木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)

木杭を用いた雪崩予防杭の設置
技術指針(案)
平成 26 年 12 月
一般財団法人新潟県建設技術センター
はじめに
本技術指針(案)は、かねてより新潟県で課題となっている間伐材の有効利用の推進と
雪崩対策を図ることを目的として策定したものです。
従来の雪崩予防柵は鋼製によるものがほとんどで、耐久性に富み、予防・防止能力も期
待できる構造ですが、反面、施工費用や施工規模などに制約がありました。
また、新潟県内は、雪崩の発生が予測される斜面が数多く存在しており、その対策整備
が現在でも求められている環境にあります。
さらに、新潟県では、昭和 30 年代に植林されたスギが成長してきており、植生環境保全
のため、多くの間伐材が発生しています。
こうした状況を背景にして、本技術指針(案)の策定は、従来、新潟県土木部が試験的
に行ってきた木杭に関する各種調査結果をベースにし、その後も継続して実証試験を重ね、
関係各団体及び有識者からなる検討委員会により理論の成立性と実証性及びその効果を検
証しながら作業を進め、とりまとめました。
本技術指針(案)での雪崩予防杭は、よく知られている「樹木が生い茂っているところ
には雪崩の発生が少ない」ということから、樹木に代わるもの、もしくは樹木の十分な生
育が図られるまでの施設として、間伐材による木杭を斜面に設置することで全層雪崩を未
然に防止するものです。
この「木杭を用いた雪崩予防杭の設置技術指針(案)」を用いることで、施工の簡略化、
低環境負荷、地域景観の保全、雪崩対策の促進などが図られ、簡易的な雪崩予防杭の適用
で安全で快適な雪国の暮らしの実現に寄与できることを願っています。
平成 26 年 12 月
(一財)新潟県建設技術センター
理事長
金 子
博
目
次
第 1 章. 目的 ...................................................................1
第 2 章. 適用範囲 ...............................................................3
2-1 対象雪崩 .................................................................3
2-2 斜度 .....................................................................3
2-3 土質 .....................................................................4
2-4 積雪深 ...................................................................5
2-5 地形 .....................................................................6
2-6 所有者 ...................................................................6
第 3 章. 構造 ...................................................................7
3-1 杭種類 ...................................................................7
3-2 防腐処理 .................................................................8
第 4 章. 設置基準 ...............................................................9
4-1 設置範囲 .................................................................9
4-2 杭間隔(水平方向) ......................................................10
4-3 複数列の配置 ............................................................11
4-4 杭高、根入れ深 ..........................................................12
第 5 章. 設計手順 ..............................................................13
第 6 章. 施工 ..................................................................15
6-1 施工方法 ................................................................16
