀行 ◇JR 静岡駅北口から徒歩3分/夜 7 時まで開館 静岡市美術館 〒420-0852 静岡市葵区紺屋 17-1 葵タワー3F (電話 054-273-1515) スタンプラリー開催! 同時開催 2 館をめぐると記念品を 静岡市立芹沢銈介美術館では芹沢銈介の代表作を集めた回顧展を同時開催します。 プレゼントします。 意外と近い、バス 10 分! 芹沢美術館へは静岡駅 静岡市立芹沢銈介美術館・静岡市美術館共同企画 芹沢銈介生誕 120 年記念展 しあわせの色 たのしい模様 南口 22 番のりばから バス(石田街道線)で約 10 分、登呂遺跡下車。 会期:2015 年 12 月 5 日(土)~2016 年 3 月 13 日(日) 休館日: 毎週月曜日(1 月 11 日をのぞく)、12 月 24 日(木)、12 月 26 日(土)~1月 4 日(月)、 1 月 12 日(火)、2 月 12 日(金) 開館時間:9:00-16:30 料金:一般 420(370)円 高校・大学生 250(200)円 小・中学生 100(80)円 未就学児無料 ※( )は 30 名以上の団体料金。 ※静岡市内に在住または通学の小・中学生の方は無料。 ※静岡市内在住 70 歳以上の方、身体障がい者手帳等の交付を受けている方とその介助者1名は無料。 静岡市立芹沢銈介美術館 〒422-8033 静岡市駿河区登呂 5-10-5 (電話 054-282-5522) ◇静岡駅南口 22 番のりばからバス(石田街道線)で約 10 分。登呂遺跡下車。 4
© Copyright 2024 ExpyDoc