高志中学校の学習指導の大きな特徴 1.高志中学校では、数学、理科、英語、国語において一般の中学校より授業時間数を多くしています。また、高校 入試がないので、その分の授業時数がしっかり確保できるうえ、中高の接続がスムーズにできることで授業内容 も効率的になります。これらによって生まれる時間で無理なく授業の進度を一般の中学校より早めたり、探究的 活動を行ったりすることができます。 2.高志中学校で授業を担当している教員は、高校でも授業を行っています。大学入試の指導ポイントも理解してい るので、6年間を見通して適宜、高校の内容にも踏み込んで生徒の興味関心を引き出す授業に取り組んでいます。 高志中学校 一週間の授業時数 時間 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 中1 国語 社会 数学 理科 英語 英 表 技術 家庭 音 美 楽 術 保健体育 高志学 道 学 徳 活 中2 国語 社会 数学 理科 英語 英 表 技術 家庭 音 美 楽 術 保健体育 高志学 道 学 徳 活 中3 国語 論 基 社会 数学 理科 英語 英 音 美 技 表 楽 術 家 保健体育 高志学 道 学 徳 活 「英表」は「英語表現基礎」、「論基」は「論文基礎」のことです。いずれも学校設定教科です。 高志中学校では一般の中学校課程に比べて、1週間で以下の授業時間数が多くなっています。 数 学 1年:数学1時間、理科1時間、英語1時間 計 3時間 2年:数学2時間、英語1時間 計 3時間 3年:数学1時間、理科1時間、英語1時間、国語 1 時間 計 4時間 中学3年次に高校「数学Ⅰ」「数学A」を先取り履修します。 一般の中学校より1年次で週1時間、2年次で週2時間多く授業時間数があり、また、中高一貫校用テキストを使用 しているため内容の重複が少なく効率的に授業を進めることができます。これにより中学2年で中学校の数学の全課程 を終えることができ、3年次には高校で学習する「数学Ⅰ」「数学A」を先取り履修することが可能になります。 〔例〕 理 科 中学1年次に使用する中高一貫校用テキスト『システム数学1(代数編)』の内容 第2章 式の計算・・・・・・・・・中学2年の内容を含む 第3章 方程式・・・・・・・・・・中学2年の内容を含む 第4章 不等式・・・・・・・・・・高校1年(数学Ⅰ)の内容を含む 第5章 1次関数・・・・・・・・・中学2年の内容を含む 中学3年次に高校「生物基礎」を先取り履修します。 一般の中学校より1年次で週1時間、3年次で週1時間多く授業時間数があります。これにより中学3年の前期 で中学校の理科の全課程を終えることができ、3年次の後期には高校で学習する「生物基礎」を先取り履修するこ とが可能になります。 また、今年度13年目となるSSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校ならではの整った実験・観察設備を 活用して、より高度な学習をすることで、理科への興味関心を高めることができます。 ☆一般の中学校が使用している顕微鏡では、細胞壁や核のレベルまでを見ることができますが、高校の機材を使用 する高志中学校では、LED光源装置やメカニカルステージ付きの双眼顕微鏡を用いて、高校の生物で学ぶ細胞 の原形質流動や原形質解離を観察することが可能になります。 ☆酸、アルカリの実験においては一般の中学校ではBTB液の色によって中和反応を見ますが、高志中学校では ビュレット(滴定実験器具)といった化学実験機器を用いて、高校の化学で学ぶ酸とアルカリの中和点を見つ ける実験が可能になります。 英 語 週3時間のネイティブ教員参加で英語実践力を養います。 一般の中学校より毎学年週1時間多く設定している授業時間を活用して、高志中学校ならではの学校設定科目 「英語表現基礎」を学習しています。スクールプランの教育目標にも掲げた「世界に通用する語学力と国際感覚 の育成」の実現のために、異なる文化を持つ人と英語を介して積極的にコミュニケーションをとることで、実践 力が身につく英語教育を目指していきます。 ☆「英語表現基礎」では、県内で初めてとなる外国人教師の単独指導による授業を毎週行っています。 また、全てが英語で書かれたテキスト『MY FIRST PASSPORT 1』を使用しています。 ☆このほか週4時間の英語のうち2時間はALTとのチームティーチング(TT)学習を行っており、英語表現基礎 の週1時間と合わせて外国人の教員が参加する授業時間数週3時間は、一般の中学校の週1時間程度を大きく上回 っています。 ☆毎週 1 回、テキスト『昇級・昇段式英単語トレーニング1400』 (文理)を使って単語テストを行っています。 ☆副読本『E・NAVI』を使って、音声と綴りの学習(フォニックス)を行っています。 国 語 中学 3 年次に「卒業論文」にチャレンジします。 3年次に多くなる週1時間の授業時間数を、高志中学校ならではの学校設定科目「論文基礎」に充てていき、論文の書き 方を学びます。また、古典に触れる機会を多くとることで、古典に親しみ楽しむ姿勢を養い、高校の古典文法や文学史、古 典常識をスムーズに学べることを目指しています。 ☆1・2年次に論理的思考力を育てる授業を積み上げ、3年次の「論文基礎」では卒業論文を作成します。 ☆毎時間、10分間の古典講読の時間を設けています。高志中学校・高校国語科が独自で作成した『読んで楽しむ音読 古典』(今昔物語、宇治拾遺物語、御伽草子・・・等)を読ませることにより古典のリズムに慣れさせ、内容を理解し やすくしていきます。また、この作品は高校で学ぶ教材が多く含まれているので大学入試対策にもなります。 社 会 高校の内容にも踏み込んで6年間を見通した学習を行います。 社会科は中学で「地理」 「歴史」「公民」 、高校で「地理」 「日本史」 「世界史」 「現代社会」 「倫理」 「政経」となるように、 中高の学習内容の関連性が特に強い教科です。中高一貫教育の中では、これらを結びつけて中学の段階から大学入試の指 導ポイントも折り込みながら学習を進めます。 ☆授業を展開していくなかで、より深掘りさせるために高校で使用する資料(例:魏志倭人伝の原文)を提示し たり、地理的事象の原理(例:気候の原理、都市の立地要因)まで追求したりするなど中高一貫ならではの探 求する学習を行い、高校の「地歴・公民科」授業との接続をスムーズにします。 音楽 美術 保健体育 技術・家庭 5教科以外にも十分な授業時間を確保します。 一般の中学校と違い高校入試がないので、しっかりと授業時数が確保でき、中高の接続もスムーズにできるこ とで効率的に授業が行えます。これらにより1つのテーマをもとに時間をかけて作品作りやレポート作成に取り 組むことができます。このような取り組み姿勢を養うことは高校での様々な学習に役に立ちます。 ☆合唱コンクールでは高校生の合唱を聞いたり、合同合唱で一緒に歌ったりします。声質の違う高校生のレベル の高い歌声に触れる場面を設けています。 ☆美術と技術では連携をとって授業を行っています。例えば木工というテーマにおいて美術では自分が作成しよ うと考えている作品を描き、それをもとに技術では作品作成を行うといったように様々なテーマについて美術 と技術で連携をして授業を進めていきます。 ☆保健体育の教員は中・高合わせて8人在籍しており、一般の中学校の教員数を大きく上回っています。それぞれ が剣道、ソフトボール、陸上などエキスパートとしての専門分野を持っており、中学校体育の授業では、担当教 員を固定せずに、8人の教員が交替で質の高い指導を行うことで,幅の広い競技、種目への関心を高めること ができます。
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