6-2 施工計画の確認 ..........................................................17
6-3 施工フロー ..............................................................18
6-4 施工実施 ................................................................19
6-5 施工管理、基準 ..........................................................21
6-6 歩掛り ..................................................................22
第 7 章. 施工時の留意点 ........................................................23
第 8 章. 管理時の留意点 ........................................................24
8-1 維持管理の基本 ..........................................................24
8-2 施設の更新 ..............................................................26
8-3 維持管理作業(雪庇処理) ................................................26
第 9 章. 樹木の植栽 ............................................................27
9-1 植栽の考え方 ............................................................27
9-2 植栽樹種 ................................................................28
9-3 植栽方法 ................................................................29
9-4 その他 ..................................................................30
<参考資料>
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 1 章 目的
第1章.目的
本技術指針は、木杭を用いた雪崩予防杭の適用範囲、構造、設置基準について定めることに
より、雪崩予防杭の適切かつ効果的な設置を推進することを目的とする。
【解説】
新潟県内では、昭和 30 年代に植林されたスギが成長しており、更なる成長を促すために間伐を
実施している。このために、多くの間伐材が切り出されており、この間伐材を小規模雪崩対策に
活用することで、資源を生かしつつ冬期道路交通の安全確保を図ることが期待できる。
木杭を用いた雪崩予防杭は、雪崩の滑動に対して、地表の抵抗を増すことにより全層雪崩を予
防し、雪庇処理回数を軽減することを目的とした雪崩対策工法である。
木杭を用いた雪崩予防杭の特徴は、環境に優しく、低コストである点である。恒久施設に比較
し、迅速な施工が可能であり、緊急対応や応急対応に優れている。
反面、鋼製のものや恒久施設に比較し、耐久性などでは劣る。
[小規模雪崩斜面の対策]
↓
・全層雪崩対策が必要
・恒久施設を設置する規模に満たない
・雪庇処理費用が大きい
・肌落ち(小規模全層雪崩)を繰り返す
・植生が育たない
[間伐材の利用促進]
雪崩対策と間伐材の利用促進を兼ねた、木杭による雪崩対策
【利点】
・低コスト
【効果】・全層雪崩の防止
・優れた環境性
・雪庇処理回数の低減
・間伐材の利用促進
・植生の保全
予防柵による対策
杭による対策
横
正面
杭
樹木を伐採して予防柵を施工
杭は樹間に設置できるため、樹木を
伐採することなく、環境に優しい
1
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 1 章 目的
本技術指針は、木杭を用いた雪崩予防杭の適用範囲、構造、設置基準について定めることによ
り、雪崩予防杭の適切かつ効果的な設置を推進することを目的とする。
<参考資料>
・木杭試験施工斜面の状況
→資料① (資料 P1)
・木杭の雪崩抑止効果発揮例 →資料② (資料 P4)
本技術指針で設定した「木杭を用いた雪崩予防杭の適用範囲、構造、設置基準」は、既存
の設計手法を基に過去の実験値と比較することで積雪深と杭への雪圧との関係を仮定し、試
験施工における杭の傾きや倒壊状況、および雪崩抑制効果に関する調査などによる検証を踏
まえて定めたものである。
杭倒壊に関する検証モデルは、標準的な基準として、人力施工が可能な範囲である杭長 2m
の単杭を利用している。
解析方法や結果については、資料編に掲載するとともに、各項目の【解説】に関連する資
料番号を付けてあるのであわせて参照されたい。
2
