台湾の駅弁 - NITTETSUREN

台湾の駅弁
樹林駅の便當売店
日本で言う通勤・近郊形電車になるEMU600形
電車を模したユニークな売店。
樹林駅は東部に向かう列車の始発駅でもある。
台鐵直営売店の素食便當
福隆駅の便當と立売
駅弁は日本と同じように地元のお店が構内販売許
可を受けて販売している場合もあるが、近年台鐵
は車内販売だけでなく、駅構内でも積極的に便當
を販売している。
日本でも少なくなった弁当の立売の残る駅が。台
湾の人たちは冷めたごはんを好まないので、弁当
は毛布に包んで保温して販売している。
樹林
台北
福隆
高鐵台中/新烏日
車
の木桶便當
車
集集線の終点、車 駅近くのお店で売っている木
桶便當。
ダム建設のために敷設された集集線はダム完成後
は伐採された木材の運搬に利用された。
終点車 はかつて木材の集積地で木工も行われ
お弁当用の木桶もつくられた。
奮起湖
左:池上駅 右:關山駅
の便當
池上
関山
高雄
台湾南東部は中央山脈からの豊かな水と肥沃な大地
の米どころ。古くからおいしいお弁当で有名。
池上・關山どちらの駅もホームで立売している。
台東
奮起湖の鐵路便當
かつて、朝、嘉義から阿里山森林鉄路にのって阿里
山に登っていくと奮起湖駅でちょうどお昼時にな
ると同時に機関車も給水・給炭のために長時間停
車したため、奮起湖周辺で駅弁がさかんにつくら
れるようになった。横川の「峠の めし」
と似たパタ
ーン。
台東駅の素食(ベジタリアン)便當
台湾の鉄道と弁当
台湾では宗教的理由で肉を食べない人も多いことから「
素食」とよばれるベジタリアンメニューが豊富で、駅弁も
その例に漏れず素食のお弁当がある。
ごま油がふんだんに使われていたり、醤油でしっかり味付
けされていたりして、決してあっさりしているわけではな
い。
台湾におけるお弁当の歴史は日本統治時代にさかのぼり、初期のお
弁当は竹の葉で包まれたおにぎりと角煮、お新香、干肉、豚の肝臓、赤身
の肉、エビせんべい、
タマゴ焼き、梅などといった内容でした。
初めて台湾で駅弁が売られたのはいつだったか、
というのは不明です
が、すでに大正3年(1914年)の新聞には「駅弁食べ比べ」
という記事が
載っています。
現在の臺灣鐵路管理局(台鉄)が最初に駅弁を販売したのは1949年。
木製の箱で菜飯(炊き込みご飯)に排骨(骨付きの豚肉)が載って20元。
当時としては高級品で弁当を買えるのは限られた人だけでした。
1966年、台北−高雄間でディーゼル特急光華號が走る頃には飛行
機の機内食のようにお弁当とお茶のサービスが列車の料金に含まれる
かたちで車内でお弁当の提供がありました。
この頃に使われていたのが丸い金属製のお弁当箱とフタ付きのグラ
台湾随一の名物駅弁「池上便當」
台湾の東側の都市、花蓮と台東の間に「台湾の米どころ」といわれる
「池上郷」があります。その池上駅からほど近くに「池上飯包博物館」(池
上弁当博物館)があります。
1階はお弁当をその場で買って食べられるイートインスペース、2階
には、昔から現代までのお弁当の展示を文字と絵で紹介する展示があり、
台湾における弁当の歴史を知ることができます。
池上飯包博物館
スです。
錦糸町「劉の店」で提供されている
「鐵路弁当」
昭和10年に駅で売られてい
初代の池上弁当の包装・竹の葉と麻の紐、竹の
たイモ (池上弁当の前身)
がついている。
上 弁 当 と ほ ぼ 同じ内 容 に
右側はその中身(豚の肝臓、お新香、干肉、エビ
なっている)
2代目池上弁当(今現在の池
のフライ、揚げ肉、
タマゴ焼き、梅など)
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