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 2 章 適用範囲
第2章.適用範囲
2-1 対象雪崩
木杭を用いた雪崩予防杭の対象雪崩は全層雪崩とし、表層雪崩は対象外とする。
【解説】
雪崩予防杭の設置により、斜面勾配の大きい場所では積雪の分断化効果が見られる場所もある
が、大半の斜面では積雪が平滑化する現象が見られる。
木杭を用いた雪崩予防杭は、雪崩の滑動に対して、地表の抵抗を増すことにより全層雪崩を予
防することを目的とした雪崩対策工法であり、表層雪崩は対象外とする。
2-2 斜度
概ね勾配 50 度未満の斜面に適用する。50 度以上の斜面については要検討。
【解説】
目的に記載した通り、木杭を用いた雪崩予防杭の特徴は、環境に優しく、低コストである点で
ある。原則として人力での施工を前提とする。
人力での施工は、対象斜面の状況によるが、過去の実績から、勾配 45 度前後を限度とするのが
妥当である。
3
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 2 章 適用範囲
2-3 土質
N 値が 2 以上の土質斜面に適用する。
(通常の斜面は N 値が 2 以上と推測されるため、極端に柔らかい斜面についてのみ N 値の
計測を行って判断する)
地すべり地など地盤支持力が期待できない土質の斜面には適用しない。
杭打設の施工性を検討して適用の可否を判断する。
【解説】
土質は、地盤支持力と施工性(簡易な手持ち可能な機材での施工を前提)の両面を検討する必
要がある。
平成 22 年度の調査(直径 12cm の杭を使用)で、深さ 1.5m までの地盤支持力で N=1 以下の
場合は、単杭の倒壊率が非常に大きくなるという結果が出ている。一方、N=2 以上の場合、倒壊
(*1)
率は大きく改善され、75%程度の杭が倒壊しないという結果となっている。
従って、木杭を設置する斜面は N 値が 2 以上の斜面とし、2 未満の場合は倒壊や傾きが発生す
る可能性が高いため、恒久施設による対策やソフト対策など、他の対応策を検討する必要がある。
また、木杭の打設は人力作業を前提としている。人力での打ち込みが困難な斜面は、施工費用
とその効果を検討し、適用の可否を判断する。
(*1):財団法人新潟県建設技術センター:平成 22 年度木杭に関する現地調査及びデータ整理
解析業務 平成 22 年 12 月 p.97
4
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 2 章 適用範囲
2-4 積雪深
設置基準を検討する積雪深は 10 年確率積雪深とする。
【解説】
木杭の性質や目的を踏まえ、施工後 10 年前後の効果を想定する。
通常の雪崩対策(施設整備)には、設計積雪深という概念が存在する。道路雪崩対策の場合は
30 年期間再現値、集落雪崩対策の場合は 50 年期間再現値と既往最大積雪深のいずれか大きい値
(*2)
(*3)
を用いることとなっている。
ここで検討する木杭は基本的には道路雪崩対策であること
から、30 年期間再現値を用いることとなるが、木杭の場合は雪崩予防柵のような恒久対策施設で
はない。
構造的な基準を検討するにあたり、木杭の寿命(耐用年数)や費用対効果などを考慮し、設置
基準を検討する積雪深は 10 年確率積雪深とする。このことは、適用範囲を設定する際に、10 年
間の B/C(ライフサイクルコストと便益)を基準とすることを意味する。
作成したマトリクス(杭高 0.5m)で見ると、勾配 30∼40 度、根入れ深 1.5m(人力での限界)
の条件で、杭間隔 2m が可能な積雪深は 3.0m である(資料③-5 表 3-14 参照)。尚、杭間隔は「4-2
杭間隔(水平方向)」を参照のこと。
よって、木杭適用の目安となる積雪深を 3.0m とする。
<参考資料>
杭高、斜面勾配、積雪深、根入れ深、杭間隔の各要素を基に木杭の設置条件に関するマト
リクスの検討(資料③)。
・杭にかかる荷重の検討∼現行式の妥当性 →資料③-1 (資料 P5)
・杭にかかる荷重の検討∼係数「B」の設定 →資料③-2 (資料 P8)
・根入れ深に対する水平許容支持力
→資料③-3 (資料 P17)
・杭の強度
→資料③-4 (資料 P19)
・設置条件マトリクスの作成
→資料③-5 (資料 P22)
・設置基準表(条件別マトリクス)
→資料③-6 (資料 P26)
(*2):新潟県土木部道路維持課監修:道路における雪崩対策調査の手引き(案)
平成 14 年 11 月 p.23
(*3):新潟県土木部砂防課:集落雪崩(計画と設計) 平成 9 年 3 月 p.4-1
5
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 2 章 適用範囲
2-5 地形
斜面長(法長)が概ね 15m 未満の斜面を対象とする。斜面形状は問わない。
【解説】
木杭は、積雪深が少なく、比較的緩斜面でかつ斜面長の短い斜面に適している。
雪崩対策は、斜面高さが 10m 以上となる斜面について恒久対策施設を検討するのが一般的であ
(*4)
る。
ここでは、斜面高さ 10m 以上の斜面は恒久施設、10m 未満を木杭対応とすることを基
本とするが、その他の条件(積雪深、勾配)によっては対応可能な場合もあると推測されるため、
斜面長として概ね 15m を適用限界とする。
木杭は点での施工であるため、面としての斜面形状は問わない。
2-6 所有者
原則として、官地に適用する。
【解説】
本技術指針は、道路の雪崩対策を対象としており、木杭は原則として道路区域内に設置する。
(*4):新潟県土木部砂防課:集落雪崩(計画と設計) 平成 9 年 3 月 p.1-3
6
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 3 章 構造
第3章.構造
3-1 杭種類
木杭を用いた雪崩予防杭の種類を以下に示す。直径は 12cm 程度を基準とする。尚、本技術
指針では単杭を対象として構造を定め、その他の各杭は参考資料に構造例を掲載する。
① 単杭
② ピラミッド杭
③ グライド防止三角枠工
【解説】
単杭の構造図を下図に示す。単杭は鉛直に打設し、地上の突き出た部分により雪崩の滑動を抑
止する。杭径は、検証実験で利用した直径 12cm 程度を基準とする。尚、検証実験では杭自体の
破壊はほとんど発生しておらず、施工性についても良好である。
杭径
杭高
杭長
根入れ深
(*5)
参考資料に掲載した単杭以外の杭は、
「森林土木木製構造物施工マニュアル」
に示されたピ
ラミッド杭及びグライド防止三角枠工の補強改良タイプであり、いくつかの場所に試験的に設置
し、積雪による変動を追跡調査し、補強の必要な点についての検討を加えたものである。
<参考資料>
・組杭の構造例 →資料④ (資料 P37)
(*5):林野庁監修:森林土木木製構造物施工マニュアル 平成 18 年 5 月
7
p.337,349
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 3 章 構造
3-2 防腐処理
木材は、加圧注入処理法で処理された加圧式保存処理木材を使用することを基本とするが、
設置場所の環境条件などを勘案して防腐処理の要否を決定する。
【解説】
木材は、軽くて強い、加工がしやすい、環境にやさしいなどの長所を有する反面、天然の材料
であるため、野外等に放置すると劣化という短所が現れる。
木材を劣化させる要因は、担子菌等による腐朽、シロアリによる蟻害、カビによる表面汚染な
どがあげられる。このうち腐朽や蟻害は、木材の持つ強度性能を大きく低下させるため、木材を
使用する場合、これらには特に注意を払う必要がある。
間伐材の多くは越後スギであり、耐用年数は辺材で 3 年、心材でも 7 年程度といわれている。
施工後 10 年前後の効果を想定すると、防腐処理を施した加圧式保存処理木材(耐用年数 10 年以
上)を使用することが望まれる。
<参考資料>
・木杭の防腐処理に関する品質基準、耐久性、安全性(廃棄) →資料⑤ (資料 P39)
8
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 4 章 設置基準
第4章.設置基準
4-1 設置範囲
設置範囲は、地形や斜面勾配、植生状況、道路との距離などを総合的に勘案して設定する。
設置範囲の最下部から 2m 以内に 1 列目の杭を打設する。
【解説】
木杭の設置範囲は、前記の適用範囲を満たす斜面内で、地形や斜面勾配の変化、植生状況、道
路との距離などを総合的に勘案して設定する。
設定した設置範囲内の最下部に 1 列目の杭を打設することを基本とするが、斜面方向に移動さ
せる場合は 2m 以内とする。
水平方向も 2m 以上の空きを作らないこと。
設置範囲
2m 以内
2m 以内
9
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 4 章 設置基準
4-2 杭間隔(水平方向)
水平方向の杭間隔は、2m を基準とする。
【解説】
過年度の雪崩抑止効果(グライドの抑制効果)の調査結果では、杭間隔 1m と 2m では大きな
(*6)
違いはなく、杭間隔 4m では無対策箇所と差が無かった。
平成 24 年度冬期及び平成 25 年度冬期の調査では、斜面に直角の杭高 1.6m では 3.5m、杭高
1.0m では 2.0∼2.5m、杭高 0.5m では 1.0∼1.5m が杭の影響範囲であるという結果が得られ、そ
の結果を示すと下図のようになる。
鉛直方向の杭高 0.5m の影響範囲は約 1.0m(0.996m)となり、杭の雪崩抑制効果を杭と杭の
中間部にも発揮できると考えると、「杭高 0.5m、杭間隔 2m」は妥当な基準である。
杭高と影響範囲の関係
4.0
3.5
影 3.0
響 2.5
範
2.0
囲
1.5
m 1.0
0.69
y = 2.0467x + 0.2184
R² = 0.953
試験斜面勾配の 40°を使
用して、鉛直方向に換算
した杭高を併記した。
0.5
0.0
0.0 0.23 0.38 0.5
0.0 0.3 0.5 0.7
1.0
1.3
杭高 m
1.5 1.6
2.0 2.1
2.0 斜 面 に直角
2.6 斜 面
に鉛直
鉛直
尚、切土などの均一法面(整形斜面で凹凸が小さい)では、杭高 0.3m(鉛直方向)とすること
も可能である。その場合、上図「杭高と影響範囲の関係」より影響範囲が 0.69m、杭間隔として
はその倍の 1.38m 以内となることから、杭間隔は 1m を基準とする。
<参考資料>
・雪崩抑制効果範囲の検討 →資料⑥ (資料 P46)
(*6):新潟県長岡地域振興局地域整備部:平成 19 年度木杭雪崩予防工効果調査業務
平成 20 年 3 月 p.41
10
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 4 章 設置基準
4-3 複数列の配置
複数列の場合は千鳥配置とし、列間隔(斜面方向)は、2m を基準とする。
【解説】
過年度の調査結果より、背圧距離が 2m 以上になると倒壊傾きが発生しやすい傾向にあること
(*7)
が確認されている。
2m
以内
2m
2m
2m 以内
2m 以内
2m
(*7):財団法人新潟県建設技術センター:平成 22 年度木杭に関する現地調査及びデータ整理
解析業務 平成 22 年 12 月 p.118
11
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 4 章 設置基準
4-4 杭高、根入れ深
本指針で設定する基本的な構造は、
杭高 0.5m、根入れ深 1.5m とする。
根入れ深は、積雪深と斜面勾配でマトリクスを参照し、杭間隔が 2m となる根入れ深を確
保する。
道路改良などによる切土などの均一法面(整形斜面で凹凸が小さい)に関しては、杭高を
0.3m とすることも可能とする。杭高 0.3m の場合は、「4-2 杭間隔」より杭間隔 1m を基準
とするため、マトリクスにより杭間隔が 1m となる根入れ深を確保する。
【解説】
本指針では杭長 2m を基本的な構造とするが、具体的には下記マトリクスを参照し、法面状況、
積雪深、斜面勾配より、必要な根入れ深および杭長を決定する。
(例)10 年確率積雪深が 2.0m、斜面勾配が 40°の斜面では、杭高を 0.5m とする場合は根入れ深
を 1.5m(杭間隔 2m)、杭高を 0.3m とする場合は根入れ深を 1.0m(杭間隔 1m)とする。
杭高 0.5m、杭間隔 2m の根入れ深(0.5m 単位で切り上げ)
杭高:0.5m
25°
積雪深
0.5m
1.0m
1.5m
2.0m
2.5m
3.0m
0.5m
斜面勾配
30°
35°
1.0m
40°
1.5m
45°
50°
0.5m
杭高 0.3m、杭間隔 1m の根入れ深(0.5m 単位で切り上げ)
杭高:0.3m
積雪深
0.5m
1.0m
1.5m
2.0m
2.5m
3.0m
25°
斜面勾配
30°
35°
40°
0.5m
1.0m
45°
50°
<参考資料>
・設置基準表(条件別マトリクス) →資料③-6 の根入れ深別マトリクス(資料 P31∼36)
より読み取り
12
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 5 章 設計手順
第5章.設計手順
木杭の設計は、以下の手順で実施する。
① 設置対象斜面の選定
② 斜面勾配、斜面規模の検討
③ 適用積雪深の検討
④ 地盤の検討
⑤ 木杭構造(仕様)の決定
⑥ 配置計画の策定
⑦ 施工計画の策定
⑧ 費用の算定
【解説】
① 設置対象斜面の選定
・ 木杭の打ち込みが可能な土質の斜面とする。
② 斜面規模、斜面勾配の検討
・ 斜面勾配 50°未満、斜面長 15m 程度を目安とする。
(「2-2 斜度」「2-5 地形」参照)
③ 適用積雪深(10 年確率積雪深)の検討
・ 適用積雪深は、10 年確率積雪深を用いる。杭は恒久施設と異なり管理対応の施設であ
り、10 年確率積雪深を用いるものとする。
・ 原則として新潟県積雪マップにより引用する。
・ 適用積雪深が 3m を超える場合は、必要に応じて雪庇処理を併用する。
④ 地盤の検討
・ 設置対象斜面の地盤強度に関する検討を行う。また、必要に応じて、簡易貫入試験を実
施する。
⑤ 木杭構造(仕様)の決定
・ 設置基準表(条件別マトリクス:資料③-6)より、杭高、根入れ深、杭長を決定する。
(杭長は標準 2m とするが、積雪深や斜面状況の要素を踏まえマトリクスより決定する。
)
13
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 5 章 設計手順
⑥ 配置計画の策定
・ 杭間隔、列間隔ともに 2m を基準とする。
・ 設置範囲の上下端部、左右端部とも、2m 以上の空きができないように配置を計画する。
⑦ 施工計画の策定
・ 斜面勾配や土質等を考慮した施工計画(足場の設置や施工機械の選定等)を作成する。
また、適切な仮設計画を立案し、施工時の安全に配慮する。
⑧ 費用の算定
・ 配置計画、施工計画を考慮した費用の算定を行う。
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 6 章 施工
第6章.施工
木杭の施工は、以下の手順で実施する。
① 施工計画の確認
② 施工
②-1 準備工
②-2 杭施工(打設)
②-3 施工管理
②-4 後片付け
【解説】
① 施工計画の確認
設計時に策定した施工計画について、現地で施工が可能かどうかの確認を行う。
②施工
②-1 準備工
杭打設位置出し、足場の設置(必要に応じて)、打設機械の搬入(必要に応じて)、杭材料
の搬入、打設機械の組立てなどの準備を行う。
②-2 杭施工(打設)
角度、深さを確認しながら杭を所定の位置及び深さに打込む。
②-3 施工管理
施工管理基準に基づき、施工状況を確認する。
②-4 後片付け
足場や打設機械の解体・片づけ、打設機械の搬出などの後片付けを行う。
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 6 章 施工
6-1 施工方法
木杭の施工方法は、施工斜面や周辺の状況等により、以下の2種類より選定する。
① 人力+打込み機械(油圧打込み機、エアー打込み機)の併用
② 打込み重機(バックホウに大型ブレーカ装着)の使用
【解説】
木杭を用いた雪崩予防杭の特徴は、環境に優しく低コストであり、恒久施設に比較し迅速な施
工が可能である点である。
そのことから人力のみでの施工が簡易であり望ましいが、人力のみで施工出来る斜面、範囲は
ごく限られるのが現状である。
したがって、人力と機械施工の併用を施工方法の基準とする。現地状況や施工数量によっては
重機を使用した方が安価になる場合もあるため、施工方法を検討する際は打込み重機による方法
と合わせて検討を行う。
① 人力+打込機械(油圧打込み機、エアー打込み機)の併用
機械名
規格
打撃数1700bpm
油圧打込み機
所要油量20L/min
台数
1
② 打込み重機(バックホウに大型ブレーカ装着)の使用
機械名
規格
大型ブレーカ 油圧式600∼800kg
3
バックホウ
クローラ型 山積0.45m
<参考資料>
・施工関係資料 →資料⑦ (P48)
16
台数
1
1
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 6 章 施工
6-2 施工計画の確認
施工前には以下の点に留意して施工計画の確認を行い、必要に応じて施工計画を変更する。
【解説】
①施工にあたり測量を行い、現地の地形を詳細に把握し、設計図書通りの施工が可能かどうか確
認する。
②試験打ちは本工事に先立って必要に応じて実施するものとし、選定した工法、施工機械が適切
であるか否かを確認する。
③地下埋設物が近接する場合は、図上調査の他、試掘等原位置での確認を必要に応じて行う。
④施工箇所が家屋に近接する場合、振動騒音などの周辺環境に影響を与えないように配慮する。
17
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 6 章 施工
6-3 施工フロー
木杭の施工は、以下の施工フローにより実施する。
【解説】
準 備 工
杭打設位置出し
杭打設機械・杭材料の搬入
杭打設機械組立
杭施工(打設)
杭芯を所定の位置に仮打設
所定の深さまで杭を本打設
施 工 管 理
施 工 管 理
後 片 付 け
機械の解体・片付け
杭打設機械等の搬出
図 6-1 施工フロー
18
繰り返し
鉛直度を直交する 2 方向から確認
木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 6 章 施工
6-4 施工実施
施工実施にあたっては、以下の点に留意する。
① 杭施工機械の転倒事故が発生しないよう対策を講じる。
② 打込み作業中は、機械周囲の立入禁止措置を行い安全を確保する。
6-4-1 機材搬入
機材を搬入する際、道路を占有しないことが望ましい。原則、重機等機材は施工斜面に搬入
する。施工斜面に搬入が不可能な場合のみ、(許可を得て)道路の路肩に搬入する。
【解説】
施工時の配置例(施工図)を図 6-2 に示す。
図 6-2 施工時機材配置例
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 6 章 施工
6-4-2 杭の打込み手順
杭の打込み手順は、施工方法毎に以下の通りとする。
【人力+打込み機械】
①足場を組む(現地状況により)
②杭芯を所定の位置に合わせて人力で建て込む(仮打込み)
③鉛直度を 2 方向から確認、補正
④所定の深さまで打込み機械で杭を打込み(本打込み)
⑤杭打設完了
【打込み重機】
①足場を組む(現地状況により)
②杭の頭部に打込み時の割れを防ぐためのキャップを被せる
③杭芯を所定の位置に建て込む(仮打込み)
④鉛直度を 2 方向から確認
⑤所定の深さまで杭を圧入(本打込み)
⑥杭打設完了
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 6 章 施工
6-5 施工管理、基準
施工管理は、品質管理と出来形管理で行う。
6-5-1 品質管理
品質管理は、材料検収時に、設計寸法を満足し、有害な腐朽・割れ等の欠損が無いことを確
認する。
【解説】
材料検収時に以下に示す品質管理基準と規格値により品質管理を行う。
表 6-1 品質管理基準及び規格値
規格値
測定基準
杭径
設計値±10%
杭長さ
設計値以上
全数
有害な腐朽・割れ等の 全数
欠損が無いこと
腐朽・割れ
備考
全数
目視判定
6-5-2 出来形管理
出来形管理は、出来形管理基準による。木製構造物の単独での明確な基準はないため、土木
管理基準などを準用して設定する。
【解説】
設計計画通りに施工出来たことを確認するため、以下に示す出来形管理基準と規格値により出
来形管理を行う。
根入れ深については直接計測することが不可能なため、打込み前の杭全長から打込み後の地上
高の差を持って根入れ深とする。
施工後の確認における、出来形管理基準及び規格値を表 6-2 に示す。
表 6-2 出来形管理基準及び規格値
規格値
測定基準
備考
根入れ深
設計値以上+5cm 以内
全数
杭全長−地上高で判定
傾き(鉛直度)
90 度±5 度
全数、2 方向
水準器により確認
杭間隔
設計値±10%
全数
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 6 章 施工
6-6 歩掛り
歩掛りについては、施工箇所により条件が異なるため見積りで対応する。
参考として、打込み重機(バックホウに大型ブレーカ装着)による施工の歩掛り例を参考資料
に示す。
<参考資料>
・参考歩掛り →資料⑧ (資料 P51)
(社団法人農業農村整備情報総合センター:平成 22 年度農林水産省土地改良工事積算基準
(土木工事)土地改良事業等請負工事の積算参考歩掛)
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 7 章 施工時の留意点
第7章.施工時の留意点
木杭を用いた雪崩予防杭は、雪崩の発生区対策として斜面上に施工されるため、環境と安全
に配慮する必要がある。
【解説】
①ある程度生育した樹木は雪崩発生予防に有効であり、施工時にはできる限り既存樹木を伐採し
ないように留意すべきである。
②施工は、できる限り斜面を荒らさないことに留意し、斜面上への車両、重機等の乗り入れを避
け、人力での施工を基本とする。
③施工斜面の下方には道路があるため、施工時には落石を発生させないように注意するとともに、
落石発生時に備えた安全対策を考慮すべきである。また、作業員の滑落防止についても留意す
べきである。
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 8 章 管理時の留意点
第8章.管理時の留意点
8-1 維持管理の基本
維持管理は、以下の内容を基本とする。
① 融雪後の杭の状況把握
② 杭の修繕計画の必要性検討
③ 杭の修繕計画作成
④ 杭の修繕工事の実施
⑤ 杭のデータベースの作成
【解説】
①融雪後の杭の状況把握
木杭は、永久構造物とは異なり、状況把握のための融雪後の調査が必要となる。調査は、融雪
後あまり時間を置かずに実施する。低潅木や草木が繁茂した後の調査は、伐採作業等が必要とな
り、余分な費用が生じる。
②杭の修繕計画の必要性検討
融雪後の調査結果を基に、杭の修繕の必要性について検討する。杭の修繕率が 10%以上の場合
は、修繕計画を作成する。杭の修繕率が 10%未満の場合は、修繕計画は作成しない。尚、修繕計
画の必要性に関しての基準はあくまで標準の設定であり、路線の重要度や交通量、迂回路の有無
等を考慮して決定する。
【点検のポイント−修繕対象とする基準】
・杭の破損(割れや折れがないか)
・杭の傾き(斜面に対して 90°以上傾いていないか)
【傾き 90°以内(修繕不要)
】
【傾き 90°以上(修繕要)】
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 8 章 管理時の留意点
③杭の修繕計画の作成
杭の修繕計画を作成する。修繕計画の対象は根入れ深 1.5m を基本とする。
④杭の修繕工事の実施
以上の計画に従って、杭の修繕工事を実施する。
⑤杭のデータベースの作成
杭の経年変動を把握し、修繕計画や更新計画を立案する際の基本となるデータベースを作成す
る。木杭は永久構造物ではないことから、経年変動を把握することで状態の変動に追随すること
が出来る。
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 8 章 管理時の留意点
8-2 施設の更新
施設の更新は、10 年を目途とするが、状況により更新時期を判断する。
【解説】
木杭のライフサイクルに関する調査は、現在実施中であり、施設の更新年数に関しては決定し
ていない。ライフサイクルに関しては、防腐剤処理の有無による相違や設置場所の環境等による
変動が考えられる。
8-3 維持管理作業(雪庇処理)
維持管理作業(雪庇処理)は、積雪深が適用積雪深を超え、処理、対応が必要と判断される
場合に実施する。雪庇処理の基本は人力により行うものとする。
【解説】
雪庇処理作業は、積雪深が適用積雪深である 3m(「2-4 積雪深」参照)を超え、処理、対応が
必要と判断される場合に実施する。処理方法は人力を基本とし、可能な場合に機械を用いること
とする。尚、積雪表面は、表層雪崩や崩落雪の発生を防ぐために階段状に整形することが望まし
い。
雪庇処理後の積雪表面の形状
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 9 章 樹木の植栽
第9章.樹木の植栽
9-1 植栽の考え方
本技術指針では、施工後 10 年前後を想定している施設の更新に代わるものとして、木杭施
工後 10 年間での植栽による雪崩防止林の育成について示すものとする。
【解説】
本技術指針では、木杭の性質や目的を踏まえ、施工後 10 年前後の効果を想定している。雪崩抑
止効果がなくなった施設は更新することとなるが、施設更新に代わるものとして木杭の効果期間
内での植栽による雪崩防止林の育成が考えられる。
雪崩防止林が雪上木となるくらい成長すると積雪のグライドやクリープを抑える要因となり、
全層雪崩の発生を抑止するようになる。
一方、雪崩防止林は、風速を弱めることによって、雪庇や吹きだまりの形成を抑えて積雪を均
一化させると共に、放射冷却による積雪表面の霜の形成やサンクラスト、ウインドクラスト等の
形成も抑制する。また、樹冠雪が落下することにより積雪表面の平滑化も抑えることで、表層雪
崩の発生を抑止する要因ともなりうる。
このように雪崩防止林は健全な状態にまで成育すればその効果は大きいが、一般斜面では幼木
期には積雪による雪圧やそのグライド等により健全な成長が阻害される。本技術指針では、施設
更新に代わるものとして、木杭によるグライド防止機能を利用した植栽による健全な雪崩防止林
の育成について示すこととする。
更新時期(施工後約 10 年)
施工時
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 9 章 樹木の植栽
9-2 植栽樹種
植栽樹種の選定に当たって、雪崩防止林としての一般的な条件を示すと次のようになる。
①成長の早い高木性のもの
②樹冠が真っ直ぐで、材質が強靭なもの
③根が深くて強いもの
④樹冠が大きくないもの
⑤ある程度、密に植えても樹冠の成長が期待できるもの
⑥枝条数が少なく、真っ直ぐなもの
樹種により生育条件に違いがあるので、環境により植栽樹種が限られる。土壌が乾いている
ところではスギは育たない。
【解説】
積雪地域の樹木は、雪圧により根曲がりして、幼木期には雪崩抑制効果を有しない場合が多い。
しかしながら、杭により積雪のグライドとクリープを抑えることで根曲がりを抑制し、樹木の真
っ直ぐな成長を補助することができる。
植栽樹種の条件としては、
・成長が早いこと
・深根性であること
・材質が強いこと
・何よりもその土地や積雪に耐えて生育できること
雪崩防止林としての特性を満たすものとして、以下の樹種が挙げられる。
・スギの造林可能地・・・スギ
・それ以外・・・ホオノキ、アカシデ、ケヤキ、ブナ
<参考資料>
・雪崩防止林の植栽樹種および植栽方法 →資料⑨ (資料 P52)
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 9 章 樹木の植栽
9-3 植栽方法
植栽方法は、一般造林で行っている植栽方法で十分対応できることから、適宜参考となる指
針等に基づくこととし、本技術指針には定めない。
植栽間隔・配置については、以下の通りとする。
①植栽間隔は 2m を基本とし、木杭の後ろ(斜面下部側)に植栽する。
②植栽配置は千鳥配置を基本とする。
【解説】
(*8)
には 2,500∼3,000 本/ha(=10,000m2)と記載され
植栽本数について「なだれ防止林」
ている。これを植栽間隔に変換すると、
・1 本当たりの面積は、3.3 m2(10,000 m 2÷3,000 本)∼4.0 m2(10,000 m2÷2,500 本)
・よって、植栽間隔は 1.8∼2m 間隔となる。
本技術指針では木杭の設置間隔を 2m としており、木杭の後ろ(斜面下部側)に植栽すること
により植栽間隔 2m を確保できる。あわせて木杭のグライド防止効果などにより根曲がりを抑制
し、樹木の真っ直ぐな成長を補助することができる。
2m
2m
<参考資料>
・雪崩防止林の植栽樹種および植栽方法 →資料⑨ (資料 P52)
(*8):新潟県治山課・林業試験場:なだれ防止林 平成 5 年 11 月
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
第 9 章 樹木の植栽
9-4 その他
植栽後の保育方法などについては、適宜参考となる指針等に基づくこととし、本技術指針に
は定めない。
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木杭を用いた雪崩予防杭の設置 技術指針(案)
参考文献
< 参 考 文 献 >
1)財団法人新潟県建設技術センター:平成 22 年度木杭に関する現地調査及びデータ整理解
析業務 平成 22 年 12 月
p.97
2)新潟県土木部道路維持課監修:道路における雪崩対策調査の手引き(案)
平成 14 年 11 月
p.23
3)新潟県土木部砂防課:集落雪崩(計画と設計) 平成 9 年 3 月 p.4-1
4)新潟県土木部砂防課:集落雪崩(計画と設計) 平成 9 年 3 月 p.1-3
5)林野庁監修:森林土木木製構造物施工マニュアル 平成 18 年 5 月
p.337,349
6)新潟県長岡地域振興局地域整備部:平成 19 年度木杭雪崩予防工効果調査業務 平成 20 年 3 月
p.41
7)財団法人新潟県建設技術センター:平成 22 年度木杭に関する現地調査及びデータ整理解
析業務 平成 22 年 12 月
p.118
8)新潟県治山課・林業試験場:なだれ防止林 平成 5 年 11 月
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